イギリスでヨーロッパ最初のコロナウィルスのワクチン接種が行われ始めたことで、フランスのワクチン接種はどうなるのかが注目されています。
フランスでのコロナウィルスワクチン接種に対しては、政府は、15億ユーロ(約1900億円)を投じて、国民健康保険加入者には、全額無料、しかし、強制ではなく、希望者のみに行うとしています。
フランスは、検査も無料なら、ワクチンも無料、そんなところは、とても助かります。
ワクチン接種は、12月29日から、高齢者を優先に、まず高齢者施設の入居者100万人を中心に開始されます。その後、2月を目処に心臓疾患や糖尿病などのリスクの高い人1400万人への接種が開始され、一般の人に浸透していくのは、2021年春頃と、3段階にワクチン接種を進めていく予定にしています。
ところが、世論調査によると、ワクチンを接種すると言っている人は、フランス人の53%のみ(ワクチン接種をしないと言っている人が61%)で、他国(日本69%、アメリカ64%、イギリス79%)と比べても、かなり低い数字です。
フランスが使用するとされているファイザー社やビオンテック社のワクチンに関しては、このワクチンの元になっているRNA(遺伝物質)が非常に壊れやすいために、マイナス80℃での保管が必要で、解凍してから5日以内に投与できるようにする必要があり、その保管体制等にも厳重な管理が必要で、フランスにそれがきっちりとできるかと思うと、私自身も疑心暗鬼になってしまいます。(基本的に信用していない)
フランスでは、一般の?ワクチンなどに関しては、処方箋をもらって、自分で薬局にワクチンを買いに行き、それを持って注射してもらいに行くという方法が取られていますが、コロナウィルスワクチンに関しては、保管の問題もあり、特定の病院などが、ワクチン接種に指定されるものと思われます。
フランス人が容易に新しいものを受け入れないのは、国民的な気質でもあります。
ましてや、コロナウィルスが登場してから、僅か1年足らずで開発されたワクチンです。その効果は、95%と発表はされていますが、副作用などに関しても、まだ、はっきりと明らかになってはいません。
このワクチンは、RNAという遺伝物質を人工合成して作られているワクチンで、体内の細胞を抗ウィルス薬を製造する細胞として利用するというものです。
このパンデミックの勢いで、すがるような気持ちで多くの国がワクチン獲得に躍起になっていますが、この後、ワクチンによる事故が起こらないとも限りません。
以前、母が「薬を飲むなら、昔からある薬にしておけば、リスクは少ないわよ・・なぜなら、もう長い年月を経て、人体実験が行われてきたのだから・・」と言っていたことを思い出しています。一番、感染リスクの大きい高齢者を優先にワクチンの接種を行うのもわかりますが、ワクチン自体の安全性を考えると、高齢者に限ることも少々、疑問でもあります。
いつまでも、現状が続くのもしんどいですが、とりあえずワクチン接種が始まって、少なくとも、しばらく様子を見てから・・という人も多いと思います。とりあえずは、マスクとある程度の衛生管理で回避できるのであれば、当分は、ワクチンには、尻込みする気持ちもわからないでもありません。
どちらにしても、一般人にワクチンが廻ってくるのは、来年の春以降、それまでにワクチンの効果も問題もいやでも目にするようになると思うので、当分は、成り行きを見守りたいと思っています。
ワクチンをしても、副作用もなく、以前のような生活ができるようになるのであれば、やはり、魅力的でもあります。
ほんの一年前には、たとえ遠いとはいえ、行こうと思えば、明日にでも日本へも行けたのにと思うと、すぐにワクチンを打ってもらいたいとも思います。長い海外生活の間には、4〜5年、日本へ行けなかった時期もあるのですが、行けないと思うと、やたらと行きたいと思うのです。
私は、日常生活であまり外出ができないことや、人と会えないことは、それほどストレスでもないのですが、気軽に旅行ができないことが、辛いのです。
ワクチンの開始で、うっすらと明るい兆しが見え始めましたが、まだまだ普通の生活に戻れるには、長い道のりのようです。
<関連>
「無料で受けられるフランスのインフルエンザのワクチン」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/10/blog-post_14.html
「フランスの医者の大盤振る舞いな薬の処方」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/08/blog-post_67.html
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