2021年12月31日金曜日

12月31日 大晦日年越しの規制

    1日の新規感染者数が20万人を超えても、結局は、大晦日の年越しの夜もロックダウンや夜間外出制限は行われないまま迎えることになります。 しかし、その代わりに細かい禁止事項は、いくつかあり、当日は、10万人の警察官が動員されるそうです。1日20万人の感染者と、取り締まりのための10万人の警察官。どちらも数十万単位でダイナミックなことです。 今年は、すでにパリ、イル・ド・フランス(パリ近郊の地域)では、屋外でもマスク着用が義務化されているほか、公道でのダンス、飲酒、パーティーが禁止されており、レストラン・カフェ・バーなども1月1日午前2時には閉店が義務付けられています。Dispositifs...

2021年12月30日木曜日

フランス1日の新規感染者数20万人突破 連日新記録更新

    一昨日の新規感染者数が10万人から一気に17万9,800人を超えたと聞いて、絶句しましたが、昨日は、とうとう20万人のしきい値も軽々飛び越えた(208,000人)のには、もはやもう、大した驚きではなく、もう諦めのような気分です。 10万人を超えたのが12月25日でしたから、たった4日間で、倍の20万を突破したのは、これまで、オミクロン株の感染の速度が異常に速く、2〜3日で倍に膨れ上がると言っていたとおりになっていますが、さすがに5人が10人になるのではなく、10万人が20万人になるということは、その衝撃は大きく、異様な気分です。 現在のフランスは、大人数での集会などの制限な...

2021年12月29日水曜日

感染者追跡アプリにアラート(注意)が来た! フランスの1日の新規感染者数17万9800人突破

慌てて検査に行ったところ、陰性でした・・ フランスで現在、使用されているヘルスパスのアプリは、「TousAntiCovid」(トゥースアンチコヴィット)と言って、もともとは、ワクチン接種が始まる前に出来上がっていた感染者追跡アプリでした。 感染者を追跡し、感染者との接触を回避する、また感染者と接触した場合に直ちに検査して、さらなる感染を回避するために作られたのですが、当初はあまり使用する人がおらずに、その効果は上がっていませんでした。 現在は、ヘルスパス(ワクチン接種証明書など)として使用されているために、かなりのフランス国民が自分の携帯にダウンロードしているものと思われます。ヘルスパス以外にも、全国(フランス)の感染状況、ワクチン接種状況などのオンタイムの情報もこのアプリで情報を得ることができます。 実際に、私も日常的には、ヘルスパスとして使用しているため、これが、感染者追跡アプリでもあったことを忘れていたくらいでした。 ところが、先日、夜になって、そのアプリに「アラート」(注意)!と連絡が入っていて、「あなたが、もしワクチン接種をしていなければ、感染のリスクが高いです。直ちに隔離して、検査を受けてください」というお知らせ。   そして、私が感染者と接触した可能性がある日付が記されていました。しかし、記されているのは日付だけで、一体、どこで感染者と接触したのか等は、記載されていません。もう、その日付から数日経ってのことなので、もしかしたら、アラートが来ているのに気付かずに数日経ってしまったのか?と思いながら、「明日、行けたら検査に行こうかな?」くらいにぼんやりと考えていました。 ところが、翌朝になって、またアプリを確認すると、すると昨日の日付に加えて、さらにその翌日の日付でのアラートが入っていました。「これは、私が見過ごしていたわけではなかった」ことを悟った私は、「これでは、私は毎日のようにどこかで感染者と接触しているのではないか!」と、慌てて薬局に検査に行きました。 実に私は、パンデミック以来、一度もこの検査を受けたことはなく、初めての経験でした。 日頃、あまり出歩かない私にさえ、アラートが来るのだから、これでは薬局も混雑しているだろうと思って覚悟していくと、予想どおりに薬局は、検査を受けに来る人で溢れかえっていました。 9月以来、ワクチン接種を拡大させるために、ワクチン未接種の人に対しての検査は有料になっていますが、ここでもワクチン証明書を提示すれば、検査は無料でやってくれます。 薬局の検査対応の人は、大変、忙しそうで、「以前よりもずっと陽性の人が多いのよ・・」と、嘆いていました。検査に来るということは、症状がある場合とも限らないものの、私のように感染者と接触し、感染している可能性のある人が来ているわけで、しかも、その中から陽性者が多く見つかるようになったということは、この薬局に来ること自体、感染者との接触に繋がらないことにもなりかねないという事実に空恐ろしいものを感じました。 一緒に生活している娘には、アラートは来ていなかったものの、数日前に会った友人から、「感染した」という知らせが入り、親子揃って検査にいくハメになりました。 私は、12月の初旬に3回目のブースター接種を済ませ、娘もその翌週に済ませていますが、リスクがある限り、検査はしなければ、安心はできません。できるだけ、外出は控えていた私ではありますが、アラートが来ていた日付には、ノエルの買い物に結構な時間、パリの街をあっちもこっちもと出歩いていた日、外食したわけでも個人的に誰かと会ったわけではありませんが、ずいぶん、人出が多いなぁなどと思いつつも、マルシェ・ド・ノエルを覗いたりもしていました。 しかし、その翌日のアラートが来ていた日は、家にアパートの管理人さんが来てくれたくらいで、外出はしていません。となると、彼女が感染していたのか?としか、考えられません。 とにかく、感染者追跡アプリのアラートといい、娘の周囲での感染状態といい、もはや、少しでも誰かと接触すれば、かなりの確率で感染のリスクがあるのか・・と思わずには、いられない、これが1日の感染者10万人のフランスの現状なんだ・・と実感していました。 幸い、親子ともども、検査の結果は陰性でしたが、娘の友人で、感染者と接触して、4日後に検査に行った時には、陰性で、そのさらに2日後に検査に行ったら、今度は陽性だった・・などという話も聞くので、感染者と接触しても、何日後に検査で陽性が出るのかもよくわからないため、現在、娘は念のため・・と家の中でもマスクをしてくれています。 私は、「もしも、あなたから感染して死んでも、悔いはないよ・・」と言ったのですが、「そんな寝覚めの悪い、どれだけ、後で自分を責めることになるかわからない?」と娘から反対に怒られてしまいました。 同じ家にいながら、半隔離状態のような生活・・あと、どれだけ娘と暮らせるのかもわからないのに、本当に悲しいことです。 ますます、生き辛くなってきたこの感染状況、明日の朝もまた、アラートがついているかもしれないと、しばらく、毎日、検査に行かなければならないか?と覚悟しています。 ここまで書いたところで昨日のフランスの1日の新規感染者数が17万人超え(ほぼ18万人)であったことがわかって、思わず絶句してしまいました。 今日の薬局での「陽性者がとにかく多くて・・」という話からも、ありえない話ではないかもしれないとは、思ったものの、それにしても10万人から17万人とは、あまりの急増・・1月には、25万人を突破するかもしれないという昨日のオリヴィエ・ヴェラン保健相の話も現実的になってきたのかもしれません。 このまま大した規制もなく、大晦日のカウントダウンを迎えるのでは、いくら、大統領選挙を前にして、マクロン大統領が国民に嫌われたくなくて、規制を控えているとしても、本当にこのままにするのかと思うと、彼の真意を逆に理解し難く感じてしまいます。フランス1日の新規感染者数18万人 新記録更新<関連記事>「クリスマス当日に新規感染者10万人突破 陽性者隔離による社会機能不全」「「STOP...

2021年12月28日火曜日

1月初旬には、1日の新規感染者は25万人を超える! 政府が発表した感染者急増への感染対策

     ノエルとともに1日の新規感染者数が10万人のしきい値を超えたフランスは、これからさらに年末年始を迎えるタイミングで新たな感染対策を発表しました。 週明けに招集された国防会議の結果を発表すべく、カステックス首相とオリヴィエ・ヴェラン保健相は記者会見を行い、まず冒頭にカステックス首相が「フランスでもヨーロッパと同様に、状況は極めて緊迫しており、新しい波が大陸に押し寄せ、この積み重ねが、10万件というシンボル越えを実現し、発症率(10万人あたりの感染者数)は700を超え、パンデミック以来最高となった」と述べました。 この感染拡大をなんとか抑えるためには、ワクチン接種の加速が、なによりも重要で、フランス政府は、Haute...

2021年12月27日月曜日

クリスマス当日に新規感染者10万人突破 陽性者隔離による社会機能不全

  フランスは、7月の時点でヘルスパスのシステムを起用して以来、ヘルスパスを持っている人に対しては、ほぼ規制のない日常が送れるような感染対策を続けてきました。 パンデミックが始まった当初の最初の厳格な、ほぼ、外に出られないようなロックダウンが約2ヶ月間続き、それからは、いくつかの感染の波を繰り返し、長い間、飲食店なども閉鎖され、それに夜間外出制限や長距離の移動制限などを繰り返してきました。 2021年が始まった当初は、今年はとにかく、「ワクチン・ワクチン・ワクチン!」と、ワクチン接種を拡大していくことを発表していました。ワクチン接種が始まった当初は、2回のワクチン接種をすれば、ある...

2021年12月26日日曜日

クリスマスプレゼントは即刻転売サイト行きが急増

    フランス人にとってのノエルは一年のうちの一大イベントで、そのチカラの入れようは、なかなかなものです。むしろ、新年を祝うお正月よりも重んじられている感もあり、たいていは、ノエルは家族とともに、新年のカウントダウンは友達同士で・・という過ごし方をする人が多いです。 日常は、どちらかといえば倹約家のフランス人もノエルの食事やプレゼントには、惜しみなくお金を使います。 街を歩いていても、明らかにクリスマスプレゼントであろう包みを抱えた人を多勢見かけます。それも、家族全員分なので、結構な量でかなりの出費になります。 多くの商店は、一年の売り上げの大半をこの時期にあげると言われています。 我が家も娘が小さい頃は、クリスマスイブの日の夜に、クリスマスツリーの木の下に、家族全員の靴をならべ、なぜか、その靴にオレンジを添えて、サンタクロースを待つという不思議なことをしていました。 そして、娘が寝た後に、クリスマスツリーの下に事前にあちこちから届いているプレゼントをツリーの下に並べておいておくのが習慣でした。 翌朝、娘が起きてきて、一番にクリスマスツリーを確認しに行き、嬉しそうに一つ一つプレゼントを開けていく様子がかわいくて、私たちにとっては、娘が嬉しそうにプレゼントを開けていく、その場面を見ることこそが何よりのクリスマスプレゼントでした。 このノエルのプレゼントの習慣は、相変わらずフランス人にとっては、とても大きなイベントではありますが、ここ数年、それに異変が起きているのは、そのプレゼントが即刻、転売サイトに掲載され、売り出されてしまうケースが急増していることです。 私は、Vinted(ヴィンテッド)というフランス版メルカリサイトのようなもので、家にある不用品を処分しつつ、ちょっとしたおこづかい稼ぎをしているのですが、このサイトも11月から12月にかけてが一番、品物が売れるので、この時期に狙いを定めています。 実際にそれは、クリスマスプレゼント用のものとして購入され、ノエルを過ぎるとパッタリと売れなくなるので、これまでは、この時期で今年の営業は終わり・・という気分でいたのです。 ところが、最近は、結構、そのサイトをノエルが過ぎても覗いている人がいるのを不思議な現象だな・・と思っていたのです。 楽天バロメーターによると、この1年間でフランス人の2人に1人以上がノエルのプレゼントの転売を行っているか、またはそれを検討していると言います。現に、あるサイトでは、25日の15時までに、60万件近くの広告が再販サイトに掲載され、2020年と比較して15%以上の伸びを示しています。(1月上旬までに300万個のクリスマスプレゼントが転売される見込み) プレゼントの交換の時には、大袈裟とも思われるほどに喜びあっているのに、実のところは、そのプレゼントが即刻、転売に出されているところは、あれは芝居だったのか?と思ってしまいます。 無駄なものを持たずに、お金に変えてしまうあたり、さっぱりしているというか、がっちりしているというか、プレゼントを贈るときには、転売されないように、本人の希望を吟味する必要があるな・・と思います。 それでも、あまりにプレゼントが行き交うために、同じものをダブってもらってしまったりするケースやサイズ違いや好みではないものであったり、転売の理由はさまざまです。 実際に、子供などに対しても、これは、ちょっと物を与え過ぎではないか?と思うほど、ノエルには、甘々なフランスの親や祖父母なのです。 今年、最も転売サイトに掲載された物は、「レゴ・ハリー・ポッター」や「スター・ウォーズ」、ボードゲームの「スカイジョー」や「コードネーム」、そしてフランスのスター選手キリアン・エムバペが表紙を飾るビデオゲーム「FIFA...

2021年12月25日土曜日

ノエルの食材に和牛が君臨するパリ

   世界が、オミクロン株でバタつく中、フランス人は、急激な感染拡大にもかかわらず、やはりノエル一色になっています。 街の中は、ノエルのデコレーションで煌びやかに彩られ、メトロやバスの中もいつもより多い人出で、クリスマスプレゼントを買い集めているのか、大きな袋をいくつも抱えた人が目立ちます。 日本にいる私の友人たちからは、今年の日本はクリスマスをすっとばして、お正月って感じ・・という知らせが入っていますが、パリはクリスマス全開の感じです。 毎年のことですが、ルパ・ド・ノエルといって、クリスマスに食べる食事についても、職場などでも話題の中心は、ノエルの食事についてが多くなります。   スーパーマーケットは、やはりノエル仕様に山積みのチョコレート、フォアグラ、キャビア、牡蠣、シャポンなどのいつもはあまり大々的に前面には出てこない食材が並んでいます。      特にお肉の種類は多く、いつも出回っているチキンなどは、むしろ目立たなくなり、この時期にしか登場しないシャポンや、鹿、バイソン、ダチョウ、猪などなど、ちょっと珍しいさまざまな種類の肉が並べられています。  そして、特に今年、目を引いたのは、その多くの種類のお肉のセンターを飾るのが「WAGYU(和牛)」であったことで、「WAGYU(和牛)」がこんなに前面に出てきたのを見たのは今年が初めてでした。 実際にフランス人がどの程度、WAGYU(和牛)を知っているのかは、わかりませんが、その和牛もコニャックでマリネされているものや、ヒマラヤの岩塩が添えられているものなど、種類はいろいろあります。 ノエルには、普段は食べないちょっと高級なものを食べるという感覚がありますが、まさに牛肉の中でもWAGYU(和牛)は、高級な肉に位置付けられている(実際、高い)ような気がしています。 空前の日本食ブームということもあるのでしょうが、とかく日本の食品というのは、フランスでは、高級なイメージが浸透している感じがあり、日本人の私としては、至極、光栄かつ嬉しいことではありますが、この和牛についても、どの程度のクォリティーのものかはわからず、また、日本から空輸しているとも思い難く、欧州産の日本米があるように、欧州産の和牛なのではないか?と思って、調べてみましたが、どこにも記載はなく、実際のところは、何物なのかは定かではありません。 しかし、ここ数年で、日本の食品がかなりフランスに出回るようになったことは、事実で、お寿司、ラーメン、餃子などは、立派に市民権を得た感もあり、SUSHI,...

2021年12月24日金曜日

昨日は新規感染者9万人突破のフランスの感染者・濃厚接触者の隔離が社会機能を麻痺させる危機

   予想を裏切らないフランスの感染者数の拡大は、ここ3日間で記録を更新し、7万人、8万人を突破したと思っていたら、昨日はとうとう9万人(91,608人)を突破してしまいました。このままだと、ノエルぴったりのタイミングで10万人を突破しそうです。 毎日のように、7万人、8万人、9万人の感染者が出ているということは、少なくともここ3日間で、24万人が隔離生活を送らなければならなくなっているわけで、それらの感染者の濃厚接触者を含めたら、隔離生活が必要な人もその数倍の規模で増加していきます。 フランスでは、オミクロン株の感染対策の一環として、12月13日から、隔離のルールが変更...

2021年12月23日木曜日

イギリスの1日の新規感染者数10万人、フランス8万4千人突破 もう止まらないオミクロン株

   イギリスの1日の新規感染者数が10万人を突破したと言うニュースに、さすがにイギリスは先を突っ走っていく・・とびっくりしていたら、同日のフランスの新規感染者数も8万4千人を超えて(84,272人)、これは冗談を言っては、いられない・・とますます怖くなってきました。 一昨日のフランスの新規感染者数は、7万3千人、1日で1万人以上も増えるとは、やはり、只事ではありません。 たしかに、現在はノエルを控えて検査する人が増えているのは事実ですが、それにしても、検査をして感染していなければ、感染者が増えるわけではないので、たしかに感染が急拡大していることは確かなのです。 1日の新規感染者数...

2021年12月22日水曜日

フランス新規感染者数73,000人を記録 

   21日、フランスから日本への入国の際の強制隔離期間が3日間から6日間に延長されました。これまで、フランスよりも感染者の少ないイタリアなどの国が6日間の隔離とされていたので、「なぜ?フランスは3日間でいいの?」と思っていたくらいなので、当然だとは思うものの、やはりショックでもあります。 もちろん、当分、日本には行くつもりはありませんが、あらためて隔離期間を延長されれば、ショッキングではあります。「あ〜あ・・」などと言っている私に娘は、あっさりと、「隔離云々以前に、来ないでくださいってことでしょ!」とバッサリ。 そう、この6日間の強制隔離、しかも、どんな施設が割り当てられるかもわ...

2021年12月21日火曜日

フランスでのオミクロン株の拡大とその危険性 パリ近郊・首都圏では、すでにオミクロンの割合が高い

   現在のフランスでの新型コロナウィルスの感染は、デルタ株が主流とされていますが、オミクロン株もその間を縫って、着々と侵食しつつあります。現在のフランスでのオミクロン株は、感染者全体の7〜12%と言われていますが、セーヌ・エ・マルヌ、サルト、パリ(la Seine-et-Marne, la Sarthe, Paris)などの首都圏では、より高い割合になっており、感染者の20%がオミクロン株による感染に移行していると言われています。 コビットトラッカーCovidTracker(感染状況確認サイト)とViteMaDose(ワクチン予約サイト)のウェブサイトの創設者であるギヨーム・ロジエ(Guillaume...

2021年12月20日月曜日

2022年1月からのワクチンパスの内容

   12月17日にカステックス首相が発表した来年早々にはヘルスパスがワクチンパスになるという話は、実際の施行は、おそらく1ヶ月以上先になるためなのか、私が思ったよりは騒ぎにはなっていません。むしろ、7月の時点でのヘルスパスの発表の方が衝撃的で皆が慌てたと言ってもいいかもしれません。 そもそもワクチン接種をすでに受けている77.8%の人にとっては、なんら変更のないものであり、これにより影響を受けるのは、残りの22%のワクチン未接種者にのみ限られており、すでにヘルスパスによる生活が浸透しているフランス国民にとっては、大きな変更はありません。 しかし、これは、日に日に深刻になっている現...

2021年12月19日日曜日

イギリスとフランスの感染対策経緯の違い 順送りにヨーロッパを襲い続けるコロナ波

  パンデミックが始まって以来、ヨーロッパは、まるで順送りのように、感染の波の悪化と低下を繰り返しています。2020年の年末から2021年にかけては、イギリスでデルタ株が急増し始めて、急にイギリスとの国境を閉鎖し、クリスマスには、イギリスとの国境で立ち往生する多くのトラックの様子などが報道されていました。 それから、イギリスは、どこの国よりも早く、ワクチン接種を開始し、猛スピードでワクチン接種を拡大していきました。 今年の7月の段階では、イギリスはすでに国民の7割程度が2度のワクチン接種を済ませており、1日の感染者数は2千人台にまで落ち着いていました。 この段階でフランスのワクチン接種率は、6割にも満たない状況で、バカンスを前にフランスは、ヘルスパスを起用し、ワクチン接種の拡大を促すとともに、ヘルスパスがないと身動きがとれなくなるような制限や医療従事者のワクチン接種義務化などを導入しています。 イギリスは、同時期には、ワクチン対策が十分であることに賭け、フランスとは真逆の対応に向けて舵を切り、すべての制限を撤廃する方向に方針転換をしています。 この段階では、フランスは、状況的に(感染状況・ワクチン接種状況)から、夏のバカンスに向けて、とてもイギリスのような方向に進むことができなかったのも事実です。 しかし、冬が近づくにつれ、両国とも感染状況は悪化し始めましたが(デルタ株)、特に新しいオミクロン変異種が出現してからのイギリスの感染拡大は、ものすごい勢いで進み、1日の新規感染者数は毎日のように新記録を更新し、1日9万人を突破しています。 現在のイギリスのオミクロン株の感染拡大は、デルタ株に関連した極めて緊迫した状況の上に発生しているのです。これは、今後、フランスでの感染がオミクロン株が主流になった場合におなじことが言えます。 イギリス政府はこの事態を受け、パンデミック開始以来2回目となる「重大インシデント」を宣言したことを発表しています。現在は、屋内の公共の場や公共交通機関を利用する際、イベント参加等には、マスク着用が義務付けられ、可能な限りリモートワークにシフトすること、また、ナイトクラブなどに行く際は、NHS...

2021年12月18日土曜日

ヘルスパスがワクチンパスになる! 

   現在、1日の新規感染者数が平均5万人のフランスは、ノエルのバカンスに入る前に国防会議を開き、カステックス首相がノエル・年末年始に向けての新しい制限を発表しました。 ワクチン接種の効果から、これだけ感染者が多いにもかかわらず、重症患者は、昨年よりも少ない状況とはいえ、医療体制も限界に近づいており、地域によっては(マルセイユやアルプ・コートダジュールなど)、すでに患者の移送が始まっています。 この状況の中でノエル・年末年始のバカンスを迎えるにあたって、「大勢での集まりは避ける=大きなパーティーや集まりは避ける」「公道での無許可の集会や飲酒を禁止し、自治体には、公道での集会、特に花火やコンサートの開催を控えるよう呼びかける」ことを発表しました。EN...

2021年12月17日金曜日

ワクチン接種の急な予約変更 パリのワクチンセンター

   フランスの感染状況が日々、悪化する中、政府は、ひたすらワクチン接種、ブースター接種を呼びかけ、毎日、ものすごい勢いでワクチン接種を進めています。先日は、1日のワクチン接種が828,705件という記録を更新したと発表されていました。 私は、先週の初めにブースター接種を済ませたのですが、娘の予約はもう少し後になっていたのが、直前になって、場所が変更され、家から少し離れたパリ市内の大きなワクチンセンターに行くハメになりました。 「家から近いところに予約したのに〜〜!」と不満気な娘。近所の薬局では、先週末に予約なしにワクチン接種をしていたので、念のため、今週末もやらないのかどうか聞き...

2021年12月16日木曜日

12月は犯罪が多いパリ パリのスリの生息地

    パリの治安はいつも悪いのですが、12月は特に悪いことを、ついつい忘れがちになります。友人がスリにあったという話を聞いて、そういえば、今は12月だったことを思い起こすほど、12月は特に治安が悪いのです。 12月は、多くの人がノエルを控えての買い物に出たり、ノエルのイルミネーションで彩られていたり、何となく街全体が浮き足立っている中、スリやひったくり、置き引き、万引きなどの犯罪が一段と増え、届くはずの荷物が盗まれて、なくなってしまったりすることも多いのです。 多くの人が買い物をする季節ということは、皆がお金がほしい季節でもあり、その手の犯罪のプロには、かき入れどきでもあるのです...

2021年12月15日水曜日

医療スタッフのノエルのバカンス延期に1日200ユーロの報酬 ノエルから年末年始にかけての病院の人手不足対応 

    ノエル・年末年始が近づいてきているというのに、フランスの感染拡大は一向にとどまることを知らずに、「ピークを迎えたかもしれない・・」と言いながら、すでに長い時が経過しています。 ピークというのは、頂点ということで、ピークを迎えるということは、その後は減少し始めるということになると思うのですが、ひょっとすると、このピークの状態がしばらく上げ止まりの状態でしばらく続くかもしれないとも言い出しています。 先週末には、人口10万人あたりの発症率が500人を超え(501.3人)、第2波のピーク時を超え、パンデミック開始以来、最高の水準に達し、昨日は、再び、これまでの記録を更新、1日の新規感染者数が6万3千人を突破(63,405人)しました。 その結果、入院患者数は日に日に増加し、先週の11,526人に比べ、1週間で14,050人にまで増加しています。フランスで感染が急拡大しはじめて、マクロン大統領が緊急演説を行った11月9日には、6,851人でした。1ヶ月程度で2倍の増加です。 この勢いで入院患者数が増加し続ければ、従来ならば、ノエル・年末年始のバカンス期間に休暇を取る予定にしている病院スタッフ・医療従事者も多く、この第5波に乗って病院に送られてくる患者の対応が非常に心配されています。 この2年近く続くパンデミックでの疲弊から、病院では、退職者・転職者が増加した上に、以前よりも採用が少なく、人手不足が高じて年度始めから閉鎖されている病床が出ています。 今週に入って、AP-HP(Assistance...

2021年12月14日火曜日

1月には、フランスにオミクロン株による第6波が来るかもしれない

    現在、ヨーロッパでは、イギリスとデンマークでオミクロン変異株が爆発的に増加しており、両国では、近いうちに、オミクロン株が既存のデルタ株を抑えて優勢になると見られています。 これまでもフランスは、イギリスの1ヶ月〜2ヶ月遅れでウィルスの流行を追っているような傾向があり、現在、人口10万人あたりの発症率が500人を超えるデルタ株がほぼピークに達していると言われているフランスでは、オミクロン株による症例は、約60例検出されています。 この周囲の国の状況から、パリの公的機関であるAP-HP(Assistance publique - Hôpitaux de Paris)の事務局長は...

2021年12月13日月曜日

ノエルまでに2000万人のブースター接種達成のために日曜も営業する薬局の混乱

   フランスでは、普通、一般的な場所での商店は、日曜はお休みです。レストランやカフェなどは、営業していますが、普通のお店は、日曜休みという日本人からしたら、信じられない慣習が続いています。 それでもノエルが近づくと多くの商店は、特別に営業許可をとって、日曜日も営業しているお店が増えます。 我が家の近所にあるコマーシャルセンターも例に漏れずに、12月に入ると、コマーシャルセンターに入っている商店はどこも営業していますが、それでも余裕で閉店しているのは、薬局です。 数日前にこの薬局に薬をもらいに行った時に、目につきやすい位置に黄色い貼り紙が出ていて、「日曜日に3回目のワクチ...

2021年12月12日日曜日

偽ヘルスパスを持っていた患者の死が警告すること

    新型コロナウィルスに感染した57歳の女性がパリ郊外ガルシュ(Hauts-de-Seine)のレイモン・ポアンカレ病院で死亡したことが大きく取り上げられました。 というのも、この女性の死亡が特に取り上げられたのは、彼女が入院の際に、医者に提示していたワクチン証明書が実は偽の証明書であったことが発覚したからです。 この女性がコロナウィルスのために入院したのは、12月初旬のことで、入院の際に彼女がヘルスパス(ワクチン2回接種の証明書)を提示したために、病院側は、ワクチン接種者用の治療法に基づいて、治療を続けていましたが、彼女の病状は、深刻かつ急速に悪化し、重度の呼吸器発作に至り、...

2021年12月11日土曜日

日本の水際対策のための強制隔離が大混乱の模様

    パンデミック以来、私は日本に帰国していませんが、この間、一時、感染状態が少し下火になっていた時期もあったのですが、日本はオリンピックもあったりして、どうにも躊躇われたし、何より隔離期間の2週間(強制隔離も含めて)は、実際に滞在する日程プラスの2週間が必要なわけで、まず何よりもそれが、日程的にもキツいことが、一番でした。 もちろん、長距離フライトの間の感染も気掛かりでしたが、それに加えて、往復の際に必要な検査、書類、交通手段などを考えると、いつもは必要のない高額の予算が必要で、強制隔離期間(フランスからの場合は3日間)を終えて、羽田から自宅に移動する際にも公共交通機関は使えず...

2021年12月10日金曜日

美食の街リヨン 市議会が公式レセプションでのフォアグラ使用禁止

   フォアグラと聞いてフランス料理を連想する人は多いのではないかと思います。世界三大珍味の一つとも言われるフォアグラは、フランス人が大好きな高級食品の一つでもあります。 特にこれからノエル・年末年始と、フォアグラのないスーパーマーケットはないだろうし、レストランなどでもフォアグラを使ったメニューが多く登場します。 そのフォアグラをリヨンでは、市議会の決定により、リヨン市が開催するイベント、ビュッフェ、レセプションでのフォアグラの使用が禁止されるという奇妙な事態に発展し、波紋を呼んでいます。 エコロジストの市議会は、公式レセプションだけでなく、レストランでのフォアグラの使用禁止も切望している...

2021年12月9日木曜日

フランスの1日の新規感染者数6万人突破のタイミングで3回目のワクチン接種をしました!

     私が3回目のワクチン接種の予約をしたのは、11月11日のことでした。 ちょうどフランスの感染者数がグングン上昇を始めて、1万人を超えた頃だったのですが、その時は、フランスでは、ブースター接種は、2回目のワクチン接種から6ヶ月後とされていたので、2回目のワクチン接種をしたのが6月5日だった私は、自ずと12月6日以降ということになるため、その近辺で空いているところを探して予約していました。 その頃には、65歳以上の高齢者のヘルスパスが3回目のワクチン接種をしないとこれまでのものが無効になるという発表がされていたのですが、・・ということは、その後は、全ての年齢の人も3回目のワク...