2020年11月10日火曜日

フランス人はロックダウンでも着々とノエルの準備をしている

   


 なんでもグズグズと遅くて時間がかかるフランスで、唯一、毎年、感心するのは、ノエルの準備の早さです。

 だいたい、例年、トゥーサン(11月1日前後の万聖節)のバカンスが終わると、あっという間に、街はノエルのデコレーションを始めて、お店もノエル商戦が始まり、キラキラとノエル仕様のデコレーションになり、寒くなる冬でもどこか楽しい雰囲気を味わえる季節に突入します。

 今年は、ロックダウンのためもあるのか、我が家の近所はまだノエルのデコレーションが始まっていないし、だいたい閉店しているお店も多いので、あまりノエル気分ではありません。

 私は、前回のロックダウンの際に、家の中を片付けて断捨離を始めた際に、家の中から出てきた買ったまま使っていなかった洋服、バッグ、アクセサリー、香水、装飾品などをフランス版メルカリのようなサイトに載せてあったのです。

 忘れたころに、ポツポツと売れて、ちょっとしたおこづかい稼ぎになっていました。

 それが、ここへ来て、問い合わせや値切り交渉などのメッセージが急に増え、私としては、品物を送るために、外出したくもないので、あまり今は、売れなくてもいいな・・と思っていたのですが、ここのところ、連日、売れていくのです。

 明らかに多くのフランス人がノエルのプレゼントの準備を始めたのです。

 日本のメルカリは、コンビニなどで、発送を扱ってくれますが、こちらは、クロノポストやモンディアル・リレー、郵便局などが発送を受け付けてくれます。

 売れた商品の発送ラベルを自分でダウンロードして、印刷したものを自分で梱包した商品に貼り付けて、商品の預かりの下請けをしているお店に預けてくるようになっています。

 商品の注文をした人は、自分の家の近くの荷物の取り扱いをしているお店で受け取ることができます。自宅までの配達ではないので、その分、人出を介さないので、配送料も安く、一つ一つの商品に配達人が関わらないので、盗難のリスクも少ないのです。

 これは、最近、フランスに浸透しつつある配送のシステムで私としてはまず荷物がなくなることが減って、なかなか気に入っています。

 その荷物の預かり、受け渡しを専門にやっている店舗もありますが、その多くは、他のお店が副業のようにやっている場所が多く、現在のようなロックダウンの状態では、その本業のお店自体が営業停止になっている場合も多く、当然、荷物の受け渡しも行っておらず、荷物を預けられるお店を探すだけでも大変なのです。

 今日も荷物を預けに行きたくて、念のため、「お店やっていますか?」と電話したところ、「今はロックダウンのためにお店は閉まってます・・でも、欲しいものがあれば、ネットで注文を受け付けるからネットで注文してください・・」とお店の方も必死・・「すみません、クロノポストの荷物を預けたかっただけなんです・・」という私に明らかに落胆する店主と電話で話し込んでしまいました。

 以前から、ノエル前には売れるかな?と思ってはいましたが、今年はノエルもいつもどおりにはなりにくそうだし、あまり出かけたくないから、売れなくてもいいな・・と思っていたのですが、予想に反して、みんな、水面下では着々と始めているんだ・・と何とも複雑な思いにかられるのでした。

 しぶしぶと、どこか腑に落ちない気持ちで外出証明書をダウンロードしながら、買い物にかこつけて、荷物を預けるために外に出ると、外は肌寒いながらも天気が良くて気持ちよく、これでコロナがなければどんなに晴れ晴れとした気分で歩けるだろうに・・と思いながら、それでも、運動不足解消には、散歩がてら出かけるのも悪くない・・と自分に言い聞かせながら、マスクに手袋と重装備で黙々と歩くのでした。

 それにしても、フランス人のノエルへの思い恐るべし・・政府は国民のこのノエルへの思い入れと、このコロナウィルスの第2波とノエルをどうやって乗り越えるのか?

 なかなかな難題になりそうな予感がしています。


<関連>

「メルカリとルボンカン(フランス版メルカリ)に見る、やたら礼儀正しい日本人とめんどくさいフランス人」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/01/blog-post_60.html

「ロックダウン解除後のフランス版メルカリサイトの人気商品」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/06/blog-post_6.html

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