2020年11月23日月曜日

シャンゼリゼのイルミネーション点灯がフランス人のノエル気分に火を灯す

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 昨日、毎年、恒例のシャンゼリゼのイルミネーションが点灯されました。これから1月まで、シャンゼリゼは美しいイルミネーションに彩られます。

 私も毎年、一度は、このイルミネーションを見物がてら、まだ、日が落ちきらない、一番ライトアップがきれいに見える時間を見計らって、シャンゼリゼの近くに買い物に出かけて、立ち寄っていましたが、今年は、行けるかどうか??

 シャンゼリゼのイルミネーションをきれいに写真を撮るのには、ジョルジュⅤ(メトロ駅)よりちょっと下あたりが綺麗に撮れます。

 シャンゼリゼのイルミネーションは、街路樹に付けられるライトの色やデザインが毎年、変わり、今年は、どんなデザインになっているのか? それを見届けるのも楽しみにしています。やはり生で見るシャンゼリゼのイルミネーションは、圧巻です。

 今年のシャンゼリゼの点灯式は、例年よりは、ずっと縮小されてはいたものの、カウントダウンが行われ、そんな映像だけ見ていると、ロックダウンを忘れそうになります。

 2年前にシャンゼリゼのイルミネーションを見に行った時は、ちょうど、黄色いベスト運動が盛んに行われていた頃で、不謹慎にも、シャンゼリゼのイルミネーションに加え、警察車両の青いライトがきれいだと思ったりしたことが、すごく印象に残っています。

 シャンゼリゼのイルミネーションとともにシャンゼリゼの下の方にオープンするマルシェ・ド・ノエルも今年は、どうなることやら・・毎年毎年、同じもので、変わり映えもしませんが、季節の風物詩でもあります。

 しかし、今年は、マルシェ・ド・ノエル以上に営業許可を心待ちにしている一般の小売店、今週には、マクロン大統領から発表があるとのことで、色々な情報が錯綜しています。

 営業が許可されるかどうかなどの情報に紛れて、来年、3月初めから3回目のロックダウンが始まりますという政府から出されたという偽造文書まで流されています。ちょっと考えてみれば、目先の営業許可を出すか否かということでさえも、躊躇している状況で、3月からのロックダウンの発表を政府ができるはずもないことは、すぐにわかることです。

 現在のところ、ロックダウンの効果で、新規感染者も1万人台にまで減少してきて、緩和に向けて勢いづきそうになっている国民を「今回の発表はロックダウン解除ではない!」としきりにブレーキをかけていますが、どうやら、小売店の営業は許可されるのではないかという見方が強いです。

 だいたい、数千人規模のデモが許可されて、生活がかかっている小売店の営業が許可されないというのは、おかしな話です。

 マスク着用や店舗内の人数制限、衛生管理を行えば、営業は可能だと思います。どうしてもマスクをし続けることができず、滞在時間も長くなり、衛生管理がお客さん側の良識に委ねられるのレストランやバーについては、年内の営業は不可能なようです。

 しかし、シャンゼリゼのイルミネーションの点灯は、フランス人のノエル気分に火を灯したようなもの・・着々と近づくXデー(ノエル・クリスマス)は、もうすぐそこまで来ています。

 これまでの様々な出来事に対する政府の対応を見ていると、ノエルを家族で祝うことを全面的に政府が禁止することはあり得ません。とはいえ、到底、野放しにできる状態でもありません。

 新規感染者は減少したものの、ここ一週間のフランスでのコロナウィルスによる死亡者は4,209人と1時間に25人が亡くなっている状況、4月以来の驚異的な数字を記録しています。

 ノエルのバカンスの移動を許可するタイミングや家族での集まりの人数制限など、問題は山積みです。黄色いベスト運動などで、あれだけ嫌われていたマクロン大統領も支持率が41%と上昇しています。

 このノエルと年越しを迎える重大な局面をどう乗り切れるのか? 夏のバカンス解禁で大失敗している前科を持つフランス政府が、夏のバカンスに次いで、フランス人が大切にしているノエルをどう対処するのか? フランスは、国民の良識に頼れる国ではないのです。

 この重大な局面、全て、マクロン大統領の裁量にかかっています。

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「フランスの国会を騒がせる「フランス人のクリスマスを迎える権利」」

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