パリ郊外・サルトルビル(イル・ド・フランス)で放火されたバス |
フランスは、再ロックダウンとはいえ、今回のロックダウンは、前回のロックダウンとは、かなり違うスタイルのロックダウンで、前回のロックダウン時には、本当に街は静かで、人が出歩いているのを見かけることも稀なくらいだったのに比べると、今回のロックダウンは、ずっとたくさんの人が街に出ています。
もちろんレストランやカフェなどは、テイクアウトや宅配のみの営業とはいえ、それができている店舗は少なく、ほとんど閉鎖状態ですが、以前は生活必需品、主に食料品、医薬品を扱う店舗のみの営業だったのに比べて、情報機器、電化製品、ガーデンセンター、DIYショップなどのちょっと生活必需品かどうかの境界線がつきにくい店舗の営業が許可されています。
当然、生活必需品かどうかということだけでなく、営業することによって、感染が懸念されるかどうかという観点から、危険はないだろうということで、営業許可を求める小売店の声があとを絶ちません。
この不公平感是正のために、なんと、大型スーパーマーケットなどで扱っている生活必需品ではない商品のコーナーは3日(火)から閉鎖されることが発表されました。思わず、そっち??(すでに営業している店のコーナーを閉める?)と思いましたが、後を絶たない営業許可を求める声を封じるには、手っ取り早い方策なのかもしれません。
前回は、閉鎖されていた学校も(昨日までは、トゥーサンのバカンスでした)再開されます。本日から1200 万人の学生が登校します。(学校では6歳以上からマスクが義務化)フランスの場合、小学生には、送り迎えの保護者も登下校の際には付き添うので、実際には、保護者も含めるとその1.5倍くらいの人が街に出ます。
これだけの学生・保護者が普通に登下校すれば、街中の様子は、前回のロックダウンとは随分と違ったものになり、当然、緊張感も緩むことでしょう。
まだ、再ロックダウンになってから3日しか経っていないにも関わらず、相次ぐテロに加えて、ロックダウンという事態に耐えられない、受け入れられないと思われる人の暴力行為が後を経ちません。
昨日は、カンヌで取り締まりに当たっていた警官がハンマーで頭を殴られ重症。モンペリエでは、黒い服を着た約10人ほどの銃撃事件が発生(ドラッグを巡る抗争と見られています)。そして、パリ郊外、サルトルビル(イブリンヌ・イル・ド・フランス)では、回送中のバスから運転手が引き摺り下ろされ、バスが放火・・明らかに病んでいると思われる人々が急増し、フランス・・どうしちゃったの??大丈夫かな??と心配になります。
辛抱強い日本人に比べて、明らかにメンタルが弱いフランス人。抑圧されたり、制限されたり、緊張状態に耐えられない人が多いです。前回のように、全く外に出られないという状態ではなく、仕事も学校も継続され、街には結構、人が出ている状態では、網の目を潜って、このようにメンタルが崩壊してしまった人も街に出て、何かしら事を起こします。
コロナウィルスの原因を中国人だとして、中国人(アジア人)攻撃を企む人々も同じです。
メンタル弱めで、我慢ができずに何かと爆発して暴れるのは、多かれ少なかれ、フランス人に共通する傾向です。
たしかに、3月から2ヶ月間近くは、ロックダウン状態でしたが、夏の間は、多くの人が、バカンスに出て、充分に楽しんだではないですか? その結果が今なのです。とりあえず、ここ1ヶ月くらいのロックダウン(しかも、完全なロックダウンでもない)、我慢ができないのか? 甘ったれるな!いい加減にしろ!と腹立たしい気持ちです。
政府は、もっと、現在の深刻な状況を具体的にわかりやすく国民に説明し、何のために今、ロックダウンをしなければならないのかを国民に納得させなければなりません。
再ロックダウンを発表した際は、「このロックダウンを乗り切って、何とか家族でノエル(クリスマス)を迎えられるように祈っています」などと言っていた政府も、早くも「今年のノエルは、いつものノエルと同じようには過ごせない」と言い始めました。
そんなことは、最初からわかっていたことで、どの時点でよし(ロックダウン解除)とするのかは別として、この再ロックダウンも到底1ヶ月のみで終わるとは思えません。冬の間(気温が下がっているからこそ起こっている感染拡大でもありますが・・)のしかも、フランス人にとってバカンスの次に大切なノエルを過ごす権利を脅かされたフランス人のメンタル崩壊が今から心配です。
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「ロックダウン中のDV 心理学的に強い強制への反発心 ストレスに弱いフランス人」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_68.html
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