「意外にもロックダウンの規則を一番守っているのは、イル・ド・フランスだ!」というニュースを目にしたのは、つい一昨日のことでした。「へえ〜??ほんと、意外だな・・」と思ったのも束の間、翌日には、とんでもないニュースが入ってきました。
イル・ド・フランスのヴァル・ド・マルヌ県、ジョアンビル・ル・ポンで、週末の夜に300人〜400人が集まるパーティーが行われ、夜中の2時に近隣住民による通報により、警察が突入して催涙ガスまで使って解散させる大騒動が起こっていました。夜中から明け方にかけての時間帯です。
静かな住宅街にあるプールやハマムまである巨大なロフトが秘密のナイトクラブと化しており、いくら緩いとはいえ、ロックダウンのさなか、まさかの場所での、まさかの人数のパーティーの決行に警察もノーマーク、最初に駆けつけた警察官もこれほどの人数が集まっているとは思わずに、恐らく大した人数ではなかったのでしょう。
すでに酔っぱらって、興奮状態にあるパーティーのゲストたちの方が優勢で、警察の介入に怒る人々のボトルを投げつける等の応酬と、あまりの人数に、警察は、一旦、ロフトの入り口まで戻り、体勢を立て直して、催涙ガス等の手榴弾等を使って、パーティーに集まった人々を解散させるという大騒動になったのです。
このような特別な場所を用意し、これだけの人数を集めるパーティーは、明らかに営利目的のパーティーの開催ですが、それに乗っかり集まる人々が300人も400人もいることにも驚きです。
現在、フランスはロックダウン中なのです。一体、どんな人たちが集まって、バカ騒ぎをして、翌日には、しらっとした顔をして生活いるのかと思うと怒りと恐怖が湧いてきます。
翌日、警察は、パーティー参加者にコロナウィルス陽性患者が混ざっていたことがわかったので、パーティーに参加した人は、事実を隠さずに、直ちにPCR検査を受け、結果が出るまでは自粛することを呼びかけています。
ロックダウンから2週間たって、期待していたよりは、感染がおさまっておらず、未だ生活必需品以外を扱う店舗が営業を許されずに、昨日も多くの店舗のオーナーが営業許可を求めてデモを行っていたフランスです。
多くの人がお店を営業できなくて、困っているというのに、かたや未だに夜中に集まって飲んで騒いでいる人が後を経たないのです。
このようなパーティーに参加するのは、若者とはいえ、もう立派な大人たち。これらの想像力のない無秩序で身勝手で思いやりのない行為がどれだけの人を直接、間接的に傷つけているのかと思うと怒りが湧いてきます。
次から次へとやってくる患者の対応に休みなく働く医療従事者や、ロックダウンのために営業できないでいる人々、結果、失業して路頭に迷う人々、そしてコロナウィルスに感染して苦しむ人々、亡くなる人々。自分たちの行動がそのような人々を生むということを想像できない若者。
「親の顔が見たい・・」と本当に思います。どういう風に育ったら、こんな若者になってしまうのでしょうか?
フランス人は感染拡大を政府のせいだと責任転嫁する傾向にありますが、責任は、このような身勝手な行動をやめない人たちにあるのです。
結果的に、この日のパーティーは、警察もとりあえず、大勢の人を解散させることが先決で、集まった人々が捕まることはありませんでした。
警察は、週末のロックダウンの取締りを一層厳しくすることを発表していますが、ロックダウンの取締りの項目の中にこのようなパーティーの開催を企画した人を取締る項目をぜひ、加えてもらいたいです。
思い起こせば、4月末のロックダウン中にもパリ18区の大通りに面した広い歩道で、大音量で音楽をかけて、大勢の人たちが集まって、踊り出すという事件?が起こりました。あの時は、日中堂々、若者だけではありませんでしたが、すぐに警察が駆けつけ、集まっていた人々は解散させられました。
あの時も、ロックダウン中なのに何これ??と、フランスは、やっぱりダメだと絶望しましたが、今回は、さらにレベルアップした深刻な事態です。
こんなことを続けていては、感染拡大もロックダウンも永久に終わりません。
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「フランスは、やっぱりダメだ・・と、絶望した理由 コロナウィルスは、蔓延し続ける」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_26.html
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