2020年11月26日木曜日

段階的なロックダウン緩和〜解除策には、83%のフランス人が賛成

                                           

  Comment vont se dérouler Noël et le Nouvel an cette année ?


 一昨日にマクロン大統領から発表された段階的なロックダウン緩和から解除に向けてのシナリオには、83%のフランス人が賛成しています。

 概ね国民には、好意的に受け入れられたノエル・年末年始の予定ですが、12月15日にロックダウンが解除されるには、一日の新規感染者数が5000人以下、ICUの患者が2500人以下まで減少した場合という条件がついていることを皆、ちゃんと聞いていたのかな?と、ちらっと思います。

 とはいえ、現在のフランスの感染状況を見ると、まだ一ヶ月はあるし、まるで不可能な数字でもありません。

 そんなこともあってか、73%の人が12月15日までは、現在のロックダウンの制限を厳密に尊重すると答えています。(2回目のロックダウンが発令された10月28日の段階では、98%が尊重すると答えていたので、すでに大幅に減少しているとも言えます)

 このロックダウンの制限を厳密に尊重するというのが、もはや、この約1ヶ月間に起こっている数千人単位のデモや数百人にも及ぶパーティーなどのことを考えると、どの程度の尊守なのかはわかりませんが、ひとまず、目の前にぶら下げられたニンジンのために、頑張るつもりになっているのかもしれません。

 しかし、ともかくも週末からは、生活必需品以外の店舗も営業が許可され、20キロ、3時間以内の外出は許可され、ノエルには、家族と過ごすための移動も許可され、ノエルを家族と祝うこともできるのですから、多くの人が賛成というのも、そりゃそうだろ・・と、思います。

 しかも、ノエルと年末年始に関しては、「個人の自覚を持っての自粛して過ごすことを要請する」などという、「ここは、日本か??」と思うような政府の物言いで、そんなことが通用するほど、フランス国民は甘くありません。

 ノエルと年末に対してのこの政府の取った措置は、そりゃ〜国民には受け入れられるだろうけど、だからと言ってフランス人がおとなしくノエルと年末年始を過ごすわけがなく、政府は第3波への大きなリスクを背負ったのです。

 かといって、ノエルを制限するようなことがあれば、それこそ暴動でも起きかねないフランスです。もはや、国民のノエル圧を抑えきれない政府が半ば妥協して提案したとしか考えられません。

 何が起こっても、政府のせいだと責任転嫁する国民には、今回の政府の提案に反対する理由はありません。残り17%の反対の人は、おそらく、少なくとも1月20日までは営業が出来ないレストランやバー、ホテル、スポーツジムなどに関わる人々だと思います。

 しかも1月20日に営業ができるという確証もないのですから、怒り心頭なのも当然理解できます。(その上、このノエル・年末年始後の感染状況は、悪化している可能性大なので、さらに、それより先に延期されることも充分に考えられます)

 今日、近所にちょっと買い物に出かけましたが、街は着々とノエルのデコレーションが進み、街に出ている人たちも、とりあえずのメインイベントであるノエル・年末年始の目処がついたことから、どこかホッと落ち着きを取り戻したかのような雰囲気が漂っていました。

 今週の土曜日から営業が許可されたお店は、まだ今日の段階では営業していないものの、店内では、さっそく営業再開の準備をしている様子でした。

 とりあえずは、多くの人が当面のおおよそのプランが出たことで、少しホッと落ち着きを取り戻している雰囲気が、これまで先の見えない不安というものが、どれだけ人を変えていたのかと・・そんな不安定な状況が続くことへの心理的な影響の大きさを逆に思い知らされた気がしたのです。

<関連>

「フランスの感染がおさまらないのは政府の責任というフランス人」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/11/blog-post_14.html


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