2024年7月31日水曜日

オリンピックでフランス人の英語力が上がった?

   ここ数日、お天気がよくなって(ちょっと良くなりすぎで暑いけど・・)、パリでのオリンピックの風景を見て歩いているのですが、まあ、街の中が(といってもオリンピックに関係のある場所ですが・・)華やかで、どこかウキウキとしている感じで楽しいです。 もともと美しい街ではありますが、それがオリンピックのデコレーション?と上手く調和して、上手いこと街をオリンピックバージョンに変身させたものだな・・と感心しながら歩いています。 いつもならば、そんなに人に道を聞かなくても歩けるのですが、現在は依然として道路の一部が閉鎖されていたり、またオリンピックのために設置されているものを見に行ったりするた...

2024年7月30日火曜日

最後までグタグタ・・セーヌ川の水質問題 トライアスロンがデュアスロンになる可能性

   危険視されていたセーヌ川上でのオリンピック開会式もなんとか事件も事故も起こらずに済み、今回のオリンピックで終始、疑問視されていたセーヌ川でのトライアスロンが最後の最後までセーヌ川の水質問題で未だに動向が不明となっています。 セーヌ川で開会式のパレードを行うことも、ちょっと前代未聞の荒唐無稽な話ではありましたが、またそのセーヌ川を利用してトライアスロンの競技を行うという決定も、リスクの種類は違っても、同様にちょっと考えられない発想でした。 セーヌ川の水質を改善させることは、長いことパリ市の課題でもあり、このオリンピックを機に、浄化させることを目標としてきました。 パリ市は、この...

2024年7月29日月曜日

オリンピックを開催している街ってこういう感じなんだ・・

   パリオリンピック開会式の日は、交通手段も限られていたし、その翌日もお天気が悪く、なんとなく、街中に出てみようという気もしなかったのですが、2日後、ようやく、ちょっとオリンピック色に染まった街の様子を覗いてみようか?と、パリにあるいくつかのスタジアムのうちの一つの近辺を少し歩いてみました。 相変わらず、我が家の周辺のバスは通常運転にはなっておらず、「え~~?まだダメなの~~?」と正直ウンザリもしたのですが、セーヌ川へのアクセスは、場所にもよるのでしょうが、再開されていて、久しぶりにセーヌ川沿いも歩くことができました。 スタジアムの近くの駅は、やはり警備は相当なもので、「メトロ、結構、混んでる?」と思ったら、警備隊(私が見たのは憲兵隊でしたが・・)がメトロの中にまで乗り込んでいました。 おそらく、セーヌ川近辺に取られていた人員が今度は市内、メトロの中にまで配置されるようになったものと思われます。まあ、こんな警備隊がメトロの中にまで乗っているのは、多少、緊迫感もありますが、よく考えてみれば、安心なわけで、おそらく、日常のパリよりは、数段、治安がよくなっているのではないか?と思われます。 お天気が良いだけで、パリは本当に格段に美しく感じられ、また、オリンピックのための表示や看板などが周囲の風景や緑の木々など、計算しつくされたようにマッチしていて、路肩に何気なく置かれたブロックなどまでもが、今回のパリオリンピックカラー(オリンピックの五輪の色とは別のパステルピンクとペパーミントグリーンなどなど・・)にペイントされていて、とってもいい感じです。 開会式のための警備のための、あまりの規制の厳しさに逃避してしまったパリジャンも多かったわけですから、すべてのフランス人がオリンピックに好意的、またオリンピックに興味あるというわけではないとは思いますが、それにしても、やっぱりオリンピックを開催している街がなんとなく、次第に湧いてくる、なんとなく多くの人がワクワクしている感じというものを少しずつ感じています。 テレビのオリンピック中継なども、いつもは要所要所に少しずつフランス人の分だけ・・という感じが多いのですが、今回は、時差もなく、何より開催国ということで、夜20時のニュースの時間なども、ほぼ一般的なニュースは最小限でオリンピックの中継やオリンピック関係の報道に割かれています。 私は、オリンピックといえば、やっぱり日本人を応援したくなるのですが、ふだんはあまり日本人の分は放送してくれないので、日本人がいない競技はフランスを応援します、 昨日はちょうど、水泳の生中継をしていて、フランス人も日本人も出てきた男子400メートルメドレーの試合でした。 これは珍しいタイミング!と思って見ていたのですが、満席の会場の応援はほぼほぼフランス人の応援で、テレビ越しからでも伝わってくる観客席の大熱狂。各国からの応援団はそれぞれいるとはいえ、これはフランス人にはずいぶん有利、気持ちの上がりかたはずいぶん違うのではないかと思いました。 その試合では、なんとフランス人が金メダル!日本人が銅メダルを獲得していました。 ちょうど、その日には、たまたま行ったスタジアムの近くに時計メーカーのOMEGA(オリンピックの公式タイムキーパー)のパビリオンができていて、実際にオリンピックで使われているタイムを測るための装置や実際のプールの中の装置がどんな風になっているのかなどを見てきたばかりだったので、「ほんとに、あれ、使ってるんだ!」あの展示場に出ていた写真の人(奇しくも当日金メダルをとったフランス人選手)だ!などと、いつもよりは、興味深く見ることができました。 このオメガのパビリオン、実際に自分で走ってみてタイムを計ってくれるゲームなどもできるし、わりとふらっと見て回れるので、機会があれば覗いてみるのも楽しいかもしれません。Parc...

2024年7月28日日曜日

フランスにとってのオリンピック開会式セレモニーの意味

  4時間以上にも及ぶ2024年パリオリンピックの開会式セレモニーは、悪天候の中にもかかわらず、大きなトラブルに見舞われることもなく、無事、終了しました。 マクロン大統領は、翌日、会見で、このイベント前から警備にあたった人々、ボランティアをはじめ、2024年パリオリンピックの成功に貢献したすべての人、特に大会の安全を確保した人たちに感謝したいと述べました。 また、X(旧Twitter)には「誰もが不可能だと言った・・しかし、私たちはやり遂げた!それは集団の力、国家の投資、そして私たちを守ってくださる皆さんの並外れた動員のおかげです。ありがとう!」とポストしています。Tout le monde...

2024年7月27日土曜日

大雨のオリンピック開会式当日 前夜の事件とセレモニーあれこれ

 🇫🇷 ALERTE - Le pont d’Austerlitz s’enflamme aux couleurs du drapeau français pour la cérémonie d’ouverture des JO. (France 2) #Paris2024 pic.twitter.com/NM8fe9FMWj— Mediavenir (@Mediavenir) July 26, 2024   朝、目覚めて外を見たら、雨が降っていました。前日の天気予報でも雨の予報だったので、「やっぱり雨か・・」と思いました。この日は、近所のバスなども全て運行休止。コマーシャルセンターまでクローズになっていて、最後のとどめか・・と思いましたが、ここまでされるともうその日は外出は断念、ロックダウンしていました。 オリンピックの警備のための様々な交通規制や制限のために、パリを脱出してしまった人も多いなか、私は、オリンピックの開会式などを見に行くことはしなくても、自分の住んでいる街でオリンピックをやるなんていうことは滅多にないこと!と思って、この期間は、パリに留まることにしていたのです。 しかし、実際に住んでいる街でオリンピックをやられるということは大変なことだと実感!、また今回の開会式がセーヌ川上6㎞にわたってパレードを行うなどという荒唐無稽?なことを実現させようとしたために、その1週間以上前から警備が異常に厳しく、広範囲にわたることになりました。 私は、オリンピックに関わる仕事をしているわけではありませんが、ここまで住民の犠牲を強いたからには、やっぱり素晴らしいものにしてほしいと思っていました。 それが雨に加えて、朝一番のニュースはSNCF(フランス国鉄)のTGVネットワークへの大規模攻撃による交通網大混乱のニュース。ℹ️...

2024年7月26日金曜日

あれだけいたパリの露天商はどこへ行ったのか?

   オリンピックの警備が厳しくなって、住民でさえも、通行は厳しく制限され、現在、パリの街には、警察官や憲兵隊が溢れています。特にここ数日では、警察官も海外からの警察官もけっこういて、物々しいこと極まりない感じです。 そんな警察官の警戒に気をとられて、しばらく気が付かなかったのは、日常、パリに数千人はいると思われる露天商がいつのまにか、姿を消していることです。 そもそも違法の商売なので、日常から摘発してもよさそうなものなのですが、通常は見て見ないふりをしているというか、見過ごしているというか、特に観光地と言われるような場所には、ものすごい数の露天商がいるのです。 一時、エ...

2024年7月25日木曜日

空いているパリを満喫する1日

   オリンピックまでのカウントダウンが始まり、今週に入ってから、公共交通機関や通行止めなどの不便さに腹を立ててばかりいるのもバカらしく、代わりに予想外に空いてきたパリを満喫することにして、いつもは、混んでいて断念してしまうレストランに行ったり、買い物(といっても食べ物・・)に行ったりして、それなりに空いているパリを満喫しています。 メトロやバスなどの公共交通機関は前もって予告されていたところ以外でも運行していなかったり(特にバス)、途中までしか行かなかったり、これには少々閉口し、移動に時間もかかるのですが、その代わりにというか、その分、パリに人が少ないので、半分は、「そりゃそうだよな・・」「こんなに迂回しなければならなかったりするのは面倒くさいもんな・・わざわざみんな出かけないよな・・」と思いつつ、「いやいや、こんな機会はまたとない!」とその空いているという部分を楽しむことにしたのです。 オデオン界隈(サンジェルマン・デ・プレ界隈)にお気に入りのレストランがあるのですが、そこは、いつも、行きたいな~行こうかな~?と思って覗いてみると、いつもすごく混んでいて、そうでない場合は時間を外してしまったりとなかなか行けていないお店があって、「そうだ!今なら、あそこも空いているかも?」と思って、行ったのです。 それでも、行ってみるまでは、「今日はもう混んでいるかもしれない・・」とか、「あそこは、例外的にやっぱり混んでいるかもしれない・・」と目の当たりにするまでは、どうかわからないな・・と思っていたのですが、類にもれずにそこもやっぱり空いていました。 このお店がお昼時にこんなに空いているのを初めてみましたが、ラッキーでした。地元のパリジャン・パリジェンヌにも大人気の、とっても美味しいお店です。久々のお気に入りのレストランのランチにとっても満足し、ゆっくり、ゆったりと食事をして出てきたら、サンジェルマン大通りがなんと通行止めになっていて、通りの向こうには行けなくなってしまい、帰りに生ハムを買って帰ろうと思ったのに買えず、「もう今日はやめておきなさいということだな・・」と自分に言い聞かせました。 この近くでいつもは大混雑しているお店といえば、シティファーマ(CITY...

2024年7月24日水曜日

環境活動家ポール・ワトソン逮捕で注目される日本の人質司法

   今週初めのグリーンランドでの環境活動家ポール・ワトソンの逮捕はフランスで憤りと支持の波を同時に引き起こしています。この男性の環境活動家としての歴史は長く、1977年シーシェパード保護協会(主に反捕鯨)を設立して以来、様々なアクションを起こし、過去にも、数回、数か国で逮捕されています。 彼のアクションはよく言えば、なかなかパンチがあるもので、捕鯨やアザラシ捕獲などの妨害行為や漁船乗り込みを始め、この反捕鯨を訴えるために、フランス人女優ブリジット・バルドーをカナダ北部の流氷に連れて行き、アザラシの赤ちゃん狩りを非難するアピールを行ったりと広報活動にも長けています。 しかし、その行動はなかなか強引で時に破壊的、暴力的でもあったりしていることから、1979年には、カナダのセントローレンス湾で1000頭のアザラシの屠殺を阻止した際に暴力をふるったとして逮捕、1983年、ポール・ワトソンと彼のチームはシー・シェパード2号でニューファンドランド州セント・ジョンズ港を封鎖。 10...

2024年7月23日火曜日

パリは想像以上にガラガラ・・パリジャンはパリにいない・・観光客もあんまりいない・・

   いよいよオリンピックを今週末に控えて、パリは一層、動きづらくなり、私も昨日、通行証を用意していなかったために通してもらえず、行こうと思ったところに行くのを断念し、まあ、どうしても行かなければならないというわけでもなかったので、急遽、予定を変更して、別の場所に行きました。 一時、アラート(エリアによっては通行証なしには通れなくなるので、通行証を取っておくようにというお知らせ)が来た時に、通行証を取ろうとしたのですが、通勤用などならいざ知らず、いつ、どこに行くという明確な場所や理由が必用で、その時々に自分の都合で動いている私はあらかじめ予定を決めきれず、この通行証をとっていませんでした。 「パス(通行証)がないなら、少し待ってください・・」と警備にあたっていた警察官に言われたので、「いつまで待つのですか?」と聞いたら、ニッコリ「土曜日までね・・」とのこと。ずいぶん、待たなければなりません。 この通行止めのちょっと手前にコカ・コーラがやっているフードフェスのような大きな会場があったので、「じゃあ、せっかく近くまで来たのだから、こっちを覗いて行こうか・・」と思って入ってみたら、大きな会場に人がまばらでガラガラ・・。これ?ほんとにフェス??? それでも入口には警備の人がいたので、「あんまり人が来てないですね・・」と言ったら、苦笑いしながら、「19時からはDJが来る予定だから、もう一度、夜に来てよ!」と。 せっかくこんなに大きな会場を用意してフェスとかやっているのに、こんなに人が来ないなんて、コカ・コーラも大赤字だな・・と思いつつ、どうやら、パリは本当にかなり人が少ないようで、メトロも空いているし、その割に、駅などには、行列対応の赤いテープが貼られていたり、やたらと警備用の警察官が控えているのですが、通常よりも全然、人がいなくて、なんだか手持ち無沙汰な感じで携帯を眺めて話したりしています。むしろ、お客さんよりも警察官の方が多そうな感じの駅というのも、なかなか微妙です。 例年、夏になるとパリジャンはバカンスにでかけて、多少、パリも空いてくるのですが、それも本格的に空くのは8月の話。しかも、それともちょっとまた違う不気味な感じです。まだオリンピックは始まってはいないとはいえ、オリンピック目当ての観光客がそろそろ増え始めてもよさそうなのに、そんな兆しもまだありません。JO...

2024年7月22日月曜日

フランスでの甘いお醤油と辛いお醤油

   私が別で書いた記事の中でお醤油の話がちょっとだけ登場していて、フランスのお醤油には大きく分けて?甘いお醤油と辛いお醤油というものがあって、お寿司にまで、その甘いお醤油をかけて食べる人もけっこういて、しまいには、その甘いお醤油をご飯にかけて食べる人もいる・・という話を書いたら、それにビックリしたという感想をもらって、もうなんか、私の中では、驚かなくなっていることに反応があって、「そうか・・いつのまにか、慣れてしまったけど、そういえば、最初はビックリしたな・・」と思い出したので、その時の話とお醤油にまつわる話を書こうと思います。 私がフランスに来たばかりの20年くらい前は、お醤油というものは、フランスの一般的なスーパーマーケットでは、あんまり存在感がなくて、よ~く探してみれば、中国製のよくわからないもの(知らないもの)があるくらいで、日本食材店やアジア系のスーパーマーケットにいけば、キッコーマンもあるかな?というくらいでした。 それからしばらくして、フランスにもSUSHIブームがやってきて、ある時期から、お寿司屋さん(といっても中国系の人の経営するチェーン展開のお店でいわゆる日本のお寿司屋さんとは、ちょっと違うサーモン中心の焼き鳥なども置いている感じのお店)が一気に増えてきて、当時は、珍しくもあり、また日本食恋しさも手伝って、たまに行くことがありました。 その手のお店では、お寿司に焼き鳥が組み合わせてあるセットのバリエーションがけっこうありました。 これ以上、小さく切れるか?と思うほど小さく、さいの目に切ったお豆腐の入った薄いお味噌汁にこちらの固いキャベツを機械で細~く千切りして、小学校の時に家庭科の授業の調理実習で作ったようなドレッシングがかけてあるサラダがついていて、なぜかお寿司なのに白いご飯もついてくるという不思議なセットメニューがけっこうありました。(最近は、その手のお店には行っていないので、今はどうなのかはわかりませんが・・) その手のお寿司屋さんには、甘いお醤油と辛いお醤油(辛いといっても甘くないお醤油ということで、ふつうのお醤油)が置いてあり、甘いお醤油は焼き鳥のたれのように焼き鳥に追いダレのように使うものなのかな?と私は思っていました。 ある時、娘と二人でそのお寿司屋さんで食事をしていたところ、近くにいたフランス人が甘いお醤油をお寿司につけようとしていたので、「えっ??違う違う!教えてあげた方がいいかな?」と思ったのですが、「まあ、一つ食べれば気が付くだろう・・」と、ちょっとビックリする様子を半ばちょっと楽しみに見守っていたのでした。 すると、その女性は、何も驚くことなく、次のもう一つのお寿司からもその甘いお醤油をつけて食べ続けたのには、こっちがビックリでした。そして、最後には、お寿司なのに、なぜかついてくる白いご飯に、その甘いお醤油をかけて、美味しそうに平らげていたのです。 もともと、フランス人は一つ一つのお皿を順々に食べ進めていくという食べ方をする人が多いので、お味噌汁を飲んで、サラダを食べ、お寿司、焼き鳥、そしてご飯という風に順々に食べることが多く、どれも同時にちょっとずつ食べるということをあんまりしないので、最後に甘いお醤油でご飯ということになるのかもしれません。 その後、その手のお店に行く度に、フランス人はこんな風にお寿司セットを食べているのを見かけることが多くて、いちいち、そんなことにも驚かなくなっていました。 お寿司ブームがさらに進むと、どこのスーパーマーケットに行ってもお寿司が並んでいるようになり、それと同時にあたりまえのように日本のお醤油もスーパーマーケットに並ぶようになっていったのです。 今では、それに乗じて、甘いお醤油、辛いお醤油だけでなく、TERIYAKIソースとか、YAKITORIソースとか、中にはポン酢までおいてあるところも出てきました。 スーパーマーケットでお寿司の試食販売をしている際などは、ひとくちサイズのお寿司とともに、2種類のお醤油があって、「試食しませんか?お醤油は、甘いお醤油、辛いお醤油どちらにしますか?」と聞かれます。 ということは、フランス人には、かなりの割合でお寿司に甘いお醤油をかけて食べる人がいるということです。 私自身、個人的にはお寿司に甘いお醤油をかけるのは、ちょっと受け付けられませんが、まあ、人それぞれ、好きなように食べればいいので、別にそれを推奨することはしませんが、否定もしません。 世界各国のお料理は、その土地のそのままのものが伝わっているとは限らず、少なからずその国の嗜好に寄ったものになっているということはあることですが、お寿司に甘いお醤油というのもフランスの定番として、定着してしまったと思われます。 また、蛇足ですが、娘が日本で一人で生活を始めてすぐに、一番、驚いていたことは、「お醤油ってこんなに安いものだったの??」ということでした。 それくらい、フランスではお醤油は高いのです。フランスの甘いお醤油と辛いお醤油<関連記事>「フランスで日本の餃子(GYOZA)が浸透し始めた!」「フランス人と日本食」「今、パリで人気のうどん屋さん 喜心...

2024年7月21日日曜日

オリンピック開会式のセレモニーに登場予定のダンサーたちが当日のストライキを予告

   今回のパリオリンピックは、パリ住民はもちろんのこと、それに関わる人々に大きな負担を強いていますが、特に開会式当日のセーヌ川を舞台にした壮大なパレード計画は、ことのほか、この負担を大きくしているように思います。 このパレードが行われる周辺の通行止めや交通規制は、このセレモニーのために、広大な範囲に及び、パリ市内は、厳戒体制に近い、移動が制限されている状態にあります。 先日、セーヌ川を200隻のボートが行進するリハーサルが行われたようですが、たしかに、これがとどこおりなく成功すれば、素晴らしいものになるに違いないと思いつつ、その1日のために、これだけ不自由な思いをしなければならないのか?とも思ってしまいます。 そもそも、この警備にあたっている警察官や憲兵隊なども、もうずいぶんと早い段階で、オリンピック期間中に働くことを盾に様々な要求をつきつけ、ストライキなどを行った結果、賃上げや特別ボーナスなどを獲得し、関係する公的機関などは、すでにほとんど、この手のストライキを伴う交渉は終了しているものと思っていました。 ところが、ここに来て、舞台芸術家組合(SFA-CGT)は、(オリンピック開会式に出演する予定のダンサーたちのギャラ等の不平等な扱いへの抗議)パリオリンピックの開幕日である7月26日、また8月28日のパラリンピック開会式のリハーサルのためのストライキを通告しています。 オリンピックまで1週間を切った段階でのストライキに、さすがにこのタイミングで要求を突きつければ、通らないわけはないな・・さすがフランス、すごいな・・と思ったのですが、この労働条件のバラつきは、実際に、なかなか深刻な状態であったようです。 舞台芸術家組合がAFP(仏報道機関)に訴えた報告によれば、断続的に募集されていた3,000人のダンサーのうち、250人から300人が無報酬で雇われているほか、その報酬は60ユーロから団体交渉の恩恵を受けた人の1,610ユーロまでとバラつきがあり、強い不平等、差別的扱いについても批判しています。 7月初めに2回の交渉会合が行われたが、目立った進展は得られなかったということで、すでに交渉の機会がもたれていたにもかかわらず、状況は改善されていないという、このままなあなあに進められてしまいかねない、切羽詰まった状態であったことがうかがえます。 これに対し、2024年パリオリンピック組織委員会は、労働条件の問題を非常に真剣に受け止めており、パナメ24(このセレモニーの舞台のサービスプロバイダー)はダンサーの労働協約を尊重しており、報酬は従来の最低額よりも高くなるだろうと断言。 「検証の結果、サービスプロバイダーのパナメ24は、ダンサーという職業に適用される労働協約を適用することで、法律を厳格に遵守していることが確認できました」と主催者の代表者は付け加えていますが、ハタから見ている私でさえ、「それができていないから、抗議しているのでは??」と思ってしまいます。 オリンピック開催にあたっては、巨額の費用が費やされていることは言うまでもありませんが、正直、こんなもの必用、こんなこと必用?ということにも、相当な金額が割かれており、それでも、それで賄えるならばともかく、ダンサーを無報酬で雇う?(無報酬の場合はふつう雇うとは言わない)、末端?の労働者に払うべきものを払わずに費用を削るのは、あり得ない・・もしかして、そのプロバイダー業者の中抜きでは???などと日本のオリンピックの後の騒動を見ていて、想像してしまいます。 どちらにしても、これだけの騒ぎになれば、実際に彼らがストライキを実施してセレモニーに支障をきたすということはないとは思いますが、声をあげなければ、隙あらば、弱者が痛い目に遭う可能性が高いということが表面化した一例ではないか?と思うのです。オリンピック開会式セレモニーダンサー...

2024年7月20日土曜日

エマウス(フランスの慈善団体)の創始者 アベ・ピエールからの性的暴力が発覚

   今、フランスはさすがにオリンピック開催まで1週間を切って、オリンピックにまつわる話題が続々と持ち上がっているし、同時に国民議会がどうにもしっくり落ち着かない話題などのニュースに湧いています。 しかし、そんなニュースの中に見過ごせないニュースがあったので、様々なニュースに埋もれてしまわないように書いておくことにします。 フランスにいて、おそらく「アベ・ピエール」という名前を知らない人は少ないと思いますが、彼のもともとのルーツはカトリックの司祭でその後、修道院長を経て、現在、フランスでの慈善活動の大きな柱の一つとなっているエマウスやアベ・ピエール財団を設立した人物です。 彼は、すでに2007年に94歳で亡くなっていますが、この財団は今もフランスの慈善団体の代名詞のような存在で、現在でも、貧しい人々の司祭として多くの人々の共通の記憶に残っている、長い間フランス人に人気の人物であり、ホームレスや劣悪な住居の人々の擁護者という聖人・偉人に相当する人物でした。 しかし、ここへきて、彼から性的暴行を受けていたという女性の証言が公になり、現在のアベ・ピエール財団の代表がこの事件について発表しています。 ことの発端は、昨年2月、「ピエール修道院長による女性への性的暴行を報告する証言」の報告書が提出され、この事件を解明するために、暴力防止を専門とする独立系企業が内部調査を依頼されています。 この調査により、現在7人の女性が証言しており、「1970年代末から2005年にかけてアベ・ピエールが犯した性的暴行またはセクハラ行為」を報告しています。本人がすでに他界していることから、本人からの事情聴取は不可能であることは言うまでもありませんが、この犠牲者たちや周囲の人々の証言から、報告書は、「年齢差、ピエール修道院長の地位、そして一種の「偶像崇拝」によって培われていた支配の一形態、彼と民衆との間の従属的な関係が存在していたこと」、「隠蔽されていた可能性」も指摘しています。 どこか、日本のジャニーズ事件にも通ずるところがあるような気もするこの事件ですが、彼が貧しい人々、弱い立場の人を救う聖人のような存在であっただけに、その弱者に対して行っていた行為は、余計に許しがたいものです。 現在のアベ・ピエール財団の代表がインタビューに応じ、沈痛な面持ちで彼に対する怒りと悲しみを語っていますが、独立系企業の内部調査によれば、この問題は、すでに財団の中では既知の事実で、1992年、告発者の一人が当時の指導者らに通報、「秘書たちがピエール修道院長に注意するよう警告されていた」と報告されており、また、この事実に関して、内部職員は、まったく動じず、アベ・ピエールは「年をとり、本能を抑えるのが難しくなった」と本人も認める発言をしていたと記されています。 1970年代末から2005年にかけての長期間にわたる告発者が存在する以上、犠牲者は、今回証言している7人だけということは考え難く、結果的に周囲も本人に注意できずに、この犯罪が続いてしまっていたことを示しています。 アベ・ピエールは亡くなる2年前、著書「神様…なぜ?」の中で「自分の人生を神に捧げても、欲望の強さは何も減りません。私はたまたま一時的に欲望の強さに負けてしまったことがある」と意味深な告白をしています。 神に最も近い存在と思われ、ほぼほぼ絶対的な地位を確立したとき、やはり彼は神ではなく、最も卑劣な人間であったと言わざるを得ません。 「私たちが特定した被害者たち、そしておそらく名乗り出るであろう被害者たちを全力で支援したい」と現エマウス代表は語っていますが、本当に真剣に彼女たちの支援に取り組んでほしいと思います。アベ・ピエール エマウス 性的暴力<関連記事>「リサイクルショップ・エマウスがノエル前に繁盛しているフランスの一面」「ラグビーワールドカップとジャニーズ性加害スキャンダル」「世界が首をかしげる日本のマスコミ ジャニー喜多川性加害問題」「俳優ジェラール・ドパルデューのレジオンドヌール勲章剥奪とマクロン大統領の発言」「続々と浮かび上がる有名人の性加害への告発 今度は、フランスのトップ精神分析医ジェラール・ミラー」「現在フランスで起きているMe...

2024年7月19日金曜日

特別警戒中のパリ 驚異的な数の警察官・憲兵隊と交通機関の混乱と・・

   ここ数日のパリは、驚異的な警察官、憲兵隊の数で、特に通行証がないと立ち入れなくなったセーヌ川沿い近辺だけでなく、いわゆる中心地といわれる地域には、警察官(や憲兵隊)の数が半端ありません。 それだけの警備隊がいるのだから、当然、警察車両や憲兵隊の車両などの展示会のようで、交代勤務なのか、チラッと中を覗いてみると、これまたけっこうな数の警察官や憲兵隊が待機しており、昼休みだったのでしょうか?けっこう和気あいあいとトランプをしたり、チェスをしていたりして、意外に和やかな雰囲気なんだな・・と思いましました。 とにかく、中心地を歩いていると、30mおきくらいに7~8人の警察官の軍団とすれ違うし、もちろん、メトロの駅の構内でも、四六時中、警察官が巡回しています。 昨日、パリ市庁舎の近くで、そんな様子の警察官を半分、おっかないな・・という気持ちで見ていたら、すれ違うときに、警察官の一人がいたずらっ子のように「わっ!」と大声をあげて私を驚かし、まんまと私がそれに反応して、「ひゃ~~!」と叫び声をあげたら、一緒にいた女性警察官が「サバ?マダム?」と手を握って、落ち着かせてくれました。まったく小学生みたいなことをする警察官までいます・・。 まあ、たくさん警察官がいても、そんな悪ふざけができるくらい平和な感じなんだな・・と思っていたら、たまたま私は、危険な目に遭遇していないだけで、やっぱり、そこそこ色々な事件が起こっているようで、警備が厳しいから危険な人が発見されるのか?過剰反応を起こすのかわかりませんが、昨日もシャンゼリゼ近くのルイ・ヴィトンの警備員が危険人物を見つけて通報したところ、その危険人物が通報されたことで興奮し始め、駆け付けた警察官の耳をナイフで切りつけたというものです。 あれだけ警察官がいるのですから、そんな中、なにかをやらかそうと思うこと自体、どうかしているとも思いますが、だからこそ凶器などを取り出して攻撃的になる人もいるということで、どちらにしても物騒ではあります。 また、パリ市内のナション駅で爆発物ベルトを装備した可能性のある男がいるとの通報で警察が出動し、大騒ぎになり、乗降客に避難命令が出て、一時は、交通機関もストップするという事件が起きましたが、約1時間、駅構内での捜索が行われた結果、不審な人物はおろか荷物さえも発見されず、結果的には、腕にギプスを巻いただけの男がいたということだったようで、明らかに過剰反応というか、ピリピリなところもあります。 また、昨日から閉鎖されているメトロの駅や通行止めとなっている場所が多々ありますが、事前に発表されていた交通機関の閉鎖だけでなく、知らされていなかったバスが運行停止になっていたり、迂回になっていたりするところも多々あるようで、私も思っていたバスに乗れずにエラい目に遭いました。 違うルートのバスに乗ろうと延々とバスを待っていたら、当然、同じようにバスを待っている人が山ほどいて、皆、くちぐちに、「オリンピックのおかげで・・まったく、やってられない!!」と話していました。 パリの街中は、今のところは、まだ、むしろ、例年よりは、人が少ないかも?と思うような場所もけっこうあるのですが(まあ、これだけ動きづらければ、当然のような気もしますが・・)、これが、いつ?グワッと増えて、収拾がつかなくなるのか?と思うと空恐ろしい気もします。 現在のところは、住民でえさえも、具体的なオリンピックによる不便さを実感していなかったままの多少の混乱・・といった感じなのですが、これにオリンピックのための観光客が急激に増えた場合、ちょっと恐ろしいことになるのでは?と懸念しています。パリ特別警戒中<関連記事>「オリンピック直前 パリ市内観光事情 五輪付きのエッフェル塔」「パリ東駅でのナイフによる兵士襲撃事件」「パリオリンピック開会式1週間前からの通行止めとメトロ・RER...

2024年7月18日木曜日

約束どおりセーヌ川で泳いだパリ市長とセーヌ川周辺の今

   選挙のために延期されたとされていたパリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーションが約束どおり7月17日の朝に行われました。幸い好天に恵まれ、水温20℃という条件の中、パリ市長アンヌ・イダルゴは、パリオリンピック組織委員会会長トニー・エスタンゲ氏らとともにセーヌ川に飛び込み、泳いでいる様子がマスコミに公開されました。 彼女が「セーヌ川で泳いで見せる!」と公言したとき、妙な話ですが、私は、彼女はどんな水着を着て現れるのだろうか? 水着姿を見せるの?と思ったのですが、彼女が着ていたのは、半そで、膝まであるウェットスーツでした。 とはいえ、彼女はゴーグルをつけて、顔を水につけてクロールで泳いで見せたりして、また、その泳ぎっぷりもなかなか泳ぎ慣れている感じの泳ぎ方だったのには、水の安全性云々よりも思わず注目してしまった感じでした。JO...

2024年7月17日水曜日

パリ東駅でのナイフによる兵士襲撃事件

   オリンピックを目前に控えて、パリ市内及び近郊周辺には、日に日に警察官や憲兵隊の姿が増えている気がします。だいたい、パリでの警察官や憲兵隊の警備は、4~5人で固まって行動していることが多いので、彼らの持っている武器や装備を含めて、かなり威圧感があり、物々しい気配を漂わせています。 街中でさえも、そういった警察官が増えているので、大きな駅などの人の往来が激しい場所だと、閉鎖空間であることもあり、さらに警戒は厳しくなっているようです。 先日、パリ東駅で警戒にあたっていた憲兵隊の兵士がナイフを持った男に刺されるという事件が起こり、この厳重な警戒体制にもかかわらず、またオリンピック目前に起こってしまった事件として、大騒動になっています。 この東駅にいた憲兵隊の兵士たちは、サンチネル作戦と呼ばれるテロ対策を目的とした警備隊で、警察関係者によれば、容疑者は自分はクリスチャンだと主張しており、襲撃時には、「神は偉大だ!」と叫んだとされており、「軍が自国で人々を殺害しているため行動した」と主張していると伝えられています。 つまり、彼の主張によれば、少なくとも、彼は無差別に人を狙ったわけではなく、軍に対しての制裁を加えようとしたということになります。 しかし、この男、すでに2018年にパリ市内...

2024年7月16日火曜日

オリンピックが始まる前からすでに渋滞 PARIS 2024 オリンピック関係者専用レーン

   オリンピックを目前に控えているとはいえ、まだオリンピックは始まっていないのに、パリ及び、パリ周辺の道路は渋滞が始まっています。 少しまえから見かけるようになった環状道路や高速道路上の「PARIS 2024」の表示に、これ?どうなるんだろうか? どういう意味なんだろうか?と思っていたら、7月15日から、この表示のあるレーンは、オリンピックのための特別車両専用のレーンになったようで、当然、一般車両は、このレーンを使うことができなくなったために、オリンピック前からすでに渋滞が起こっていると言います。 ちなみにこの「PARIS 2024」オリンピック専用レーンは、スポーツ選手、認定ジャーナリスト、公式代表団、緊急車両、警備車両、タクシー、救急車、公共交通機関の輸送に認定された車両のみが通行することになります。 そもそも、空港からパリに入ってくるような、これらの道路等は、何もない状態であっても、ほぼほぼ、いつもどこかで渋滞にぶつかるわけで、それが1レーンが使えなくなっているとすれば、すぐに渋滞になることは、目に見えています。 この規制は、オリンピック期間が終了するまで続き、周辺道路...

2024年7月15日月曜日

いつもと違うパリ祭からのオリンピックへの一日

   フランス人ではない私ですが、パリ祭のパレードは毎年、けっこう楽しみにしています。とはいえ、実際にシャンゼリゼまで見に行くわけではなく、テレビを見ながら、家の窓から見えるトリコロールの噴煙や飛び去って行く飛行機などをテレビやネットと同時に見ながら、喜んでいるだけなのですが、何回、見ても感動します。 この種のパレードらしきものを他にあまり知らないということもあるのですが、自分がたまに歩くことのあるシャンゼリゼであんな大規模な美しいパレードが行われているのかと思うとなんかワクワクするという、単なる野次馬というかミーハーな楽しみです。 今年のパレードはコンコルド広場がオリンピックの競技会場に使われるためのスペースになってしまっているので、シャンゼリゼが使えずにアヴェニュー・フォッシュで行われました。 数日前にこのパレードの受け皿とでもいうべく客席のようなものを工事しているところを見たばかり、全体的には、シャンゼリゼのパレードよりは若干、縮小されている感じで、この観客席からは、凱旋門が正面にはならずに、若干斜めに見える感じになります。 この通りも充分に美しい通りではあるのですが、やはり、正直、シャンゼリゼのような圧巻な感じに欠ける気がしました。しかし、今回のパリ祭のパレードはもう目前に迫っているパリオリンピックとの融合を目指すと言われてきたので、どんなふうになるのかが見ものだと思っていました。 パレードの終盤、パリ祭のパレードのハイライトと言われる騎馬隊が表れたと思ったら、そのあとに聖火を持った騎士が表れたと同時にオリンピックカラーのスポーツウエアを着た人々が入場し、五輪の人文字を描きました。 パレード自体はこのあたりで終わりなのですが、実にここから、この聖火リレーはまだまだ続き、この日は、グランパレ、リュクサンブール公園、オランピア、ヴァンドーム広場、ルーブル美術館、ポンピドーセンター、パリ市庁舎までを悠々と廻っていきました。 特にルーブル美術館の中を悠々と歩き、時にはオペラ座のダンサーが聖火を受け取り、著名な絵画の前を聖火を持ちつつ優雅に踊りながら進むというなんとも芸術性の高い聖火リレー、それらを「どうだ!」と言わんばかりの(いや、言っていた・・)解説付きで放映していくのですから、フランス人の美意識の高さと誇りを見せつけられている感じがしました。 この日の聖火リレーの最終ポイントとなっているパリ市庁舎前では、夕刻からオペラなどのコンサートを開催しており、パリ祭とオリンピックというお祭りを一気に盛り上げる感じが満々です。 一方、この晴れやかなお祭りのときに、落とすようで何なんですが、パリ祭の日には、あちこちで花火があがるとともに、車が燃やされたりもするパリでもあります。今年は、すでにオリンピックの警戒がかなり厳しくなっているので、そのようなことが起こりにくいとは思いますが、最悪の場合は、オリンピックのために準備している施設などが危険な目に遭う危険もないとは言えません。 先週あたりは、むしろ、パリがちょっと空いてきた?とも感じることもあったのですが、こうしてお祭り騒ぎになってくると人がちゃんと集まってきて盛り上がっているので、パリ祭からオリンピックが終わるまで、何ごともなく、無事に楽しく過ごせるといいなと思っています。パリ祭2024 オリンピック聖火リレー<関連記事>「パリはオリンピック会場設営のために突貫工事中」「オリンピック直前 パリ市内観光事情 五輪付きのエッフェル塔」「オルリー空港まで開通したメトロ14号線」「パリオリンピック開会式1週間前からの通行止めとメトロ・RER...

2024年7月14日日曜日

パリのスーパーマーケットで拡大し始めた日本みたいなお弁当

   日常の食料品の買い物は、大方、近所のスーパーマーケットで済ませてしまうことが多いのですが、私の場合は、一番近いというだけでカーフールに行くことが一番多いです。 でも、食品によっては、これは、あそこのがいいとか、そんなものもバラバラとあるので、他のスーパーマーケットに行くこともあります。パリ市内だとおそらく一番ポピュラーなのは、MONOPRIX(モノプリ)なのですすが、このモノプリも場所によってはおいてある商品が違ったり、値段も違うので、あまり行かない地域に寄ったりしたときは、一応覗いてみると、意外な発見もあったりするので、こまめに覗いてみるようにしています。 モノプリとは別に、先日、出かけた先に、新しめの...

2024年7月13日土曜日

6歳少女誘拐事件とフランスの誘拐警報システム

 セーヌ・マリティーム県(ノルマンディー地域圏)で6歳の少女が姿を消し、母親が警察に通報。事情を説明している、母親によれば、少女はおそらく彼女の元パートナーに誘拐されたであろうと証言していることから、警察はこれは恐らく母親の元パートナーによる誘拐事件である可能性が高いと判断し、捜査を開始、当日、午後6時からは、約100人の憲兵が動員され、機動憲兵や数名の犬隊も出動して捜索にあたっています。 この警察・憲兵隊の捜索活動に加えて、内務省は、セーヌ・マリティーム川で誘拐された可能性のある6歳児に対し、「誘拐警報システム」が作動したと発表しました。 警告状には、「セリア、06歳、ヨーロッパ型、ミディアムレングスのダークブラウンの髪、茶色の目、身長1.10メートルの黒いユニコーンドレスを着て、直前の2024年7月12日にサン・マルタン・ド・リフ(76190)の自宅から姿を消した。午後...

2024年7月12日金曜日

未だ逃走中のインターポールの赤通知も出ている凶悪犯の目撃情報募集

   どんな凶悪事件も時間の経過とともに風化してしまうものではありますが、この事件がたった2ヶ月前だったことに、もはや逆に驚いているくらいでもあります。個人的にはもっと昔のことのような気もするのです。 ノルマンディーにあるルーアンの南にある高速道路のアンカービル料金所で護送車が襲撃され、刑務官2人死亡、3人重症者を出し、そのまま逃走した囚人モハメド・アムラはフランス国内の手配に留まらず、インターポールの赤通知のトップにのせられるほどの大きな指名手配者となりました。 世間的に騒いでいたのは、このインターポールの赤通知が出た段階頃のことで、今回の目撃情報を募るという報道が再浮上した段階で、「えっ?まだ捕まっていなかったの?」と思ったくらいでしたが、実際に、未だ逮捕されてはいないようです。 法務相をはじめとして、事件後比較的すぐの段階では、「捜査は順調に進んでいる」とのことだったのですが、その後に出てきた情報は、彼らは護送車からの逃走に少なくとも2回、車を乗り換えており、その2回の移動段階に使用された車は、その後、放火されており、その後の足取りはつかめていません(少なくとも公表されてはいない)。 残念ながら、彼らの足取りや手口が少しずつ解明されていく中で、この逃走劇は極めて綿密に計画されていたもので、また、この逃走したモハメド・アムラが司法側が認知していた以上にいわゆる麻薬密売などの組織の中で大きな存在であり、巨大なチカラを持っている人物であったことがわかっています。 警察側は、2ヶ月経った今、彼らが逃走に使用した車種を公表し、目撃情報を募っています。彼らが逃走に使用し、その後、放火され焼失した車は、黒のプジョー...

2024年7月11日木曜日

沈黙を破ったマクロン大統領が国民に向けて発表した手紙が波紋を呼ぶ

   選挙終了後、マクロン大統領の対応については、エリゼ宮を通して「国の安定をはかるため、現首相のガブリエル・アタル氏の辞表は受け取らず、当面の間、留任を依頼したこと」が伝えられていました。 しかし、とりあえずは、次期首相が任命されるまで留任とはいうものの、事実上、空席のようなものでもあります。大きなイベントを前に混乱を避けたいのはわかりますが、あるべきものがないままの不安定な情勢は、それがおさまるまでは、「一体、どうなるんだろうか?」という議論が延々と続くことになります。 そんな中、現在、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議出席のためにワシントンに滞在中のマクロン大統領は、フランスブルー及び、いくつかの地方紙を通じて、フランス国民に対しての書簡を発表し、それがまた大きな波紋を呼んでいます。 マクロン大統領の手紙の内容は、第一に「どの政党も過半数に達していないため、誰も勝っていない」ということと、そのために、今後、「強固な多数派を構築するための対話が必用である」と国民に向けて訴えかけ、それが構築され、首相を任命するまでには、今しばらく時間が必用である」というような内容です。 この中には、可能な限り最大の制度的安定を保証しなければならないため、また、国の主要な原則、明確で共有された共和主義的価値観、実用的で読みやすいプロジェクトを中心に構築され、選挙時に表明した懸念を考慮に入れなければならない・・と説明も加えて、薄めて?ありますが、一番、国民がこの手紙に反応しているのは、「マクロン大統領は、選挙の結果を受け入れていない」ということです。 過半数には達していないとはいえ、一番、議席を獲得したのは、左派連合が勝ったのです。 「フランス人が投票で選んだこと、つまり共和党戦線、政治勢力は自らの行動を通じてそれを現実にしなければならない」とも書いているのですが、どうにもすんなりと納得いかない内容でもあります。 そもそも、誰も頼んでいなかった選挙を強行したのは、彼自身。その結果がたとえ、多数派が存在しないものであったとしても、優劣はついているのですから、どの政党も少数派であり、勝者ではないと彼が言ったとしても、この期に及んで、その話し合いを少数派の政党同士の話し合いに妥協案の構築を投げるのは、無責任だ!という声が上がっているのです。   もともと、二期目以降のマクロン大統領政権は、彼の政党が過半数を超えていなくなったことから、ぐらつきはじめ、年金改革などの際にも国民議会をすっ飛ばしての憲法49条3項を使用しての強行突破で、国内は大混乱しました。 すでに国民議会に多数派がなくなったことは、今に始まった話ではありません。 いつもは饒舌に国民に訴えかけることを厭わないマクロン大統領からしたら、このような重大な案件に対して、書簡で発表というのは異例のことです。たとえ、海外にいるとしても、同行している彼の陣営や記者たちも少なくないはず、映像で、彼自身の言葉で訴えかけることも、いくらでも可能なところがそれをせずに書簡で発表というのも姑息な感じがしてしまいます。 なかには、この政党同士の話し合いを投げておいて、それに彼らが失敗するシナリオを国民に見せつけようとしているのでは?などと邪推する人もいます。 X上などでは、「マクロン大統領は専制君主に変貌しつつある」とか、「気まぐれ!、権力の強奪、不機嫌…この国に住む国民のことなどまったく考慮していない!」とか、「オリンピック期間中にストライキを実施すれば、マクロン氏が動き、選挙後の権力維持のための悪ふざけを止めることができると思いますか?」など、彼を非難するポストが散見されています。 しかし、彼自身、この国では彼への反感が本当に高まれば、X上の非難だけでは済まないことを身をもってよく知っているはずです。 問題を先送りにしてよいはずはないのです。 また、この手紙、問題を各政党に投げて置いて、「冷静かつ全員を尊重してこれらの妥協案を構築するために、政治勢力に少し時間を与える」と、あくまでも上から目線で時間がかかっていることを責任転嫁しているようなところも、国民のカンにさわる気もします。マクロン大統領 国民への呼びかけの手紙<関連記事>「フランス国民議会選挙 予想外の結果と投票率の高さ」「一難去ってまた一難のフランス・・首相任命」「この男...