2023年3月31日金曜日

ネスレ ブイトーニ 食中毒事件 冷凍ピザ工場閉鎖も年内は従業員を解雇しない事情

  2人の死亡者と数十人の被害者を出したブイトーニの冷凍ピザの食中毒事件から、この工場の経営にあたるネスレ(Nestle)のコードリー工場は、長期間にわたり、閉鎖されていましたが、事件から9ヶ月後の昨年12月に衛生管理の改善や調理済みの生地を使用したピザのラインのみという条件付きで、一部の生産再開の許可が下りて、生産を再開したものの、ネスレは業績不振のために、今年3月上旬には、再び工場を閉鎖してしまいました。 食中毒による死亡事故まで引き起こした食品会社の工場は、実際の被害状況はもちろんのこと、その後の会社側の不誠実な対応なども乗じて、再起させることはできませんでした。 ただし、3月上旬の時点では、とりあえず工場は閉鎖するものの、正式な工場閉鎖の決定までは賃金は会社側が補償するということでしたが、今回、ネスレは正式にこの冷凍ピザ工場を閉鎖することを決定しています。 この工場の従業員は約140名、このネスレ(Nestle)・ブイトーニ工場の汚名は彼らの再就職にもついてまわります。CV(履歴書)に書かれたこのブイトーニー・コードリー工場勤務の経歴はどう考えてもプラスのイメージではありません。 元従業員が暴露した、あまりに不衛生な工場内のスキャンダラスな映像は、ちょっと食品工場としては信じられない状況で、従業員の責任は問えないとはいえ、この状態で食品を製造しつづけていた従業員と思えば、同種の職種での再就職はかなり困難と考えざるを得ません。 この従業員の再就職については、ネスレ(Nestle)は、誠意を持って対応すると述べていたものの、同社のシリアルなどの別の食料品工場にしても業績は思わしくなく、コードリー工場の従業員を社内での他部署へ異動することも難しいと言われています。 そもそも、止まらないインフレのために消費は低迷、しかも工場操業のための電気・ガス代などのコストもうなぎ上りしている中、スキャンダルとは無縁の普通の工場でさえ、存続は大変、厳しい状況です。 しかし、ネスレ(Nestle)は、とりあえず、2023年12月31日までは、従業員を解雇しないとしており、同グループは、工場閉鎖と同時に、工場の、確実で永続的な回復ソリューションを見つけるプロセスを開始することに並行して取り組み、140...

2023年3月30日木曜日

フェイスブック(Facebook)でマクロン大統領を「ゴミ」と呼んだ女性が逮捕・拘留

  フェイスブックでエマニュエル・マクロンを「ゴミ」と呼んだとして、オー・ド・フランス在住の女性が自宅で 3 人の警察官に逮捕され、警察に拘留されたというニュースに多くのジャーナリストやSNSのユーザーの反感を買っています。🇫🇷 FLASH - Une femme a été interpellée à son domicile par 3 policiers et placée en garde à vue pour avoir traité Emmanuel #Macron d’"ordure" sur Facebook. Elle encourt jusqu'à 1 an...

2023年3月29日水曜日

世界中に轟き始めたフランスの政情不安とマクロン大統領の孤立

   年金改革問題で荒れに荒れているフランスは公式に宣言されているデモの10回目を迎えた現在も国民の怒りが鎮まる兆しは全く見えていません。 年明けから続いているデモの間隔は最初は2週間おきくらいで、ある程度、政府が回答する猶予期間を設けたような日程であったものの、ここのところは、毎週になり、(今回は中4日)、また、49.3条が発令された3月16日以来、俄然、暴力的なものに変化し、無許可のデモも含めて、ほぼ毎日のようにデモという名の暴動が起こり続けています。 なので、10回目といわれても、全然、10回目という感じはせず、100回目くらいの気分です。 これだけの国民の抗議を受...

2023年3月28日火曜日

年金改革抗議でルーブル美術館 終日閉鎖

   パリに観光に来たら、多くの人が行きたいと思う場所の一つにルーブル美術館が挙げられると思います。ルーブル美術館は、かなり広いので、時間も覚悟も必要ですが、やはり絵や美術品はもちろんのこと、その入れ物、美術館自体が美しいもので、美術品だけが出張してどこかの美術館に行ったりしたものを見るのでは味わえない、それがそこにあることで感激できる感動を味わうことができるのです。 まぁ、私のような素人は、しばらく見ているうちに、どうにもあまりに見るものが多すぎて、いささか食傷気味になって、飽きてしまううえに、そうとうな距離を歩くことになるので、途中で疲れてしまうのですが、しかし、やはり、せっかくパリに来たら、一度はおススメしたい場所でもあります。 パリは美術館の多い街ですが、ルーブル美術館とオルセー美術館は月・火とずらしてお休みで、ルーブル美術館は通常は火曜日が休館日です。 28日(火)は、再び、CGT(全国組合連合)が大規模ストライキとデモを呼び掛けている日で、ルーブル美術館はこれがちょうど休館日にあたるために、前日に前倒しで年金改革問題の抗議運動として、約300人のスタッフによって、朝から美術館の入口4か所を封鎖、CGTの垂れ幕を張って、物々しい騒ぎになり、大勢の観光客は入場することができませんでした。Retraites:...

2023年3月27日月曜日

ゴミ収集業社ストライキから20日後、民間のゴミ収集業社も無期限ストライキ突入

   パリのゴミ収集業社のストライキから3週間が経過し、一時はパリに山積みにされているゴミの山は1万トンを超えたと言われてきましたが、一部、ゴミ収集が復活したり、燃やされたりで否応なしに片付けざるを得なかった分のプラスマイナスがあり、現在は7,828トン近くにまで減少?しているようですが、今度は民間のゴミ収集業社が無期限ストライキに突入することを発表し、再び波紋を呼んでいます。 これまで、ゴミ収集業社のストライキといっても、パリ市内でも区によって差があり、パリ1区~20区のうちの2,5,6,8,9,12,14,16,17,20区(約半分の区)における、パリ市のゴミ収集業社によるものであり、民間のゴミ収集業社に委託している区のゴミは通常どおりゴミ収集が行われてきました。 これまでのストライキが依然として継続し、一部が復活しただけで、これに覆いかぶさる感じで、民間のゴミ収集業社までストライキに入ることで、今度は、1...

2023年3月26日日曜日

エシレのミルクは超絶、美味しかった・・

  日本でも、けっこう有名な「エシレバター」でおなじみの「エシレ」の乳製品シリーズ。 「エシレバター」はもともと、フランスでも高級品なので、どこのスーパーマーケットにもあるという商品ではありませんが、まあ、日本人も知っている?カーフールとか、モノプリ(Monoprix)(そんなに有名でもないか・・)などには、たいていおいてありますが、バターだけでもかなりの種類が置かれている、その中の一つにすぎません。 しかし、数あるバターの中でも値段的には、群を抜いて高いので、そんなに売れている感じはしないし、意外とフランス人は「エシレバター」を知らないのにも逆にびっくりさせられるくらいです。 フランス人は何といってもバターを大量に消費する(パンにバターを塗るというより、のせているという印象だし、お料理にもバターをよく使います)ので、家族が多かったりする場合は特に、大量に消費されるバターにそんな高級バターを買っているわけにもいかないのでしょう。 私は日常的には、そんなにバターを大量に使うわけではないので、たまに食べるバターはエシレバターにしていますが、お料理などには、もう少しお手軽価格のものを使っています。 日本に行った時にスーパーマーケットに並んでいるエシレバターやフランスのチーズの値段を見て、目を丸くしますが、まぁそれは、フランスでお醤油が高いのと似たようなものなので、最近はお互い様かもしれないな・・とも思います。 今は日本で生活している娘が最初に日本で生活し始めた時に、「お醤油ってこんなに安いものだったんだ!」と驚いていたことを思い出します。 パリには、エシレのお店はありませんが、日本には、何店舗かエシレのお店があるようですし、エシレバターで焼いたクロワッサンとか、エシレのアイスクリーム?ソフトクリームに数時間待ちの行列ができている・・などと言う話を聞いたこともあるので、もしかしたら、エシレは日本での方が有名なのかもしれません。 日本に一時帰国する際には、みんなに頼まれるので大量のエシレバターを買って帰るので、一度、モノプリのレジのお兄さんに「バター好きなんだね・・」とあきれられたこともあります。 話は逸れましたが、最近、インフレで全ての値段が上昇し、食料品なども、ちょっと明らかにウッとくるくらいの値上がりぶりで、なんだか金銭感覚が麻痺してきました。 というのも、どの商品も値上がりしていることに変わりはないのですが、どういうわけか、高級品の方が値上がり率が低いようで、安かったはずの商品が「えっ?これがこんな値段??」となっているので、逆に今まで高いと思って、買わなかったものに、どうせ、高いんなら、良いものの方が良いかな?と妙な理屈が働くこともあるのです。 「エシレ」はバターだけでなく、生クリームやミルクを出しているのは知っていましたが、私がこれまで買っていたのはバターだけで、一度、お土産用に生クリームを買ってみたことがありましたが、ミルクにまで手をのばしたことはありませんでした。 それこそ、ミルクはバターなどと違って、コーヒーに入れたり、ポタージュを作ったりと消費量が多少多いために、高級ミルクには手をのばさずにいたのです。 それがたまたま覗いたチーズ屋さんで、エシレのミルクを売っていて、値段が「1.5€」とついているのを見て、「エシレのミルクってこんなに安かった??」と思ってしまったのは、私の金銭感覚が狂っているのかどうかはわかりません。 しかし、普段買っている普通のミルクもうろ覚えではありますが、恐らく1.2€程度で、そんなに大きく違うわけでもありません。(隣に並んでいたミルクはもっと高かったし・・)それならば、一度、飲んでみたいな・・とちょっと思っていたエシレのミルクを買ってみることにしました。 まあ、失敗しても、大して後悔するほどの値段でもありません。 あまり期待もせずに家に帰って飲んでみると、これが想像以上に「やっぱり、美味し~い!!」と期待を裏切らない(期待せずにといいながら、けっこう楽しみにしていました)すっきりとした飲みくちなのに、しっかり味がある後味のよいミルクで、これはコーヒーや紅茶に入れたりせずに、このままで飲んでも、一つの飲み物として十分に成り立つ飲み物で、大満足しました。 美味しいものは後味がよいというのが私の中の鉄則で、特にミルク好き・・というわけではない私も、ちゃんと美味しいと感じられるミルクでした。 これまでミルクには、あまりこだわりはありませんでしたが、これを知ってしまったら、この先、エシレミルクを素通りできないような気がしてきました。 まあ、大した贅沢ではありませんが、今後、私の小さな喜びが追加された気分で大変、満足しています。エシレバター エシレミルク エシレ生クリーム<関連記事>「フランス人は、意外とエシレバターを知らない」「日本での「おフランス」の高級イメージ商法」「フランスから日本へのお土産で喜ばれるもの」「フランスに来てからの食生活の変化」「モンブランってフランスではマイナーな存在...

2023年3月25日土曜日

年金改革デモ・ストライキのため、英チャールズ国王のフランス公式訪問延期へ

  いつまでも、年金改革問題抗議デモ・ストライキが一向におさまらないフランスでは、数日まえから、今週末からの英チャールズ国王のフランス公式訪問はどうなるのだろうか?と少しずつ話題になり始めていました。 23日(木)は、以前からCGT(全国組合連合)が再び(非公式デモが何日も続いているために公式デモが何度目だったかわからない)予告されていた日でもあり、ここ1週間以上、日々、暴動のようになっているデモを大きく上回る大変な動員数になりました。 また、それに紛れて、ブラックブロックと呼ばれる破壊行動を起こすグループやデモがエスカレートして、暴れ出す人がもうどこにでも登場するようになり、山積みにされたゴミの山への放火もダイナミックになり、また、それだけでは飽き足らずに、キオスクに火がつけられたり、ショーウィンドーが割られたり、スプレーで落書きをされたりと、カオス状態になりました。 山積みにされたゴミにネズミがたかる・・など、衛生状態が問題視されてもいましたが、これではネズミもびっくりです。 翌日は、焼けただれたゴミなどは、ざっと片付けられてはいるものの、まだゴミは散らかり、焼かれたアパートの扉やキオスクには立ち入り禁止のテープが貼られていましたが、こんな汚いパリは見たことない・・感じでした。 パリの中にも、日常から、「えっ?ここ、パリなの?」と思うような地域もあるにはあるのですが、この汚い状態がパリの中心地のまさにパリらしい華麗なイメージの場所でのことなので、歩いていても胸が痛む気がしました。 いくらなんでも、これはやりすぎで、一般市民の住居であるアパートや商店やキオスクなどが攻撃対象になるのは、酷すぎる話です。 とにかく、パリ(フランス)は、今、こんな状態で、怒り狂っている暴徒や、同じように政府に対しては怒りつつも、暴力行為に動揺、困惑している国民にとっては、チャールズ国王どころの話ではないのが正直なところだと思います。 23日の夜にボルドー市庁舎の大扉が勢いよく燃やされている時に、チャールズ国王のフランス公式訪問については、あまり詳細な日程は公開されていない中、ベルサイユ宮殿での晩餐会とともに、訪問先になっていたボルドーは、市長が半泣き状態で、来週初めのチャールズ国王ボルドー訪問について、「我々は時間をかけて万全の警備体制を準備してきているので、国王をお迎えすることに問題はないです」と語っていたのは、とても印象的でした。 また、内務相も、23日の夜の段階では、チャールズ国王のフランス公式訪問は問題はないと発表していました。 しかし、翌日になって、エリゼ宮から発表されたのは、「英チャールズ国王のフランス公式訪問は社会情勢を考慮して延期されました」というもので、その日の午前中にマクロン大統領とチャールズ国王が直接電話で話し合い、マクロン大統領の申し出により、延期されたとのことでした。 もっとも決定的であったのは、チャールズ国王がフランス滞在を予定していた3月26日~29日にぶつけるように、次回のCGTが動員するデモ・ストライキがその期間中の28日に設定されたことにあります。 ここ1週間ほどのパリ(フランス)の荒れ様を見ていると、デモや暴動は予定された以外の日に起こらない保証はどこにもなく、何よりもブレグジット後にイギリスとフランスの友好的な外交の象徴として計画されていた今回の英チャールズ国王の訪問は、祝福ムードの中で迎えられるべきであるもので、現在のフランスには、祝福モードのかけらもありません。 また、現在のフランスはデモやストライキ・暴動から日常生活を守るための警備だけでも大変な数の警察官や憲兵隊が動員されており(毎晩最低でも2000人といわれている)、とても、ヴェルサイユで予定されていた夕食会だけでも、ヘリコプター、地雷除去員、800...

2023年3月24日金曜日

フランス全土で350万人動員の記録的なデモ 一晩に140ヶ所で炎が立ち上るパリ

   前日のマクロン大統領のインタビューを聞いて、「なんか火に油を注いだ感じだな・・」と思ったのが、まさに文字どおり、火に油を注いでパリの街はあちこちが燃え盛り、特に今回はオペラ界隈近くのサン・マルク通りなどは、山積みにされたゴミにつけられた火が建物に燃え移る、かなり危険な火災にまで発展したり、ブルバード・イタリアンのキオスクが燃やされたり、もはやゴミが燃やされるだけでなく、建造物が燃やされる火災にまで発展しています。 49.3条(首相の責任のもと、採択せずに法案を通してしまう法律)発令から8日連続のデモ+暴動騒ぎは収まるどころか、手が付けられない状態になっています。 依然として続いているゴミ収集業者のストライキのために、あちこちに山積みにされているゴミには火がつけられ、消火された後は、まことに見るに堪えない惨状ぶりを強調しています。 この日は、以前からCGT(全国組合連合)が大規模なデモ・ストライキを予告していた日で、CGTの発表によるとフランス全土で350万人がデモに参加した(当局の発表によると109万人)とのことで、記録的な動員であったと言われています。 なにしろ、パリだけでも119,000人動員したというのですから、えらいことです。 こうなってくると、山積みにされたゴミは、不衛生なだけでなく、近隣の住民や店舗などにとっても、いつ火がつけられるかわからない恐怖の対象でもあります。🔥🇫🇷...

2023年3月23日木曜日

火に油を注いだマクロン大統領35分間のインタビュー

  もはや、今のフランスの大混乱状態でマクロン大統領が何かを話して解決できるとは、あまり期待してはいませんでしたが、ともかくも、49.3条(首相の責任のもと、採択せずに法案を通してしまう法律)発令以来、初めてテレビで公に向けてマクロン大統領が口を開くということで、このインタビューはかなりの注目を集めていました。 これまでも、ワクチンパスポートを導入した際なども、(ワクチンパスポートを持たない人は飲食店に入れないとか、長距離の交通機関を利用できないとか)かなり強引なやり方を押し通してきたマクロン大統領でしたが、あの時は、当初は相当な反発を生み、大規模なデモなども組織されたりもしましたが、かなりの割合で賛同する人々も多く、また自分達の健康が人質で、タイミング的にも夏のバカンスの直前のタイミングということで、騒ぎは少しずつおさまっていきました。 結果的には、あの時のワクチンパスポートの導入は、かなり強引な手段であったとはいえ、結果オーライで、後々、評価されており、マクロン大統領にとっては、ある意味、強行突破の成功体験だったかもしれません。 しかし、今回の年金改革問題、49.3条問題は、どうやら雲行きが違います。正直、私の印象では、2期目になってからのマクロン大統領、マクロン政権はどうにも人が変わったような、暖かみが消え失せたように感じるのです。 今期の閣僚のメンバー構成のためでもあるとも思うのですが、それを選んだのは、マクロン大統領本人なのです。 今回のインタビューに関しては、やはり、どうにも、その設定自体からしても、不自然な感じが拭えず(放送時間帯(13時からの生放送)、このインタビューがマスコミが申し込んだものだとしても、エリゼ宮にジャーナリストを招くというカタチをとっており、あくまでこのインタビューの主導権は自分にあるという印象のうえ、質問に答えるという形式をとりつつ、時にはインタビュアーの質問を遮り、自分の言いたいことだけを言っている感じで、途中で聞いているのが苦痛な感じになってきました。 質問をすりかえ、言いたいことだけを言って、国民を説得しようとするのであれば、いっそのこと、インタビュー形式などとらずに、何かとことあるごとに大統領の演説として夜20時から流すいつものやり方をすれば、まだマシだったかもしれないと思ったくらいです。 このインタビューの中で彼は「正当性」という言葉を多く使っていますが、そもそもこのような国民の怒りに対しては、ここまで悪化してしまった状況で、国民のデモの在り方の「正当性」を疑問視したり、自分の法案の「正当性」を語ったりしても、もはや、何の解決にもなりません。 かと思うと、根拠も理由も異なり、ましてや同じ政治的方針をもたない、アメリカ大統領選挙でのドナルド・トランプの敗北を拒否したアメリカの極右による国会議事堂への侵略デモなどを例に挙げたりして、やはり、通常のマクロン大統領なら考えられないおかしな話の展開があったりもしました。 彼は一貫して、この年金改革の必要性を貫いているし、それこそ、それは正当性があることであるとは思うのですが、どうにも彼の言動は、反発を生むもので、この49.3条発令に際して、辞任か?などと騒がれてもいたボルヌ首相は完全に自分の信頼をおいている人物であるとか、国民の怒りに耳を傾けるとしながらも、現実とは全く正反対の方向へ進んでいるように見えます。 この場で国民が聞きたかったことは、彼の言う正当性のある「年金改革」を怒り狂っている国民をどう説得するかであり、ただ、これは正しいこと、必要なことというだけでは、もはや、何の解決にもならないことを彼は理解していない印象で、「マクロン大統領からは...

2023年3月22日水曜日

パリだけでも毎晩警察官2000人が動員されている! デモは日に日に過激になっています・・

   49.3条(首相の責任のもと、採択せずに法案を通してしまう法律)が発令されて以来、毎晩、続いているデモ?はもうこれで6日連続になりました。 こんなことが毎日、続いていて良いはずはありません。しかも、このデモは日に日に過激になっている感があり、昨日、年金改正法案がついに通ってしまったのを区切りに、より暴動に近い暴力的な要素が色濃くなってきた感じがあります。 前夜も夜遅くまで群衆が集結していたパリ・リパブリック広場が昨夜の舞台の中心となりました。 そもそも、ここ数日のデモは、届け出の出されていない(フランスはデモの権利がとても尊重されていますが、事前の許可を届け出る必要があります)無認可の自然発生的に近いデモで、この日は学生の集団抗議デモが日中から、パリ近郊から12区にかけて行進していました。(この段階ではまだ、暴力的ではなかったようなのですが・・) しかし、どこからとなく声があがり始めた「18時リパブリック広場に集結!」の号令に合わせたように、18時を待たずして、夕刻からリパブリック広場には、すごい人が集まり始めました。 そして、すぐに、山積みにされたゴミとともに近くに停めてあったバイクが勢いよく燃えはじめ、その火の勢いとともに、盛大な黒煙がたちのぼり、一気に物騒な感じになりました。 また、この集まりは、すでに単にゴミを燃やすだけにはとどまらず、警護にあたる警察、憲兵隊に向けて、ロケット花火が発火されたりして、一時はこの警備隊も後ずさりせざるを得ない、まことに危険な状況に陥りました。MANIFS...

2023年3月21日火曜日

年金改革法案採択され、さらに増すばかりの国民の怒り

燃えるゴミの山に遮断されるパリ・オペラ通り  フランス中を大混乱に陥れている年金改革法案は、国民議会により、政府に対する 2 つの非難動議が却下された後、月曜日に自動的に採択されました。 先週木曜日にボルヌ首相により発表された 49条3項の適応に対して、今週の月曜日に国会で 2 つの非難動議が議論されました。 しかし、政府とその法案を撤回するのに必要な数の票を獲得できずに、年金改革法案は自動的に採用されることになりました。 こんなに国民が抗議して、毎晩のようにパリの街はゴミ焼却炉と化しているというのに、あまりにあっさりと決まってしまって「へっ??ほんと??」と拍子抜けしてしまいそうになるのですが、国民の怒りの炎は消えることはなく、ここ数日は無許可のデモがあちこちで起こり続け、とどまるところを知りません。 毎日のように、パリのゴミ焼却炉の場所は変わるのですが、昨夜は、かなりあちこちで炎が立ち上っている様子には、なんだか切なくなってきます。 昨夜は最初、パリ6区のオデオン地区からグランブルバード、ブルバードサンジェルマン界隈が燃えていると思ったら、今度はオペラ座を背景にオペラ通りの中央を遮るようにゴミの山が散らばって同じ通りでいくつもの炎があがっており、次には、パリ市庁舎近くからサマリテーヌ(デパート)のあたりと、それぞれがそんなに離れた場所ではないにせよ、かなりパリ市としては、象徴的な場所で炎が上がるのには、ため息が出てしまいます。🇫🇷...

2023年3月20日月曜日

家の固定電話を外したら、私の行方不明騒ぎが起こっていた・・ 

  ある朝、パリにいる日本人の友人から携帯に電話(messengerで)があって、電話に出るなり、彼女には開口一番「あ~やっと捕まった~~!」 と言われて、「???」となりました。 彼女曰く、「ジャンピエールから連絡があって、あなたにずっと電話してるんだけど、全然、連絡がつかないけど、彼女は無事なんだろうか?」とすごく心配していたとかで、彼と彼女はあたふたと私を探し回ってくれていたそうなのです。 彼女とジャンピエールはそれぞれに存在は知っているけど、知り合いではないくらいの間柄で、そんな彼がわざわざ彼女の連絡先を探し出してまで彼女に連絡を取ること自体、大変なことだったと思うのです。 ジャンピエールは私の元同僚であった男性で、家が比較的近いために、私が日本に一時帰国する時には、すでに引退している彼にポニョ(猫)の世話を頼んで、家の鍵を渡して毎日、ポニョのごはんやトイレの世話を頼んでいる人で、あとは、たまにお誕生日やノエルとか年明けの時に電話をくれるくらいで、あんまり普段は連絡をとってはいませんでした。 ジャンピエールに頼まれて私の捜索をしてくれていた女性は、以前は、比較的、近所に住んでいたために、たまに家に行ったり、犬の散歩を頼まれたりと時々、連絡をとってはいたのですが、彼女も断捨離をして、少しコンパクトなアパートに買い替えて引っ越してしまって以来、あまり連絡をとらなくなっていたのです。 彼の方には、以前、日本に行く際に、「何かあったら電話して!」と、以前、私が日本の実家の電話番号を渡していたことがあったらしく、それを大事に持っていたのか?彼女は彼に頼まれて、日本の実家にまで電話してくれたそうで、それも繋がらなかったと大変、心配してくれていたようなのです。 実のところ、私は、昨年から家の固定電話はもう必要なしと思って、繋いでおらず、もう必要な連絡はすべて携帯の方に連絡が入るし、家の固定電話の方には、ほぼ...

2023年3月19日日曜日

3夜連続デモ デモと暴動の境界線

   あくまで個人的見解ですが、政府の提案している「年金改革」は残念ながら必要なことで、間違ったことを言っているのではないと思っています。 フランスは日本ほどの少子高齢化ではないにせよ、フランス人は意外にも、長寿国であり、平均寿命も82歳を超えており、寿命は依然よりも長くなっているわけで、単純に考えても年金受給年月が長くなっているわけで、単純に考えても、それだけでも年金制度を圧迫していることは明白で、長生きするようになった分だけ、余計に働かなければならなくなるのは、当然のことなのです。 しかし、正しいことでも、やり方を間違えると、それが通らなくなってしまうのだと、まざまざと見せつけられているような気がします。 そもそも今期のマクロン政権は与党の議席数が議決権に達しておらず、そこが災いの始まりでした。そうでなければ、49条3項(採決せずに法案を通す)を使う必要もなく、議会で正当な採決を行い決定されていたことなので、ここまで国民を怒らせる結果にはならなかったはずです。 しかし、元をただせば、与党の議席数が達していない時点で、マクロン政権には暗雲がかかり始めていたのです。 現在は、もはや年金改革問題以上に「49条3項」の強制執行に対する抗議の声が高くなり、昨日行われた世論調査によると80%以上の国民が「49.3」の執行に反対しているとのことで、さすがにこれは法律にのっとったこととはいえ、この国民の声を無視するのには、無理があります。 パリでは3日連続のデモが大荒れに荒れており、パリ警察は2日間デモの集合場所に使用されていたコンコルド広場でのデモを禁止したため、今度はパリ13区の「PLACE...

2023年3月18日土曜日

49条3項発令が年金改革法案反対を盛り上げ反政府運動に発展するかも?

   年金改革問題に関して、デモやストライキを通して、根強く強力な反対の意を示し続けてきたフランス国民ですが、ストライキはともかく、今回のデモは、これまでは黄色いベスト運動の時のような破壊的な行為には至っておらず、比較的、おとなしく?しかし、力強くデモを行っていた印象がありました。 しかし、一昨日の49条3項発令による採決なしに法案を突破させる発表がなされて以来、国民の怒りは爆発し、その日のうちに数千人の人々がコンコルド広場に集結する大騒動になりました。 数時間後にはコンコルド広場付近からは、これらの人々は強制的に撤退させられたものの、退去させられた人々が現在、ゴミ収集業者のストライキのためにゴミが山積みになっているパリの街に散り、山積みになっているゴミや車に火をつけ、パリのあちこちで炎があがるカオス状態になりました。 翌日の昼頃に、コンコルド広場からチュイルリー公園、リヴォリ通り、カンボン通り、ヴァンドーム広場から、オペラ、シャトレあたりまで歩いてみましたが、昨夜の塵芥はあっという間に片付けられていました。 ただし、コンコルド広場に通じるリヴォリ通りには、たくさんの警察車両が警護のために控えているのには、物々しさを感じずにはいられませんでした。 これまでは、比較的シンプル?に年金改革問題に反対という話だったのが、49条3項発令による採択なしの強制法案突破というやり方に反発=政府のやり方に反発、というまた別次元の抗議が実際の年金改革問題に輪をかけて反発を激化させてしまいました。 採択なしに強制的に法案を突破させるなど、まことにフランスらしくないし、こんな法律あったの?と驚くくらいですが、この法律は「首相は、閣僚理事会の審議の後、財務または社会保障資金調達法案の投票に関する国会の前に政府の責任を負うことができる」というもので、今回は、これを該当させることができると政府が判断したものです。 2008年の憲法改正で一部、修正が加えられているものの、この法律は思いのほか?(私の思っていたよりは・・と言う話ですが・・)フランスには古くから存在するもので、1958年以来、この49条3項は88回、1988年から1993年までに限ると39回使用されています。 しかし、見ようによっては、これは30年間使われてこなかった禁じ手でもあり、現段階では結果はまだわからないものの、国民の怒り様を見ていると決してよい手段であったとは思えないのです。 私の印象では、今回の年金改革問題については政府の発信力が弱く、「改革か破綻だ!」とマクロン大統領の側近ががなっていた記憶がありますが、どちらかというと、度重なるデモやストライキのわりには、政府首脳は「騒ぎたい奴は騒いでおけ!」とばかりに比較的、余裕に構えていたのを少々、不思議に感じていたのですが、今から考えると、この49.3を使うつもりでいたのかもしれない・・と思ってしまうのです。 今回の国民の怒りを爆発させる情勢に、政府のスポークスマンは、「最後の最後まで、49.3を適用することは回避したかった・・」と述べており、いささか、政府首脳の間でも意見の相違があったようにも受け取れないこともありませんが、「しかし、この重大な問題に関して投票を行うリスクが大きすぎると判断した」と述べています。 国民の怒りは一夜で収まるはずもなく、翌日も再び、パリ・コンコルド広場には4,000人以上が集結し、炎が上がり、警察とのせめぎあいが起こり、二夜連続で警察による群衆の強制退去が行われました。🇫🇷...

2023年3月17日金曜日

年金改革法案に49条3項発令で法案改変を強行する発表にコンコルド広場が大変なことになった!

   大多数の国民が猛反対している「年金改革問題」(62歳から64歳へ定年2年延長など)には、政府首脳が国民を説得できないままに、各方面、ずっとストライキやデモが続けられてきました。 まるで、両者(政府と国民)の歩み寄りが見えないまま、ストライキはどんどん広範囲の業種にわたり、現在はゴミ収集業者のストライキのため、パリの街は、今日、現在の発表では8000トン以上のゴミが至るところに山積みにされ、ゴミが異臭を放ち始め、まさに、美しい街並みを台無しにしています。 衛生問題にも発展し、政府はパリ市に対してゴミ収集業者のストライキをやめさせ、職務に戻るように働きかけるように要請しましたが、パリ市長は「市長にはストライキを止める権利はない」とこれを拒否。 ついには、国が強制的にゴミ収集業者に職務に戻らない場合は罰則を設けることを提案し始めたりで、「フランスでそれやって大丈夫?」と思うような手段を取り始めていたところでした。 しかし、そんな政府の高圧的な態度をさらに決定的にしたかのごとく、かねてから政府がちらつかせていた通称「49.3」49条3項(議会で採決をとらずに法案を採択する)を発令したのですから、それは大変な騒ぎです。 49.3条が発令されるやいなや、みるみる人が集結しはじめ、夕方にはパリ・コンコルド広場は大変な騒ぎになり、近辺のメトロの駅も閉鎖され、炎と煙が立ち上るなか、群衆と警察の対決が始まりました。 これまで数々の問題が起こるたびにフランスでは政治家がテレビなどに数多く登場し、国民との討論番組などに積極的に参加して国民を説得しようとしている姿勢は見事なものだと思ってきましたが、どうにも今回の年金改革問題に関しては、討論番組などが行われても、政府側はどうにも劣勢な感が拭えない感じで、引き続くデモやストライキに両者の根気比べになるのかな? 一体、どのタイミングでどうやって収集をつけるのかと思っていました。 今回、政府が49条3項を発令するのは、採決をとれば負ける可能性があるために他ならないわけで、だからといって、そのような高圧的な強行は、国民の怒りに火をつけないはずはなく、今後の国民の騒ぎは生半可なものでは済まない予感がしています。🔥🇫🇷...

2023年3月16日木曜日

いつの間にか、コロナウィルスのPCR検査が有料になっていた・・

   パンデミックが始まって、コロナウィルスのPCR検査が登場し始めて以来、フランスでは、検査はずっと無料でした。ワクチン接種が始まってからは、これには、ただし書きがついて、ワクチン接種の証明書を提示すれば無料とされてきました。 これには、私もとても助けられてきて、昨年の年始頃などは、爆発的に感染者が多くて、ちょっと出歩いただけで、感染者追跡アプリには、「あなたは感染者と接触しています。すぐに検査を受けてください!」というメッセージが入っていたので、そのたびにウンザリしながらも、隣の薬局に検査を受けに行っていましたし、熱っぽかったり、風邪っぽかったりした時でも、「もしかしたらコロナ??」とまずコロナウィルス感染を疑い、すぐに検査を受けに行っていました。 昨年、日本に一時帰国した時にも日本入国には陰性証明書が必要だったので検査を受けに行きましたが、それも無料だったし、証明書の発行も無料でやってくれました。 結局、これまでに数十回は検査を受けてきたので、それが全て無料であったことは、大変たすかりました。幸いにもこれまで一度も陽性になったことはありません。 そもそも、無料でなければ、隔離義務を強いる検査などフランス人が受けるわけもなく、結果、被害はもっと甚大になっていたと思います。 現在は、マスクの義務化が撤廃されてから、かなり時間も経ち、にもかかわらず、感染者数はさほど増加しなくなり、1日の新規感染者数も多い日でもせいぜい5,000人程度にまで減少し、病院のひっ迫状態も改善され、ほぼコロナ前の生活に戻りました。 そんな世界の中にいると、私自身は、今は花粉症もありマスクを持ち歩いて、場所に応じてまだマスクをすることもあるのですが、実際にちょっと熱っぽかったり、風邪っぽかったりしても、いつのまにか、「もしかして、コロナ感染??」とは思わなくなっていました。 なので、検査に行こうとも考えなくなっていたのですが、3月1日から、検査費用の全面国民健康負担はなくなっており、医師または薬剤師が検査を行う場合は検査費用の...

2023年3月15日水曜日

スーパーマーケットのレシート 自動印刷廃止

   私には、なぜ、レシートをそこまで目の敵にするのかわからない気もするのですが、フランスでは、スーパーマーケットなどで買い物した際のレシートが自動的に出てこなくなりました。 最近、スーパーマーケットで買い物する際は、ほぼセルフレジしか使わないので、ボーッとしていると、レシートを受け取ることはできません。会計をするときに、レシートが必要のところにチェックしておかないとレシートは出てこないのです。人のいるレジだと、会計後に必ず、レシートいりますか?と尋ねられます。 もちろん、今までレシートなど、その場で捨ててしまっていた人も多いので、必要ないケースも少なからずあったと思うので、必要な...

2023年3月14日火曜日

10年間で2倍に増加した子供への向精神薬の投与 

  家族、子供、年齢に関する高等評議会 (HCFEA) は、子供や青年向け(6歳~17歳)の向精神薬の処方が劇的に増加しており、何万人もの子供が危険に晒されていることを報告しています。 報告書は、子どもたちの向精神薬の消費が10年間で2倍になったことを強調しており、HCFEAが収集したデータによると、子供と青年の向精神薬の消費は、2014年から2021年の間に抗精神病薬で49%、抗うつ薬で63%、催眠薬と鎮静薬で155%増加していることが明らかにされており、政府はこの問題への対応策をとるべきであることを警告しています。 2021 年だけでも、抗不安薬で +16%、催眠薬で +224%、抗うつ薬で...

2023年3月13日月曜日

フランスの出生率低下にフランス人が提言する言葉 人生は美しい「la vie est belle」

   「フランスでは、日本やアルゼンチンと同様、出生率の低下が懸念されています」 フランスの大手新聞社のそんなタイトルの記事を見つけて、やはり出生率の低下といえば、真っ先に例えにあげられるのは、日本なんだな・・と思いながら、興味深く記事を読み進めました。 ここで挙げられていたのは、日本とアルゼンチンとフランスの出生率を比較しながら、出生率の低下について、いかにフランス政府の対応が充分ではないかを語っています。 2022 年、アルゼンチンは 4,640万人の住民に対して 818,000 人の出生を記録しており、これは、1,000 人の住民あたり 17.64 人の出生、つまり100...

2023年3月12日日曜日

年金改革問題 ストライキ続行で街中にゴミが溢れるパリ

   先週、2日続けて別の場所に出かける際に2日連続でストライキに見舞われて、メトロに乗れなかったり、バスに乗れなかったりして、えらい目に遭って、その翌日には、どうにかバスもメトロもトラムもほぼ通常運転になっていて、ちょっとホッとしているところでした。 しかし、これさえも、いつまたストライキが復活するやもしれないような危うい気配もあり、ホッとしきれない感じではあります。 そうこうしているうちに、今度は、ゴミ収集業者のストライキが先週の火曜日からずっと続いているらしく、ストライキのために溜まりに溜まったパリ市内の路上のゴミは4500トンにも及んでいるようで、今度は衛生問題に発展しかね...

2023年3月11日土曜日

フランス人とフライドチキンとプーレ・ロティ

  昨晩、ユーチューブの動画を見ていて、いわゆる「飯テロ」に遭ってしまいました。旅行系の動画だったのですが、アメリカを旅行中に美味しいフライドチキンに出会った!という動画で、久しくフライドチキンというものを食べていなかった私は、夜中に「フライドチキン食べたい!どうしても食べたい!」と、もう私の頭の中はフライドチキンでいっぱいになってしまったのです。 フランスにもKFC(ケンタッキーフライドチキン)はありますが、フランスのケンタッキーは、いつの頃からか、なぜだか、いわゆる日本のケンタッキーにある独特なフレーバーをまとった骨付きのフライドチキンというものが姿を消して、なぜだか、衣ばかりが多い、テンダーという骨なしチキンかウィングとよばれる手羽先部分だけになり、メインはバーガーになってしまいました。 返す返すも本当に残念なことです。 日本には、から揚げや焼き鳥など、比較的、ポピュラーに出回っている鶏肉料理がありますが、フライドチキンはから揚げとはまた別枠なのでしょうか?...

2023年3月10日金曜日

フォーシーズンズホテルが始めた顧客向け高級ブランド品レンタルサービス

  フフォーシーズンズホテルが始めた顧客向け高級ブランド品レンタルサービス フォーシーズンズグループといえば、約36ヵ国に86以上のホテルを持つ高級ホテル業界の堂々たる一員ですが、独自の顧客獲得サービスの一環として、Vivrelle(高級ブランド品レンタルの会員制サービス)と提携して、プライベート レジデンスの顧客に対して、滞在中に高級ブランドのバッグ、アクセサリー、洋服などを共有ワードローブから無料でレンタルできるサービスを導入しています。 フォーシーズンズホテルは、この新しいサービスについて、「ビジネスミーティング、ロマンチックなディナーなどの場に新しい表現のモデルの一部を提供するとし、あなたを輝かせるために必要なものを揃えてお待ちしております」とうたっています。 ここで借りることができるのは、プラダ、エルメス、シャネル、ディオールのいずれかから、お客様は滞在中に着用したいハンドバックやジュエリーのモデルを共有ワードローブから無料で選択できるようです。 プラダを除いて、すべて、フランスのブランドが勢ぞろいなところが、また・・と少々、閉口する感じでもありますが、ランダムに選ばれたブランドというわけでもないであろうし、いわゆる一般的に求められている高級ブランドがこれらのブランドだということなのでしょう。 考えようによれば、旅先に自分の荷物をそんなに持っていく必要もないだけでなく、自分の持っていない豪華なアイテムを試したり、楽しんだりすることができる機会でもあり、このホテルに泊まれば、色々なファッションを楽しむオプション的な楽しみがついてくるのですから、最新のファッションを楽しみたい人には、なかなか魅力的な試みかもしれません。 現在のところは、このサービスを行っているのは、ロサンジェルス(ビバリーヒルズ)とヒューストンの2ヶ所だけだそうですが、今後、このようなサービスが今後、他にも広がって行くかもしれません。...

2023年3月9日木曜日

年金改革問題デモはルーブル美術館の中までも・・

  フランス人が年金問題に関して過敏に反応することはわかっていましたが、今回の年金改革反対の動きは、生半可なものではすまない感じになっていることをヒシヒシと感じています。 思えば、今回のデモやストライキは、開始当初から、かなり腰を落ち着けて構えている感じがあり、最初のデモ・ストライキから次のデモ・ストライキまでは、10日間、あるいは1週間と多少の時間をあけて、続けられてきました。 デモに対する政府側の警戒態勢もあるのでしょうが、かなりの人数が動員されているものの、そこまで破壊的な行動はおこらずに(そこそこの破壊行動は起こっている・・しかも、普通の感覚からしたら、そこそこどころではないかもしれない・・)、もう数ヶ月が経過しています。 かねてから、3月7日のデモ・ストライキは国の機能をストップすると息巻いていましたが、具体的にどのような事態に陥るのかは想像がつきませんでした。デモはもとより、一般市民が全般的に実際に迷惑を被るのはストライキの方ですが、前日に引き続き、私は間引き運転されているバスを待つも、来るバス来るバス満員で乗れずにバスを2台見送り、3台目にようやくぎゅうぎゅう詰めのバスに乗るという事態に遭遇しました。 フランス人は乗り物に上手に?詰めて乗るということができず、もう少し詰めて乗ってくれればと思いつつ、バスを2台見送るハメになりました。 バスに乗れずにバス停に残されている人々からは、「次のバスに乗れって!私は10時間も待てない!(なぜ10時間というのかはわからないけど・・)」などという怒りの声も上がりだして、カオス状態に・・。 公共交通機関以外にも、ゴミ収集車が来なくて、街にはゴミが山積みになっていたり、荷物を輸送するトラックが行き来するような道路がブロックされたり、製油所の出口がブロックされたり、週末にかけての空の便も20~30%キャンセルになるそうです。 今回の年金改革反対の抗議運動は、表面的には過激すぎない分だけ、地の底からふつふつと湧き上がってくるような不気味な感じがあります。🇫🇷...

2023年3月8日水曜日

ストライキの被害を被りぐったりした1日

  無残にも閉められていたメトロの駅の入口 今回のストライキは大規模になると事前に予告されていました。にもかかわらず、そんな日にRDV(アポイント)が入ってしまって、もうなんで?この日??とウンザリしていましたが、当日にならなければ、どの程度、交通機関が止まるのかもわからず、わからないのに、わざわざ予定をずらしてもらうのも、予定をどんどん後送りにしていくのも嫌で、まぁ、少々大変かもしれないけど、行けないこともないだろうと、予定はそのままにしていました。 前日にRATP(パリ交通公団)のサイトを見ると、私の利用する予定のメトロは、大変混乱する見込み・・とあり、まぁそれでも、なんとか辿...