2021年6月30日水曜日

デルタ株が一週間で倍増しているにもかかわらず、ロックダウン解除最終段階に突入するフランス 

    フランスは、6月30日から、いよいよロックダウン解除の最終ステージに入ります。 当初の予定では、この日から夜間外出制限が撤廃されることになっていましたが、想像以上に感染減少が早く進んでいたために、すでに夜間外出制限は解除されています。 今後は、一般の商店、レストラン、スポーツジム、美術館、映画館など、これまで敷かれていた制限なども解除されます。 屋内でのコンサート等のイベントは、入場が収容人数の75%までに制限されますが、屋外での制限はありません。屋内外にかかわらず、1,000人以上のコンサート・イベントに関しては、ヘルスパス(2回のワクチン接種をしているか、48時間以内に...

2021年6月29日火曜日

海外生活でのご近所の騒音トラブル 黙って我慢してたらダメ

    ある程度の地域の生活レベルなどで、住居を選ぶことはできても、選べないのが、隣人です。一軒家であれば、かなりプライベートは守られ、余程のことがない限り、騒音に悩まされるということも少ないかもしれません。 しかし、パリ市内には、一軒家というものは、ほとんどなく、ほとんどがアパートで、旧建、新建に関わらず、上下に隣人があるため、騒音トラブルは少なくありません。 騒音トラブルが多いだけあって、フランス政府が出しているこんなサイトもあります。(フランス語ですが・・)ご近所との騒音トラブルについて Service Public France ましてやフランス人のこと、大勢が集まって夜通...

2021年6月28日月曜日

フランスの統一地方選挙の記録的な投票率の低下 なぜネット投票を取り入れないのか?

   パンデミックのために3ヶ月間延期されていたフランスの統一地方選挙の投票率が記録的に低下したことは、外国人で選挙権のない私にとっても、とても衝撃的なことでした。 これまでフランス人は、政治の話題が好きで、小さい子供でさえも、家庭内での両親の会話の受け売りであろうとも、いっぱしに政治のことを話題にしたりするのを目の当たりにしてきたので、棄権率65%という(なぜか投票率という言い方ではなく、棄権率という言い方をする)数字に正直、驚いています。 これは、前回の2015年の41.59%(棄権率)を大きく上回っており、35%しか投票に行っていない・・これで決めていいの?という数字です。特に大都市圏の若い世代に、棄権率が高い傾向にあるようです。 昨日のテレビのニュース番組などは、それでも各局、一斉に選挙特集を組んで放送していましたが、この投票率の低さでは、さぞかし視聴率も低かったのではないか?などと思ってしまいます。 フランスの統一地方選挙は、多元比例代表制がとられていて、今回は、6月20日、27日と2回にわたって行われましたが、第1ラウンドでは、投票の絶対過半数を獲得した候補者が過半数のボーナスポイントを獲得し、残りの議席は、選挙の敷居値である5%を超えたすべての候補者の中で最も高い平均のルールに従って比例配分されます。 絶対過半数を獲得した候補者がいない場合、第2ラウンドは、第1ラウンドで投じられた票の少なくとも10%を獲得したすべての候補者間で編成されます。 今回の選挙では、例年とは、時期も違い、バカンス間近であることや、ロックダウンから解放されてまもない人々が投票に行くよりも、レジャーや買い物などに流れてしまったことなどが理由に挙げられていますが、若者の政治離れもその一因として挙げられています。 少なくとも現在のフランスの街の様子を見る限り、コロナウィルス感染を恐れて投票に行かないということは、全く考えられません。 これには、フランスの若者の政治離れという一面も確かにあるとは思いますが、若者のライフスタイルの変化にも起因しているような気がするのです。 つまり、ネットです。現代の若者は、何をするのもネットで、買い物から銀行の口座の管理、医者などのあらゆる予約も全てネットで済ませてしまいます。 我が家の娘などを見ていても、昭和の時代に生まれ育った私などからしたら、娘が鮮やかにネットを使いこなすのに呆気に取られるほどで、そのスピードと有効性を間近に見せつけられて、ついていくのがやっとという感じです。 それが、選挙の投票となれば、わざわざ指定の場所に出向いて、紙を使って投票という前時代的な方法が若者には、受け入れられていないのだと思うのです。なぜ、なんでもネットの時代に選挙の投票手段にこれが使われないのかが甚だ疑問です。 若者でなくとも、わざわざ出向かなくて済むネット投票は、多くの人が助かると思うのです。 マクロン大統領は、来年の大統領選挙に向けての方策もあり、若い世代を取り込もうと、色々な呼びかけをSNSを使って発信しています。 ソーシャルディスタンスを呼びかけるために、フランスで大人気のユーチューバーに依頼して、自身も彼らとユーチューブで共演したり、先日のカルチャーパスの発表をTikTokで行ったりして、一部からは、「大統領がYouTubeなんかに登場するなんて・・」などと批判を受けたりもしていますが、国全体、政府も、これからますます増えていく若い世代にも受け入れられるように、変化していかなければなりません。 だいたい、選挙と言えば、莫大な金額がかかり、それに使われる人件費や使われる膨大な紙(選挙前には、候補者のプロフィールなどが書かれたチラシが数回にわたって送られてきます)など、環境問題の観点からしても、全く前進していません。 無駄な紙の消費を減らすために、一方では、スーパーマーケットのレシートを無くすなどと言っているのに、この選挙に関わる無駄な物資と労力は、全く前時代的です。 ネット投票にすれば、若い世代の投票率は、格段に上がるでしょうし、それによって選挙の結果も違うものになってくるかもしれません。 技術的には、決して不可能ではないであろうことなのに、なぜ、投票にネットを使わないのか? ネットを使えない人には、一部、現在の方法は残すとしても、この投票率の低さを機に、ネット投票という方法も可能にしていくようにしたらいいのに・・と、思っています。 フランスも日本も・・。<関連記事>「マクロン大統領のユーチューバーとのチャレンジ企画 Mcfly...

2021年6月27日日曜日

世界中が警戒し始めたデルタ変異種

   フランスは、日々、確実に感染者数も減少し続け、今では、ほぼ日本と同レベルの数値にまで達しています。一時は、フランスの感染者数は日本の20倍以上もあったことを考えれば、飛躍的な回復です。 そんな上向きの状況にフランスは、すっかりウキウキモードです。サッカーのヨーロッパ選手権の試合に熱狂し、昨日は、ラグビーの試合がスタッド・ド・フランス(スタジアム)で行われ、試合開始前には、マクロン大統領まで現れ、マスクはしているものの、選手一人一人と言葉を交わしながら握手。 これまでは、握手は避けて、肘と肘を付き合わせる挨拶をしていたのに、握手???と、大統領もすっかりリラックスモードになって...

2021年6月26日土曜日

フランスの家庭内性暴力の犠牲者が起こした殺人事件 ヴァレリー・バコの裁判

  フランスでは、今、2016年3月に起こった殺人事件の裁判が大きな話題を呼んでいます。 この殺人事件を簡単に言えば、夫を銃で撃ち殺して、子供にも遺体を埋めるのを手伝わせたという陰惨な事件でしたが、この殺人に及ぶに至った、それまでの彼女の生い立ちに、世間は震撼とさせられています。 彼女が殺害した夫というのは、もともと彼女の義父であり、彼女が14歳の時から、この義父による暴力的なレイプが始まり、この事件により、義父は2年半投獄されます。 しかし、2年半後に釈放されると、この義父は、再び家に戻り、また同じことが繰り返され、彼女が17歳で義父の子供を妊娠、子供ができた時点から、彼の支配的...

2021年6月25日金曜日

フランスでのインプラントの手術

    パンデミックのために、のびのびになっていたインプラントの手術が本当は、今週の始めに行われる予定でした。それが、手術のために取り寄せているものがまだ届かないからと日程がずれ、ようやく第一段階の手術の日がやってきました。 これまでも、その前段階の周囲の歯の治療や検査も、ロックダウンのために何度となく延期になったりしていたので、今回の手術の延期も「またか!」とは思っていました。 しかし、今回は、もう1ヶ月以上も前に予約を入れていたのに、(それでさえ、途中にワクチン接種の予定などが入ったために、ワクチンをしてから、少なくとも2週間は間隔をおいた方がいいというので、その予定も込みでかなり先にずらして予約を入れた)「なのに、必要なものがまだ届かないなんて、どういうこと??」と、ちょっとムッとしていました。 「1ヶ月以上も猶予があったのに、間に合わないってどういうことよ!」と家でボヤいていたら、あっさり娘に「ママ、それは、フランスだからだよ!」と言われて、イラついていた私も、「そうだった・・ここはフランスなんだった・・私としたことが、こんなことで腹をたてるなんて・・」と反省。 しかし、初めてのインプラントの手術、インプラントをやったことのある友人から少々、話は、聞いていたものの、普通の歯の治療とは、ちょっとレベルが違って、下準備や検査にも散々、時間がかかり、2日前から、抗生物質の薬を飲んで・・などと言われていたので、未知の経験にちょっとナーバスになっていたのでした。 手術の予約をした時点で、いつもの歯の治療とは違って、手術ということで、同意書にサインが必要だったりしたので、余計に身構えていたのです。 抗生物質の薬を飲み始めた翌日に、その歯医者さんから電話が入ったので、「またか?」と一瞬、うんざりしたものの、それは、「手術の予定と薬をちゃんと飲みましたね!手術当日の朝はしっかり朝食をとって来てください」という確認の電話でした。 当日、歯医者さんに行くと、コロナ禍だからか、いつもの歯の治療にも増して、厳戒な衛生体制、手術前の麻酔は別室で、麻酔を打っている間に、手術をする部屋には床にまでシートが敷かれ、頭から履いている靴にまでカバーをするという見たことのない光景に少々、ビビりました。 手術は、いつもの歯医者さん以外にもう一人の医者とアシスタントという3人がかりの体制で始まりました。私の顔には、口だけが開いたシートが貼り付けられ、私には、全く見えない状態で、声だけが聞こえてくるという怖さが軽減されたような、不安が掻き立てられるような奇妙な感じでした。 しかし、麻酔をしているために、手術中はあまり痛みは感じられませんでしたが、後でチェックのために撮られたレントゲン写真を見たら、「うわっ!」と思いました。   抜いた歯の後の部分の歯茎を切って、歯の根っこの部分となるネジのようなビスが埋め込まれ、切った後は糸で縫われているのです。話には聞いてはいたものの、これが私の歯茎に埋め込まれたんだ・・とちょっとギョッとしました。 ついつい身構えて、身を硬くしてしまうところを何度も「力を抜いて!」と言われ続けて、耐え続け、「もう少しで終わるから・・」と言われて、ホッとしたのも束の間、それからがまた長く、結局、手術は、1時間半ほどで終わりました。 「今日は、熱いものは食べないで!運動もしないように!アルコールもだめ!当分の間は、固いものも食べないように!」と言われて、口内消毒液と痛み止めの鎮痛剤の処方箋をもらって、術後のチェックのために3日後に予約を入れて、薬局に寄って、薬をもらって帰って来ました。 家に戻ってしばらくは、麻酔もまだ効いているために痛みもなく、「ようやく、半年以上も待った手術が進んだ・・」とちょっと放心状態でしたが、そのうち麻酔が切れてくると、これは痛い!!痛みというものは、この上なく不快で想像以上に疲れるものだったことを思い出しました。その上、歯だけではなく、頭痛もしてきて、なんだか微熱まで出てきます。「痛み止めも1日3錠までね!」と言われていたので、そうそう頻繁に飲むわけにも行きません。正直、どちらかといえば、先日受けたコロナウィルスのワクチン接種の副反応の方を恐れていましたが、そちらの方は、ほとんど何もなく、まさかのインプラントの手術で、この痛みと発熱、だるさ・・。 結構な費用がかかるものの、美味しいものを美味しく食べたいという私の食い意地からやることにしたインプラント。しかし、当面の間は、美味しいものどころか、満足なものも食べられないという試練の日がしばらくは、続きそうです。<関連記事>「コロナ禍中のフランスの歯医者...

2021年6月24日木曜日

イル・ド・フランスの洪水被害 セーヌ川の排水網は、なぜ改善されないのか?

   フランスには、地震というものがないからか? フランス人は、災害というものに対して、少々、弱いのかな?と思うことがあります。今回のパンデミックは、災害と言ってもよいような規模のものでしたが、これは、ちょっと例外的な出来事で、一般的な災害とは少し違っています。 それでも、最近のフランスでの災害といえば、洪水で、しかも、街中が水浸しになるような、かなりの被害です。 私がフランスに来たばかりの頃(20年以上前)は、大雨が続いたりすると、セーヌ川の水位が上がり、水位が上がるとバトームーシュ(パリ市内のセーヌ川の遊覧船)が橋の下を通れなくなって、欠航になっている・・などという話は時々、耳にすることはあったのですが、街中が水浸しになるなどということはありませんでした。 しかし、ここ5〜6年は特に、洪水の被害の話を頻繁に聞くようになり、すぐにセーヌ川が溢れ、こんなに度々、川の水が溢れ出すのに、なぜ対策を取らないのか不思議に思ってきました。 しかも、街中が水浸しになったり、床上浸水するほどの被害が出ているにもかかわらずです。山の中でもあるまいし、都会の街中での話です。 つい先日もイル・ド・フランス(パリを中心とする地域)のウイユ(イブリーヌ)という街が集中豪雨のために、通りが浸水し、排水網が水を捌き切れずに、街ごと水浸し状態になり、消防隊要請の電話が600件以上にも上り、終いには、「命の危険がない場合は電話しないでください」とまで言い出す始末に・・。 セーヌ川はパリの真ん中をジグザグしながら、パリの北と南を分けるように約8㎞にわたって流れているので、パリの中心は、どこへ行ってもセーヌ川にぶち当たるような感じもあり、また、この街中を流れる水のある景色がこの街に風情を加えています。    RATP(パリ交通公団)のマークに入っているこのブルーのラインは、パリとパリに流れるセーヌ川を表したものであると言われています。#PetitJeComprenaisPas...

2021年6月23日水曜日

フランスが秋には第4波を迎えるリスク 政府から送られてきたSMSのメッセージ

   現在のところ、フランスのコロナウィルスの感染状況は、確実に減少してきています。これは、これまでのロックダウン等の数々の日常生活における規制とワクチン接種の拡大、気温の上昇によるものと思われます。 しかし、フランス政府は、9月から10月にかけて、コロナウィルス感染の第4波に襲われることを非常に懸念し続けています。 政府の科学評議会の議長ジャン・フランソワ・デルフラシーは、秋にかけてフランスに第4波が到来することを警告しています。 第一に懸念されているのは、インドで爆発的に感染拡大したデルタ株の存在で、ワクチン接種の拡大に成功したイギリスが、一度は、すごい勢いでロックダウンを解除...

2021年6月22日火曜日

フランスで衰退しない商売の一つ フランスのメガネ屋 久しぶりにメガネを作りました

 来るたびに綺麗になっている気がするメガネ屋さん 私の生まれ故郷は東京で、2〜3年、行かないでいると、久しぶりに行った時には、何だかガラッと景色が変わってしまっていたりするところもあるのに比べて、パリはあまり変わらないなぁ〜と思ったりもするのですが、それでも、テロやデモや黄色いベスト運動などで騒々しくなり始めて以来、ダブルチョップで、パンデミックが覆い被さるように経済にも大きな被害を与え、街並み全体は変わることはなくとも、閉店に追い込まれた商店も少なくはなく、ロックダウン解除され、街が動き出すとともに、店舗の入れ替わりもなかなか激しく、もしかしたら、パリのガイドブックなどは、大幅な修正を強いられるのでは??などと思っていました。 そんな中、ここ数年来、これだけは衰えないな・・と思うのがメガネ屋さんです。 これは、フランスの保険のシステムとも関係があり、国民健康保険でもかなりカバーされる上に、ミューチュエルという国民健康保険ではカバーできない部分をカバーしてくれる保険の存在が大きいのです。 若い世代は、あまり健康に不安もなく、このミューチュエルという保険に入っていない人も結構いることにびっくりしたくらいですが、まあ、かなりの割合で、フランス人は、このミューチュエルの保険に加入しています。 私もフランスに来て以来、日頃は特に問題があるわけではなくとも、もしかして、入院・・手術・・なんてことになったら・・と不安に思って、ずっとこの保険に入ってきました。 このミューチュエルは、契約の内容によってカバーされる金額や内容が変わってくるのですが、この保険の中には、メガネを作る補償が含まれており、契約内容にもよりますが、1年あるいは、2年に1回はその保険でメガネを作ることができるのです。 私は、もともと視力が悪い方ではなかったのですが、加齢とともに視力が落ちて、近くを見るメガネが必要になってからは、定期的にメガネを作ってきました。 まず眼科に行って、視力のチェックをしてもらって、処方箋のようなものを作ってもらい、それを持ってメガネ屋さんに行けば、メガネ屋さんの方で保険でカバーされる分を計算して、見積もってくれます。 もう10年以上も毎年のようにメガネを作ってきたので、そんなにメガネばかりいらないか・・と思ってしばらく行かなかった時期もあったのですが、視力は衰える一方で、微妙に、メガネも合わなくなってきてしまうので致し方ないところもあります。 私が長いこと通っていた近所の眼科は、予約をとっても予約が予約ではないように時間がかかるので、正直、うんざりしていたのですが、最近になって、娘がチェーン展開のPOINT...

2021年6月21日月曜日

海外から見ると日本人の食卓はとてもレベルが高い

   以前、会社の同僚が子供が小さい頃に日本に子供を連れて行ったら、実家で出てきた朝食を見て、「お母さん、晩御飯みたいな朝ごはんだね・・」と言ったという話を聞いて、「さもありなん」な話だな・・と思ったことがありました。 現在の日本の家庭の食事というものは、よくわかりませんが、いわゆる、よくありそうな日本の朝ごはんというものは、フランス人から見たら、朝から信じられないような食事です。 一般的なフランス人の朝食は、パンにバター、ジャム、チョコレートペーストのようなものにコーヒーかカフェオレ、または、シリアル、せいぜいフルーツぐらいですから、日本のようにご飯にお味噌汁、焼き魚に副菜、漬物などの食事など、ちょっとあり得ないほどの手のかかり方です。 日本だったら、洋食にしても、サラダや卵、ハムなど彩り豊かな食事が目に浮かびます。 我が家も例にもれず、フランスでの朝食は、シリアルかパンで済ませてきましたが、仕事が休みの日だけは、日本のような和食の朝食を食べるようにしていました。 しかし、海外生活を続けていれば、日本にいたら、きっと自分で作ることは決してなかっただろうな・・と思うようなものまで、手作りをしたりもしています。 例えば、小さなベランダで日本の野菜を育てたり、パンとビールでぬか床を作ってみたり、納豆を作ってみたり、スポンジケーキやロールケーキを焼いてみたり、お団子を作ってみたり、・・こちらで何とか手に入る食品で、簡単には買えないものを何とか作ろうと暮らしています。 フランスでは、女性も働いている人がほとんどなので、日本人とて、フランスに住んでいれば、仕事に家事に育児にと忙しくしていると思いますが、皆、色々、工夫して、まめに色々なものを作っています。 我が家は、餃子が好きで、よく作るのですが、ニラも自分で育てて、餃子の皮とて、どこにでも売っているわけではないので、餃子の皮を買いに行くのが面倒な時は、皮から自分で作ります。 考えてみれば、日本では餃子を家で作る家庭は多いと思いますが、キャベツや白菜、ニラ、ニンニクなどを細かく刻んで、具を寝かして、一つ一つ包んで焼くというなかなか面倒なお料理です。これを日常的に自分の家で何のことはなしにやってのける日本の主婦はすごいと思うのです。 今では、フランスでも餃子は脚光を浴びて、一般の普通のスーパーマーケットで買えるようにはなりましたが、フランス人がこれを上手に焼けるのだろうか?と甚だ疑問でもあります。 その餃子をフランス人が自分で家庭で作るようになるとまでは思いませんが、それにしても、フランス料理とて、ここまで手のかかる食事を日常的にフランス人が作っているとも思えません。 たいていのフランス人の家庭の食事は、簡単なもので、夕食とて、パンとスープにハム、肉をちょっと焼くか、簡単な茹で野菜などの副菜、デザートにチーズやヨーグルト、ムースなどの乳製品程度で、そこまで食事に手をかけません。美食の国と言われるフランスの実際の日常の食事は、なかなか質素なものです。 そこへ行くと、日本人の食卓は、健康に留意し、バランスよく、何品目もあり、季節の食材とともに、まことにレベルの高いものだと思います。 フランスでも、最近、健康志向で、5...

2021年6月20日日曜日

高齢者施設の介護者へのワクチン接種がびっくりするほど進んでいない!ワクチン接種義務化の是非

   フランスでの新型コロナウィルスのワクチン接種は、現在、全国民の47.40%が少なくとも1回は、ワクチン接種を受けている状態にまで進んできており(2回の接種が済んでいるのは、26.70%)、国民の約半数がワクチン接種を受けた状態になるまで、あともう一歩となりました。 1回目のワクチンを受けたと言うことは、2回目も受けることを受け入れているのがまずは、前提で、現在は、1回目を受けた時点で2回目のワクチン接種の予約を入れることになっているので、少なくとも50%以上の人のワクチン接種は、ここ1ヶ月くらいの間に2回目も完了することになると思われます。 しかし、ここへきて、EHPAD(エパッド)と呼ばれる高齢者施設の介護者のワクチン接種率があまりに低い事実が浮上し、高齢者施設で働く介護者に対するワクチン接種を義務化するべきではないか?という話題が持ち上がっています。 一般の病院、医療施設でのワクチン接種率が85%にまで達しているにもかかわらず、高齢者施設で働く介護者のワクチン接種率は50%程度で、感染した場合に重症化するリスクの高い高齢者施設においては、非常に危険なことです。 ワクチン接種開始にあたって、当初、マクロン大統領は、「ワクチン接種を希望する者に対しては、全て無料でワクチン接種を行う」と発表していましたが、この「希望する者」という文言が入っていたということは、義務ではないということでもあります。 当初はワクチンに対して懐疑的であった人もかなり多かったフランスですが、世界各国でのワクチン接種による感染減少の様子を目の当たりにして、ワクチン接種を希望する人がたくさんいます。 しかし、依然として、一定数のアンチワクチン論者は、常に存在し続けるわけですが、ワクチンをしなければ、自分が危険なだけでなく、他人をも危険に晒すという観点からも、特に高齢者施設で働く介護者がワクチン接種を受けることは、倫理的にも、仕事の一環であるとも言えます。 ワクチンはすべての人が無料で利用でき、現在は、困難なことではありません。オリヴィエ・ヴェラン保健相は、現在のこの深刻なワクチン接種が進んでいない高齢者施設の介護者とその雇用主に対して、できる限りワクチン接種を受けるように呼びかけていますが、夏の終わりまでにこの状況が改善しない場合には、義務化することも検討すると語っています。 特にデルタ株(インド)と呼ばれている変異種の感染拡大によって、気温が低下する新年度が始まる秋頃になった頃に第4波を迎えてしまうことをフランス政府は、とても警戒しているのです。 フランス政府は、この第4波を回避するために、8月末までに全国民の85%へのワクチン接種完了を新たな目標としています。 我が家の娘は、4月から、パリにある病院内にある研究所でスタージュをしていますが、仕事を始めてすぐに病院側から、すぐにコロナウィルスのワクチン接種を受けてくるように言われ、その当時は、彼女の年齢では、普通はワクチン接種は不可能だったので、「ラッキー!」とばかりにワクチン接種を受け、とっくにワクチン接種は、完了しています。 一緒に仕事をしている周囲の職場の人々も100%ワクチン接種が済んでいて、最初は、病院でスタージュ?と聞いて、危険ではないのかな?と思った私も、むしろ、全員がワクチン接種が済んでいる職場など他にはなかなかないかも・・と思い直したのでした。 また、彼女が病院内の研究所でスタージュを始める前の段階で、これまでに彼女が受けてきたワクチン接種(幼少期からフランスでは、いくつもの義務化されているワクチン接種があります)の履歴全てを提出しなければならなかったりで、コロナウィルスに関わらず、病院(研究所)での感染症や疾病等の危険へのチェックは、かなりきっちりしているんだなぁと感心したくらいです。 フランスでの幼少期から義務化されているワクチン接種は、かなりたくさんあり、フランスで育ってこなかった私は、フランスで義務化されているワクチン接種の種類やタイミングがわからず、かかりつけのお医者さんに定期的に娘の...

2021年6月19日土曜日

フランスで日常が戻るとすかさず始まるのはストライキ

 5月の初旬にようやく10㎞以上の外出制限が解かれて以来、フランスは、あれよあれよという間に、レストラン・カフェのテラス席が再開し、美術館、映画館、デパートなどもオープンし、6月半ばにして、屋外でのマスク義務化が撤廃され、来週からは、夜間外出禁止もなくなり、ますますコロナ前の日常にグングン近づいていく感じです。 もちろん、まだ、屋内ではマスクが義務付けられているし、人数制限なども行われているので、すっかり元の日常というわけにはいきませんが、かなり、これまで失っていた自由を取り戻しつつあります。 それは、ワクチン接種も私が予想していた以上に、「これがフランス?」というほど、どんどん進んでいて、...

2021年6月18日金曜日

ディズニーランドパリ・ユーロディズニー8ヶ月ぶりに再開 一般社会よりも厳しい衛生管理

   2020年10月30日以来、閉鎖されていたディズニーランドパリ・ユーロディズニーが約8ヶ月ぶりに再開しました。コロナ前までは、パリ(フランス)の観光地の一つでもあったディズニーランドパリは、1日の入場者数は約5万人であったところ、現在の再開に関しては、入場者数は2万8000人に制限されています。 しかし、再開当日は、熱狂的なディズニーランドファンは、夜明け前から開場の瞬間を待ち構え、8ヶ月ぶりのディズニーキャラクターがメインストリートをダンスをしながらやってくる様子を楽しみました。 ディズニーランド内は、たとえ屋外であってもマスク着用が義務付けられており、公園内には、2000ヶ所にアルコールジェル配布のポイントが設けられ、来場者全員がアルコールジェルを頻繁に利用できるように配慮されています。 現在のところは、ディズニーリゾート内のホテルは、ニューポート・ベイ・クラブのみが営業しており、その他の6つのホテルは、6月21日に営業を再開します。 現在のところは、観光客もほとんどいないために、通常ならば、セキュリティーチェックのために長い時間を費やされるところ、ほとんど待ち時間もないようです。美術館も今なら、ガラガラだ・・という話を聞きつけて、私は、とりあえず、手近なルーブルにすっ飛んで行きましたが、観光客がいなくて、空いているのは、ディズニーランドも同じなようです。 (正直、フランスに来て、なぜ?わざわざディズニーランド?と思わないでもないのですが、ディズニーランドがあるのは、アメリカ、日本、香港、中国で、ヨーロッパでは、フランスのみで、ヨーロッパ近隣国からの観光客には、意外とディズニーランドに行きたがる人も少なくないのです。特にロシア人なども多いと聞いています。) 再開初日は、熱狂的なディズニーファンが多く、いつもは週に2〜3回通っていたという人までいて、「ディズニーのホームを守ってくれてありがとう!」などとプリントされたTシャツを着ている人など、もうファンと人気スターのような関係が垣間見れます。 かつては、ファンに熱烈な抱擁を受けていたミッキーマウスやドナルドダック、グーフィーなどのキャラクターたちも、すっかり衛生対策モードになっており、張り巡らされているセキュリティーコードの向こうから挨拶しています。 また、ミッキーマウスに会えるというポイントでも、ミッキーマウスやミニーマウスは、プレシキガラスの壁の向こうで踊っています。 ディズニーランド内のレストランでは、TousAntiCovid(フランスの感染者追跡アプリ)にリンクしているQRコードを読み込むことを求められます。このQRコードにより、メニューが表示され、注文することができます。 レストラン内でも、従業員が感染を防ぐために、訪問者間のソーシャルディスタンスを綿密にチェックしています。現在のところ、安全な衛生対策が取られていない場合は、営業停止に逆戻りですから、ディズニーランド側も感染対策には、ことのほか、気を使っているようです。 ディズニーランドを一周できる電車は、グループ毎に、他のグループから隔離されるために、透明なプラスチックのシートを受け取り、独自のコンパートメントの空間で楽しめるようになっています。他のアトラクションに比べて、滞在時間が長くなるための特別な措置だと思われます。 再開初日は、途中、停電のために、一部のアトラクションがストップするというアクシデントはあったようですが、この程度のことは、フランスでは、普通のこと、ましてやコロナウィルスとは関係ありません。 ディズニーランドパリの衛生対策を見ると、一般社会(フランスの街中や、レストラン・カフェなど)よりも、数段、厳しく強化された衛生対策をとっているように見えますが、ディズニーランドが、これから先、フランスでのこの種のアトラクションパークの衛生対策の基準になっていくかもしれません。 これから海外からの観光客も増え、とかく興奮しがちなアトラクションを抱えるリゾートパークは、かなり厳しめな衛生対策をとって、お客様を迎えようとしています。 それにしても、普段なら、混雑する場所が、行列なしで楽しめる、今は、夏休みに入る前のもう少しの猶予期間なようです。ディズニーランド・パリ Disneyland...

2021年6月17日木曜日

当初の予定を前倒しで、屋外でのマスク義務化と夜間外出禁止の撤廃

 カステックス首相は、16日、かねてからの予定だった6月30日の「屋外でのマスク着用義務化撤廃」を17日(木)からに前倒しにすること、そして、これまで夜間23時以降は禁止されていた夜間外出禁止に関しても、予定よりも10日早い6月20日(日)に解除することを発表しました。 フランス政府は、このロックダウン解除の第4段階の日程を前倒しにすることについて、フランス国内の感染状況が予想よりも早いスピードで改善していることを示し、ここ一週間ほどの感染者数の平均が1日あたり3,200人となり、昨年の8月以来、最も低い数値となったことで感染状況が終息に向かっていると判断しているとし、現在、国内で憂慮すべき...

2021年6月16日水曜日

6月15日から12歳から17歳の未成年もワクチン接種開始 未成年のワクチン接種の条件

  フランスは、現在までに3037万人へのワクチン接種が進み、全国民の45.34%が少なくとも1回のワクチン接種を受けています。(2回終了は、23.37%) フランスがとりあえずの目標としている全国民の60%へのワクチン接種まであと14.66%となりました。 ここへ来て、ワクチン接種は、1回目のワクチン接種をする人と2回目のワクチン接種をする人とが、ほぼ同数になり、このままでは、2回目のワクチン接種をする人が上回り、後回しになっていた年少者へのワクチン接種がずっと先に取り残されることになります。 このタイミングで、フランスは、12歳から17歳へのワクチン接種への門戸を開きました。も...

2021年6月15日火曜日

フランス政府が若者に発行したカルチャーパスがMANGAパスになった!

  新型コロナウィルスにより停滞した文化事業推進・支援と若者への文化と芸術への好奇心を喚起させるために、マクロン大統領は、5月半ば過ぎに、現在、18歳(2003年生まれ)の若者、約80万人に対して、300ユーロのカルチャーパスを付与することを発表しました。 マクロン大統領は、同時に、彼のTikTokアカウントでも、申請書のアカウントに名前を登録するだけで使うことができるカルチャーパスは、「映画、小説、マンガ、ビデオゲーム、劇場、ラップ、メタルなどなど・・あらゆる文化的な目的に使用することができます」と若者向けに拡散しています。 若い世代には、若者の通信手段に向けて、自らのアカウントから直に発信するあたり、しっかりと時代を把握している感があります。 このカルチャーパスの実現には2年以上の月日が費やされており、劇場、映画館、美術館、音楽、ショーのチケット、映画のサブスクリプション、芸術・美術材料、楽器のコースまでも提供しています。 しかし、それには、ある程度の制限がかかっており、書籍は、書店からの購入に限られ、Amazonから配送することはできません。また、音楽の面では、SpotifyではなくDeezer、映画等の配信サービスは、Netflix、Amazon...

2021年6月14日月曜日

モンブランってフランスではマイナーな存在  アンジェリーナのモンブラン

  先日、数年ぶりにルーブル美術館へ行って、帰り道、あまりに閑散としているリヴォリ通り沿いのお店を気の毒だなぁと思いながら、それでも、久々に通るこのあたりの風景に、そういえば、ここには、こんなお店があったとか、もうちょっと行くとサン・ロック教会だな・・とか、サン・トノーレ通りだな・・とか、少しずつ思い出し、「あぁ・・そう言えば、もうちょっと行くと、アンジェリーナがある!」と思い出して、「久しぶりにアンジェリーナに寄って、モンブランを買って帰ろう!」と名案を思いついたのでした。 本当は、ルーブルの中をさんざん歩いて、本当は、もう歩きたくはなかったけれど、モンブランのためだと思うと、元気に歩けるから現金なものです。 私は、特にモンブランが好きで堪らないというわけでもないのですが、アンジェリーナのモンブランは、別です。というか、私は、アンジェリーナのモンブランを食べて以来、モンブランが大好きになりました。 アンジェリーナは、1903年以来、パリのリヴォリ通りにある、今年で創立118年を誇る老舗の洋菓子のサロンです。店内は、ベル・エポックの有名な建築家、エドワード・ジャン・ニールマンスによってデザインされたもので、その装飾は、優雅さ、魅力、洗練を兼ね備えています。                              歴史あるこのお店は、パリの貴族にとって欠かせない有名なお店で、プルースト、ココ...

2021年6月13日日曜日

パリ1区マドレーヌにオープンしたIKEA(イケア) IKEA City Paris

メトロ・マドレーヌ駅上がってすぐの抜群のアクセスにできたIKEA City Paris IKEA(イケア)は、スウェーデン発祥の家具量販店で、これまでIKEAといえば、パリ近辺でもちょっと郊外の車なしには、行きづらいような場所にある広大な敷地の中に建つ倉庫のようなお店が普通で、まだフランスに来たばかりの頃に数回、行ったことがありましたが、そのIKEAがパリ・マドレーヌにできたと聞いて、「あんな場所にIKEA?」とちょっと意外な気がしていました。 IKEAといえば、その倉庫のようなお店のイメージからも、あまり高級品のイメージではなく、(中には、高級品もあるけど・・)車で行って、倉庫のようなお店で組み立て式の家具や、大量生産品の食器やカーテン、クッションなどが比較的安く買え、ショッピングの合間に簡単でお手軽な値段の食事もできるスペースなどもあったりして、今で言う、コストコの家具バージョンのお店のようなイメージだったからです。 パリ・マドレーヌといえば、パリ1区と8区の境界線あたりで立地条件も良く、家賃だけでも高そうで、IKEAのような広いスペースが必要なお店ができるなんて、思ってもみないことでした。 マドレーヌ近辺は、マドレーヌ広場を中心として、今は閉店してしまったFAUCHON(フォション)の本店やエディアール(総合高級食料品店)の本店やトリュフの専門店やキャビアの専門店、有名なショコラティエなど、高級食料品店がたくさんある場所で、個人的には、他についでの用事がなくても、時々は、なぜかわりと行く機会も多い場所です。 先日、どうしても美味しいチョコレートが食べたくて、その近辺に行った際に、IKEAを見かけて、ちょっと様子を見によってみたのでした。 平日の昼間にも関わらず、結構なお客さんが入っていて、思わぬ人気ぶりに興味津々にお店を覗いてみたのでした。 店内は、あのIKEA(家具の量販店)でありながら、地上階(日本でいう1階)には、調理器具や食器や、どちらかというと家の中のデコレーションや植物、照明器具、テーブルアートなどがメインで、比較的、値段もお手頃でなかなか可愛いものもあったりして、楽しいスペースになっていました。こんな和食器っぽい湯呑みも・・ あってもなくてもいいけど、あったら、ちょっと便利、ちょっと可愛いもの・・下手をすると爆買いしてしまいそうな・・そんな感じです。 2階、3階は、キッチンやベッドルーム、子供部屋、サロンなどのショールームのようなスペースもあり、クッションやテーブルクロス、ベッドカバーやシーツなどの持ち帰れるものとともに、インテリアデザイナーに相談してキッチンや部屋をアドバイスを受けながら、コーディネートして作り上げることもできるサービス(要予約、有料)も行っています。 この近辺は、数年前のテロ事件から、一昨年の黄色いベスト運動の暴徒化(黄色いベスト運動のデモの通り道になった)による被害を大きく受けてしまったこともあり、フォションを始めとして、多くの店舗が閉店に追い込まれてしまった場所でもあります。  キッチンのショールームのスペース   ちょっとしたスペースのデコレーションの展示 実際に、現在、IKEAができた場所が以前、何の店舗であったかは思い出せないのですが、比較的、高級品を扱うお店が多いイメージだった場所にIKEAという量販店がデコレーションをコンセプトにした新しい趣きのお店をオープンしたことには、パリも少しずつ変化していることを感じさせられます。 とはいえ、IKEAのすぐ隣には、すでにDECATHLON(デカトロン)という、大型スポーツ品店もあったりするので、その延長線の流れと考えられないでもありません。 なにしろ、これまでアクセスが悪く、IKEAは、実際に行くよりも、カタログを見て、注文して・・ということが多かったのですが、この場所にできてくれることは、なんかグッと身近になった気がします。 何よりも、家具ではなくて、ちょっと可愛くて安いキッチン用品やデコレーションなどは、パリ市民だけでなく、観光客にも、もしかしたら意外とウケるかもしれません。 簡単な食事ができるスペースもあって、またそれが安く、1ユーロのソフトクリームや、50セントのベジタリアン用ホットドッグなど、テイクアウトでもその場で食べることもできます。 6月23日には、このIKEA...

2021年6月12日土曜日

ネット上で広まる偽のワクチン接種証明書・QRコード販売に、パリの病院の看護師が加担していた!

   以前、偽のPCR検査の陰性の証明書が出回っていたことがあったので、偽のワクチン接種証明書なるものも、きっと出てくるだろうと思っていたら、やっぱり出てきました。 パリのサンタンヌ病院で1月から臨時職員として働いていた看護師が、ネット上で販売されていた偽ワクチン証明書の発行に加担していたことが発覚し、衝撃を呼んでいます。 これは、偽のPCR検査の証明書と同じようにネット上で販売されています。 例えば、スナップチャットでは、「ワクチン接種を希望せず、ワクチン接種済みとみなされたい人は、私に連絡してください。もちろん、無料ではありません。生理食塩水は 400 €です。」と、...

2021年6月11日金曜日

ガラガラのルーブル美術館なんて今だけ! 一人ぼっちのミロのヴィーナス

一人ぼっちのミロのヴィーナスの後ろ姿 パリのルーブル美術館といえば、世界最大級の規模を誇るフランスの世界遺産の一つで、パリの中心地にありながら、総面積66,000㎡、収蔵品38万品以上の中から、歴史的美術品35,000点以上が公開されているフランスの国立美術館です。 コロナ前までは、年間来場者数は、1,000万人を超える大人気スポットでもあります。 美術館は、展示品はもちろんのこと、その建物自体が、もともとは王宮として使われていたもので、ありきたりの美術館とは一線を画す豪華絢爛さと、荘厳な趣きを放っています。 もちろん、通常は、入場者のほとんどは、海外からの観光客で、以前は、ルーブル美術館の入り口には、協賛企業として、これは日本の美術館なのかと思うほど、日本の企業の名前もデカデカと掲げられていました。(現在は、以前のような名前の出し方はされていません) 行けば、必ず感動し、来ようと思えば、いつでも来れる距離に住んでいることを幸せだなどと思うのですが、実際には、ルーブル美術館には、なかなか足を運ぶことはありません。 一時、娘が小さい頃に美術館通いにハマったことがあり、その時に数回、それ以外は、誰かが日本から来た時に一緒について行ったりするくらいで、20年以上もフランスに住んでいるのに、5〜6回しか行っていないかもしれません。 それは、あまりの広さに、ちょっと気軽に立ち寄るような規模ではなく、大理石の階段を登ったり降りたり、まあ相当の距離を美術館内を歩くことになり、それなりに時間もかかることになるからです。 もう一つは、いつでも、もの凄い混雑で、数年前(コロナ前)から完全予約制になったものの、いつ通りかかってもスゴい行列。以前の私の勤務先がルーブルに近かったこともあり、その近辺はよく歩き、ルーブルを外から眺めることも多かったのですが、あの行列には、全くもって、行く気が起こらなかったのです。 なにしろ、年間1千万人の来場者ということは、閉館日を除いて計算してみても、1日あたり3万人以上の人が訪れるのですから、いくら広い館内とはいえ、人気の展示品などの前には、館内でさえ、行列して見学するという状況に足が遠のいてしまっていたのです。 そんなわけで、敷居の高いルーブルも、誰かがパリに来たとか、それなりの理由がないとなかなか行く気にもならずに、ず〜っと長い期間を行き過ごしてきたのです。 最近は、誰かが来たとしても、「ルーブルは、まあ、外からだけでいいわ・・ガラスのピラミッドを見られればいいわ・・」などと言う人も多くて、行かないことも多かったのです。 今回のパンデミックでルーブル美術館も長いこと閉館状態が続いていましたが、ロックダウンが徐々に解除されて、美術館も再開し、しかし、まだ海外からの観光客は、戻ってきていない今、「ルーブルがこんなに空いている!」という情報を聞きつけ、恐らく、今後、私の生きている間に、こんな絶好のチャンスは二度とないのではないか?と、数年ぶりに重い腰をあげて、ルーブルに行ってきたのです。 本当はこんなに並ぶはず・・ それでも、どうせなら、できるだけ人が溜まっていない朝にしようと出かけたところ、やはり、本当に館内は、ガラガラで、人が集まって喋っていると思えば、美術館で働く人々、外国語(フランス語以外)が聞こえてくることもありません。  館内の地図もダウンロードで・・ そんなに頻繁に来ていたところではないため、もはや、ここは、この程度の人の入り方をする場所だったのではないか?と勘違いしそうになるほど。しかし、モナリザの前など、行列を促すためのテープが張られた通路などは、以前のままになっていて、やっぱり、ここは、本当は、こんなじゃないんだ・・と思いなおすのです。こんなモナリザの部屋見たことない  とりあえずの有名なモナリザやサモトラケのニケ、ミロのヴィーナスなどを見るだけでも相当歩くのですが、やはり、ほとんど人のいないこれらの展示品の光景は、おそらく、今後、そうはあり得ない(あっても困るけど・・)光景で、やはり感動的でした。           サモトラケのニケも一人 私は、特に美術品に詳しいわけでもないのですが、見たことのある有名な絵画などを見つけながら、ゆっくりとその絵に登場する人々の表情を細かく見てみたり、また、何よりもこの豪華で贅沢な建物内の装飾や天井、空間に身を置く心地よさを味わうことができたのです。        ナポレオンの権力が伺い知れる豪華絢爛な部屋 しかし、ここは、貧乏根性が頭をもたげ、せっかく来たんだから、あれも見ておこう!とか、通り過ぎた後から思い出して、また戻ったりしていると、もう数時間後には、クタクタで、いい加減、あまりに膨大な数の彫刻や絵画などに、もうお腹いっぱいな感じになってきて、到底、1日で見ることなど不可能、とりあえず、今日のところは、この辺にしておこう、また、来よう!と、半日だけで帰ってきたのでした。    ガラスのピラミッドの一つの下になる光の入る心地よいマルリーの中庭  ルーブルを出ると、美術館前の庭園では、晴天も合間って、ピクニックをする人や犬の散歩をさせる人など、極めて平和な雰囲気。パンデミックを忘れそうになりました。 しかし、帰りにルーブル近くのリヴォリ通りなどを歩いてみると、観光客目当ての土産物店などは、軒並み閉店したままで、やはり、私が「ルーブルが空いている!」などと浮かれているのも憚られるようなさびれ様に、パリは、このままでいるわけには行かないのだ・・と思い知らされました。 現在のところ、パリ市内にあんなにあったはずの観光バスなども戻ってはおらず、ルーブルの地下にある団体客を運ぶバスの駐車場などもガラガラ状態でした。 実際に、年間1,000万人という観光客を呼ぶルーブル美術館は、美術館だけでなく、その近辺の商店や、それにまつわる観光業に多大な影響を及ぼす大変な存在なのです。 しかし、ルーブルに行くには、健脚でなければならないことをあらためて痛感。家に帰ると足はガクガク。携帯のウォーキング距離を見ると、10.8㎞、上がった階数26階となっていました。Muséé...

2021年6月10日木曜日