すでに、フランスは、5月19日から、レストラン・カフェのテラス席の営業が始まり、映画館も美術館もデパートも再開し、すっかり日常モードになってきた感じではありました。
その間、感染が再び、増加するのではないかとの心配もありましたが、5月19日の時点から比べてみても、感染は減少し続けていて、コロナウィルスによる死者数も、5月19日には、141人だったのが、現在(6月9日)には、65人、集中治療室の患者数も3,862人から2,326人に、1日の新規感染者数も19,050人から5,557人へと確実に減少を続けています。
6月9日からは、レストラン・カフェの店内営業も許可され、(とはいえ、本来の収容人数の50%だけという制限はあり)、夜間外出禁止もこれまでの21時から23時までに延長されました。
今の季節のパリは、21時には、まだ充分に明るく、気温も25℃という気持ちの良い陽気で、むしろ屋内よりもテラス席の方が気持ちが良いような気候ではありますが、必ずしもどこのレストラン・カフェも充分なテラス席を確保できるところばかりではなく、やはり店内営業ができないままでは厳しい店舗も多かったのです。
もともとパリのレストランやカフェは、小さいテーブルをいくつも並べて、ぎゅうぎゅう詰めの状態で営業している店舗が多く、収容人数の50%といっても、そんなにスペースをとっている感じはありません。
外出禁止が23時以降にずらされたことで、店舗の営業時間も長くなり、映画館や劇場なども20時からの上映が可能になり、仕事を終えた人々が映画を見て帰るということも可能になったわけです。
これに加えて、これまで7ヶ月以上も閉鎖状態だったスポーツジムやプールなども営業を再開、どの場面ではマスク着用か? さすがにプールの中では、マスクは無理としても更衣室ではマスク・・プールの中でも、人が集まらないように・・などとなかなか面倒なことになっています。
そして、屋内イベント、1,000人以上のコンサートや展示会などの催し物に関しては、現在のところ、入場は、ワクチン接種の証明書、あるいは、48時間以内のPCR検査、あるいは抗源検査、免疫を持っているという証明書がある人に限られます。
今後、ワクチン証明書がないと、いちいち検査を受けたり、なかなか面倒なことになりそうな気がしています。
外国からの観光客に対しても、国別に入国の条件を設定して、受け入れを開始。日本の他、ヨーロッパ、オーストラリア、韓国、イスラエル、日本、レバノン、ニュージーランド、シンガポールなどからの入国に関しては、ワクチン接種済みの人、72 時間以内に遡って陰性の PCR または抗原検査の陰性結果を提示すれば、入国後も監禁生活を送る必要なく、観光を楽しめることになっています。
今後、次のステップは、6月30日になりますが、グングンと進んでいく日常復活に頼みの綱は、ひたすらワクチン接種の拡大です。
現在のところ、確実に減少を続けているため、このままワクチン接種の拡大で、乗り切ってくれるかな?と期待していますが、こればかりは、目に見えないウィルスとの戦い、どうなるのかは、まだわかりません。
しかしながら、段階的なロックダウンの解除に一年のうちに何回も年明けのようなワクワクした気分を味わえるのも悪くないな・・などと思っています。
ワクチン接種の拡大のスピードがこの人の動きに間に合わなければ、状態は、再び悪化することも充分に考えられるわけで、今のうちに充分にこの少しずつ自由になってきた生活を思い切り楽しもうとしている人々が街に溢れています。
さすがに、これまで長いこと我慢を続けてきただけに、楽しそうに戯れる人々の様子には、言いようのない感慨を感じます。
しかし、ウィルスは、決して消え失せたわけではないことを知らしめるかの如く、カステックス首相が、彼の妻がコロナウィルスに感染したことにより、彼自身は、検査の結果、陰性ではあったものの、濃厚接触者として、一週間の隔離生活に入ることを発表しました。
彼自身は、感染はしていないものの彼の隔離は、3回目。
ウィルスは、まだまだそこにいる・・まだ感染の危険は充分にあるということを首相自らが警告を鳴らしつつ、フランスのロックダウン解除の新たなステージが始まったのです。
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