来るたびに綺麗になっている気がするメガネ屋さん |
私の生まれ故郷は東京で、2〜3年、行かないでいると、久しぶりに行った時には、何だかガラッと景色が変わってしまっていたりするところもあるのに比べて、パリはあまり変わらないなぁ〜と思ったりもするのですが、それでも、テロやデモや黄色いベスト運動などで騒々しくなり始めて以来、ダブルチョップで、パンデミックが覆い被さるように経済にも大きな被害を与え、街並み全体は変わることはなくとも、閉店に追い込まれた商店も少なくはなく、ロックダウン解除され、街が動き出すとともに、店舗の入れ替わりもなかなか激しく、もしかしたら、パリのガイドブックなどは、大幅な修正を強いられるのでは??などと思っていました。
そんな中、ここ数年来、これだけは衰えないな・・と思うのがメガネ屋さんです。
これは、フランスの保険のシステムとも関係があり、国民健康保険でもかなりカバーされる上に、ミューチュエルという国民健康保険ではカバーできない部分をカバーしてくれる保険の存在が大きいのです。
若い世代は、あまり健康に不安もなく、このミューチュエルという保険に入っていない人も結構いることにびっくりしたくらいですが、まあ、かなりの割合で、フランス人は、このミューチュエルの保険に加入しています。
私もフランスに来て以来、日頃は特に問題があるわけではなくとも、もしかして、入院・・手術・・なんてことになったら・・と不安に思って、ずっとこの保険に入ってきました。
このミューチュエルは、契約の内容によってカバーされる金額や内容が変わってくるのですが、この保険の中には、メガネを作る補償が含まれており、契約内容にもよりますが、1年あるいは、2年に1回はその保険でメガネを作ることができるのです。
私は、もともと視力が悪い方ではなかったのですが、加齢とともに視力が落ちて、近くを見るメガネが必要になってからは、定期的にメガネを作ってきました。
まず眼科に行って、視力のチェックをしてもらって、処方箋のようなものを作ってもらい、それを持ってメガネ屋さんに行けば、メガネ屋さんの方で保険でカバーされる分を計算して、見積もってくれます。
もう10年以上も毎年のようにメガネを作ってきたので、そんなにメガネばかりいらないか・・と思ってしばらく行かなかった時期もあったのですが、視力は衰える一方で、微妙に、メガネも合わなくなってきてしまうので致し方ないところもあります。
私が長いこと通っていた近所の眼科は、予約をとっても予約が予約ではないように時間がかかるので、正直、うんざりしていたのですが、最近になって、娘がチェーン展開のPOINT VISION(ポアン・ヴィジョン)という眼科を見つけてきて、Doctolib(ドクトリブ)というネットのサイトで簡単に予約が取れ、スムーズにすむ眼科を見つけてきてくれて、ロックダウンが解除になった時点で、その眼科に行って処方箋はもらってきてあったのです。
パリ市内にあるチェーン展開の眼科 |
その眼科では、予約の時間も予約どおり(本当は、あたりまえのことなんですが・・)システマティックに検査が進むようになっており、今までよりもずっと細かい検査もしてくれて、実に満足のいく内容でした。
そして、その後、いつも行くメガネ屋さんから、「営業再開しました!」のお知らせは度々、メールが来ていたのですが、何かと後回しになっていて、昨日、ようやく久しぶりにメガネ屋さんに行ってきたのでした。
いつ行っても光り輝くような店内で、行くたびに設備が整って綺麗になるような印象のメガネ屋さんも、その店舗はコマーシャルセンターの中に入っていたために、ずっと営業ができずに閉店状態が続いていたのです。
メガネを色々と試しながら、フレームを選んでから、色々な手続きをしてもらっている間に店員さんと世間話などしながら、メガネを数年ぶりに注文してきました。
「ロックダウン中は、どうしてたの?」と聞くと、「1回目のロックダウンの時は、全く仕事はしてなかったけど、その後は、フルタイムではないけど、少しは仕事をしてたわ!」とのこと。
「でも、国からの補償が出てたから、大丈夫だったんでしょ?」と聞いてみると、「全然、働けなかった時でも通常のお給料の80%はもらっていたから、全然、大丈夫。フランスってほんと、良い国だわ!」と言っていました。
平日の昼間にもかかわらず、これまで来れなかった人が多いのか、意外とお客さんがいることにも驚きました。
ミューチュエルの保険料は、使っても使わなくても定額を支払っているために、私のようになんか、ただでメガネを作れるのにメガネを作らないのは、なんだか損しちゃう気分・・なんとか、少しでも取り戻さなきゃ・・と思う人は少なくないのです。
メガネにも、微妙に流行りすたりがあり、毎年、見ていると、なんとなく今年は、こんな感じのものが流行りなのかな?という印象も受けます。今年は、どうやら、少し丸みのある若干大きめのフレームが多いようでした。
今年のメガネのモードがなんとなくわかる |
今では、保険云々以上に、メガネがなければ、読み書きはできない状態の私。メガネをしないで済むのならばそれに越したことはないのですが、それには、レーシックの手術を受けなければなりません。それはそれでまたちょっとハードルが高いです。
メガネ屋さんの店内にも視力チェックの機械は設置されている |
新しいメガネを注文したのは、メガネが合わなくなってきたこともあるのですが、今年いっぱいでミューチュエルの保険の乗り換えをしようかと考えていて、保険を乗り換える前に今まで支払った分を少しでも取り返そうというケチな根性もあるのです。
いずれにせよ、この保険制度のおかげで、定期的にメガネを作り変える人が少なくないために、フランスではメガネ屋は比較的、パンデミックの影響も少なく、潰れるお店もあまりないのです。
それにしても、最近、思うのですが、お店で店員さんに何か頼む時、若い人の方が断然、感じがいいな・・と。
●POINT VISION PARIS Centre Médical Ophtalmologique
13-15 boulevard de la Madeleine 75001 Paris (tel.01.84.16.39.44)
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