左がもちもちしっとり、右がトーストサクサク お寿司の全国的な広まりで一気に加速したフランスでの日本食ブームは、ラーメンやうどん、カレーや丼ものから駄菓子に至るまで、とどまることを知りません。 そして、ここ数年、とうとう本家本元であるはずのパンにまで、日本の食品は、その領域を広げ、ここのところ日本の食パンを扱うお店が急増しています。 もともとフランス人が最も一般的に食べるのは、日本でフランスパンと呼ばれるバゲットがなんといっても主流ではありますが、どちらかといえば、日本の食パンに近いものとして、パン・ドゥ・ミ(Pain de Mie)と呼ばれる日本の食パンよりは小ぶりの長方形の形のパンをスライスして食べるものがあり、概ね日本の食パンと同じように食べるものではありますが、なぜか、似通っていながら、およそ違うもので、中にはブリオッシュの生地を使ったものなどもあって、生地もどちらかというと粗く、日本の食パンのようなつもりで食べると肩透かしを食う感じになります。 パンというのはフランス語でもPain(パン)で、それぞれにバゲットとか、パン・ド・カンパーニュとか、クロワッサン、パン・オ・ショコラ、ショッソン・オ・ポム、パン・オ・レザン(正確にいえば、クロワッサンやパン・オ・ショコラなどはパンではなくヴィエノワズィリーと別に分類されます)など、それぞれ別の名前で呼ばれますが、おおよそパンは、その総称のような感じです。 なので、これまでのフランスのパン文化には、日本人がおそらく一番食べているであろういわゆる日本の食パンなるものはフランスには存在していませんでした。あれは、日本が生み出した日本人が好む形に日本独自に改良されて広まっているものです。 しかし、その日本の食パンが最近は、逆輸入のような形でフランス人にも受け入れられるようになり、日本の食パンを扱うお店がちらほら登場するようになりました。 以前、「日本のパン屋さん」と銘打ったAki...
2021年9月18日土曜日
2021年9月17日金曜日
ユニクロ パリ・リヴォリ店オープン ルーブル美術館・日本文化とのコラボ
パリにユニクロが初上陸したのは、2007年12月のことでした。あの頃は、フランスでは、ユニクロは今ほど有名ではなかったので、ユニクロフランス上陸!1号店がラ・デファンスにオープン!というニュースを聞いても、「へぇ〜ユニクロ、フランスにもできるんだ〜」くらいであまり感動もなく、おまけにやはり日本の製品、値段も日本で買った方が安いので、ユニクロは、日本に行った時に買うもの・・当時は私にとってパリのユニクロはそんな感じでした。 パリの1号店をオープンした当時は、店員の教育も日本式で、テキパキと仕事を黙々とこなすような仕事ぶりをフランス人の店員に進め、レジに人が並んでも、他のお店よりは、格段に早くレジが進むことや、店内の展示品を休むことなく、きれいにたたみ直して、整理整頓を常に行うという日本では当たり前のことが、なかなかフランス人の店員には受け入れ難かったようで、従業員は長続きせずに、四六時中、ユニクロは従業員を募集していた記憶があります。 あれから、13年以上の月日が流れ、ユニクロは、比較的庶民的な価格設定のわりには圧倒的なクォリティの高さに絶対の信頼を築き、一時は他のメーカーで類似品を続々と売り出したりもするほどでしたが、ユニクロの地位は揺るぐどころか、どんどんフランス国内でも勢力を拡大し、パリ市内だけでも14軒もお店を構える人気店に成長しました。(フランス全体で24店舗) そして、2021年9月16日、14軒目のユニクロのお店がパリの中心地リヴォリ通り沿いのサマリテーヌの一画にオープンしました。 ユニクロ新店舗正面入り口 入り口すぐに開店セール・カシミアセーター全品10%オフ ユニクロは、2021年よりパリ・ルーブル美術館とパートナーシップ契約を結び、特にこのリヴォリ店に関しては、ルーブル美術館の多くのアートを取り込み融合させ、日常生活の中心に据えるというコンセプトを展開しています。 このリヴォリ店のユニクロの使用しているスペースは、広すぎず、狭すぎない3フロアから成り立っており、何よりもサマリテーヌの建物の一画を使っているために、荘厳な歴史的建造物の中にあり、外壁の大理石やモザイクのタイルなどもサマリテーヌと同じものが使われており、ユニクロのお店のイメージが、ランクアップされたように印象付けられています。 外壁の大理石や上部のモザイクのタイルはサマリテーヌと一緒 また、店内には、モナリザのパネルやミロのヴィーナスのオブジェなどが飾られ、ルーブル美術館UT(UNIQLO...
2021年9月16日木曜日
ファラフェル激戦区 パリ・マレ地区の美味しいファラフェルのレストラン2選
パリでのファストフードといえば、サンドイッチかハンバーガー、ケバブ、そしてファラフェルです。現在の日本の様子はよくわかりませんが、私はパリに来るまでは、ファラフェルというものを日本で食べたことはありませんでした。 ファラフェルは、ひよこ豆をすり潰して、パセリやコリアンダーなどの香辛料を混ぜ合わせて丸めたものを油で揚げたもので、トマト、オニオン、きゅうり、紫キャベツ、ピクルス、揚げナスなどの野菜とともにフムスやサワークリーム(ヨーグルトクリーム?)のようなソースとピタパンと共に食べる(ピタパンに挟んでサンドイッチのように食べる)中東のお料理です。 メニューによっては、それに肉類が添えられていますが、基本的にファラフェルは、ミートボールのようでありながら、原料はひよこ豆であり、ベジタリアンにも食べられるヘルシーな人気メニューです。 パレのマレ地区(パリ4・3区)は、パリで最初のユダヤ教会が作られた場所であることから、ユダヤ人の多い地域で、マレ地区だけでも一体、何軒のファラフェルのレストランがあるかと思うほどのファラフェル激戦区です。 価格も比較的安いことやベジタリアンにもOKだったり、ヘルシーなわりにはボリュームがあるこのファラフェルは、特に若者を中心に大変に人気のある食べ物で、食事時には、大行列ができています。 中でも、恐らく一番人気は、L'As...
2021年9月15日水曜日
大学・高等教育機関でのイベント・パーティーにもヘルスパス

小・中・高校は既に夏のバカンスを終え、授業が再開していますが、大学以上の高等教育機関での講義はこれから徐々に再開されます。 これらの大学以上の高等教育機関は、パンデミック以来、長いこと対面授業が回避されていた期間も長く、今年度の初めから、ようやく対面授業が再開されます。大学の対面授業には、ヘルスパスの提示は義務付けられてはいないものの、久しぶりに本格的に対面授業が再開され、学生同士が集えば、当然、予想されるのは、学生同士のイベント・パーティーの再開です。 この事態を目前にして、高等教育大臣フレデリック・ヴィダルは、学生の行うパーティー・イベントの開催に際しては、ヘルスパス提示義務の対象となることを発表しました。 彼女は、パーティーやイベントをやみくもに禁止するのではなく、敢えて許可する道を選んだとしています。Il...
2021年9月14日火曜日
母の命日を忘れている非情な娘 海外生活での親との別れ

9月は母の命日があったことをすっかり忘れていました。数日前、従姉妹から、今日は、おばちゃまの命日だね・・とメッセージがあって、ハッとさせられました。 母が亡くなったのは、15年前のことで、今でも、その時のことは、強烈に覚えているものの、命日そのものは、正直、一体、何日だったのか、はっきり覚えてもいなかった非情な娘です。 母が亡くなった年の夏、多分、7月だったと思いますが、例年どおり、私は、娘を連れて、日本に夏休みの一時帰国をしていて、私たちがフランスに帰国した後、これまた例年どおり、両親は、夏休み、東京が暑い時期を八ヶ岳の山荘に長期で滞在していました。 母は、亡くなる10年...
2021年9月13日月曜日
クレープの本場フランス・パリにある原宿のクレープ屋さんをコンセプトにした逆輸入バージョンのクレープ屋さん
最近、パリの街を歩いていると、パリの街のところどころに日本のエッセンスを感じるお店を見つけることが多くなりました。 それらのお店は、なぜか、しっくりと街の中に馴染んでいるものもあれば、どこかそこ一画だけが、異次元な空間だったり、色々ですが、このお店は明らかに異次元の世界で、また違う形で人目を引く感じではあります。 私自身、お店の前をたまたま通りかかっただけなのですが、そのお店の色使いといい、雰囲気といい、かなり独特なもので、狭いながらも、お店を一歩入れば、そこは、とてもパリとは思えない空間なのでした。 中に入って、お店の人に聞いてみたところ、そこは「原宿のクレープ屋さん」をコンセプトにしたお店なのだそうで、中はマンガの主人公と思われる人形やポスター、布などが一面を覆い尽くし、途中でオーナーは一度変わっているものの、そのままの形でもう10年ほど、そこに存在しているのだとか・・。 もともとクレープといえばフランスが本場・・その本場のフランスでわざわざ原宿のクレープの逆輸入バージョン・・なかなか大胆な発想です。 「どんなお客さんがいらっしゃるのですか?」と尋ねてみたところ、ちょっと苦笑しながら、「まぁ、普通のフランス人はいらっしゃらないですが、かなりコアな常連客に支えられておりまして・・」とのことでした。 このパンデミックで倒産して閉店に追いやられたお店は数知れず、その中で生き残ってこれたのですから、なかなかなものです。 いわゆるフランスの折り畳まれているクレープではなく、コルネ式で生クリームがたっぷり入ったクレープは、ショコラ、フランボワーズ、キャラメル、バナナ、ミックスフルーツ、アイスクリームなどに加えて、ツナとコーンとトマトのサラダやモツァレラチーズとトマトなどの甘くないものもあり、変わり種には、唐揚げのクレープや、納豆とアボカド、抹茶味のものなどもあります。 価格設定も4ユーロ(520円程度)から6.5ユーロ(850円程度)くらいとパリでの外食としては、かなりお手軽な感じです。 最も人気なのは、イチゴやバナナ、フランボワーズ、生クリームが入った上にチョコレートケーキかチーズケーキまでトッピングされためちゃくちゃボリューミーな「プリンセスクレープ」なるものだそうです。(6.5ユーロ) 一番人気のプリンセスクレープ それでも、このようなお店が10年以上もパンデミックの危機さえも乗り越え、脈々と続いていることを考えれば、この種のコアな客層もフランス人の中にしっかり定着していることを思わずにはいられません。 クレープといえば、フランスの食べ物で、それが日本に渡って、変化球バージョンでフランスに戻ってきているこの不思議な現象。 私は、日本でクレープを食べたことがないので、日本の味が再現されているのかどうかは、わかりませんが、パリに来て、日本の味が恋しくなったら、こんなクレープバージョンもあるので、試してみてはいかがでしょうか?パリにある原宿のクレープ屋さんPrincess...
2021年9月12日日曜日
9週目のヘルスパス反対デモと黄色いベスト運動

フランス全土のワクチン接種率が80%を超えても、ヘルスパス反対のデモは一向に止むことがありません。 フランスでは、先週末までの段階で少なくとも1回目のワクチン接種を受けている人は4,954万人に上り、これは12歳以下の人口を除いた(ワクチン接種ができない人々を除いた)全国民の85%に該当します。 それでもヘルスパス反対のデモが止むことはなく、またそのデモも暴徒化の傾向が見られます。Manif anti-pass sanitaire : situation violente à #Toulouse cet après-midi. Des individus s'en sont...
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