フランスで現在、一般開業医が行っている大規模なデモ・ストライキは、現在の医療制度・社会保障予算法案が彼らの「自由な診療・開業の権利」を損なうとして強い反発を示しているもので、具体的にはフランス政府が2026年の社会保障予算法で新たな規制や権限を導入しようとしていることに医師側が反発しているものです。
具体的には、保険当局が医療行為の報酬(診察料等)を一方的に調整できるようにする規定、初回の病気休暇に対する管理・制限の強化、デジタル記録義務など、業務負担を増やす管理強化などの政策を「医師の診療の自由や独立性を損なうもの」と受け止めており、自由な判断・開業の自主性を守れないものであると主張しています。
フランスの独立開業医の多くは国民保健からの償還額と自身の収入のバランスを自ら調整しながら診療を行っていますが、今回の改革では医療費抑制の一環として報酬の伸びを厳しく制限する方針であることや、特定の医療行為の報酬を強制的に減額できる権限の付与などが含まれており、開業医側は、「経済的に自立した診療ができなくなる・過度な管理が入る」と反発しています。これが「自由」の重要な側面です。
また、この法案により、医師が自分で選んだ場所や方法で開業・診療する権利が制限される可能性(医療過疎地域への配置義務や診療エリア・報酬制限の強化)なども示唆されています。
医師たちは、これを「自由に開業し、独立した医療提供者として患者に質の高いケアをする権利への侵害」と受け止めているのです。
彼らが「自由」を求める背景には、単に自分の裁量で働きたいというだけでなく、行政主導のコストカットが患者への影響につながるのではないか?過度な管理が日常診療・患者との信頼関係に悪影響を及ぼすという懸念も強くあります。
医師側の要求は「患者への裁量のケアを提供できる独立した専門職としての立場を守りたい」という側面も含んでいます。
フランスの医療制度は国民皆保険を基本にしつつ、自由開業性(自由に開業できる仕組み)を長年維持してきました。これは医師が国家の指示に縛られず、患者のニーズに応じて診療所を開く権利を持つという考え方です。
しかし、今回の予算法案をきっかけに、政府側の財政・医療費抑制政策が医師の裁量・自由と衝突し、それがデモ・ストライキに繋がっているのです。
大規模な赤字を抱えているために、あちこちで予算をどうにか削減していきたいのはわかりますが、国民の健康に関わる事象については、深刻な話でもあります。今後、さらなる医師不足が懸念されている中、多くの若者がただでさえなるのが大変な医者という職につくことに「バカバカしい・・医者なんてやってらんね~」と思うようになりそうでもあります。
病気休暇など、違法に利用している件数が激増しているようではありますが、これは違法な申請をできないようにすればよいだけで、本当に必要な人までもが使えなくなることは、本末転倒です。
予算を削るなら、もっと別にしたら・・? 今だって、医者の予約がとれなくて、何ヶ月も待たなくちゃならないことが多いのに・・勘弁してほしいです。
フランス一般開業医 大規模デモ
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