2021年1月31日日曜日

ロックダウンしないフランス政府の決断は正しかったか?

   現時点では、ロックダウンをしない選択をしたフランス。この選択が良い選択だったと思っているのは、48%、悪い選択だった・・ロックダウンをするべきだったと考えている人は、52%という世論調査の結果が出ています。 この数字からも規則に縛られることが大嫌いなフランス人でさえも、かなりの危機感を持ってはいるということがわかります。しかし、今となっては、ロックダウンに反対の割合もずっと増えていることも事実です。 特に若者の間の精神的なダメージによる自殺が増加するなど、「コロナウィルス感染よりも人と関われない孤独が怖い」という若者も少なくありません。 日曜日から営業停止となるコマーシャルセ...

2021年1月30日土曜日

まだロックダウンしないフランスの真意

 金曜日の夜18時に、マクロン大統領がエリゼ宮に防衛評議会を招集したというので、これは、いよいよロックダウンだと思いました。 フランスのコロナウィルスの感染は、劇的な悪化はしていないものの、確実に増加しており、夜間外出禁止の時間前倒し(18時以降外出禁止)が、感染減少には繋がるほどの効果が出ていないことは明らかな状態です。 防衛評議会は、1時間ほどで終了し、そのおよそ1時間後には、カステックス首相の会見が開かれるというので、その会見内容が注目されていました。 なぜ、マクロン大統領が出てこないのか? なぜ、カステックス首相が会見するのか? それだけでも、ほんの短い時間にざわつきました。 しかし...

2021年1月29日金曜日

フランス人が日本の感染対策に対してびっくりしていること

 最近、クリスマスも年末年始の行事も終わって、少し落ち着いたのか? どういうわけか?しばらく話していなかったフランス人の友人から、電話がかかってきます。思うように出歩けないので、電話ででも誰かと話したいのかもしれません。 とはいえ、話題は、コロナ関連のことになりがちなのですが、彼らが共通して怒っているのは、ワクチンの予約が全く取れなくなってしまったことです。両親のための予約を入れようとしているのに、全く、予約ができないのだそうです。 年が明けて、他のヨーロッパ諸国に比べて、大幅にワクチン接種が遅れていることが発覚したフランス政府は、大バッシングを受け、年が明けるとともに、これでもかというくら...

2021年1月28日木曜日

なかなかロックダウンを決断できないフランス政府と国民感情の動き

    ロックダウンは必須だと言われながら、フランス政府はなかなかその決断を下さないまま、一週間以上が経過しています。感染状況だけでなく、経済的な逼迫状態からも、そのロックダウンの詳細を決めかねているのは、理解できます。 政府の決断は、僅かな期待を込めて、夜間外出禁止を前倒しして、18時にした成果を見届ける2週間後の今週末まで、決定を引き延ばしていますが、残念ながら、その効果は全く現れておらず、新規感染者数も集中治療室の患者数も増加し続けています。 もしも、この夜間外出禁止の時間帯を早めなければ、もっと急激に増加していたかもしれないので、それなりの効果はあるとも考えられますが、どち...

2021年1月27日水曜日

夜間外出制限をめぐりオランダで暴動 オランダに比べるとフランス人は意外と従順なのはなぜか?

 ここ数日間、オランダでの夜間外出禁止に反対するデモが暴動化している様子がフランスでも報道されています。 オランダの首都、アムステルダムと南部アイントホーフェンをはじめとする国内10カ所以上で、コロナウィルス感染対策の夜間外出禁止に反発する無許可デモが行われ、警官隊と衝突し、石やゴルフボール、爆竹などが投げられ、車や商店にまで放火される暴動に発展しました。 ユルク(中部フレヴォラント州)では、コロナウィルスの検査施設までが放火されています。いくらなんでも検査施設に放火は、悪質です。 この暴動では250人が逮捕され、過去40年間で最悪の政情不安だと言われています。ルッテ首相は、暴力は、抗議では...

2021年1月26日火曜日

変異種による2回目のパンデミックが起こる

   イギリス変異種がヨーロッパで猛威を振るっています。 イギリスでは、すでに一日1,000人以上の死亡者が出る日が何日も続き、ポルトガルでは、この変異種の影響により、40%以上も感染者が急激に増加し、政府が「限界に近い状況である」と発表する非常事態が起こっています。 このポルトガルのような状況に陥ってしまうことにフランスは大きな危惧を抱いています。 フランスでも、現在、新規感染者の7〜9%は、イギリス変異種による感染だと言われています。イギリス変異種は、感染速度も速く、感染率も高く、致死率もこれまでのコロナウィルスよりも30%〜40%高いことが、イギリスのボリス・ジョンソン首相からすでに発表されており、フランスの科学評議会の議長フランソワ・デルフライシー氏は、「イギリス変異種による2回目のパンデミックが起こる」「このままの状況を続ければ、(早急に、さらなる制限を設けなれば)、フランスも3月中旬には、壊滅的な状況に陥る」と警告しています。 1回目のパンデミックも終わらないうちに2回目のパンデミックが起こるという表現を使うことから、科学技術評議会によって予想されている変異種の拡大と、その猛威への懸念の大きさがわかります。 つまり、同じ感染者数でも、これまでのコロナウィルスとは、重症化し、死亡する比率が高いわけですから、単にこれまでと同じ推移で感染者数や入院患者数を見ていては甘いということです。 フランス政府は、現在のところ、ロックダウンが必要であることは充分に認識しつつも、その時期や方法を計りかねています。現在の段階では、3回目のロックダウンとして、① 店舗の営業は継続、1〜10km以内の外出に制限② 学校も含めて、ほぼ完全な状態のロックダウン(昨年の3月〜5月のロックダウンと同等程度)③ 学校は継続、店舗は、生活必需品を扱う店舗のみ営業(昨年11月と同等程度)の3つの方法が検討されています。 また、各国が必死に進めているワクチン接種も、HAS(Haute...

2021年1月25日月曜日

フランスの3回目のロックダウンは、決定的

   フランスの3回目のロックダウンは、もはや、するかしないかではなく、いつ、どのようにするかという段階に入っているようです。フランスの感染状況は、急激に拡大してはいませんが、週平均、1日の感染者が2万人前後という高い数字をずっと保ち続けてながら、じわじわと増加しており、集中治療室の患者数もこれにつれて、少しずつ増加し、現在は、2,965人(1月24日現在)とほぼ、3,000人のボーダーラインに限りなく迫りつつあり、これは、前回のロックダウンに踏み切った時と同じレベルにまで達しています。 しかも、現在、最も懸念されているのは、イギリス変異種を始めとする南アフリカ、ブラジルなどの変異...

2021年1月24日日曜日

パリ15区での14歳の少年への集団襲撃事件 

 1月15日(金)にパリ15区・ボーグルネルで14歳の少年が12人の集団によって殴る蹴る、終いには、バットやハンマーまで使って長時間にわたっての暴行を受ける、恐ろしい画像がツイッター上で拡散されて大問題になり、同時に彼への支援メッセージが後を絶ちません。 少年は、複数の友人と共にいましたが、この突然の襲撃に遭遇し、友人とともに逃げる途中で、運悪く転び、彼一人がターゲットにされた模様です。 彼は、その後、まもなく病院に運ばれ、6時間にわたる手術の後、昏睡状態に陥り、意識不明の重体です。彼は、現在も挿管状態で、頭蓋外傷、脳と頭蓋骨の間の血腫、脳挫傷、腕、指の骨折を負っています。 パリ検察庁は、「集団による殺人未遂事件」として、捜査を開始していますが、まだ犯人は、特定されていません。 この事件で私が驚いたのは、この事件のあまりに残酷な暴行の模様はもちろんのことですが、この事件が起こったのが、パリ市内では、特に危険と思われている地域ではなかったことです。 パリ15区は、観光客には、あまり注目される場所ではありませんが、16区ほど地価が高いわけでもないわりには、比較的安全で、在仏日本人の多い地域でもあるのです。 パリ日本文化会館(Maison...

2021年1月23日土曜日

ディエップの病院で260人感染のクラスター発生 ワクチン接種は医療従事者優先にするべき

   フランスでは、ディエップ(ノルマンディー地域圏)の病院で、医療従事者141人と患者123人にコロナウィルス感染が拡大するクラスターが発生しています。病院でのクラスター発生は、深刻な事態です。 ディエップは、イギリス海峡に面した港町で、この港町の病院での急激な勢いでのクラスター発生には、イギリス変異種の影響が強いと見られています。 この病院では、医療従事者の感染に加えて、コロナウィルスによる入院患者の増加により、緊急ではない手術の30%は、延期せざるを得ない医療逼迫状態に追い込まれています。 なぜ、ここまで感染が拡大してしまったのか? しかも病院で、医療従事者の間で・・。 フラ...

2021年1月22日金曜日

滞在許可証更新手続きのトラブル アクセス不能なフランスのお役所

  私のフランスの滞在許可証は、10年ごとに更新するもので、昨年のロックダウン中にその更新手続きの時期が重なってしまったことが、そもそもの不運の始まりでした。 いつもなら、滞在許可証の期限が切れる数ヶ月前に、更新のための必要書類と、この日に書類を提出しに来てくださいという通知が届くのですが、今回は、それが届きませんでした。 何回か電話しましたが、「サイトを見てください!」とだけ言われて、電話は切られ、仕方なくメールで問い合わせると、しばらくして、「今は、手続きが滞っているから、そのうちレターが届くまで、そのままで良いです」との回答。 なんとも落ち着かない状態が続いていましたが、それから一週間くらいして、更新手続きの呼び出し状が届きました。 3月から5月にかけての最初のロックダウンでは、ほぼ、全ての人が外出できなかったし、お役所も閉まっていたので、その間の手続き分が滞っているので、仕方なかったとも思いますが、指定された日時に出向くと、もの凄い人。 日時が決められているのになぜこの状況? しかも、いつものことながら、すこぶる感じが悪いのです。まるで、犯罪者を追いやるような人の整理の仕方にウンザリでした。 しかし、長時間を要したものの、その日は、書類を提出し、「新しいカードができたら、SNSで連絡します。」と言われて、とりあえずの仮のカードをもらいました。 その仮のカードの期間が6ヶ月間と異様に長かった時に、嫌な予感はしましたが、まあ、さぞかし、手続きをする人が溜まっているのだろう・・さすがに6ヶ月もあれば、大丈夫だろう・・くらいに思っていたのが甘かったのです。 私の仮のカードの期限は今年の1月5日までで、なかなか連絡が来ないと思ってはいましたが、この間には、再び、2回目のロックダウンまで挟まったので、また遅れているのだろうと思っていました。 しかし、この仮のカードの期限の1ヶ月前になっても連絡が来ない状態に、さすがに、私は、焦り始めました。12月は、クリスマス、年末年始と、ただでさえ働かないお役所は、ますます働かなくなり、機能が著しく低下するからです。 それからは、何回電話しても、「サイトでアクセスしてください!」と言われて、ガチャンと切られ、何回メールを送っても、何の返答もありません。 これはどうにもならない!と、役所宛に書留で手紙を送りましたが、それでも返事はないままに、とうとう年を越してしまい、ついに期限が切れてしまいました。 今回は、仮のカードの期限が多少切れても大丈夫・・などという確認も取れない状態で、電話もダメ、メールもダメ、手紙もダメで、全く、アクセス不能です。 直接、出向いても、予約以外は受け付けないと言われることは承知していましたが、周囲の人に相談しても、「とにかく、直接、行ってみるしかないよ!」と言われて、入れてもらえなかった時は、せめて、渡して来ようと、一度、提出した書類を再び全て、揃えて、手紙も添えた一揃えを持って役所にも再び出向きましたが、役所前には、警官が立ちはだかり、どうしても入れてもらえません。 警備の警官の方も自分の言われた「予約のない人を入れない」という仕事をしているだけなので、彼らには、それ以外の人を通す権限もありません。 せめて、受付に用意した手紙と書類を置いてこようと、受付だけにでも行かせて欲しいと頼んでも、受付さえも、コロナ対策のために閉鎖されているとのこと。持って行った書類を渡してくることさえできませんでした。 このままでは、私は、不法滞在者です。 絶望的な気持ちで私は、家に帰り、フランス人に相談すると、この種のトラブルの相談に乗ってくれる機関に問い合わせてくれました。 その機関は、すぐにメールに返信をしてくれて、すぐに弁護士を紹介してくれました。こうなったら、法に訴えるしかないということです。彼女もフランス人だけあって、「満足に働かない役所の人のために、絶対に引き下がってはいけない!諦めちゃいけない!」と落ち込んでいる私を励ましてくれました。 彼女は、他の色々なケースも調べ上げ、滞在許可証の申請、更新手続きに関して、多くのトラブルが起こっていること、そのためのデモまで起こっていることを教えてくれました。 しかし、どれだけ多くのトラブルが起こっていようと、それが許容できるものでも、安心できることでもありません。 年末年始にかけて、いくらこちらが問い合わせても、アクセス不能の状態に、私は、不安が募り、「こんな思いをするくらいなら、もう日本に帰ろうか? いや、滞在許可証がないならば、帰るしかないのではないか?」などと鬱々と夜もよく眠れない日々でした。 そして、弁護士に送る書類も手紙も全て揃えて、明日には送る・・と思っていた時に、まるで、何事もなかったように、役所から、「あなたの滞在許可証は、すでにできています。このナンバーでサイトで予約をとって、225ユーロの収入印紙とこれまでの滞在許可証、仮のカードを持って、取りに来てください」とメールが入りました。 全く、何というタイミングなのだろうか? このタイミングで、12月に私が送った手紙を彼らがようやく目にしたということなのでしょうか? 朗報ではありましたが、どうにも狐につままれたような、俄には信じがたい気持ちでした。 そして、昨日、滞在許可証の受け取りに行くと、あいも変わらず、役所の前には、凄い行列、予約は、人が溜まる前の朝一番に入れたのに、長い行列に怒声を浴びせる警官。 もうここ一ヶ月のことで、疑心暗鬼になっていた私は、カードを受け取って、しっかり内容を確認するまでは、安心できないと緊張していました。 しかし、中に入ると、さすがに朝一のこと、大して待たされることなく、あっさりカードを受け取りました。記載されている内容に誤りがあったら、この場ですぐに言わなければ・・と思っていた私は、カードの内容もその場でチェックしてまたビックリ!特別に申請したわけでもないのに、カードは、CARTE...

2021年1月21日木曜日

FFPマスクの義務化の是非とフランス人の義務と補償と権利

   どうやら、イギリス変異種がフランスにも拡大し始めていることを受け、フランスでは、マスク論争が再び再燃しつつあります。 コロナウィルス感染が始まって以来、マスクに関しては、フランスは、紆余曲折を重ねてきました。 昨年3月の最初の感染爆発の際は、本来は、パンデミック対策としてストックされているはずのマスクが大幅に削減されていた状態で、また、マスクの有効性に関しても、政府は「一般人にはマスクは必要ない」などと臆面もなく発表しており、医療従事者以外は、マスクを買えない状況がしばらく続いていました。 その後、マスクが国宝級の待遇で輸入され始め、5月のロックダウンに向けて、マスクが一般人...

2021年1月20日水曜日

ハードルが高いコロナ禍の日本への一時帰国

    ここのところ、頻繁に日本のJALやANAなどの日本の航空会社から、日本への一時帰国に関する案内のメールが頻繁に入ります。航空業界の業績が著しく悪化しているため、少しでも巻き返しのために必死なのだろうな・・と思いながら、メールを覗いてみました。 私は、日本へ一時帰国をする際に特に航空会社を決めて使っているわけでもないので、この20年以上の間に直行便、経由便と様々な航空会社を使ってきました。 しかし、ここ数年は、日本から帰ってくる時は特に、あまりの荷物の多さに(99%食料品)、直行便を使うようになって、しかもエールフランスは、ストライキで何度か、急に帰りの便が勝手に変更されたりして、大変...

2021年1月19日火曜日

学校閉鎖に踏み切る基準 フランスの年少者の感染増加

   先週の初めから、週末にかけて、3クラスにまたがって、27人の感染者(生徒22人、教師5人)が確認されていたオワーズ県(パリから30㎞ほどの地域)の小学校が18日から26日までの8日間、学校を閉鎖することを発表しました。 すでに先週から感染が確認されていたために、週の初めに1学級が閉鎖され、キャンティーン(給食)が閉鎖され、週の終わりにさらにもう1学級閉鎖され、それでも次の対策に踏み切らない学校に対して、保護者からは、学校閉鎖の要請が出されており、週明けには、290人の生徒のうち、登校したのは、20人のみとなっていました。 そもそも5000人しかいない村で、1つの学校での27人...

2021年1月18日月曜日

コロナウィルスワクチンに対する世界と日本の温度差

   フランスでは、1月18日(月)から75歳以上の希望者には、コロナウィルスのワクチン接種が可能になりました。一週間ほど前から始まった電話やネットでのワクチン接種の予約は、アクセスするだけでも大変なようで、あっという間に来月末までいっぱいになっています。 ワクチン接種に関しては、ヨーロッパで大幅な遅れをとったことが年明けに発覚して以来、フランス政府は、大バッシングを受け、政府は当初のワクチン接種のスケジュールを見直し、この18日からの75歳以上へのワクチン接種が始まることになったのです。 フランスでワクチン接種が思うように進まなかったのは、ワクチンの保管に必要な特別な温度を保つ冷凍庫の確保...

2021年1月17日日曜日

雪でもコロナでもデモはやる でも、18時以降の外出禁止を守るために急ぐフランス人

  サクレクール寺院の前でスキーをする人まで登場 土曜日の朝、私が起きるのを待ち構えていた猫のポニョが、いつもは、食事の時以外は、気ままに過ごしているのに、ピッタリと私にくっついて離れず、ずっと私に寄り添ってくれていたので、「どうしたのかな?」と思っていました。 気がついてみたら、窓の外は、結構な量の雪が舞っていて、「初雪だ〜!」と、私は、のんびり構えていました。 パリは、寒い所ではありますが、雪が降ることはあまりなく、降ってもすぐにやんでしまうので、滅多に雪が積もることもありません。 ところが、今回は、すぐに雪がやむことはなく、昼過ぎになる頃には、雪はうっすらと積もり、...

2021年1月16日土曜日

フランスの高等教育機関の授業体制への抗議に対するマクロン大統領の手紙

 ストラスブール(フランス北東部・グラン・テスト圏の首府)のシアンスポ(Sciences-Po)(行政系の特別高等教育機関・エリート養成校)の19歳の学生がマクロン大統領宛てに送った「学生を大学や学校から締め出すコロナウィルス対応に抗議する内容の手紙」がフェイスブックに公開され、彼女の意見に賛同する声が多くの学生によって、拡散されたことから、マクロン大統領が彼女に返答する形で彼女宛てに出した手紙とともに、大学以上の高等教育機関の授業体制について、最注目されています。 多くの教育機関、特に、保育園、幼稚園、小・中学校、高校に関しては、現在、フランス全土が18時以降の夜間外出禁止や様々な生活制限...

2021年1月15日金曜日

フランス全土・夜間外出禁止18時へ 入国制限も強化へ

     今週の土曜日(1月16日)から、フランスの18時以降の夜間外出禁止がフランス全土に広がることになりました。18時門限となれば、通勤して仕事をしている人にとっては、なかなか厳しい制限となります。 この制限は、少なくとも15日間続けられるということです。 子供を預けて仕事をしている人(フランスでは、ほとんどの人がそうなのですが・・)にとっては、仕事を終えて、子供を迎えに行って、18時までに家に帰るというのは、なかなか大変なことです。 とはいえ、18時に子供を迎えに行けば、家に着くのも18時を過ぎてしまうわけですが、それに関しては、許可証を携帯すれば許可されることになっています。 今回の...

2021年1月14日木曜日

世界中が警戒しているイギリス変異種   

    昨年の12月に入った頃からの感染拡大にヨーロッパの多くの国は、非常に警戒し、ロックダウンを始めとした非常に厳しい制限をとっている国が多いのです。12月の段階では、まさかのドイツまでもが感染状況が深刻化し、学校閉鎖や店舗の閉鎖など、クリスマス前にも関わらず、かなり厳しい体制をとってきました。 その後、イギリスで変異種が検出され、変異種の感染力の速さ、強力さが発表され、実際にイギリスの感染状況も日に日に新規感染者数、重症化するケースの多さ、死亡者数などは、記録を更新し続け、一ヶ月間に4倍以上も膨れ上がってしまったイギリスの医療崩壊の様子がフランスでも毎日のように報道されています...

2021年1月13日水曜日

夜間外出禁止に対応する営業時間変更から日曜営業するフランス

     お客様のために2月7日から毎週日曜日午前中営業しますというお知らせ コロナウィルス感染対策の一つとして、フランスでは、現在、夜間外出禁止(20時以降禁止・25カ所の地域では、18時以降禁止)の措置が取られています。この夜間外出禁止は、12月のロックダウンの段階的な解除が始まった時点で再開されましたが、夜間外出禁止ということは、事実上、営業時間の短縮ということなのです。 この夜間外出禁止が開始された直後に、このスーパーマーケットなどは、開店時間を通常の9時から8時に前倒しにしたのには、ビックリしました。さすがのフランスもノエル前のかきいれ時には、頑張るんだな・・度重なるロックダウンに...

2021年1月12日火曜日

フランスでコロナウィルスワクチンが浸透しにくい理由

   コロナウィルスのワクチン接種に関して、始動時からつまずいて、同時期に開始したヨーロッパ諸国からも大きく遅れをとったフランス。 フランス政府は大バッシングを受け、巻き返しに躍起になり、ワクチン接種の拡大を今年のコロナウィルス対策の最優先事項に据えています。 高齢者施設の居住者を最優先としたことが、(家族の同意書等が必要なことから)想像以上にワクチン接種の拡大にブレーキをかけていたことから、フランス政府は、ワクチン接種を受けることができる人の枠を50歳以上の医療従事者に加えて、50歳以上の救急隊員とホームヘルパーまでに拡大、来週からは、高齢者施設居住者以外の75歳以上の人もワクチン接種が可...

2021年1月11日月曜日

日本の2度目の緊急事態宣言とフランスの2度目のロックダウンの共通する緩さ

 日本の感染悪化が進み始めて、1都3県にわたる2度目の緊急事態宣言が発令されて、緊迫している状況の日本の報道をフランスから見ていました。正直、実際には、フランスの方がよほど深刻な状態なのに、何だか日本は、フランスよりもずっと深刻なような感じを受けていました。 私が知ることができる日本の状況は、日本の報道やツイッターなどで見る情報だけなので、実際の状況とは乖離があるのかもしれませんが、どうやら、今回の緊急事態宣言は、前回のものよりもなぜか緩いという一面があるようです。 国民が一回目の緊急事態宣言の経験から、この程度なら大丈夫というような、ある程度、その対処法を身につけているために、最初の緊急事...

2021年1月10日日曜日

フランスのお役所仕事のいい加減さから、娘の帰省の悲劇再び・・

   娘のクリスマスの帰省の際に起こった悲劇・・TGV内でスリ被害にあい、お財布を取られたことから、クリスマスイブの思っても見なかった大ハプニングに心穏やかではないクリスマスを過ごすこととなった我が家です。 お金は大して入っていなかったものの、最も面倒な被害は、IDカードやクレジットカードをもろとも盗られたことで、すぐさま、クレジットカードは、電話でストップし、再発行をしてくれることになり、年末年始のバカンスの時期にも関わらず、10日間ほどで、新しいカードは準備ができましたという連絡が来て、彼女は、これに懲りて、もう一つの海外の銀行の口座を早々に開き、携帯がカード代わりにできる、しかも口座手...

2021年1月9日土曜日

ロンドン重大インシデント宣言 英国変異種の脅威

  昨年末からイギリスでコロナウィルスの変異種が検出されたことが発表されて以来、その変異種の感染率の高さと悪化の速度の速さの驚異から、多くの国がイギリスからの入国禁止等の制限を取り始めていました。 フランスも翌日には、イギリスからの入国を禁止し、英国とは、人の流れだけでなく、物流も多いフランスは、配送のトラックがクリスマス直前に足止めを食い、多くのトラックが国境付近で何日も夜明かしを余儀なくされる異常な事態が発生しました。 その時点では、イギリスの変異種の威力がどの程度であるのかは、具体的には、わかりにくい状況でした。 しかし、ここ数日のイギリスの感染状況は、かなり深刻な状況になっており、感...

2021年1月8日金曜日

今年のフランスのコロナウィルス対策は、ワクチン接種が最優先事項

  昨年のロックダウンの段階的な解除の発表にあったとおり、7日、今後のフランスのコロナウィルス対策についてのカステックス首相の会見が行われました。 年明けの感染状況次第で、これまでの制限に関する再検討を行い、感染状況が改善していた場合は、映画館・劇場などについての営業再開などについての可能性もあり得るとしていました。 しかし、これは、当初から、ノエルや年末年始の人が集う機会を控えていた12月の後半を過ごした直後には、ちょっと考えづらいことで、予想どおり、11月のロックダウン解除発表時よりも感染状況は、悪化しており、映画館・劇場等の再開は、延期されることになり、1月20日前後には再開...

2021年1月7日木曜日

海外から見る日本の緊急事態宣言

    ここ数日前から、日本で緊急事態宣言を要請、検討・・というニュースを耳にしてきました。「緊急事態宣言」というのは、「緊急」なのではないのか? 何日、検討しているのだろうか?と思いながら・・。  昨年の3月にヨーロッパでのコロナウィルスの感染拡大が始まって以来、コロナウィルスが蔓延し始めたことが公になって、フランスは、あっという間にロックダウンになりました。(フランス政府では、どうやら、これは危険な状態であるということは、2週間ほど前からわかっていたそうですが・・) 1回目のロックダウンは、衝撃的で、突然、生活必需以外の外出は一切できず、学校も閉鎖というほぼ経済が止まってしまう...

2021年1月6日水曜日

ワクチン問題、さらに混乱状態のフランス

   コロナウィルスのワクチン接種が極端に遅れていることが問題になって以来、政府もワクチン対応に躍起になって、混乱状態の様相を呈してきています。 明らかに初動態勢に抜かりがあり、華々しくフランスでの最初のワクチン接種の様子を報道したりしたものの、その実、うまく事は運んでいなかったのです。 まずは、高齢者施設から、1月末までは、100万人、2月からは・・などと、目標数値やスローガンを立派に掲げたものの、実際の接種に際しての準備が追いついていなかったのです。 このワクチン接種の数字が各国から具体的に上がってきて、フランスの初動失敗の様子が報じられると、政府は、あたふたと昨日は、「5,0...

2021年1月5日火曜日

フランスのワクチン接種が大幅に遅れをとっている理由

 ノエルのバカンスも終わって、現在のフランスは、このクリスマスから年末年始の休暇をどの程度、感染回避ができて過ごしてこれたかの成績を恐る恐る待っているような状態です。 漏れ聞こえてくる若者のパーティーの様子などを見る限り、あまり良い成績は期待できないのですが、にわかに人々の関心は、コロナウィルスのワクチン接種に移行しつつあります。もはや頼みの綱はワクチンしかないと思い始めたのでしょうか? というのも、ヨーロッパの多くの国では、昨年末からコロナウィルスワクチン接種が始まっており、イギリスやドイツが着々とワクチン接種の数を増やしているのに比べて、フランスのワクチン接種の数が極端に少ないことに、疑問を持ち始めたからです。 イギリスではすでに95万人に対してのワクチン接種が行われており、ドイツもほぼ、これに続いている数字です。ところが、フランスは、年明けの段階で、まだ数百件という桁違いの少なさに政府に対する避難が高まっているのです。 私も、当初は、フランスは、慎重を期しているのかと思っていましたが、このあまりの数字の違いは、どうやら、単なる段取りの悪さが原因のようで、ワクチン接種の極端な遅さに対するあまりの非難に、政府も4日の午後にはエリゼ宮でワクチン接種に関するフォローアップ会議が午後中行われ、6日に行われる予定の防衛評議会もワクチン接種が最優先事項となっているようです。 フランスでワクチン接種が遅れているのは、もしやワクチンがまだフランスに到着していないのでは?と思いきや、少なくとも12月26日には、19,500回分のワクチンはフランスに到着しているのです。これがまだ、数百件のみのワクチン接種とは・・・。 フランスでは、高齢者施設の居住者と50歳以上の医療従事者を最優先にしていますが、高齢者施設の居住者に対しては、同意書が必須とされており、この同意書作成がノエルのバカンスに中断したために、他国に比べて大幅に遅れをとった理由の一つにあげられています。 またしても、あくまでもノエル優先のフランスのお国柄が裏目に出てしまったわけです。 とはいえ、計画では、2月末までには、第1段階の最優先対象者100万人へのワクチン接種を行うことになっています。つまり、1日あたり、1万9000人にワクチン接種を行わなければなりません。しかし、これまでにワクチン接種を行うことができたのは、たった20カ所の施設だけだったようで、これを1月末までに100カ所にまで拡大するそうです。(このあたりにも、これまでの段取りの悪さが垣間見えます) これだけの急激な量のワクチン接種には、保存が難しいワクチン(ー70℃以下での保存)の管理の問題もあります。ワクチン接種にかかる人出の問題もあります。問題は山積みです。 フランスで現在、投与されているワクチンは、ファイザーとバイオンテックの2種ですが、医師との相談により、自分で選択することができるそうです。また、他社のワクチンについての早急な認可も求められています。 ワクチン接種に関しては、「自由選択」という姿勢をとっているフランスで、アンチワクチン論者も少なくないために進まないのかと思いきや(現在のワクチン接種対象者には、アンチは少ない)、現在、ワクチン接種が滞っているとなれば、大バッシングになるのですから、ややこしいことです。 このワクチン接種の遅さに対する大バッシングには、マクロン大統領も「不当に遅れることを防ぐ」ことを約束し、オリヴィエ・ヴェラン厚生相なども、必死に弁明しています。 どちらにしても「物申す」フランス人。主張も結構、目標数値を堂々と掲げるのは、得意ですが、まず、やるべきことを着々と進めてもらいたいものです。 フランスのコロナウィルスワクチン接種に関する情報は、「CovidVaccine」(コヴィッドワクチン)と呼ばれるワクチン接種監視情報システムに入力されます。...

2021年1月4日月曜日

ノエルのバカンス終わり 学校も再開 日常生活が再開する

   フランスには、お正月の三ヶ日(さんがにち)という観念はありません。例年ならば、年末年始は、クリスマスの日(25日)は祝日ですが、それ以外は、カレンダーどおり、年末の御用納めというものもありません。 しかし、ノエルの前から学校がバカンスに入るし、ノエルは、フランス人にとっての大イベントでもあるために、お休みを取る人も少なくありません。とはいえ、年末は31日まで働き、元旦は祝日で休みでも2日からは、仕事に戻るのが普通です。 ところが、今年は、元旦が金曜日に当たったことから、土日がお休みである一般的な仕事についている人にとっては、珍しく、お正月の三ヶ日をゆっくり過ごせるフランスにい...

2021年1月3日日曜日

年末から年を超えて引き続くフランスの犯罪 車を燃やす競争??

 まだ、年が明けて何日も経っていないと言うのに、ニュースは犯罪に関するものが目白押しで、あらためて、フランスは、なんて恐ろしいところなんだと思わずにはいられません。 大晦日の夜から元旦にかけて、フランスで燃やされた車は861台だと言います。しかも今は、コロナウィルスの蔓延するコロナ禍中、夜間外出禁止で、特に大晦日の夜には、年越しのカウントダウンを祝うためにバカ騒ぎをする人を警戒して10万人の警察官が警備にあたっていたにも関わらず起こったことです。 そう思って調べたら、なんと、これでも例年よりは、大晦日に燃やされた車の数はずっと少ないそうで、一昨年末の大晦日に燃やされた車は1,457台だったそ...

2021年1月2日土曜日

大晦日から続くブルターニュ地方で開かれた2,500人が集まるレイブパーティー 

  10万人の警察官を動員して大晦日の夜の外出禁止の警戒をしていたフランス。大晦日のシャンゼリゼは、静まりかえり、取り締まりの警官のみが練り歩く異様な光景で都会の街は空っぽになったように映っていました。 しかし、それは、都会の目立つ場所のみのことで、大晦日以来、ブルターニュ地方のレンヌ南部・リューロンでは、2,500人が集まるレイブパーティー(ダンス音楽を一番中流すパーティー)が行われていました。 パーティーの場所に選ばれたリューロンの倉庫のようなスペースには、31日の夕方から数百台の車が集まり始め、夜通しのパーティーが始まりました。パーティーの参加者は、フランス国内だけではなく、イタリアや...

2021年1月1日金曜日

2020年〜2021年 年越しのフランスの夜

  大晦日のシャンゼリゼ 夜間外出禁止の厳重な警戒体制 2020年は、思っても見なかった大変な年になりました。たまたま、用事で2月に日本に帰国した際の飛行機に乗った時に、ここ数年、日本行きの飛行機の9割方の乗客がフランス人になっていたはずの、そのフランス人の乗客が消えていました。 2月の時点では、フランスでは、まだまだコロナウィルスは、アジアで起こっている感染症という認識で、ダイヤモンドプリンセスでの感染が盛んに騒がれていた頃です。 私が日本から帰国した2月末には、フランスに無事に入国させてもらえるかどうかを心配していたくらいです。しかし、フランス入国に際しては、ノーチェック、いつもと何ら変...