2022年2月21日月曜日

マクロン大統領とプーチン大統領の電話会談の内容 ウクライナ問題の行方

   マクロン大統領とプーチン大統領は、1時間45分にわたる電話会談の結果、「停戦に向けた努力」、「現在の危機に対して外交的解決を優先し、すべての関係者から接触線上の停戦約束を得ることを目的とした3カ国接触グループの会合が数時間以内に開催できるよう集中的に取り組む」ことで合意したと、エリゼ宮(フランス)とクレムリン(ロシア)の双方が発表しました。Le Président @EmmanuelMacron s'est entretenu avec le Président Vladimir Poutine ce dimanche. Ils se sont accordés notamment...

2022年2月20日日曜日

フランス政府 ウクライナへの渡航回避から在ウクライナ フランス国民避難勧告と航空会社の対応

   緊迫状態が続くウクライナ問題に関して、これまでフランス政府は、「ウクライナへの渡航はすべて延期し、回避するように」と勧告するにとどまっていました。 しかし、昨日(2月19日)、フランス外務省は、ウクライナ東部の最も危険な地域、「ハリコフ州、ルハンスク州、ドネツク州」およびドニプロペトロフスク州にいるフランス国民に対し、「直ちに退避する旨の避難勧告」を発令、同国東部の最も戦争の危険性が高い地域にいる人々に対して「遅滞なく」脱出するよう呼びかけています。 これは、ロシアの攻撃への懸念が熱を帯びる中、フランスが単なる渡航回避勧告からウクライナに在住するフランス国民の退避勧告は、この緊張がさらに高まっていることを表しています。 同日、ウクライナ東部の最前線を移動中だったデニー・モナスティルシキー内相及び政府関係者の近くで迫撃弾が爆発、この襲撃で、少なくとも2人のウクライナ人兵士が死亡、4人が負傷しています。 ロシアからウクライナへの襲撃は、ドネツクで591回、ルハンスクで975回も確認されているようですが、今回のこの襲撃は、ロシア側の「停戦違反」の最も象徴的な出来事として、多くの国の非難の対象となっていると同時に危機感を一層、煽られる結果となっています。 先んじて、すでに全ての国民に対して避難勧告を発令していたドイツも「緊急に」「遅滞なく」出国することを呼びかけ、ドイツの航空会社ルフトハンザは、21日から2月末まで、キエフとオデッサ(ウクライナの地域)への定期便を運休すると発表しました。🔴...

2022年2月19日土曜日

3月中旬の屋内でのマスク着用義務撤廃の基準

  すでに数日前から話題に上がっている「屋内でのマスク着用義務の撤廃」について、オリヴィエ・ヴェラン保健相は、マスク撤廃に踏み切る具体的な基準値を発表しました。 ワクチンパスの施行とともに始まった感染対策規制の緩和は、1週間後には、屋外でのマスク着用義務化とリモートワークの義務化が撤廃され、さらに、つい先日、ディスコやナイトクラブが再開され、カフェやバーでの立ち飲みの解禁と着々と進められてきました。 フランスの感染状況は、劇的に改善し始め、1ヶ月前には、40万人を超えていた1日の新規感染者数も10万人を切り、現在は、8万人前後になりました。病院の集中治療室の占拠状態も非常に緩やかで...

2022年2月18日金曜日

2024年に延期されたパリ中心部の自動車交通規制 

    2022年半ばまでに、パリ中心部に「交通規制区域」を導入するとパリ市長アンヌ・イダルゴが発表したのは、2021年5月のことでした。この計画で、パリの中心地(1~4区とサンジェルマン大通りとセーヌ川の間に位置する5、6、7区の一部)において、現在の交通量の50%を占める通過交通を禁止することにより、車の交通量を劇的に減らすことを目標にしていました。 しかし、この計画は、ある一定の人々には、熱狂的に支持されたものの、彼女が想像していた以上に困難が立ちはだかり、パリ市は交通規制区域設定前に、警察と、一般市民に加え、交通機関、小売店、デパートなどが参加公開質問に準じた影響調査を実施...

2022年2月17日木曜日

マリアンヌの切手の買い置きとパリでの戦闘体制の日々

    私は、かつて、常に切手の買い置きをしていました。それほど、切手を使う機会が多かったのです。フランス国内の郵便で20g以内のものは、たいてい金額が記載されていない「マリアンヌ」の切手で済むので、そのカルネ(切手が12枚セットのシールになっているもの)を常に買い置きをして、いつも、手帳かお財布の中に入れていました。 マリアンヌの切手は、金額が切手に記載されていないために、たとえ、その後に郵便料金が値上げしても、そのまま同じものを使うことができる利点もあります。 フランスに来たばかりの頃(20年前)には、私は、フランスでの自動引き落としというものを信用できず(桁を間違え...

2022年2月16日水曜日

次のステップに進むフランスの感染対策規制緩和 ディスコ・ナイトクラブ再開

    フランスでワクチンパスがスタートしたのは、1月末のことで、ワクチンパススタートの発表時には、同時にその後の段階的な感染対策緩和のスケジュールが発表されていました。 それまでも、フランスでは、すでにヘルスパスによる制限が定着していたこともあり、その後の感染対策緩和の方に注目が集まっていました。 その時の予定どおり、フランスは、ワクチンパスの施行の1週間後には、屋外でのマスク義務化やリモートワークの義務化を撤廃しています。 1月末の段階では、1日の感染者が40万人前後もいた状態で、その後の感染対策の緩和については、正直、「本当に大丈夫なんだろうか?」と不安で、特にさらにその2週間後の「ディスコ、カフェやバーでの立ち飲み、スタンディングコンサートを解禁」という予定には、その時点では、私は、「とんでもない!」と思っていました。 しかし、2月に入って少し経つと、フランスの1日の新規感染者数は、急激に減少し始め、いつの間にか、薬局での検査のために、あんなに行列していた人々も消え(セルフテストの拡大もある)、今週に入ってからは、なんとか、1日の新規感染者数も10万人前後にまで下がっています。もともとが酷すぎたこともありますが、この感染の急降下には、ちょっとびっくりしています。 政府報道官ガブリエル・アタルは、15日、現在の状況を「ようやく光が見えてきたようだ・・」と表現し、「最後の制限を解除し、かねてよりの予定どおり感染対策制限を緩和することができる」と発表しました。 2月16日からは、ディスコ・ナイトクラブが再開され、カフェやバーでの立ち飲みが許可され、スタジアム、映画館、公共交通機関での飲食が可能になります。 そして、2月28日からは、交通機関を除くワクチンパス対象のすべての閉鎖空間でのマスク着用の義務化が撤廃されます。 しかし、彼の発表は、感染対策規制の緩和に終始することはなく、現在の状況は、決して安心できる状態ではなく、「規制の緩和・撤廃は、警戒・注意の終了を意味するものではない」と述べています。 実際に新規感染者数は減少しているものの、コロナウィルスによる入院患者数は、31,500人以上、病床を圧迫し続けていることに変わりはありません。新規感染者の減少は、今のところ病院の状態改善までには影響を及ぼしてはいないのです。 予定どおりなのは、感染対策の緩和だけではなく、2月15日からは、2回目のワクチン接種から4ヶ月後にブースター接種をしない場合は、ワクチンパスが無効になるというルールもスタート。現段階では、400万人のワクチンパスポートが無効になってしまったと言われています。 ここまでフランスの感染者数が減少してきたのは、ワクチン接種、ブースター接種の効果が大きいことは言うまでもなく、現在では、フランスのブースター接種率は、55%まで上昇しています。 ところが、ここに来て、先日のカナダのワクチン接種義務化に反対する大規模なデモ「自由の車列(Freedom...

2022年2月15日火曜日

フランス入国規制措置緩和 日本からのワクチン接種済みの旅行者は検査なし

 フランス政府は、世界の多くの国々でオミクロン変異種が優勢であることやワクチン接種のレベルが上昇した上でのパンデミックの新しい局面を考慮し、入国管理システムを緩和することを発表しました。 政府は、この決定を「パンデミックが始まって以来、国境における入国管理システムは、私たちの健康を守り、心配な特性を持つウィルスが国内に侵入するのを遅らせることを可能にしてきました。このシステムは、毎週約6,000人の市民警備隊員を動員して検査を実施し、国境警備隊は旅行者の感染対策関連の書類をチェックし、国内治安部隊は地域が決定した隔離・検疫措置を監視し、感染状況の変化や地域ごとの規則に合わせて定期的に調整され...