フランスの1日の新規感染者数は、18日に 46万人を突破して以来、若干ではありますが、減少傾向にあり、1週間のうちには、40万人台を切る日もあったので、ヤレヤレ、ようやく下がり始めたか・・と思っていたら、週明けには、再びリバウンド?で、「なんと50万人を突破(501,635人)」、集中治療室の患者数も少しずつ減少していたものの、どうやら、3,700人前後で下げ止まりの状態です。
本当に、身近なところにも、あっちもこっちも感染者、もう私も、いつ感染しても、何の不思議もないと思い始めています。
入院患者数は着々と上昇を続け、同日、3万人を突破(30,189人)、1日のコロナウィルスによる死亡者数も393人(病院での死亡のみ)と、高齢者施設での死亡者等を併せれば400人超え、2021年4月以来の高い数字に達しています。
毎日のようにピークはいつか?ピークは過ぎた!などとの報道がされていただけに、さすがにこの1日の新規感染者数50万人突破や入院患者数3万人突破のニュースは、ショックでもありました。
現在、フランスでのこの感染爆発は、ほぼオミクロン株によるもので、これまでのデルタ株のようなリスクは低いものの、高齢者や虚弱体質の人、また、ワクチン未接種者、そして、ブースター接種をしていない人には、リスクが常に存在し続けており、追加のブースター接種を必死に呼びかけています。
オリヴィエ・ヴェラン保健相は、中でも、オミクロンBA2という、オミクロン株のいとこのような存在と言われているウィルスについて、従来のオミクロン株より、さらに感染力が強く、先週のデータでは、1万件のうち、60件だったものの、数日後、数週間後には数千件になる可能性があると警告しています。
また、このBA2の変異は、スパイクタンパク質に生じたもので、リスクは従来のオミクロン株と同様と言われているものの、この変異種に対する身体の免疫反応に疑問が持たれている、つまり、再感染の可能性があるということも懸念されています。
フランスでは、今週から、ワクチンパスポートが正式にスタートしましたが、その効果を期待するには、あまりに早い段階でのさらなる感染悪化。
まさに、あまりの感染者の多さに、国民は、感染しても、「あ〜ついにやっぱり来たか・・」くらいの感覚になっていますが、後遺症などについては、未知のままです。
このフランスの感染爆発については、新学期が始まったことが非常に大きな影響を与えたと考えられるとも言われています。この説は、学術会議のメンバーなどからも支持されており、「流行の再開/継続」は、「小学校、幼稚園、保育園でのウイルスの循環が非常に活発なことと一部関係がある」と考えられています。
検査と隔離の連続で、あまりに煩雑な学校でのチェック作業に、ストライキやデモまで起こる騒ぎになっているというのに、結局のところ、学校での感染拡大は、止められていないようです。
そのために、子供のワクチン接種に関しては、これまで両親の承諾が必要だったものが、厚生省は、保護者どちらか1人の同意でワクチン接種が可能になることを発表し、子供たちのワクチン接種を促進しようとしています。
子供のワクチン接種には、慎重になる保護者の気持ちもわかりますが、米疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスに感染した子供は、1型もしくは、2型の糖尿病の発症リスクが高く、感染した子どもは感染していない子どもに比べ、感染から30日後以降に糖尿病と診断される率が2.66倍になっているという研究を発表しています。
ワクチンも長期的な影響が心配、しかし、感染しても後遺症が心配。すぐに重症化するリスクが低いとはいえ、安易に「感染したら、免疫ができる」などと、楽観的にばかりは、なっていられません。
ワクチンパスポートのスタートとともに、続々と規制を緩和していくのも、再び心配になってきました。
それにしても、グラフを見てもわかるとおり、フランスだけがぶっちぎりの爆走中、オミクロンBA2は、現在のところ、感染者の一部ですが、4〜5週間の間に現在のオミクロンを上回ると見られています。ピークは、まだまだ先のようです。
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