私がフランスで生活を始めてから20年以上が経ちますが、そんなにたくさんの日本人の知り合いがいるわけでもありませんが、それでもこれだけ長くいれば、そこそこに日本人を見かけることはあるわけで、海外生活を送る日本人ママは、みんな頑張り屋さんだなぁ〜と思うのです。
だいたい、自分の育った文化とは違う国で生活するということだけでも大変なのに、異国で仕事をし、家庭を持ち、子供を育てながら家事もこなすということは、並大抵のことではありません。
しかし、彼女たちは、言葉と文化の壁という障害を抱えながらも、たくましく仕事をし、子供を育てながら暮らしています。フランスの場合は共働きがあたりまえなので、日本人ママにしても、働いている場合が多いと思います。
近くに子供の面倒を見てくれる実家があるわけでもなく、自分のルーツでもある日本の文化もできるだけ子供には伝えながら、(季節ごとの行事などもフランスのものと日本のものと両方・・)日本語を教え、フランスの学校に送り迎えをしながら通わせて、家事とて、手を抜くことなく、栄養のバランスを考えながら、手作りのものを食卓に並べます。
日本食を作りたいと思えば、簡単にお惣菜を買ってきて食卓に並べるということもできないので、食材を買い集め、工夫しながら日本食も作ります。フランス人の家庭などは、日頃は、子供の食事は簡単に、ハム(あるいは肉でも焼いて)に茹で野菜やスープにパンとチーズなどの乳製品で終わりという家庭も少なくないので、それから考えると日本食などは、驚くほど手間がかかります。
バカンスの多いフランスの学校の中で子供のバカンス期間のスケジュールの調整をし、お稽古ごとに通わせている人も多いです。
海外で育つ子供に日本語を教えることは根気のいることですが、レベルも様々ですが、日本人ママのいる家庭で、全く日本語がわからない子供は少ないのではないかと思います。
日仏家庭でも家庭それぞれで、子供の育て方も家事の分担もそれぞれだとは思いますし、概して、フランス人の男性は家のことには協力的な人が多いような気もしますが、それでもなお、日本人ママの負担はけっこう大きいのではないかと思います。それをさしてきびしい顔もせずに、あざやかにやってのけている人が多く、まさにスーパーママだな!と思うのです。
そして、なぜか、日本人の子供は優秀な子供が多いような気もするのです。私の知り合いの子供は、なぜか、軒並み高学歴で、医者、弁護士、エンジニアなどの見事な仕上がりの子供が多いのです。
一部には、子供の頃から、2ヶ国語以上の言語を使うことが脳の発達に影響するという話を聞いたこともありますが、基本的には、日本人が培ってきた真面目さにあると思っています。
子供に日本人の基本的な生活習慣を教えながら、教育していくという観点からしても、それは海外にあっては、決して当たり前のことではなく、自分たちがあたりまえのように受けてきた教育をあたりまえのようにコツコツとこなしていくことは、海外ではすでに上レベルのことなのかもしれません。
それにしても、彼女たちの日々の努力には、頭が下がることが多く、忙しいのに、そんなものまで手作り!?(自分で納豆を作ってみたり、お味噌を仕込んでみたり、ケーキを焼いたり・・)と驚かされることも多く、以前の職場にいた日本人の先輩のお弁当などを見るにつけ、彩ゆたかに品数も多く、家族の世話を細やかにやいていることは、そのお弁当からも垣間見られ、感心したものです。
子供の教育に関しても、こういうことには気をつけた方がいいとか、日本語を教えるのは根気よく、諦めたらいけないとか、多くを彼女たちに教わりました。
現在の私は子育ても終わり、全然、頑張らない生活になり、もっとずっと忙しくしていた頃には、逆にもっと、マメに色々なことをしていたような気もしていますが、現在、小さい子供を抱えて頑張っている日本人ママさんたちの様子を見るにつけ、やっぱり日本人ママってすごいなぁと思うのです。
日本人ママは努力家 頑張り屋さん
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