季節柄の話題だとは思いますが、あまり普段は話題にはしないものの、お墓については、多くの人が実は興味のある話題であると思います。
今、一部では「リヨン市が3月までに墓地の権利料に社会的価格制度を導入する」ということが話題になっており、「はて?墓地使用料とは、いくらくらいなものなのだろうか?」と思いました。
実際に、我が家も夫が亡くなった時に、家から一番近い墓地ということで、市内の市民墓地に埋葬してもらったのですが、恥ずかしながら、その時は、メンタルがボロボロの状態で、義理の息子たちが全てを手配してくれて、私自身は、ほぼ何もしていませんでした。
しばらくしてから、墓石は、私が注文して、私が自分で買ったので、墓石の値段は知っているけれど、墓地に関しての契約料には全くタッチしていないので、値段も知りません。
ただ、墓地も含めて、葬儀にかかった費用等に関しては、夫がけっこうちゃんとした保険に入っていたので、全て保険でカバーできたはずなので、葬儀費用や埋葬費用等の心配はありませんでした。市営墓地なので、そこまで高いとは思いませんが、一応、30年間の契約ということだけは聞いているので、私が死ぬのがそれ以降になる場合は、これを更新手続きしなければならないことだけは、承知していました。
まあ、まだけっこう期間があるので、期限が近付いてきたら、聞いてみようと思っていました。
話は脱線しましたが、リヨン市は、「社会的不平等を解消するということ」で、「私たちの考えは、社会正義の概念を葬儀政策に組み込んで、死が新たな社会的不平等を助長しないようにすること」と宣言しており、これまで富裕層に対しても、困窮層に対しても、同じ額を請求していた墓地使用料に収入、資産に準じて3種類の価格設定を行うという発表をしています。
リヨン市の場合は、現行の市民墓地使用料は、15年間で525ユーロ(約87,000円程度)(墓石などの価格は別)ということで、収入資産にかかわりなく均一価格でした。しかし、今回の改正によって、これに収入・資産によってグラデーションがつけられるようになるのだそうです。
この社会的不平等解消のためのこの支払料金の調整が「保育園、学校、文化施設などの一定数の自治体の公共政策」に適用されていることを考えれば、これは当然あるべき措置ではないか?と言っています。まさに「ゆりかごから墓場まで」にするということです。
これは、まだ議案の段階だそうですが、一律価格ではなく、360ユーロ、550ユーロ、750ユーロの3段階になるようです。
今まで、墓地については、前述したように、墓石以外は、全く関わってこなかったので、あまり墓地使用料について、気にしたことはなかったのですが、たしかに、フランス人の知人で、親が亡くなった時の葬儀にえらくお金がかかって大変だった・・と嘆いていた人がいたので、たしかに、このような配慮をしてくれるのは、ありがたいのだろうなと思います。
おそらく、パリはもう少し高いのではないかと思いますが、私としては、(自分が死んだ場合)、死んでしまった私に対してお金と手間をかけていただく必要は全くないので、一番簡単でお金のかからない方法にしてね・・と娘に言ってあります。
私の友人の一人が亡くなった時は、彼女は独身だったということもあるのでしょうが、自分が亡くなったときには、ペーラシェーズで火葬して、お墓のない人のために砂(フランスの場合、砂状になるまで火葬するのが一般的に遺骨ではなく砂という言い方をする)を撒く場所があるので、そこに一緒に撒いてほしいと言い残していたので、彼女の砂はそこに撒かれ、彼女は今、パリの土となっています。
これを書きながら、思ったのですが、お墓など、面倒なことがなくて、それも悪くないかも・・?と今度、娘に会ったら、提案してみようかとも思います。
日本の墓地は、どんな具合なのか?これまた、前の世代の人々が買ってくれてあるものなので、全然、値段も何も知りませんが、今後、子どもがいない人などが増えたら、このペーラシェーズの砂山?みたいな場所・・あってもいいのかも?と思います。
この友人の砂を撒いた日には、行けなかったので、今度、お墓参りがわりにペーラシェーズに行ってみようかと思います。ペーラシェーズはパリの有名な墓地で歴史的な偉人などもたくさん埋葬されている墓地で、お散歩にもなかなか良い場所です。
リヨン市墓地価格 社会的価格制度導入
<関連記事>
0 コメント:
コメントを投稿