フランスでは、ここ数年で自動車部品の盗難が急増しているようです。車の盗難(車体全体)は、珍しくない話で、昨年も車の盗難事件が急増したというニュースが流れ、しかも、最も盗難の被害に遭った車はTOYOTA(RAV4)だったそうで、前年のTOYOTAプリウスに続いて、2年連続の堂々1位をTOYOTAが獲得しているということでした。
めちゃくちゃ楽観的に考えれば、それだけTOYOTA車が出回っているということの証でもありますが、オートロックシステムの解除がしやすいという理由もあるとも言われていました。
今年になって、車の盗難が減少したということはないでしょうが、特に顕著に目立って増加しているのが、車のパーツの盗難だそうで、ミラー、ヘッドライト、ナンバープレート、フロントライト、ハンドル、ホイール、タイヤからバンパーまで、全ての部品が狙われるようです。
このトレンド?は、自動車の中古部品市場の需要が拡大したことであると言われ、これらの盗品は中古部品の闇市場や、海外で販売されるのだそうです。
監視カメラなどの記録に残されている情報によれば、彼らは闇に紛れて車でやってきて、ターゲットの車から車の一部(たとえ、それがバンパーなどの大きいものであっても・・)彼らは迅速に仕事を成し遂げ、10分もかからないで、(小さい部品の場合は5分以内で)自分たちが乗ってきた車に部品を積み込んで立ち去っていきます。
彼らはドライアイスで指紋を消すという技をもち、組織化されたギャングの犯行が横行しているようです。
なかでも、バックミラー、フロントライト、リアライトは、壊れやすいこともあり、需要が高いために、盗難被害に遭うケースが多いそうです。
そして、中でも泥棒が珍重するアイテムは触媒コンバーターといわれる部分で、これには、プラチナ、パラジウム、ロジウムなどの貴金属が含まれているのだそうです。
また、この触媒コンバーターの盗難がもっとも多かったのは、またしても、TOYOTAとレクサスのモデルだそうで、TOYOTAの触媒コンバーターには、他メーカーの車よりも、多くの貴金属が含まれており、特にハイブリットモデルはこの部分へのダメージが少ないために、より狙われるのだそうです。
これらの盗難は、路上駐車だけでなく、駐車場に入れておいても狙われるということなので、もはや手立てなしという他はありません。
車もろとも盗難の被害に遭うのと、車を壊されて部品が盗られるのと、どちらがショックだろうか?などと、意味のないことを考えたりもしますが、まるっきり姿が消えてしまうのとは、また別の意味で一晩のうちに、滅茶苦茶に破壊された車の残骸が残っているという絶望感もまた、相当なものではないかと思います。
以前は、路上に厳重な鉄パイプのような鍵をかけた自転車がその鍵をかけた部分だけが残されて、タイヤやサドルなどが盗られているのを見かけることはよくありましたが、今や、それが車に移行しているとは、恐ろしいことです。
自動車部品の盗難急増
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