2020年11月30日月曜日

ロックダウン緩和でようやく営業許可が下りた店舗

    フランスのコロナウィルス感染もロックダウンのおかげで減少傾向にあり、当初の予定よりも一週間近く早く、一般の小売店(生活必需品以外の店舗)もようやく営業許可が下り、土曜日から、一ヶ月近く閉まっていたお店が一斉に開店しました。 特に欲しいものもなかったのですが、散歩がてら、久々にお店を覗いてみようと、近所のショッピングセンターに行ってみました。土曜日ということもあり、これまで買い物できなかった人がさぞかし、押し寄せているだろうと思っていたのです。 ショッピングセンターの中は、ノエルのデコレーションがキラキラで、今まで暗く閉ざされていた店舗に明るく電気が灯っているだけで、なんだかちょっと心にも火が灯るような、そんな妙にじ〜んとした感慨がありました。 あたりまえだった日常が戻ってきた静かな喜びです。 ところが、いざお店をのぞいてみると、人出は大したことはなく、お店によっては、ガラガラのお店もあって、なんだか拍子抜けした気分でした。 とにかく、お店に入ってみようと、まずは、子供服のお店に入ってみました。店舗内に足を踏み入れると、すかさず、店員さんが、「全商品50%offです!」と声をかけてきました。例年は、ノエル前の今の時期は、ほぼほぼ値引きはなく、ソルド(バーゲン)が始まるのは、年明けからです。  営業開始とともに全品半額の子供服のお店 今年は、一ヶ月のブランクを取り戻すために、そんなことも言っていられないのでしょう。それにしても、今から全品半額とは・・こちらとしては、嬉しい驚きですが、お店の必死さがヒシヒシと伝わってきます。 この店舗は、フランスでおそらく一番ポピュラーな子供服のチェーン店です。(Du...

2020年11月29日日曜日

フランス全土で13万3千人超のデモで大荒れ パリ・フランス銀行まで燃やされる大惨事

                                                                              土曜日に、グローバルセキュリティ法に反対するデモが行われることは、予めデモの主催者から届け出が出ており、当初、レピュブリック広場からバスティーユ広場に向かうデモ行進が申請されていましたが、パリ警視庁の許可が下りなかったため、レピュブリック広場飲みの集会に限定されていました。 ところが、結果的には、デモは、強行され、バスティーユ広場で大騒動になりました。 先日の警察官による暴力事件がグローバルセキュリティ法に対する国民の反発をさらに大きくし、内務省の発表によると、デモはパリだけではなく、ストラスブール、レンヌ、リヨン、ボルドー、マルセイユなど、フランス全土で133,000人の参加者だったと伝えられています。(デモの主催者側の発表によると50万人) このコロナ禍中、この人出だけでも驚異的なことですが、デモの一部に、ブラックブロックと言われるデモなどに紛れて破壊行動を繰り返す集団が、暴れ始め、街頭に駐車してあった車を壊して、燃やし、トラックをひっくり返し、キオスクやブラッスリーなども燃やされ、消防車がひっきりなしに出動していました。 警察とデモ隊の間には、バリケードが張られ、物々しい戦闘態勢、手榴弾や催涙ガスに放水での攻撃と、日が落ちていく夕刻には、パリは荒々しい光景に包まれました。   極めつけは、バスティーユにあるフランス銀行(Banque...

2020年11月28日土曜日

防犯カメラで警察官の暴力が暴露されるフランス

      ここ数日、フランスでは、3人の警察官によって、音楽プロデューサーであるミシェル・ゼクレールが過激な暴力を振われた事件で大騒動になっています。 事件は、先週末、午後8時頃、パリ17区で起こりました。 警察車両を通過した男性は、マスクを着用していなかったことから、罰金を回避するために彼の利用しているスタジオの敷地内に入ったと言います。彼を追いかけた3人の警官が玄関に入ると彼を捕まえ、殴る蹴る、挙句の果てには、武器まで使って押さえつけ、執拗に暴行が繰り返されました。 その際に彼は、警察官から「汚いネグロ・・」などの差別的な言葉で罵られ続けたと証言しています...

2020年11月27日金曜日

コロナウィルス第2波 制限を緩和していくフランスと手綱を緩めないドイツ

             今週に入って、マクロン大統領から発表されたロックダウン緩和へのステップを歩み始めたフランスとは対照的に、昨日、ドイツのメルケル首相は、新規感染者数に大幅な減少が見られない限り、現行の感染対策を来年の1月初旬まで延長、しかも強化する方針を表明しました。 新規感染者の推移を見れば、フランスは一時は、一日6万人近かった新規感染者数もどうやら1万人台にまで減少し、ICUの患者もあわや5千人の壁を超えるかと思われていたところが、こちらも少しずつ減少し始め、4,018人(11月26日現在)までに下がっています。 これまでドイツは、コロナウィルス感染に関しては、被害の大きいヨーロッパ全体の中でも常に優等生で、フランスとは比較にならないほどに、常に感染者数は、フランスよりもずっと少ない状況に抑えられてきました。 これまでの総感染者数は、フランス...

2020年11月26日木曜日

段階的なロックダウン緩和〜解除策には、83%のフランス人が賛成

                                              一昨日にマクロン大統領から発表された段階的なロックダウン緩和から解除に向けてのシナリオには、83%のフランス人が賛成しています。 概ね国民には、好意的に受け入れられたノエル・年末年始の予定ですが、12月15日にロックダウンが解除されるには、一日の新規感染者数が5000人以下、ICUの患者が2500人以下まで減少した場合という条件がついていることを皆、ちゃんと聞いていたのかな?と、ちらっと思います。 とはいえ、現在のフランスの感染状況を見ると、まだ一ヶ月はあるし、まるで不可能な数字でもありませ...

2020年11月25日水曜日

フランスのロックダウン緩和へのステップ マクロン大統領の会見

 フランスのロックダウン緩和は、とりあえず、今週末の全ての商店がオープンすることから始まることになりました。大方の予想では、12月からと言われていただけに、一週間早くなった全てのお店の再開は、明るいニュースです。 そして、これまでどおり、外出許可証は必要ではありますが、自宅から20km、3時間以内の外出が認められるようになります。沢山のお店がオープンしても、行けないじゃん!と思っていましたが、パリは狭いのです。行きたい所もそうあるわけでもありませんが、とりあえず、行こうと思えば、いつでも行けるようになることは、思いのほか嬉しいことです。 さらに、12月15日には、ロックダウンが解除になり、映画館、劇場、美術館などが再開し、外出規制が撤廃されますが、夜9時から午前6時までの時間帯の外出制限措置(夜間ロックダウン)が取られます。 普通の生活が近づいてきました。 しかし、レストラン、バー、スポーツジムなどは、年内の再開はできませんが、どうやら、ノエルを家族で祝うことはできるようになるようです。 特に12月24日と31日は、夜間ロックダウンも撤廃されるという甘々な措置、公道での集まりは禁止されていますが、今は、まだロックダウン状態でさえ、ここ数日のデモの人出を見ていると、これが守られることは、どうにも信じ難く、今からシャンゼリゼが人で埋まる様子が目に浮かぶようです。 つまり、ノエルのバカンスには、皆が家族に会うための移動を始め、衛生管理に気をつけてと呼びかけてはいるものの、ほぼ、例年に近い年末年始を迎えることになりそうです。 そして、このまま、感染状態が減少していった場合は、(一日の新規感染者数が5000を下回っている場合)、1月20日には、レストランやスポーツジムの営業が認められるようになります。 マクロン大統領から、ロックダウンの緩和についての発表があると聞いて、小売店等の再開は、おおよそ予想がついていましたが、一番の問題は、ノエルをどうするのか?が最も気になっていましたが、まさかの24日と31日の開放に、今から、クリスマスイブと大晦日の惨状が目に浮かぶ気がします。 これまでの締め付け?られた生活の鬱憤が、ノエルと年末年始に一気に爆発するような気がするのです。 例年の一般的なフランス人の傾向としては、ノエルは家族と過ごし、大晦日は、友人と騒ぐという人が多く、特に31日は、レヴェイヨンと言われ、年明けのカウントダウンの瞬間は、より多くの人が集うのです。 マクロン大統領からの発表があった数分後には、SNCF(フランス国鉄)の予約サイトは400%に膨れ上がり、これまで予約を躊躇していた人々が一気に予約を開始したようです。 さっそくみんな、出かける気まんまんです。ちなみにフランスにはGO...

2020年11月24日火曜日

サン・ドニの難民キャンプ解体による避難所要求のデモ

  次から次へとよくも、こんなに色々起こるもんだ・・と、ため息が出るほどです。 一昨日のデモに続いて、またデモ・・です。 先週の初めにパリ北部、サン・ドニ(セーヌ・サン・ドニ県)の難民キャンプで、警察により、2,500人が追放され、移動先の宿泊施設の解決策がないままに、700人から1,000人の人々が路上に残されました。 行き先を失くした人々のうち、400人以上が安全を確保するために、パリ・レピュブリック広場に集結して、テントを張り、セーヌ・サン・ドニ県、パリ市役所、政府に対し、基本的権利の尊重と難民に対する警察の暴力の即時かつ継続的な終結と、1,000か所の無条件の即時宿泊施設の...

2020年11月23日月曜日

シャンゼリゼのイルミネーション点灯がフランス人のノエル気分に火を灯す

  昨日、毎年、恒例のシャンゼリゼのイルミネーションが点灯されました。これから1月まで、シャンゼリゼは美しいイルミネーションに彩られます。 私も毎年、一度は、このイルミネーションを見物がてら、まだ、日が落ちきらない、一番ライトアップがきれいに見える時間を見計らって、シャンゼリゼの近くに買い物に出かけて、立ち寄っていましたが、今年は、行けるかどうか?? シャンゼリゼのイルミネーションをきれいに写真を撮るのには、ジョルジュⅤ(メトロ駅)よりちょっと下あたりが綺麗に撮れます。 シャンゼリゼのイルミネーションは、街路樹に付けられるライトの色やデザインが毎年、変わり、今年は、どんなデザインに...

2020年11月22日日曜日

グローバルセキュリティー法に反対する数千人規模のデモ

                                            これがロックダウン中の光景であることに驚かないわけにはいきません。土曜日にデモがあることは、前日からわかっていましたが、まさかこれほどの人出とは・・・。 この人たちの外出許可証の理由は、どの欄にチェックしてあるんだろう? と思って姉妹います。外出許可証の外出理由の中には、「デモに参加」なんていう項目もないし、まさかの「健康を維持するための運動」???なのでしょうか? クソ真面目にそんなことを考えている私は、日本人なんだな・・なんてことを思います。 しかし、デモ自体が一応、警察に届出が出ており、許...

2020年11月21日土曜日

フランスのメディアが日本のクラスター対策に注目し始めた!

 ここのところ、フランスのメディアで再び、日本の感染症対策の利点に注目し始めました。 一度目は、マスクの着用が有効か否かという極めて、基本的な感染症対策について、日本などのアジア諸国では、日常的にマスクを着用する習慣があるために、感染が広がりにくいということで、日本が取り上げられていました。 普段、フランスではあまりニュースに上がることのない日本の話題、Japon・ジャポン・・という言葉が聞こえてくると、「ん???なになに??」と耳がダンボになるのです。 今回は、マスクとは別次元の話で、日本が取っているスーパースプレッダーと言われる感染者の中でも、特に一人で数十人に対して感染を広げる人物を特...

2020年11月20日金曜日

衰退するボジョレーヌーボー

                今年は、コロナ騒ぎでボジョレーヌーボーの日もすっかり忘れていました。 ボジョレーヌーボーは、毎年、11月の第3木曜日に解禁と決められているフランス・ボジョレー地区でその年に収穫したぶどうを醸造した赤ワインです。(ボジョレーヌーボーとしては、白ワインは認められていません) もともと若く醸造期間も短いので深みというものはなく、フレッシュな風味を楽しむワイン、値段も安く、安いものは、3ユーロ程度から、高いものでも 6.5 ユーロくらい(400円から800円)のお手軽価格です。なんといっても、日にちが決まっているので、その季節のその時期に楽しむ、なんとなく季節を告げる...

2020年11月19日木曜日

コロナ禍中でも続くフランス人の権利の主張

  今は、ロックダウン中ではなかったのか???と、首をかしげたくなるような光景がここ数日、ニュースで流れてきます。ここのところ、コロナウィルスの感染状況は、少しずつ減少傾向にあるものの、昨日の新規感染者数は、28,383人、ICUには、4,775人(病床占拠率95%)、死亡者 456人が出ている状態なのです。 それでも、一時期の新規感染者が6万人以上出ていた時期に比べれば、良くなってきてはいるので、そんな雰囲気も手伝ってか、ロックダウン中にもかかわらず、連日、フランスのお家芸とも言うべくデモが起こり始めているのです。 一昨日も、グローバルセキュリティ法に反対するデモ、ゴミ収集者によ...

2020年11月18日水曜日

保健総局長が訴えかけるロックダウン下の精神的サポートの必要性

 昨夜、保健総局長のジェローム・サロモンが会見をするというので、「今のタイミングで彼は何を話すのだろうか?」と 思っていました。彼は、今やフランスでは、ムッシュ・コンフィヌマン Monsieur Confinement=ロックダウンおじさん と呼ばれており、1回目のロックダウンの時には、毎晩、毎晩、現れては、その日の感染状況、一日の死亡者数、ICU病床の患者数、入院患者数などを発表していたために、彼の存在そのものがロックダウンの象徴のようになってしまっているのです。 とはいえ、当初に登場した時に比べると、彼は、ひと回り引き締まって、顔つきも厳しくなり、随分と印象も変わりました。このコロナウィ...

2020年11月17日火曜日

認可間近?の新型コロナウィルス対応のワクチンとフランスの現実

 ここ数日、フランスでは、新型コロナウィルス対応のワクチンの話題で持ち切りです。 先週には、米ファイザー社(Pfizer)と独ビオンテック社(BioNTech)の研究所が、新型コロナウィルスに対するワクチンが90%有効であること、ロシアのスプートニクVワクチンは92%の効果があると発表し、ワクチン問題がヒートアップしてきたところに、昨日は、米モデルナ社(Moderna)が同社の開発中のワクチンが94.5%有効であると発表。 モデルナ社のCEOは、「米国では、数週間以内に、「緊急使用許可」と呼ばれる承認を加速するためのファイルを提出、これにより、2020年、年内に製品の承認を得ることができます...

2020年11月16日月曜日

スーパーマーケットの日用必需品以外のコーナー閉鎖による部分的な失業手当申請の悪循環

 日用必需品以外のコーナーがシートで覆われているスーパーマーケットの店内 今回のフランスのロックダウンでは、前回のロックダウンのように全面的なロックダウンではなく、生活必需品以外の一部店舗、電化製品、通信機器、メガネ屋、ガーデンセンター、DIYショップ(日曜大工用品)などが営業を認められています。 前回のロックダウンのように、薬局か、スーパーマーケットしか開いていない状態とは違って、営業許可と営業禁止の境界線の意味の理解が難しいこともあり、不公平感が高まり、結果として、不公平感を是正するために、政府は、大型スーパーやFnacなどの総合小売店(フランスの書籍、情報機器、電化製品等を扱...

2020年11月15日日曜日

パリ近郊(イル・ド・フランス)で週末行われたロックダウン中の300人超えのパーティー

 「意外にもロックダウンの規則を一番守っているのは、イル・ド・フランスだ!」というニュースを目にしたのは、つい一昨日のことでした。「へえ〜??ほんと、意外だな・・」と思ったのも束の間、翌日には、とんでもないニュースが入ってきました。 イル・ド・フランスのヴァル・ド・マルヌ県、ジョアンビル・ル・ポンで、週末の夜に300人〜400人が集まるパーティーが行われ、夜中の2時に近隣住民による通報により、警察が突入して催涙ガスまで使って解散させる大騒動が起こっていました。夜中から明け方にかけての時間帯です。 静かな住宅街にあるプールやハマムまである巨大なロフトが秘密のナイトクラブと化しており、いくら緩い...

2020年11月14日土曜日

フランスの感染がおさまらないのは政府の責任というフランス人

  街中ではけっこう行列も見かけます ロックダウンから2週間後のカステックス首相の現状報告によると、ロックダウンの効果は、恐らくロックダウンを開始した時の政府の予想に比べると、どうやら芳しくなかったようです。 というのも、ロックダウン発表時には、2週間後の感染状況によっては、最初の2週間で開店できなかった店舗についても開店できるようにすると言っていたのが、結局のところ、2週間では、感染のスピードは若干下がったものの、劇的な変化は見られず、現状が維持されることになり、開店できる業種は拡大されなかったのです。 恐らく政府は学校と企業と一部の商店を継続することで、ここまでの人が街に出ることを予想できていなかったと思います。 今回のロックダウンの効果が劇的に表れないのも当然のことで、前回のロックダウンは、約2ヶ月間、学校も企業も全て閉めて、まさに街中がシンとした状態であったのに比べて、今回は、街中はほぼ普段と変わらないほどの人出。そんなに甘いわけはないのです。 しかも、調査によるとフランス人の約60%が少なくとも1回はロックダウンに違反したことがあると回答。外出許可証に虚偽の理由を記載して、半数以上のフランス人が家族や友人とあったりしたことがあるというのです。 たしかに外出許可証は、生活必需品の買い物に加えて、子供の送り迎えや介護が必要な家族のケア、ペットの散歩、健康維持のための1時間以内の散歩などの運動などかなり広範囲に渡っていて、ちょっと出かけるには、どれかにこじつければ、いつでも外出は可能で、実際に街中は、かなりの人で溢れています。 私は、家の近所の様子しか直に見ることはできませんが、明らかに今回のロックダウンは、全く軽視されている印象ですが、驚くことにロックダウンが一番、守られているのは、イル・ド・フランス(パリ近郊地域)なのだそうです。  違反というからには、単なる外出ではなく、理由をこじつけて、友人や家族に会う・・人と接するということなのでしょうが、これだけ人が出ていれば、取締りもできる状態ではありません。取締りがなければ、規則はないも同然のフランスです。私自身も今回は、買い物等で出かけても、一度も取締りをしている警官等を見かけたことはありません。 そのくせ、フランス人は、フランスの感染拡大、ロックダウンの効果が表れてこないのは、政府のやり方が悪いせいで、自分たちの自由は奪われて、感染は一向に治らないと怒りの矛先を政府に向けます。やり方が悪いのは、たしかなのですが、(感染者の隔離がなされていないことなど・・)強いて言うのならば、意識の低い国民を甘く見ているという点が一番の政府の失敗なのではないかと思います。 実際に、在仏日本人の日仏カップルの家庭などでは、フランス人パートナーが家族や友人との会食などの約束を勝手に入れてしまって・・とか、孫を預かることにしてしまったり・・という事態に困惑して、家族の安全をガードするのにかなり強固な態度を撮り続けなければならなかったりと、苦労しているケースが多いのです。 甘い顔をすれば、すぐにでも人を家に呼んだり、呼ばれたりする結果に陥ってしまうのです。 これからさらに2週間後、一応の期限の12月1日を迎えても、そうそう劇的に感染が治ることは考えづらく、それでも、感染状況が少しでも改善されれば、多くの経済危機を迎えている店舗等の現状を考慮して、現在、開店できていない店舗が開けられることでしょう。 そして、さらに2週間が経てば、そろそろノエルのバカンスに突入です。いつもとは違うノエルになるだろうと言いつつも、ノエルに家族との接触を一切禁止するとも考えづらく、また、せいぜい人数を規制したりする程度で国民には節度を持ってほしいなどといいながら、ノエルを迎えることになるのではないかと睨んでいます。 医療関係者は、現在の逼迫した病院の状況に苦しみながら、すでにノエル後に訪れるであろう第3波を懸念し始めています。 こうして近い未来を予想してみると、やっぱりフランス政府のやり方がまずいかな?という気持ちも強くなってもくるのですが、日本がGO...

2020年11月13日金曜日

フランスのロックダウン 2週間後の首相記者会見 12月1日までは現行どおり

 今回のフランスのロックダウンが発表になったのは、10月末のことでした。日に日にグングン増えていく新規感染者数や病院の逼迫していく様子の報道を見て、言葉どおりにまさに遠くからやってくる波が見えるように大きな波に呑まれていくようでした。 ですから、ロックダウンになった時も、もはや驚く人はあまりいなかったのではないでしょうか?  今回の2回目のロックダウンの発表の際に、今回のロックダウンは経済をできるだけ止めない方法をとるということで、学校も仕事も継続、しかし、商店に関しては、生活必需品と通信機器等のごく一部の商店を除いて営業停止、2週間後に状況が改善していれば、営業再開を検討するということにな...

2020年11月12日木曜日

2020年11月11日水曜日

プランタングループ・フランス国内7店舗閉鎖

 10日、プランタン(Printemps)がグループの7店舗の閉鎖を発表したのは、はなかなかの衝撃的なニュースでした。 3月のロックダウンに続いて、今回、10月末からの再度のロックダウンにより、多くの営業を許可されない小売店からは、悲鳴があがっており、衛生基準を十分に尊重して営業できるのになぜ? メトロなどの交通機関の利用が許されているのに・・、学校は継続しているのに・・と大きな不満の声があがっています。 特に今回のロックダウンは、ノエル前の書き入れ時、多くの店舗は、例年、一年のうちで、わずかこの約一ヵ月間の間にかなりの割合の売り上げをあげる期間であるだけに、今回のロックダウンの営業停止は、前回のロックダウン以上に被害は甚大です。 それが、小さな店舗だけではなく、まさかのプランタンまでがこれほどまでに逼迫した状態であることは、いかに今回のロックダウンによる経済危機が大きいものであるかを物語る衝撃的、象徴的な出来事のような気がします。 1865年に設立されたプランタングループは、フランス国内に19のデパートと8か所のシタディウムストアを所有しており、約3,000人の従業員を擁しています。 今回は、そのうちのパリ、ル・アーブル、ストラスブール、メスの4店舗とパリとトゥーロンの3店舗のシタディウムストアが閉鎖となり、(組合筋によると、関係するパリの店舗は、Italie...

2020年11月10日火曜日

フランス人はロックダウンでも着々とノエルの準備をしている

    なんでもグズグズと遅くて時間がかかるフランスで、唯一、毎年、感心するのは、ノエルの準備の早さです。 だいたい、例年、トゥーサン(11月1日前後の万聖節)のバカンスが終わると、あっという間に、街はノエルのデコレーションを始めて、お店もノエル商戦が始まり、キラキラとノエル仕様のデコレーションになり、寒くなる冬でもどこか楽しい雰囲気を味わえる季節に突入します。 今年は、ロックダウンのためもあるのか、我が家の近所はまだノエルのデコレーションが始まっていないし、だいたい閉店しているお店も多いので、あまりノエル気分ではありません。 私は、前回のロックダウンの際に、家の中を片付けて断捨離...

2020年11月9日月曜日

フランスのロックダウン延長は避けられない

        「判断するのは、時期尚早だ・・」コロナウィルスの感染拡大が始まって以来、やたらと耳にするフレーズです。そして、今、また同じことを言っています。この大変な局面で、様々な制限等の措置は慎重にしなければならないのはわかりますが、数日の判断の遅れがさらに感染拡大に拍車をかけてきています。 私は、今回のロックダウンのタイミングもいささか遅かったと思っています。しかも、甘い。 フランスは、10月末に2度目のロックダウンに入って以来、ロックダウンの効果は一向に見えず、新規感染者数は増加するばかり、先週金曜日には、60,486人、土曜日には86,852人(前日からのバグにより正確な数字ではないとされている)と日々、新記録を更新しています。 (コロナウィルスによる)入院患者も30,217人にまで達し、第1波の際、4月14日に記録した最高記録...

2020年11月8日日曜日

アメリカ大統領選挙をフランスはどう受け止めているのか?

    ここ数日、フランスは、国内でもデモなどが起こり、コロナウィルスの新規感染者数も6万人を突破し、感染状態も一段と悪化し、深刻化しているというのに、ニュースはどこもアメリカの大統領選挙が大きく占め、テレビ局は、各局のメインジャーナリストをアメリカに送り、生のアメリカの大統領選挙の動向を逐一、報道していました。 もともと政治の話題が大好きなフランス人、報道が過熱するのもわからないでもありません。それにしても、前回のアメリカの大統領選挙の際は、あまり記憶にないのですが、ここまで熱くなっていただろうか?と思います。 昨日の夕方(フランス時間18時頃)に、ABC, CBS, NBC, CNN な...

2020年11月7日土曜日

フランスの新規感染者6万人突破 フランス各地の高校で起こる衛生管理を求めるデモ

 ナントの高校で起こった高校生による衛生管理を求めるデモの果て    ここ連日、フランスの新規感染者数は、新記録を更新し続け、昨日は、とうとう万人を突破し、60486人を記録しました。10月の初旬には、一日の新規感染者数は12000人前後でしたから、一ケ月で約5倍近くなっていることになります。なんという驚異的な増加ぶりでしょうか? 一日6万人の新規感染者となれば、フランスは、世界的にもアメリカに次いで堂々第2位です。 また、フランスの場合は検査で陽性となっても、隔離がしっかりなされておらず、1週間のみの自粛生活、しかも、検査機関からは、マスクをすれば、生活必需品の買い物は行ってもいいなどと指導されているようで、ほぼ、陽性患者も野放し状態。 1週間で約33万人の人が感染しているということは、これだけの人がまたさらに他の人に感染させることができるということです。恐ろしいことです。 現在、ロックダウン中とはいえ、学校は継続し、会社のリモートワークもまだまだ徹底されていません。 ここ数日、フランス各地の高校では、学生が学校側の衛生管理が十分でないことを訴えるデモがいくつも起こっています。 ナント(フランス西部・ロワール川河畔に位置する都市)にあるリセ・デブルド二エールでは、数百名の学生が学校の入り口をゴミ箱を山積みにして塞ぎ、学校内の衛生環境に問題があり、自分たちは感染の危険にさらされていることを訴えました。 デモは、興奮状態になり、近くのバス停付近のごみ箱が燃やされ、警察が介入する事態に発展しています。 また、リモージュ(フランス中部にあるリモージュ焼で有名な都市)でも、リセ・ゲイルサックで学生約800人によるデモが起こり、他の人を殴打するなどの暴力行為に発展したため、警察は催涙ガスで応対する大騒ぎになりました。 その多くの問題は、詰め込みすぎの教室やキャンティーン(給食)でのマスクを外した場所での衛生管理についての問題ですが、学生が危険だと感じる環境を、なぜ放置したまま、学校側が改善策をとらないまま授業が続けられているのか? しかも、その問題提起の方法がなぜ、デモにしかならないのか?...

2020年11月6日金曜日

フランスの新規感染者5万8千人突破 パリは22時以降の宅配も禁止

   ロックダウンから1週間、フランスの感染拡大は止まりません。 昨日のフランスの新規感染者は、再び?新記録を更新し、58046人を記録しました。 第2波の現状を重く受け止めているパリは、11月6日から、現在のロックダウンの措置に加えて、22時以降のレストランのテイクアウト・宅配サービスの営業を禁止することを発表しました。 この規制は、外食をできない人々が家に集まってパーティーをしたりすることを封じ込めるためですが、この22時以降の宅配サービスの禁止でどの程度、効果があるかは疑問です。 宅配サービスを利用しなくても、いくらでも家でのパーティーは可能です。むしろ、パーティーをしている...

2020年11月5日木曜日

フランスの国会を騒がせる「フランス人のクリスマスを迎える権利」

   フランスがコロナウィルスの急激な感染拡大、悪化から、ロックダウンの措置をとってから、まだ一週間も経っていません。当然、その効果は表れておらず、一日の感染者数は、毎日、4万人~5万人の状態、さらに深刻なのは、一日4000人近くの人がコロナウィルスのために入院しており、どんどん患者が蓄積されていく病院の逼迫状態です。 集中治療室の患者も4000人を突破、フランスの集中治療室のキャパシティは5000床と言われていますから、すでに80%が埋まっていることになります。 ここのところ、集中治療室の患者は一日200人前後が増加し続けていますから、もう一週間もすれば、満床になってしまいます。 政府は、この状況を考慮し、非常事態宣言(ロックダウンとは別で、この宣言により、人の移動などの制限を行うことができます)を2021年2月16日まで延長することを提案していました。 ところが、フランスの議会は、このコロナウィルスが蔓延する危機的状況にも関わらず、「年末の行事は特権的な瞬間」「今後のスケジュールは、すべてのフランス人がクリスマスを家族と過ごすことができるように調整しなければならない」という野党の意見がまかりとおり、投票の結果、非常事態宣言は、12月14日までということになってしまいました。 現在の状況から考えても、たとえ、12月になって、ロックダウンの効果が表れ始めたとしても、今回の緩めのロックダウンの状況を考えても、また気温の低下によるウィルス自体の活発化することを考えても、到底、第一波のロックダウンを解除した5月のレベルに達することは、ありえません。 にもかかわらず、フランスの国会議員は、「フランス人には、クリスマスの行事を行う特別な権利がある」とか、「クリスマスを家族と過ごせるように衛生管理のスケジュールを組むべき」などということを何ら憚ることなく発言し、あろうことかにその意見に多数が同調して、その意見が通ってしまうという驚愕の国なのです。 フランス人は何よりバカンスを大事にし、バカンスのために生きているようなところがありますが、そのバカンスの次に大切なのが「ノエル」「クリスマス」なのです。 しかし、ロックダウン解除後にみんながバカンスに出た結果が今の爆発的な感染拡大、そして、2回目のロックダウンを迎えて、まだ数日しか経っていないというのに、国会でどうどうとまかり通ってしまう「クリスマスを家族と過ごす権利」なのです。 これには、政府側、厚生大臣のオリヴィエ・ヴェランは大激怒。 「自分が今日、視察してきた病院では、コロナウィルスと戦っている医療者のこれまでの自分を犠牲にしての戦いの経過を聞いてきました。いくつかの集中治療室も訪れました。一つ目の部屋には28歳の男性が、2つ目の部屋には、35歳の男性が意識不明でたくさんのチューブと呼吸器に繋がれて横たわっていました。感染の悪化は高齢者だけのことではありません!これが今のフランスの現実なのです!このような状況で12月半ばに国民に不安定なスケジュールを提示することはしたくありません!」日ごろは、あまり声を荒げることのない彼の怒りの爆発が話題になりました。 ここ数年のフランスを見ていると、黄色いベスト運動しかり、ストライキしかり、あまりに強すぎる「フランス人の権利の主張」が経済を停滞させ、今回は、コロナウィルスの2度にわたる危機的な感染拡大を招いています。 コロナウィルスの感染第2波に関しては、ヨーロッパ全土に広がってはいますが、その中でも、特にフランスの感染拡大が著しいのは、この強すぎるフランス人の権利の主張が影響していると思わざるを得ないのです。 国民がバカンスを過ごす権利を尊重して、感染を再拡大させ、さらに、クリスマスを家族と過ごす権利がまかり通ってしまうフランスに制御不能状態の危機の一旦を再び垣間見る気がするのです。<関連>「二週間しか行かないの? フランス人のバカンス感覚」https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/12/blog-post_25.html「夏のバカンスに突入するフランス TGV予約状況は、ほぼ例年どおり」https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/07/tgv.html「バカンスを何よりも優先するフランス人 フランスに...

2020年11月4日水曜日

フランスの再ロックダウンさなかの買い物

 営業許可は下りてもガラガラの電気店    今回は、ロックダウンになるだろうな・・ということが、けっこう前から、事前に予想できていたので、前もって少しずつ買い物をしていました。だから、おそらく、一ケ月くらいは、買い物に行かなくてもいいだろうな・・と思っていたのです。 ところが、よりにもよって、予想外の事態がおこってしまったのです。 ポニョ(我が家のツンデレ猫)がパソコンにお茶をこぼして、パソコンが故障してしまったのです。ポニョとて、わざとではないのはわかっているし、パソコンの近くにお茶をおきっぱなしにしていた私が悪いのですが、今は、よりにもよって、ロックダウン中でもあり、(ロックダウンではなくても今はなんでもネット頼りの私の生活)パソコンがない生活など考えられず、呆然としたのでした。 前回のロックダウンの際は、ネットサービス自体が2日近く不通になりましたが、あの時は、私ができることは何もなく、ひたすら、ネットの復旧を待ったのですが、今回はパソコンの故障、携帯や...

2020年11月3日火曜日

ロックダウンが耐えられないのはフランスだけではないらしい

   オーストリアで起こったテロの模様 フランスで、ロックダウンによる抑圧に耐えかねて、次から次へと暴力的な事件が起こっていると思ったら、スペインなど、他のヨーロッパ諸国でも、ロックダウン反対のデモや暴動が起こっているようで、ロックダウンに耐えられないのは、フランスだけではないのだと、驚いています。 思えば、ヨーロッパでは、これまでも、マスクの着用でさえ、反対のデモがいくつも起こっていたので、ましてやロックダウンとなれば、それも当然あり得る話なのかもしれません。 そして、昨日、オーストリアで起こったのは、デモというより、もはやテロ・・銃などの武器が使われ、死傷者まで出て、もはや、フ...

2020年11月2日月曜日

再ロックダウンが完全なロックダウンではないことから生まれる混乱

パリ郊外・サルトルビル(イル・ド・フランス)で放火されたバス フランスは、再ロックダウンとはいえ、今回のロックダウンは、前回のロックダウンとは、かなり違うスタイルのロックダウンで、前回のロックダウン時には、本当に街は静かで、人が出歩いているのを見かけることも稀なくらいだったのに比べると、今回のロックダウンは、ずっとたくさんの人が街に出ています。 もちろんレストランやカフェなどは、テイクアウトや宅配のみの営業とはいえ、それができている店舗は少なく、ほとんど閉鎖状態ですが、以前は生活必需品、主に食料品、医薬品を扱う店舗のみの営業だったのに比べて、情報機器、電化製品、ガーデンセンター、DIYショップなどのちょっと生活必需品かどうかの境界線がつきにくい店舗の営業が許可されています。 当然、生活必需品かどうかということだけでなく、営業することによって、感染が懸念されるかどうかという観点から、危険はないだろうということで、営業許可を求める小売店の声があとを絶ちません。 この不公平感是正のために、なんと、大型スーパーマーケットなどで扱っている生活必需品ではない商品のコーナーは3日(火)から閉鎖されることが発表されました。思わず、そっち??(すでに営業している店のコーナーを閉める?)と思いましたが、後を絶たない営業許可を求める声を封じるには、手っ取り早い方策なのかもしれません。 前回は、閉鎖されていた学校も(昨日までは、トゥーサンのバカンスでした)再開されます。本日から1200...

2020年11月1日日曜日

コロナウィルスによる中国人・アジア人種差別再燃 「アジア人狩り」

   2度めとはいえ、「ロックダウン」という国全体の一大事と言える事態が起こって、本来ならば、ニュースは、ロックダウン一色になっているだろうタイミングで、フランスでは、毎日、ロックダウンのニュースを塗り替えるような出来事がここ数日、次から次へと起こっています。 近々では、パリ郊外で起こった、表現の自由の講義を担当していた教師が路上で首を掻き切られて殺されたり、ニースのカトリックの教会内で祈りを捧げていた信者3名が刺し殺されたり、昨日は、リヨンのギリシャ正教会の司祭が銃で打たれるという事件が起こりました。 いずれも、イスラム過激派によるテロと見られていますが、物騒なこと極まりありませ...