パリは、今、夏のバカンスシーズンまっさかりで、バスやメトロなどは、バカンス仕様のタイムテーブルになっているうえ、どこもかしこも工事中がやたらと多く、メトロやトラムなども一部区間は閉鎖・・とかになっている場所も多く、夏の間はちょっと街がすいてくるのは、まずまず嬉しいのですが、少々、動きにくくなる感もあります。
特に8月半ば頃になると、閉まってしまうお店などもあるため、少々、寂しくもあるのですが、この期間のよいところは、皆がバカンスに出ている間に学生などの若い子がアルバイトで働いていて、その様子がほんとに一生懸命で素直で可愛いところです。
フランスでは、日本のように、通年を通して学生がアルバイトできる場所がそんなにあるわけではなく、一般的には、学生アルバイトは夏の長いバカンス期間、大人たちがバカンスで人出不足になる時期の補充要員のような感じが多いのです。
このあいだ、試着もせずに衝動買いした洋服が、着て着れないことはないけど、もうワンサイズ大きい方がいいかも・・?と思って、サイズを取り換えてもらいに行ったら、レジで学生アルバイトの女の子がどうやら、商品の交換がレジの手続き上、どうやったらよいか、わからなかったみたいで、ちょっと手間取って、焦りながらも、「ごめんなさい、ちょっとどうするのかわからないので、聞いてみますから・・」と言ってくれて、待たされるのは、普通のことゆえ、「全然、問題ないよ・・」と、むしろ、まごついてしまったことをていねいに謝る彼女に感激して、「若い子ってやっぱり素直で可愛い~!」と余裕の笑みを浮かべて、まるで母のように暖かく見守ってしまったのでした。
最近はそれでもずいぶん、マシになってきたと思いますが、フランスの接客態度は、お世辞にも良いとは言えず(場所にもよりますが、一般的には・・の話)、レジなどで人を待たせても全然、平気・・、間違えても決して謝らず、お店の人がなにかレジやデータ管理などのやり方などが、わからなくても適当にすまされ、挙句の果てに逆ギレされるという目にもこれまで、ずいぶん遭ってきました。
先日、普段、通っている市民プールのカードのクレジットの残りが少なくなってきたので、それをチャージしようと思ったら、受け付けてくれた若い女性が、「どうして、あなたのファイル、2つもあるんでしょう?」というので、私は、「???」、「私が自分でやっているわけではないので、わかりませんけど・・」と答えながら、内心、「きっと、あのおばさんだ・・」と思っていました。
その前にカードをチャージした時にも、受け付けてくれた若い女性が私の顔をまじまじと眺めて不思議そうな顔をして、「あなた、73歳じゃないですよね・・」と言われて、苦笑してしまったことがあって、「今回の2重ファイルもきっと、私を73歳にしたおばさんの仕業だ・・」と思っていました。
やり方がわからないなら、若い子だろうと、おばさんだろうと、周囲の人に聞けばいいものを適当に済ませてしまうから、こんなおかしいことになるわけで、そのうえ、そういうおばさんに限って、横柄で、威張っていて、すごく気分屋で、ずっと感じ悪いかと思うと、えらくごきげんに声をかけてくれたりもするのですが、全く困ったおばさんです。
最近は、それでもフランス人の若い子(アルバイトじゃなくても)は接客も感じのよい子が増えたので、何か頼むときには、できるだけ若い子を選んで頼むようにするのが、トラブルを避ける秘訣だ・・とこっそり思っているのですが、昔、日本で流行った「オバタリアン」のような図々しさは、世界共通なのだな・・などと思うかたわら、私自身もすっかりおばさんの年齢になっているので、「自分も気をつけなきゃな・・」と、初々しい若いアルバイトの女の子を見ながら、思うのでした。
若い子 オバタリアン
<関連記事>