2023年7月25日火曜日

夏の間だけアルバイトしている若い子は素直で可愛い

  


 パリは、今、夏のバカンスシーズンまっさかりで、バスやメトロなどは、バカンス仕様のタイムテーブルになっているうえ、どこもかしこも工事中がやたらと多く、メトロやトラムなども一部区間は閉鎖・・とかになっている場所も多く、夏の間はちょっと街がすいてくるのは、まずまず嬉しいのですが、少々、動きにくくなる感もあります。

 特に8月半ば頃になると、閉まってしまうお店などもあるため、少々、寂しくもあるのですが、この期間のよいところは、皆がバカンスに出ている間に学生などの若い子がアルバイトで働いていて、その様子がほんとに一生懸命で素直で可愛いところです。

 フランスでは、日本のように、通年を通して学生がアルバイトできる場所がそんなにあるわけではなく、一般的には、学生アルバイトは夏の長いバカンス期間、大人たちがバカンスで人出不足になる時期の補充要員のような感じが多いのです。

 このあいだ、試着もせずに衝動買いした洋服が、着て着れないことはないけど、もうワンサイズ大きい方がいいかも・・?と思って、サイズを取り換えてもらいに行ったら、レジで学生アルバイトの女の子がどうやら、商品の交換がレジの手続き上、どうやったらよいか、わからなかったみたいで、ちょっと手間取って、焦りながらも、「ごめんなさい、ちょっとどうするのかわからないので、聞いてみますから・・」と言ってくれて、待たされるのは、普通のことゆえ、「全然、問題ないよ・・」と、むしろ、まごついてしまったことをていねいに謝る彼女に感激して、「若い子ってやっぱり素直で可愛い~!」と余裕の笑みを浮かべて、まるで母のように暖かく見守ってしまったのでした。

 最近はそれでもずいぶん、マシになってきたと思いますが、フランスの接客態度は、お世辞にも良いとは言えず(場所にもよりますが、一般的には・・の話)、レジなどで人を待たせても全然、平気・・、間違えても決して謝らず、お店の人がなにかレジやデータ管理などのやり方などが、わからなくても適当にすまされ、挙句の果てに逆ギレされるという目にもこれまで、ずいぶん遭ってきました。

 先日、普段、通っている市民プールのカードのクレジットの残りが少なくなってきたので、それをチャージしようと思ったら、受け付けてくれた若い女性が、「どうして、あなたのファイル、2つもあるんでしょう?」というので、私は、「???」、「私が自分でやっているわけではないので、わかりませんけど・・」と答えながら、内心、「きっと、あのおばさんだ・・」と思っていました。

 その前にカードをチャージした時にも、受け付けてくれた若い女性が私の顔をまじまじと眺めて不思議そうな顔をして、「あなた、73歳じゃないですよね・・」と言われて、苦笑してしまったことがあって、「今回の2重ファイルもきっと、私を73歳にしたおばさんの仕業だ・・」と思っていました。

 やり方がわからないなら、若い子だろうと、おばさんだろうと、周囲の人に聞けばいいものを適当に済ませてしまうから、こんなおかしいことになるわけで、そのうえ、そういうおばさんに限って、横柄で、威張っていて、すごく気分屋で、ずっと感じ悪いかと思うと、えらくごきげんに声をかけてくれたりもするのですが、全く困ったおばさんです。

 最近は、それでもフランス人の若い子(アルバイトじゃなくても)は接客も感じのよい子が増えたので、何か頼むときには、できるだけ若い子を選んで頼むようにするのが、トラブルを避ける秘訣だ・・とこっそり思っているのですが、昔、日本で流行った「オバタリアン」のような図々しさは、世界共通なのだな・・などと思うかたわら、私自身もすっかりおばさんの年齢になっているので、「自分も気をつけなきゃな・・」と、初々しい若いアルバイトの女の子を見ながら、思うのでした。


若い子 オバタリアン


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2023年7月24日月曜日

亡き夫の誕生日 夫の思い出

  


 そういえば、昨日は亡き夫のお誕生日でした。もう彼が亡くなって、ずいぶん経つので、お祝いをすることもありませんが、なぜか、命日よりも、お誕生日を思い出すのはなんだか不思議なことです。

 しかし、正直、だんだん年齢を重ねていくと、見送った人も増えてきたので、誕生日に加えて、どんどん、命日が増えてきて、そういえば、〇月だったな・・くらいで、命日の方はあんまり正確には覚えていません。

 それに比べて、お誕生日の方は、両親や家族、友人なども、若い頃に覚えたことだからなのか、いつまでも、わりとちゃんと覚えています。

 これが、もしも日本にいたら、何周忌とかいう法要があったりして、記憶として植え付けられていくこともあるのでしょうが、なにせ、そういった法事なども海外にいると、否応なしに、義理を欠き続けているし、両親に関しても、母が亡くなった1年後に「偲ぶ会」なるものを父と弟が開いてくれたのですが、母の命日は9月で、フランスでは新年度が始まったばかりのタイミングで、私は参加することができなかったし、父の時に至っては、葬儀以降、父の兄弟姉妹は全滅していたこともあり、何もやりませんでした。

 夫に関しても、葬儀のあとは、別に何の行事もやっておらず、だいたいそういうことをやる習慣もなく(少なくとも私の周りでは・・)、正直、娘をかかえて仕事しながら生きていくのが精一杯で、それどころではありませんでした。

 夫が逝ってしまってから、時間が経って思い出すのは、圧倒的にお誕生日の時のことで、たしか、最後のお誕生日は、家からわりと近所にある夫がお気に入りのフレンチのレストランに家族3人で行ったような気がします。

 今から思い返してみると、海外生活が長かった彼は、フランス人にしては、外国語が堪能(失礼!私の偏見です)で、けっこう、フランスに対しても辛口のことを言い、外国の人やものに対して鷹揚で、娘には、何が何でも日本語をきっちり習得させたいという私の執念に近い思いも、「それはとても大切なことだよ・・」と理解してくれていたのですが、よくよく考えてみると、やっぱり、基本的にはフランスを愛している、古いタイプのフランス人だったな・・と、あらためて思い当たることも多いのです。

 例えば、彼の最後のお誕生日に行ったレストランも、フランスの有名な声優さんだか俳優さんだかが経営しているお店ということもあったのですが、基本的に彼が好きなレストランは、白いテーブルクロスがかかった銀食器がきれいに並んでいるようなレストランで、そういうレストランには、きちんとネクタイをして行く・・というような、今の世代から考えたら、「いつの時代の人?」と言われそうな人だったのです。

 また、外国のものに対して鷹揚とはいうものの、ハンバーガーやポップコーンなどを目の敵にして、見下すようなところがあり、要は、アメリカのものを毛嫌いするようなところもありました。

 本当は、ハンバーガーもポップコーンも大好きなくせに、なんで、そんなに目の敵にするんだろうか?と思っていましたが、これは、フランス人のかなり年配の人にある傾向で、おじいちゃんになる前から(というか、おじいちゃんになる前に亡くなってしまいましたが・・)、おじいちゃんみたいな・・そんなところがある人でした。

 また、議論好きなところも、フランス人らしいところで、話出したら止まらず、結構、長電話、きれいに手紙をわざわざ手書きしたり、まめにカードを送ったり、けっこうおせっかいとも思うくらいに困っている人に手を差し伸べ、黙っていないところも、フランス人あるあるだったな・・と今になって思います。

 また、良い言い方をすれば、感情表現が豊かというか、喜ぶときも、怒るときも派手で、かと思うと怒りもあまりひきずることはなく、妙に涙もろいところもあり、最後のお誕生日も、まさか、あれが最後の誕生日になるとは、誰も思っていませんでしたが、お店の人がサプライズで出してくれたお誕生日のケーキにうるうるしたかと思うと、お店のオーナーと意気投合して、仲良くなったり・・。

 まだ、50代という若さで亡くなってしまって、本当だったら、あれから何度、お誕生日のお祝いができたかと思うと残念ですが、喧嘩もたくさんしたけど、今はもう、嫌なところは、あんまり思い出さなくて、楽しかったこと、良い思い出ばかりを思い出す、そんな彼のお誕生日です。


お誕生日と命日


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2023年7月23日日曜日

スリやひったくりや置き引きだけじゃない!パリのメトロに出没するおじいちゃん詐欺師

  


 残念なことにパリのメトロは安全ではありません。スリやひったくりなどは、日常的なことで、置き引きに至っては、もう自分から、荷物から手を放してしまったのですから、もうこれは、彼らからすると、どうぞ持って行ってくださいと言っているようなもので、自分で手離してしまった方が悪いといわざるを得ないようなところがあります。

 ましてや落とし物や忘れ物などをしても、まず、見つかることはなく、以前に知人のフランス人が日本に旅行した際にタクシーにお財布を忘れたら、お財布が見つかっただけでなく、ご丁寧にタクシーの運転手さんがホテルまで届けてくれたと「日本というのは、なんという国(よい意味で)だ? どうなってるの?この国は?」と仰天していたことがありました。

 ご丁寧にといえば、パリのメトロでは、路線にもよりますが、スリがいますので、注意してくださいというアナウンスがご丁寧にも入る路線もあります。

 なので、私も普段は、充分に警戒して、大金は決して持ち歩かないだけでなく、お財布は大きなバッグの底の方に沈ませて持っています。

 ところが、最近、パリのメトロには、スリやひったくりだけでなく、詐欺師が登場しているというので、驚いています。

 これは主に20代から30代くらいの若い女性を狙った詐欺師のようなのですが、一見、人のよさそうな、ちょっと小太りで、メガネをかけ、口ひげをはやしたおじいちゃんだそうで、彼は、地方からパリに出てきて、お財布も携帯も盗られてしまった被害者を装って近づいてきます。

 多数の被害者女性がネット上で被害を訴えていることから、このおじいちゃん詐欺が一人であるのか?または、複数人存在しているのかは不明ですが、このおじいちゃん詐欺のシナリオは、最初は被害者を装って若い女性に近付くという点で共通しています。

 最初は、メトロの切符を失くしてしまったので、一緒に改札を通らせてほしいなどと近付き、様子をうかがって、身の上話を始めて、自分が困っている状況であると懇々と説明していきます。

 彼女たちが共通して言っているのは、とてもほっこりしてしまうような、誠実そうなおじいちゃんで、いつもなら、立ち止まりもしないのに、どこか安心させられてしまう雰囲気を持っている人なのだそうです。

 また、彼は、他のパリジャンに話しても、彼らは冷たいとパリジャン叩きも付け加えます。地方にある家に帰るためのチケット代として、250ユーロを貸してほしい、家に帰ったら、すぐに返すから・・。連絡できずに家族が心配している・・あなたにも家族がいるなら、家族を心配する気持ちはわかるだろう・・と言葉巧みに説得を続けます。

 今どきの若い子たちは、現金をあまり持ち歩かないので、わざわざお金をおろさせるのですが、また、彼は誠実そうな様子を崩すことなく、彼女がお金をおろしている暗証番号を打つ様子などはのぞき込まず、最後の最後まで「私が信用できないなら、お金は渡さないでください」とまで言います。

 そして、彼は、自分はちゃんと仕事をしていて月6000ユーロは稼いでいる人間なので、すぐにお金を返すことができると言い、彼女の連絡先を聞き出し、また、自分の偽の名前と連絡先を渡します。

 こうして、やり取りを振り返れば、つっこみどころ満載なのですが、言葉巧みにこの詐欺師は、彼女たちから、現金を奪っています。

 相手はプロなので、それは騙しやすそうな女の子を物色して声をかけているのでしょうが、それにしても、こんなに騙される人が多いのかと逆にびっくりもします。

 パリのメトロでのこのような詐欺被害がネット上で報告されはじめ、我も我もと被害を訴える人がでてきて、このおじいちゃん詐欺師は有名になりつつありますが、どうやら、この手口は、最近だけでなく、以前から存在していたものでもあるようです。

 そして、もう一つの驚きは、この被害届を警察に提出しようとしても、「自分の自由意思でお金を渡したのだから・・」と受け付けてもらえない場合が多いということで、「警察はこのような事件を把握しているにも関わらず、真剣には受け止めてもらえない」と、被害にあった女性たちはこの顛末を含めてネット上で訴えています。

 現在、話題に上っている人物と同一人物かどうかは不明ですが、この手口で詐欺行為を続けている者の中には、20年間もこの商売?を続けている人物がおり、彼はギャンブル依存症の年金生活者だそうで、過去に逮捕され、懲役2年の判決を受けているものの、再審の結果、この行為が詐欺ではなく、投資?として再認定され釈放されています。

 この行為が詐欺ではなく投資とは?これでは裁判所が詐欺に遭っているようなものです。彼は一応、司法監督下におかれているそうですが、彼は活動を停止してはいないようで、ここのところの騒ぎによって、再び、捜査が再開されたようです。

 パリ・・ほんとに、油断なりません・・・。


パリメトロ おじいちゃん詐欺


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2023年7月22日土曜日

97歳 視覚障害女性の家賃滞納のための立ち退き問題

 


 フランスにおける居住権というものは、まことに厄介なもので、スクワット(空き家などに勝手に侵入して居すわるのっとりのような行為・不法占拠)などの問題もしばしば耳にしますが、この行為自体は、不法であるというのに、彼らを追い出すのは、生易しいことではありません。

 今回の話は、賃貸の話ですが、シャラント・マリティーム県(ヌーベル・アキテーヌ地域圏(フランス西部)で、2017年以来、家賃未納のために家主が法に訴える手段をとりはじめ、2019年3月にラ・ロシェル裁判所、その後2020年11月にポワティエ控訴裁判所での裁判を経て、裁判所は所有者に有利な判決を下していました。

 裁判に時間がかかるのは、珍しい話ではありませんが、それから、さらに3年の年月をかけて、この居住者は、いよいよ住居からの追放の危機に直面していました。

 しかし、問題なのは、この女性が97歳という高齢であるうえに、視覚障がい者(盲目)であるということで、こういうケースに必ず集まる人道的な面を問題視するような声が高まり、彼女の弁護士は、この陳情書を裁判所に提出していました。

 「彼女は80年前に難民としてフランスにやってきて以来、この家に60年以上住んでおり、解決策なく彼女を追放することは、彼女にとっての死刑を意味する!」とまあ、こんな感じの強烈な言葉を使っての意見です。

 結局、シャラント・マリティーヌ県は、「裁判所の判決は履行されなければならないが、「彼女の同意を得て」「適切な宿泊施設」が見つかるまで自宅に留まることができる」とし、県のサービスは、「彼女の年齢、運動能力、障害に適応する宿泊施設を見つけるために取り組んでいる」と発表しています。

 しかし、これまでに彼女に対しては、2ヶ所の宿泊施設が提案されてきていますが、彼女はこれらを拒否してきており、彼女がごね続ければ、このままの状態が続くということでもあります。

 人道的に彼女を追放するのはどうかという意見もわからないではありませんが、そもそも否があるのは、家賃を滞納している借主の方で、この間の、滞納された家賃は積載されていくだけで、これが今後、支払われる可能性は限りなく低く、結局、家主が泣き寝入りを続けることになります。

 長きにわたり、居住している場所をこの高齢者に、出ていけというのは忍びないのはわかりますが、だからといって、家賃を払わずに居座り続けるのが許されるというのは、妙な話です。

 フランスで家やアパートを貸すというのは、リスクが多いことで、家主は日本人の借主を好んで探しているというような話を聞くことがありますが、これは、日本人の場合、取りっぱぐれる可能性が低く、しかも、お行儀よく、きれいに住んでくれるという評判が高いことからくるわけで、家賃が払えなければ、そこには住めないという当然の理屈がフランスでは必ずしも通用しないということでもあるのです。

 

97歳視覚障害女性の家賃滞納による立ち退き問題


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2023年7月21日金曜日

私の私的な外出の大半は食べることが目的 最近のマイブームは、モンパルナス駅

 


 私の父は、大変、食べ物にうるさい人で、また、味覚が鋭く、舌が肥えていて、そのうえ、大変、わがままであったので、母は父の食事の支度には、ものすごく神経を使っていて、牛肉なら、ここの店、魚なら、ここの店、佃煮は、ここ、餃子の皮はここの・・などなど、食材を買い集めるだけでも、なかなか大変なことで、食卓に出てきても、口に合わないものだと、お皿を遠のけて、箸もつけずに不機嫌さを丸出しにするような人だったので、私は、どんなものでも、家族が楽しく食事ができればいいのに・・と思っていました。

 夫と出会ったときには、何を出しても「美味しい!美味しい!」と感激してくれる人だったので、「やっぱり家族が楽しく食事できる家庭が幸せだな・・」と思いつつも、そのうち、「この人、ほんとに、味、わかっているんだろうか?」、「わかってないな・・」、「これはこの人には、もったいないかな・・」などとさえ思うようにもなっていました。

 しかし、悲しいかな、父の味覚の鋭さと好みは、怖いくらい娘に隔世遺伝しており、娘は、本当に味覚が鋭く、また、好みも父の好みと似ていて、なんだか、いつまでも父に憑りつかれているような気もしていました。

 一方では、そんな父のおかげで、結果的に、私も弟も食育は優良な?教育を受けてきていたわけで、また、美味しいものに向かう姿勢などは、我が家のDNAではないか?と思われる執着ぶりで、結果、弟は食品関係の会社に就職して、けっこう頑張っています。

 私自身についても、日常の食生活、食材の調達などを、あらためて、考えるてみると、生活の場がパリということで、特に日本食などを作ろうと思うと、1ヶ所で欲しい食材が揃わないということもありますが、結局は、少しずつの買い物を、これは、あそこ、あれなら、あそこ・・と、結局は母と同じようなことをしていることに気付き始めました。

 家のすぐ近くにカルフールがあるので、たいていのものは、そこで間に合うといえば、間に合うのですが、定期的にアジア食材を扱うタンフレール、パリストア、KIOKO食品、パン屋さんは2~3軒くらい、その他にお気に入りの生ハム屋さん、ケーキ屋さん、チョコレート屋さん・・などなど、私はなんで?こんなにいつも食べ物を買い廻っているんだろうか?と苦笑してしまいます。

 ラファイエットグルメなどに行けば、かなり色々なものが揃っているとはいえ、同じものでも値段も若干高めだったり、やはり、それぞれのお店に行った方が、新しいものを見つけたり、お店の人に色々と教わったりもするので、楽しいのです。とはいえ、ラファイエットグルメも時々は覗いているのですが・・。

 そのうえ、美味しそうなレストランがあるといえば、飛んでいくので、私の私的な外出は、ほぼ食べることが目的の外出がほとんどです。

 最近、その外出先に加わったのがモンパルナス駅で、ここには、ブレグジットのためにパリ市内の多くの場所から姿を消してしまったM&S(マークスアンドスペンサー)(イギリスのスーパーマーケットがあり(ここでは、マフィンなどのパンや紅茶、クッキーなどを買います)、ヨーグルトファクトリーというアイスクリーム屋さんがあり、ボルドーのカヌレ屋さん La Toque Cuivrée(ラ・トック・キュイヴレ)があります。




 そのうえ、NormalやPILONEなどの雑貨屋さんや、たくさんの駅弁ならぬサンドイッチやベーグルのお店などが、軒並みたくさん並んでいて、本当に楽しいのです。


 


 特にカヌレは、ボルドーのカヌレ専門店が唯一、パリに出店している場所で、普通、ブーランジェリーなどで売っているカヌレの半額以下で、本場のカヌレが買えるので、他の場所でカヌレを買うのはバカらしくなります。





 ヨーグルトアイスクリームは、他の場所にもある店舗ではありますが、このもっちりとして、しかし、さっぱりとしているアイスクリームは、後味も良く、けっこうボリュームもあり、トッピングもできるのですが、トッピングまでするとすごい量になるので、シンプルにアイスクリームだけでも大満足・・しかもアイスクリームの前にヨーグルトとつくだけで、罪悪感も少し軽減。
 

 バカンスに出かける人がTGVに行列しているのを横目に、私は私で、今日もまた、たくさんの食料をかかえて、家に帰るのでした。



パリでの食材調達 モンパルナス駅 カヌレ


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2023年7月20日木曜日

電気料金の値上げは当分、止まらないらしい・・

  


 つい、この間、電気料金の請求書が来て、金額を見て、「えっ?また上がった?」と思ったばかりでした。

 私は、細かい値段について、「え~~?高~い!」などと、言ったりするわりには、一度、払ったものについては、すぐにその値段を忘れてしまう、よく言えば、根に持たないタイプではあるのですが、電気代に関しては、過去にあった EDF(フランス電力)の桁を間違えられて引き落とされた事件以来、自動引き落としを取りやめたままで、いちいち請求書を確認してから、ネットで振り込むようにしています(以前はいちいち小切手を書いて送っていた・・)。

 そんなわけで、電気料金に関しては請求書が届き、また、この請求書は、ごくごくたまに必要になる住居確認の証明書として必要になることもあるため、保管してあったりもするので、なんとなく、他の支払いに比べて、否応なしに、その金額には、センシティブなところがあります。

 (電気代の引き落とし間違いの時には、その間違って引き落とされた金額を返金してもらうのに、一言の謝罪すらなく、挙句の果てに逆ギレされて、おまけにえらい時間がかかるというすごく嫌な思いをしたのです)

 しかし、「え~高い?」と思った金額よりもさらに、「8月1日から政府は電気料金の10%値上げを発表」という知らせを聞いて、また、ビックリ!、いったい、どこまで上がるのかと思いきや、これは当分続くようで、来月の10%値上げに続いて、2024年2月、8月、2025年1月に着々と17%ずつ上がっていくという話もあります。

 半年ごとに17%増とはかなりショッキングな話です。

 それでも、現段階では、フランスの電気料金はヨーロッパでは最低の部類に入ると政府は胸を張っており、これは電気料金に対して、政府が拠出している電力シールド(値上げから国民を守る政策)のために、これだけの値上げに抑えられているのであり、これまで実際に国民が支払うべき電気料金の43%を政府が負担していたものを約37%に引き下げることによるものとしています。

 政府は、景気回復の兆し(といっても、一部だとは思うけど・・)とともに、この電力シールドを段階的に廃止していく方針です。

 経済分析評議会(CAE)は、裕福な世帯からはこのシールドを早々に撤廃し、最も不安定な人々への援助を強化するように勧告しています。裕福な世帯からすれば、電気料金の値上げくらいは、大した痛手ではなく、最も不安定な人々への援助が強化されれば、彼らの助けにはなりますが、結局、一番痛手を被るのは、中流階級かもしれません。

 しかし、電気料金などの値上げは、結果的に全ての料金に反映されるものでもあり、インフレは止まらないということになります。

 また、今回、そして、今後の電気料金の値上げには、風力発電所や太陽光発電所の強化のための工事資金も含まれており、これらの工事費は、電力消費者の請求書の一部によって賄われています。 エネルギー規制委員会(CRE)によると、この賦課金は電気料金の次の段階の引き上げにもなっています。

 現在の異常気象なども鑑みれば、これまでの発電所(火力発電や原子力発電)ばかりに頼り続けることは、不可能であることは、理解できるものの、すでに、環境問題とともに、エネルギー危機と重なっていることも、この値上げに拍車をかけています。

 しかし、この値上げの中、フランス最大のガソリン供給会社などがこの2年連続過去最高益更新などという話を聞けば、どうにも心中穏やかではありません。


電気料金8月から値上げ


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2023年7月19日水曜日

パリのメトロはマスク率ほぼゼロ

  


 この間、久しぶりに日本にいる友人と電話で話していて、「日本はまだ、けっこうマスクしている人がいるんだよね~」という話を聞いて、びっくりしました。

 もう、はっきり記憶にもないくらいなのですが、私も多分、春ごろまでは、一応、マスクは持ち歩いていて、メトロやバス、つまり公共交通機関が混んでいたりするとマスクをつけたりしていたこともあったのですが、正直、彼女と話をするまでは、いつのまにかマスクのことは、すっかり忘れていました。

 パリはすっかりバカンスモードに入り、観光地をのぞいては、「やっぱりみんなバカンスに出ているんだな~」と思うくらい、人が減ってきた気がしますが、路線にもよるのですが、バカンス時期は、バスなどは明らかに本数が減るので、けっこう待たされた挙句にけっこう混んでいる・・なんてこともあるのです。

 あらためて、マスクをしている人はいるんだろうか?と周囲を見渡してみると、今日、1日、出かけて、バスにもメトロにも何本か乗りましたが、1人もマスクをしている人を見かけることはありませんでした。

 もともとマスク嫌いのフランス人、(まあ、日本人とてマスクが特に好きというわけでもないでしょうが・・)、マスクを外してしまうことには、日本人よりも抵抗がないのだとも思いますが、それでも、マスク着用義務が解除された当時は、マスクをしている人、していない人が上手く住み分けできなくて、マスクを外した人の中には、いつまでもマスクをしている人たちに対して、「いつまで、マスクなんかしてるんだよ・・」と、言いがかりをつける人などもいました。

 しかし、そのうち、不安な人はマスクをし、そうでない人は、マスクはもうしない・・それぞれ、好き勝手にしていても、それぞれに何とも言わない「マスク派とアンチマスク派」が共存できるようになって、めでたしめでたし・・と思っていました。

 今年は、というか、今年も、フランスはけっこう暑い日が早い時期から多くなったこともあるのか、私自身もマスクのことは、すっかり忘れており、周りがマスクをしているかどうか?を気にしてみることもなくなりました。

 それが日本はまだマスクをけっこうしている・・という話を聞いて、「へえ~!」と驚いていたら、ちょうど、YouTubeでホリエモンが「もういい加減、マスクやめませんか?」という動画を出していて、やっぱり、けっこうマスクをしている人が多いんだな・・と思いました。

 日本は地域にもよるのでしょうが、おそらくパリよりも気温も湿度も高く、パリよりも冷房が効いているところが多いとはいえ、さぞかし苦しいのでは?と思ってしまいます。

 周囲に高齢者が多いこともあるのでしょうが、お互いを縛りあっているようで、大変そうだなぁと思ってしまいます。もう感染者数なども発表しなくなっているので、日本とフランスの感染者数の対比をすることもできませんが、フランスでは、それ以上?に大変な事件がめじろ押しで、コロナに関してはもう話題にもあがらなくなってしまいました。

 どっちがいいのかは、一概に言うことはできませんが、今でもマスクをしている人がいっぱいいると聞いて、あまりの違いにびっくりした次第です。


マスク


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