2024年5月6日月曜日

服従拒否で17歳の少年に発砲して死亡させた警察官 緊迫の再度の現場検証

  


 かなり大きな事件でも、その事件が発生した当時は大々的に報道されますが、その後の裁判までは時間がかかるため、結局、その事件はどう裁かれたのかは、見過ごしてしまうことが多いです。

 昨年、6月27日に警察官の銃撃により17歳の少年が死亡した事件は、当時は、当初、発砲した当人である警察官からの嘘の供述をもとにした調書が提出されたため、一瞬、不問に付されそうになったところ、SNSで事件現場の映像が公開され、警察官の供述が全くの嘘であったバレたことから、高圧的な態度の警察官の発砲により、一人の少年の命を奪ってしまったことが公になり、日頃から一部の警察の対応に不満を感じている若者たちの怒りが爆発し、大暴動が巻き起こり、一連の反警察への暴動は、全国的な規模にまで発展し、上院の報告書によると、学校、裁判所、その他の公共の建物が攻撃されたり、火を放たれたり、店舗が略奪されたり、全国で推定10億ユーロの被害が記録されたといわれています。

 この時の暴動の勢いは、相当なもので、私自身もたまたま出かけたショッピングセンターにこの暴徒たちが突然やってきて、お店の中にしばらく閉じ込められ、近隣の駅も閉鎖され、延々と次の駅まで歩くハメになったことがありました。

 結局、この警察官は、5ヶ月間、公判前拘留されていましたが、11月に釈放。現在は司法の監督下に置かれ、武器の所持や民間団体との接触が禁止され、ナンテール(事件現場)に行くことも禁じられています。

 彼は裁判所に保釈金も支払わなければなりませんが、しかし、彼は管理職として仕事に戻ることを許されています。

 この保釈金に関しては、金額は発表されていませんが、この事件後、警察官の間で彼や彼の家族に対する同情の声が盛り上がり、クラウドファンディングで160万ユーロ(約2億6400万円)が集まり、この大金が彼の妻に対して支払われているので、保釈金の支払いには何ら問題はないと思われます。

 今回、この話が再び再燃しはじめたのは、事件以来、双方(同隊していた警察官と車に同乗していた2人の少年)の供述の食い違いから真実を突き留めるために、これを担当している判事の要請で異例の再度の現場検証が行われ、現場における当事者たちの証言を求める機会がもたれ、この現場検証のために事件現場周辺には憲兵と警察官が多数配備され、警察のトラックと柵が事前に配置され、地域への立ち入りを阻止するため、近隣の屋根の上には警察官の姿が見え、現場上空ではドローンが飛行し、現場は金属製のバリケードで視界から隠されるという緊張に包まれたことから、この異例の再度の現場検証が注目され、再び、この事件を思い起こさせる結果になりました。

 しかし、供述の食い違いとはいえ、警察官は、車と壁の間に挟まれて追いつめられ、死亡の危険があったと主張しているそうで、彼らは、車の横に銃を構えて立っており、少年たち(死亡した少年と同乗者2人)は、車の中で缶詰め状態のうえ、何の武器も持っていません。警察官に銃をつきつけられ、追いつめられているの少年たちの方です。

 警察官たちは車の前ならばともかく、すぐ左に立っていて、車が横に移動することは不可能なのに、なぜ?警察官が車と壁の間に挟まれるという危険を感じるのかというのは、大変に疑問なところです。

 被害者の母親は、この事件の真実の追及を深く熱望し続けており、彼の釈放に対しても、「警察官という公権力を行使して子どもを殺しても釈放され、億万長者になった家族のもとへ帰る」ことに憤りを感じており、いずれにしても、「息子が警察官に殺されなければならなかった理由はないはずだ・・」と訴え続けています。

 これは、いかにしても、公正に裁かれなければならないことで、さもなくば、また、あの暴動が再燃しかねない・・そんな大変な現場検証だったのです。


大暴動を引き起こした警察官の発砲事件の再現場検証


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2024年5月5日日曜日

セーヌ川を浄化するためのオーステルリッツの貯水池落成

  



 オリンピックを3ヶ月後に控え、トライアスロンなどの水泳競技を行う予定であるセーヌ川の水質汚染問題が浮き彫りになったのも記憶に新しいところです。

 セーヌ川の水質が充分に改善されていないという指摘にパリ市は、このオーステルリッツの貯水池が完成すれば、セーヌ川の水質は大幅に改善されるという回答を示していました。

 オーステルリッツ駅の裏側、ピティエ サルペトリエール病院と地下鉄 5 号線の間にあるこの巨大な貯水池は、大雨が降った場合に未処理の水がセーヌ川とその支流マルヌ川に流出するのを防ぐことを目的としています。



 この貯水池は、大雨の場合に最大 50,000 立方メートルの廃棄物と雨水(汚水)を収容でき、この汚染水の流出を防ぐことができるとしています。

 これまで、暴風雨や大雨の際には、下水道の飽和を避けるために 44 か所の越流路を経由してセーヌ川に放水されていましたが、これまでオーバーフローのためにセーヌ川に放水されていた汚水をポンプシステム経由で衛生ネットワークに戻す前に貯水しておくためのものです。

 このオーステルリッツのプロジェクトにより、汚水流出日数を年間10日減らすことが可能になり、大幅に削減できるとしていますが、逆に考えれば、全く流出しないようになるわけではなく、改善されるには違いないものの、これで安心というわけにはいかないようです。

 イル・ド・フランス自然環境(FNE)協会の関係者の中には、「勢いの速い激しい雨」が降れば、新しい構造物はすぐに「飽和」してしまうだろうと断言する人もいます。

 「パリでは、下水道、トンネル、オーステルリッツのような貯水池に 190 万立方メートルの水が蓄えられており、10㎜ の小さな雨は100万立方メートルに相当すると言われており、20㎜の大雨が降ると、どこからでも水が溢れてしまう」と説明しています。

 これは、最終的には2025年から一般の人々がセーヌ川で泳ぐを可能にするために当局が約14億ユーロを投資した計画の主要な工事であり、2024 年パリオリンピック大会でのトライアスロンなど水泳競技の開催により、この歴史的な習慣の復活を祝うものであり、オリンピックはこの取り組みを大いに加速させてくれたとしています。

 しかし、これは、まだ工事の第一段階の途中にすぎず、工事の終わりには移設され、拡張される予定です。このため、カバースラブは自然地盤の 4 メートル下に移され、植物で覆われ、新しい緑地は1ヘクタール以上の広さとなり、木々や芝生エリアを備えたオーステルリッツ駅地区の主要な緑地となる予定だそうです。

 この壮大な工事の第二段階は2028 年から 2029 年の間に行われる予定になっています。

 オーステルリッツ付近のセーヌ川沿いの歩道は、少し前に歩いたことがありましたが、けっこうきれいになっていて、えっ?こんなところに公衆トイレまであるの?と妙なところに感動してびっくりした覚えがあります。

 川沿いの歩道で気持ちの良い場所ですが、これから、さらにまた工事が始まるということなのでしょうか?

 しかし、とりあえずは、この貯水池の完成で、少しでも水質が改善されることは喜ばしいことではありますが、あくまでもこれは大雨の際の貯水池で緊急時のためのもので、浄水場ではないため、すぐに水質が改善されるというものではなさそうで、やっぱりオリンピック時には、ここで選手が泳ぐのか?と思うとセーヌ川の水面を見る限り、やはり、ちょっと(かなり)気の毒な気がしてしまいます。

 

オーステルリッツ貯水池落成


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2024年5月4日土曜日

パリ11区のマンガ アニメグッズ通り ブルヴァール ヴォルテール

  


 長くパリにいるのに、私にはまだまだ知らないところがたくさんあって、なにかのついでにそのあたりを歩いてみて、「えっ?パリにこんなところあるの?」とビックリすることが未だにけっこうあります。

 まあ、長い間、仕事と子育てで職場と娘の学校の往復が中心の毎日で、お休みの日も娘のお稽古事の送り迎えとか、買い物といっても、ごくごく限られた場所しか行かなかったので、今、娘も巣立って、少し時間に余裕ができた最近は、なにか別の用事で出かけた先を少し運動も兼ねて、あそこの駅まで歩いて行こうか・・などと思って、あたりにあるお店などを覗きながら、歩いて、けっこう良さげなお店を見つけたりもしています。

 つい先日、バゲットコンクールでグランプリをとったお店のバゲットを買いに行った帰りに、このあたり、ふだんはあまり来ることがないので、レピュブリック広場のあたりをプラプラしようかな?と歩き、あ~~ここ、いつか何かのデモ隊にぶち当たったことがあったなぁ~などと思いながら、ちょっと可愛いイギリス風な小物を扱っているお店とか、イタリアンの食材を扱っているお店などを見ながら、ちょっと調子にのって、それなら、もう少し、バスティーユ広場まで歩いて行こう、さっきは、あっちの通りを通ったから、今度はこっちの通りを歩こうと思って歩いていたら、なにやら、日本のマンガのキャラクターグッズのようなものが視界に入ってきました。



 私はほぼほぼマンガを読まないので、全然、知識はないのですが、ついこの間も鳥山明氏の訃報でさらに盛り上がった感じのドラゴンボールなどはさすがにちょっとだけ知っています。




 そんな感じのマスコットというか、フィギュアというか、ゲームやぬいぐるみ?などのけっこう大きなお店があって、せっかくだから、ちょっとのぞいてみようと思ったら、中には、ぎっしりの商品がところせましと積み上げられていて、また、けっこうなお客さんが入っています。しかも、1つ1つがなかなかなお値段・・。

 ローマ字表記にはなっていますが、ほぼほぼ日本のものです。こういうものには、これまで全く、無縁だったので、日本だったら、秋葉原とかに行けば売っているものなのでしょうか? マンガといえば、マンガ本くらいに思っていたのが、こういうマンガの数倍はする(値段)ようなマスコットやゲーム類や置物?などが、ぎっしり詰まっていて、また、それがかなり売れている様子。

 けっこう間口の広いお店でお店の前には、お目当てのものをゲットしたばかりの若い男性(子どもではなくて大人)が、家に帰るのを待ちきれずに、一緒にいる友人とともに、ワクワクした様子で箱をあけようとしているところでした。

 それこそ、「へえ~~パリにもこんなところあるんだ!」と驚いて、お店の外に出ると、そんな感じのお店はその1軒だけではなく、その通りには、同様のお店が何軒も並んでいるのでした。

 レピュブリック広場あたりは若者が多い場所でもあり、ファストフードのお店なども多いのですが、そういった土地柄というのもあるのでしょうか? 同様のお店が同じ通りに何軒もあって、そのどれもが成り立っているということは、相当な需要があるということです。

 今はオタクなどと言ったらいけないのでしょうか?マンガ・アニメ愛好家?のマーケットってパリでも本当にすごいんだ!・・と、このお店の様子をみて、さらに納得したのでした。



 この通りは、ブルヴァール ヴォルテール(Boulvard Voltaire)という通りでパリ11区にあります。

 パリもここ数年でずいぶん変わったとはいえ、おそらく、私が知らなかっただけで、そこまで新しいお店ではないのかもしれませんが、まさしく、「パリにこんなところがあるなんて、全然、知らなかった!」と最近、びっくりした場所のひとつです。

 しかし、考えてみれば、フランス人の間でこれほどまでに日本食が広まったのも、フランス人の間で日本へ観光に行きたいという人が増えたのも、「日本に興味をもったきっかけはマンガきっかけだった!」という人は少なくありません。

 とすれば、最もダイレクトにマンガに近いこのようなお店がパリで繁栄していないはずはなかったのです。


パリ11区 ブルヴァール ヴォルテール パリ マンガ アニメグッズ通り


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2024年5月3日金曜日

岸田首相来仏に関するフランスの報道

  


 日本の岸田首相が来仏されるというニュースを見て、このことについて、フランスでは、どの程度、取り上げられるのだろうと、まず前日にこちらでの報道を探してみました。

 そんなにたくさんではありませんでしたが、トップに出てきた記事は、「日本ではすでに岸田首相の将来が危うくなっているという噂が流れている」というもので、日本の日刊紙各紙が「岸田政権は崖っぷちだ」、「岸田首相はフランス、そしてブラジルとパラグアイへの訪問中に、党を悪い状況から脱却させる方法を「真剣に考える」必要がある」、「岸田氏は低空飛行する飛行機のようなもので、まだ墜落していないが地上を航行している」と書いている言葉を引用しています。

 岸田氏は自由民主党の改革に期待を寄せているが、4月28日日曜日に投票所で行われた時事通信社の世論調査によると、有権者の40%ができるだけ早く党首の交代を望んでおり、首相の支持率は30%以下で低迷していると説明しています。

 また、この仏紙は、日本人の政府に対するこの不信感と不満の理由のひとつに「自由民主党の裏金事件」を挙げ、「これにより、4人以上の大臣が辞任に追い込まれており、85人の自民党議員が関与しており、彼らは募金収入を申告せず、ジャックポットを分け合ったと言われている。このスキャンダルは、特に多くの自由民主党選出議員と文派との関係により、すでに困難に陥っていた党の評判をさらに傷つけている」と書いています。

 そして、さらには、「岸田は生き残れるのか?」と小見出しをつけて、現在、彼は来年9月に自民党総裁としての任期が終了するため、除名席に置かれている。もし彼が党内での立場を強化したいと考えていたとしたら、それは明らかに失敗である。今のところ、彼の政界内のライバルたちはまだ影から出てきていないが、それも時間の問題だと香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが書いていると記事の一部を引用しています。

 岸田首相が来仏に際して、会談される内容についてならともかく、こんな記事を書かれては、今さら、この人と話してもな・・と思われかねない感じで、微妙な感じです。

 そこでマクロン大統領の日程を見ると当日、13時20分からの昼食を伴う岸田首相との会談の予定が入っているので、エリゼ宮での会談は普通に行われた模様。しかし、このような日本の首相の評判や情報は当然、エリゼ宮も承知しているはず、ただし、マクロン大統領自身もこれまでにたくさんの国民からのバッシングや逆風を乗り越えてきているわけで、風評に振り回される人物ではないものの、彼が内心、岸田首相を政治家として、どのように見ているかは、また別の話です。

 その後、エリゼ宮から、岸田首相と会談した内容が発表されており、冒頭でマクロン大統領がロシア主導の侵略戦争開始以来の日本のウクライナ支援に対して首相に温かく感謝の意を表したと伝えています。

 エリゼ宮が発表している日本との会談内容は、

・フランス軍と日本の自衛隊間の相互運用性を促進することを目的とした相互アクセス協定(円滑化協定(RAA))の締結に向けた公式交渉を開始することにより、日仏間の戦略・防衛協力を強化することに合意

・経済安全保障の強化を現実のものとすることを決定。首相の訪問に合わせて「重要金属分野における協力に関する日仏宣言」が採択され、経済安全保障の強化を現実のものとすることを決定し、「重要金属分野における協力に関する日仏宣言」が採択された。

・また、両国間の強固なパートナーシップの中心となる経済・産業分野、特に民生用原子力、宇宙、航空、イノベーション分野における協力の構築についても議論し、そのため、5月22日から25日までパリで開催されるビバテクノロジーショーでは、日本が注目を集める国となる。

・インド太平洋がいかなる形の強制も受けず、国際法の尊重に基づいた、自由で開かれた包括的な空間であり続けなければならないインド太平洋における協力を強化することに同意

・特に森林保護、エネルギー転換、インフラ、海洋安全保障の分野で、地域諸国の主権を強化することを目的とした協力を発展させることに合意

・G7広島プロセスの継続性と「人工知能」に関するサミットを踏まえ、グローバル・ガバナンスの問題、特に人と地球のためのパリ協定、人工知能(AI)についても議論

・2024年パリオリンピック・パラリンピック競技大会と2025年大阪万博を見据えた人的、文化的、スポーツ交流にも言及

・両国の管轄当局間の協力を強化するために、いくつかの領事事件について意見交換

 この会談のメインはガブリエル・アタル首相と岸田首相の会談がメインであったと思われ、その後、ガブリエル・アタル氏はX(旧Twitter)で日本の首相との会談を友好的にポストしています。

 日本での詳しい報道はよく把握できていませんが、最初に出てきたのは、岸田首相が持って行ったプレゼントが「ドラゴンボール」のキャラクターを題材にした江戸切子のグラスや孫悟空やクリリン、亀仙人のこけしだったという記事が出てきて、会談内容についてはほんの数行で「えっ?そこ?」とちょっとガッカリしました。

 まあ、正直なところ、一般のフランスのメディアはこの前日の記事を除いて、岸田首相の来仏のニュースはほぼスルー。色々と、叩かれる以上に、これほどまでにスルーされる方が寂しい気がします。

 この数日後に中国の習近平主席がフランスに到着したときは、打って変わってその日の夜のトップニュースとして扱われ、その日の夜にはエリゼ宮でディナー、翌々日には、マクロン大統領が幼少時代にバカンスを過ごした場所に招待して、ランチというまるで別格扱い。

 世界情勢における中国の位置づけというものもあるでしょうが、それにしても、あまりの違いに愕然とさせられます。


岸田首相来仏


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2024年5月2日木曜日

15歳の少年の殺人事件 逮捕された少年と母親 

  


 シャトールー(フランス中央部・サントル・ヴァル・ド・ロワール地域圏)で起こった15歳の殺人事件は、未成年の超暴力(ウルトラ ヴァイオレンス)が問題視されている中、殺人事件の被害者、加害者ともに15歳というあまりに若い年齢や、当初は理由がはっきりわからなかったり、ほぼ同時に加害者の母親まで逮捕されたということで、大きな波紋を呼んでいました。

 被害者がアフガニスタン国籍であったことから、イスラム教がらみの事件であるとか、移民政策への非難の声が一斉にあがったりもしていました。

 ところが、次第に、この少年の逮捕・拘留から事情聴取で事実が明らかになりつつあり、そもそもは、この被害者と加害者は、以前からの顔見知りであり、被害者が他の仲間とともにラップバトルを始め、2人はののしり合いになったと言われています。つまり喧嘩が始まったのです。

 加害者の弟の証言によると、「最初に手を出したのは、被害者の方で、相手の顔を殴りつけ、鼻血を出した兄は、感情を爆発させてしまった・・兄は彼から殴られることに耐えられなかったのです」と説明しています。

 殴られて、殴り返すだけなら、まだそこまで致命的な結果にはならなかったかもしれませんが、彼は相手に反撃を加えるために、自宅にナイフを取りに帰り、ナイフを持って彼に襲い掛かり、数か所を刺して、そのまま逃走したのです。

 それなら、なぜ?母親まで逮捕されたのか?ということが謎ですが、これは、ナイフを取りに戻ってきた息子の異常な様子に息子の後を追ってきた母親がこのすでに襲撃された被害者の頬を平手打ちしたところが目撃されていたため、一瞬のうちに起こったこの一連の凶行のどの時点から母親が参加しているかが疑われているともされています。

 いずれにせよ、このナイフによる数か所の反撃の一刺しが被害者n心臓を直撃しており、これが致命傷に繋がったことが解剖の結果からわかっています。

 加害者家族は、アフガニスタン国籍ではあるものの、合法的にフランスに滞在していることがわかっており、政府は過剰な移民叩きにならないように、また、イスラム教問題とはなんら関わりのないことで、そもそもは子どもの喧嘩がエスカレートしたものだと強調しています。

 しかし、今年に入ってからも、もうどれだけ14~15歳くらいの超暴力事件がとりあげられたことか? 殺人事件にまで発展してしまうとなると、単にキレやすい・・などという次元を超えています。

 また、詳細はわかりませんが、この母親もかなり異常といえば、異常で、息子がナイフを取りに家に戻ってきて、ナイフを持って出て行こうとするのに驚いて、慌てて、後を追うまではわかりますが、息子が刺してしまった被害者の子どもに平手打ちをくらわすなど、ちょっと考えられない、理解不能なことです。

 相手の男の子は、刺されて(しかも自分の息子が刺して・・)死にかけているのに・・。

 未成年の超暴力はもちろん問題ですが、こういう母親も絶対におかしいです。この加害者の少年はもちろんのこと、この母親もしっかり追及してもらいたいです。


未成年の超暴力 15歳の殺人事件


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2024年5月1日水曜日

2024年 パリ・バゲットコンクール グランプリ受賞のバゲット ユートピー

  


 ここ数年は、パリ市が開催するパリ・バゲットコンクールでグランプリを受賞したバゲットは一度は必ず食べてみることにしています。

 今年もそのパリ最高のバゲットを買いに行ってきました!

 今年は、173本のバゲット(それぞれ異なるパン職人の作品)の中から栄誉ある2024年のパリバゲットコンクールのグランプリに輝いたのは、パリ11区の「ユートピー」というパン屋さんザビエル・ネトリさんでした。

 審査は無作為に選ばれた6人のパリ市民だけでなく、食品業界の専門家やパリ市の選挙で選ばれた役人などで構成される厳しいものです。

 パリ11区にあるそのお店は、ここ数年行ってみたグランプリを受賞したお店の中でも、一段と小さいお店で、わりと近くに由緒ありそうな、ちょっと小洒落て立派なお店があるにもかかわらず、あっちじゃなくて、こっち?と思ってしまいそうな、そんなところが逆に公正に審査されているのかな?という印象を受ける感じです。

 まだ、このグランプリが発表されてから1週間くらいしか経っていないので、混雑しているだろうな・・と思い、パン屋さんが一番空いていそうな時間帯(15時頃)に行ってみたのですが、やはり、少し行列ができていました。

 とにかく、例年のグランプリ受賞のお店に比べてかなり小さめなお店ですが、入って右側には、お店の心意気が感じられるちょっと他のお店では見かけないような、ちょっとこちらにも心を奪われてしまいそうなケーキも並んでいます。




 しかし、グランプリ受賞直後ということで、お客さんの大半はバゲットトラディショナルを買いに来ている人で、ほとんどの人が2本、3本と買っていきます。

 グランプリ効果のお客さんを見込んでのことだと思いますが、ひっきりなしにバゲットを焼いている様子で、「トラディション2本ください!」というと、ホカホカのバゲットを手渡してくれました。たぶん、行列のおかげでしばらくはいつもホカホカのバゲットを買うことができるのだと思います。

 このバゲットトラディション1本1ユーロ20セントです。

 やはり、熱いうちに食べなくちゃ!と、ちょっとお行儀は悪いですが、さっそく歩きながら、バゲットをちぎるとふわぁ~と広がる小麦の良い香り・・。正直、一瞬、「えっ?去年のバゲットの方が美味しかったかも?」と思ったのですが、いやいや、落ち着いて味わってみれば、甲乙つけがたい、さすがになかなかなクオリティーです。

 少し塩味が効いている感じで、今回のバゲットの感動ポイントは、バゲットの焼け目というか、茶色い部分の香ばしさと味わい・・この部分が抜群に美味しいです!



 いつもなら、私は一人なので、せいぜいバゲット1本なのですが(半分だけにすることもある)、グランプリバゲットに関しては、2本買ってしまいます。2本買ったところで2ユーロ40セント。さすが、フランスの国民食です。

 これだけお手軽な値段で確実に美味しいものは、そうそうあるものではありません。

 というわけで、せっかくゲットした美味しいバゲットには、家に美味しいバターが待っているのですが・・せっかくならばと、帰りに通りかかったイタリア食材店でイタリアのパルマ産の生ハムを買ってきました。単純な私はもうあったかいバゲットをかかえてそれだけでもうウキウキしてきます。

 今夜はこのバゲットと生ハムと・・などと考えながら、予めカロリー消費しようと少し歩いて帰ってきました。

 レピュブリック広場からも近く、徒歩圏内ですが、最寄りの駅は、⑤、⑨番線の Oberkampf駅で、この駅からなら徒歩1分ほどです。

 このグランプリ受賞者には、賞金4,000ユーロが授与され、1年間のエリゼ宮(大統領官邸)の公式サプライヤーを務めることになります。

 このインフレ、もしかして、賞金は値上げになってる?と思いましたが、去年と一緒でした。

 たった1ユーロ20セントで味わえる今年、パリで一番美味しいバゲット!もしも、パリを訪れることがあったらば、お手軽に楽しめる特上のグルメです!


☆Boulangerie Utopie 20 Rue Jean-Pierre Timbaud 75011 Paris  月曜休


2024年 パリ・バゲットコンクール グランプリ受賞のバゲット


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2024年4月30日火曜日

約2年ぶりに行ってみたモンマルトル サクレクール寺院

  


 エッフェル塔とかサクレクール寺院など、いわゆるパリの観光地っぽい感じの場所は、観光で来ていたら、行ってみたい場所に挙げられるかもしれませんが、我が家からは交通の便がイマイチということもあり、滅多に行くことはありません。シャンゼリゼやノートルダムなどは、近くに買い物に出かけたりもするので、まだ、そのついでに寄ってみたりすることもあるのですが・・。

 東京に生まれ育って30年近く住んでいましたが、東京タワーに行ったのは、1度だけでしたが、それと似たようなものかもしれません。もっともパリは東京ほど広くはないので、行こうと思えば、そこまで遠いわけでもありません。

 実際、娘が小さい頃は、サクレクール寺院のことを空が近く感じられることもあるのか?「神さまのおうち」と呼んでいて、なぜかサクレクール寺院が大好きで、また丘の上にあるために娘の有り余る体力を消耗させるために、わりと頻繁に出かけたものでした。

 最近は、天気の悪い日も多く、お天気の日には眺めのよい場所を散歩してみるのも悪くないし、ここ数年で色々な場所が変わっているパリの街の様子を知っておくのもいいかと気楽な気持ちででかけたのです。

 最近は、メトロも工事やトラブルが多いので、予め行く先への交通手段をチェックしたところ、サクレクール寺院と入れると、最寄り駅がどうしても②番線の Anvers 駅しか出てこなくて、⑫番線の Abbesses 駅は出てこなかったので、あまり深く考えずに⑫番線は動いていないのか・・と②番線の駅に向かったのです。


 ところが、たしかに最寄り駅として②番線の Anvers 駅は間違いないのですが、まあ駅の上にぐるぐる回って上がっていく階段の長いこと長いこと・・飽きないようにとの心遣いからか階段の壁面にはモンマルトルらしくパリの景色の絵が描かれたりしていているのですが、なんせ長い・・息切れして途中で休みながら上がっていく人も大勢いて、私もその一人で足はガクガク・・。ただし、出口によっては、ここまでの階段ではない場所もあります。



 念のため、一番、近いのは、⑫番線の Abbesses 駅です。

 モンマルトルに来たのは2年ぶりくらいで、サクレクール寺院の前の大階段は、パリオリンピックのロゴカラーにペイントされていました。

 さんざん駅の階段をのぼってきたので、もうサクレクール寺院前の階段をのぼる元気はなく、横から動いているケーブルカーで上に上がりました。このケーブルカーはNavigoやパリのメトロのチケットで乗ることができます。

 サクレクール寺院の下、丘からパリの街を見渡せるスペースには、相変わらずのミサンガや特に柵に記念につけていくためのハート型の南京錠などの押し売りがウロウロしています。しかし、私がとても買いそうもないように見えるのか? 誰も話しかけてきません。買うつもりは全くないけれど、これをいくらで売っているのかな?と思って、「これいくらですか?」と聞いてみたら、「5ユーロ」というので、「ああ、じゃあいりません・・」と言って断ると、「いくらなら買うのか?」と食い下がってくるので、「ごめんなさい、値段が知りたかっただけなので・・」というと、あっさり離れていきました。


売りつけられた南京錠が柵にギッシリ・・これもちょっとどうかなと思う


 こうして、あらためて眺めるとこの手の押し売りの多いこと多いこと・・その日、一番多かったのは、この南京錠売りでしたが、その他、小さなエッフェル塔の置物やキーホルダー、サクレクール寺院の裏手にある絵描きさんがたくさんいるスペースの入口などでも、似顔絵描きのおじさんが客引きをしていたり、横顔を切り絵のように器用に作っていくおじさんも優しそうな親子連れなどを引き留め、勝手に切り絵を始めようとしていたり・・きっと、気弱な人は断りづらいんだろうな・・ちょっと怖いかもな・・などと思ってしまいました。

 サクレクール寺院は少し行列ができていましたが、それはセキュリティーを通るための行列で、セキュリティーといっても大したものでもなく、警備のおじさんが一人立っていて、荷物をばっと開けて見せればあっという間に終わるのでスイスイ進みます。



 パリの街を一望できる高台で、しかもサクレクール寺院という歴史的な壮大な美しい聖堂を見ることもできて、聖堂の裏手には、昔のパリの趣のある街並みを歩くこともあり、レストランなどもたくさんあり、やはりなかなか良い場所です。

 しかし、正直、押し売りやいかがわしい感じの人も少なくないので、注意は必要です。



 聖堂裏手の絵描きさんが固まっているスペースの周りにあるレストランなどは、いかにも観光客相手のお店な感じがしないでもありませんが、観光客相手にぼったくりのような値段なのかな?と思いきや、メニューを見るかぎり、そこまで法外な価格設定ではないようでした。


 丘の上には、大き目のトゥクトゥクのような電車のカタチをした連結自動車がいて、丘の上からメトロの駅を通って丘を一周して(途中、メトロの駅で途中下車可能)戻ってくるらしく、一人10ユーロということでした。

 駅の反対側を下っていくとパリなのにワイン用のブドウ畑などもあって、ほのぼのとした感じの場所もあり、また、けっこうおもしろいお店がたくさんあるので、一日、ゆっくり時間をかけて歩いてみるのも楽しいかもしれません。


 しかし、パリの街を一望できる場所だけあって、足だけで上って行こうとするとけっこうな健脚が必用で、そういえば、以前は、この丘が娘のエネルギー発散に一躍買ってくれていたことを思い出します。

 得意気に階段を走って上って行っては満足気な顔をしてこちらに手を振り、私がのぼっていくのを待ちきれなくなると、また私のもとへ戻ってきては、また得意気に駆け上って何往復もして楽しんでいた娘です。考えてみれば、娘が小さい頃はノートルダム大聖堂よりもサクレクールの方が来ていたかもしれません。

 そんなことを思い出してみると、私にとってもなかなか想い出深いサクレクール寺院です。


パリ モンマルトル サクレクール寺院


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