2023年9月27日水曜日

15歳の少女の不可解な失踪事件

  


 フランスのサヴェルヌ(アルザスとロレーヌの間あたり)の人口が約230人という小さな町で、15歳の少女が突然、行方不明になったという話が大きく報じられています。

 彼女は、土曜日の午前中11時頃に家を出て、ストラスブールに住むボーイフレンドに会いにでかけました。駅までの3キロほどの道のりを電話しながら歩いている様子が11時30分頃までに2人に目撃されています。

 実際には、彼女の携帯電話は11時22分に不通になっていますが、その直前に彼女は自分の乗る乗車予定の時間と到着時間を知らせるため、ボーイフレンドにメッセージを送っています。

 この事件は、彼女が乗っているはずだった電車に彼女は乗っておらず、携帯も繋がらなくなってしまったことから、まず、家族に連絡が行き、比較的早い段階で、彼女の両親は、警察に連絡を入れました。

 のどかな街並みで、街中の人すべてが知り合いのような場所で、突如、何の痕跡もなく姿を消してしまった彼女を家族はもちろんのこと、周囲の人々も大いに心配して、もう数日が経過していますが、未だ行方不明です。

 この事件が失踪事件というのかどうか?わかりませんが、彼女は直前までボーイフレンドに会いに行く途中であり、その時間等の連絡をとっていたことを考えれば、彼女が自ら失踪することは考えづらく、また、彼女が歩いていたと思われる駅までの道には、交通事故等の痕跡もなく、事故とも考えづらく、事件性が高いです。

 彼女の母親はマスコミの前に登場し、涙ながらに、娘の無事を祈っている、そして、捜査に協力して下さっている憲兵隊をはじめ、ボランティアの方々にもとても感謝していると語っています。

 彼女が行方不明になって以来、彼女のカード等が使われた痕跡もなく、彼女の生命の痕跡が絶たれてしまったのではないかと心配されています。

 推理小説のような話でもありますが、人口230人あまりのすべての人々が知り合いであるというような町で、土曜日のお昼近くという時間帯に目撃者が2人だけで、突然、姿を消してしまうというのも不思議な気もしますが、かなりな田舎町、しかも駅までの道のりは歩道ではなく、あまり人目につかないような自転車用のルートを歩いて行かなければならないのです。

 そのルート上にも何も痕跡がなく、また、駅の防犯カメラ等にも彼女は写っておらず、電車内でも彼女は目撃されていないことから、彼女が駅に行く途中で車で連れ去られたのではないか?と見られています。

 彼女が乗っているはずだった電車の到着を待って、駅を何度も歩きまわったという彼女のボーイフレンドの心情を考えるも、いたたまれない気持ちにもなります。もしも、彼女と会う約束をしていなかったら、こんなことにはならなかったかもしれない・・と自責の念にもかられてしまいそうです。

 娘を持つ親として、ちょっと想像するだけでも恐ろしい話ですが、正直、娘がその年ごろに、私は、ほとんどそのような心配をしたことがなく、今さらですが、冷汗もの。このような事件を聞くたびに、よく無事に何ごともなく、育ってくれたことを奇跡のような気がしてしまいます。

 しかし、我が家の場合は、特に娘が未成年の間は、突然、片親になってしまったために、裁判所の監督下にあったということもあり、具体的にこのような心配はしなくとも、娘を一人にすることはできる限り避けていたし、何より、彼女は勉強に忙しくて、休日にボーイフレンドと遊びに行くなどということも全然、ありませんでした。

 しかし、未成年の失踪事件、行方不明事件は、フランスでは年間4万件くらいあるそうで、その中には、自ら家出するようなケースも多く含まれているとはいえ、そんなにいるのか?と、この事件の中で最も驚かされた情報です。

 夫が急に亡くなったときにも感じたのですが、不幸に見舞われたり、また、困難に陥っている人々に対しては、特別ないたわりの情を示し、協力してくれるフランス人の国民性?からも、また、しかも、このようなすべての人々が知り合いのような田舎町での人々の協力体制がどんなに強力なものであるかは、想像に難くないところです。

 もしも、彼女を連れ去った犯人がいたとしたら、間違いなく、この事件が国中で大騒ぎになっていることを知っているはずで、一体、どのような人物がどのような目的で彼女を連れ去ったのか? 異常者であれば、再犯の恐れもあるわけで、出来るだけ早い事件の解決が切望されます。

 また、捜索のために公開されている彼女の写真を見る限り、ブロンドの悲しいほど可愛らしい女の子です。しかし、私の勝手な見解ではありますが、14~15歳という年齢は、やたらと事件に巻き込まれることが多い気がするのは私の気のせいでしょうか?


15歳の少女の失踪事件


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