今年の夏はちょっと不気味なくらい暑くならなかったパリは、新年度、新学期が始まったとたんに暑さがやってきて、こんなに長い夏休みの期間は暑くなくて、学校が始まったとたんに暑くなるのも皮肉なもんだな・・と思っていました。
しかし、この暑さ・・思った以上に長く続いており、ここ数日間は35℃を超える暑さで、今年はあまり、暑さに痛めつけられてこなかった分だけ、ここへきて、しっぺ返しを受けている感じがしています。
今年の8月のパリは、日中、少々汗ばむくらいのことはあっても、朝晩は少々、肌寒いほどで、私などは、のんきに、「そういえば、以前は、こんな感じだったな~、このまま秋になってしまうのかしら?」と、実際にもうセーターや革ジャンなどを着ている人をみかけて、「もう冬服じゃん!いくらなんでも・・」などと思っていました。
このフランス人の季節の変わり目の衣替えの速さは毎年のことながら、舌を撒くところなのですが、今年の場合は、それからまもなくして、真夏の暑さが今頃になってやってきたのですから、よけいに身体には堪えます。
とはいえ、ここ数年の夏の暑さ対策は、もう手慣れたもので、朝の早いうちに家の空気の入れ替えをした後は、シャッターのある窓は、ほぼ締め切り、暑い日差しが入ってくる大きな窓には、板でバリケードをし、遮光状態にして、不思議な空間の中で過ごします。
しかし、こう暑さが続くと朝になっても、さほど気温が下がらなくなってきて、また、数日にわたる暑さからくる疲弊でますますしんどくなってきます。
日本だと日中、一番、気温が上昇するのは14時~15時くらいだという記憶がありますが、フランスの場合は、夏は日が長いせいもあるのか、一番、気温が高いのは17時頃です。
我が家には冷房がないので、暑い時間帯は、むしろ、外出して、美術館や博物館などにいたり、プールに泳ぎに行ったりするものの、もうぐったりしてくると、その往復だけでも、バスやメトロは冷房が効いていなかったりすると、もうそれは地獄のようで、家にこもりがちになります。
寒ければ、着込めば済むものを暑いとなると、脱いだところで暑いし、だんだん頭もボーっとしてくるので、始末に負えないのですが、もう最近は、家には他に人もいないし、洋服は着ない状態で、濡れたパレオを身体にまとって過ごすという、ちょっと他人様にはお見せできない状態でなんとか乗り切っています。
しかし、同時に強い太陽の光は、排気ガスを拡散させるそうで、オゾンが発生し、暑いだけでなく、実際に有害なガスを引き起こしているようで、バカンス期間が終わって、パリ市内の交通量が増えてからのこの暑さは、大気汚染の公害も引き起こしているようです。
それでも、けっこうフランス人は暑さには、強いようで、こんな炎天下でも平気でパラソルなしのテラス席で食事をしていたり、昨日から始まったラグビーのワールドカップの応援でけっこう、パリ市内、あちこちで興奮状態のサポーターを見かけ、暑さ以上の熱気を感じます。
今年のパリの夏は冷夏だったような気がしていましたが、よくよく振り返ってみると、5月から6月にかけては、けっこうな暑さでもあり、今からこの暑さでは、夏真っ盛りの時期はどうなっちゃうんだろう?と思ったし、また、9月の今になって、この猛暑日が続いているということは、結果的には、総合的に夏の暑い時期が長期化しているということで、ただただ異常な気温の上昇というだけではなく、年間を通しての平均気温は確実に上昇しているということです。
こうして、異常な暑さに見舞われるたびに、地球温暖化対策って、大事だな・・などとは思うのですが、この現状を見ると、環境対策は全然追いついていないということなのかもしれません。
9月の猛暑
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