2023年9月19日火曜日

やっぱり美味しかったマドレーヌ Le Comptoir ル・コントワール Ritz Paris

  


 前々から、「ここのマドレーヌは美味しい・・」という噂は聞いていました。しかし、わざわざ出向くほどに、特にマドレーヌが好きというわけでもなく、「Ritz(リッツ)でしょ!そりゃ、美味しいでしょ!それなりのお値段だろうし・・」と思っていました。

 まあ、機会があればね・・くらいに思っていたのですが、たまたま、何なのか?市内が異常に警戒態勢が敷かれていて、通ろうと思っていた道が閉鎖されていて、迂回しなければならなかったりして、たまたま近くを通りかかることになり、「そういえば、あのマドレーヌのお店(実際には、別にマドレーヌだけのお店ではない)、この辺だったかも??」と思いついたら、まさに、その通り沿いだったので、お店を覗いてみることにしたのです。

 お店のウィンドーには、まさに山積みのマドレーヌのオブジェが飾られていて、あ~ここだここだ・・と思って店内に入ると、甘い香りが・・。

 そんなに広くはない店内ではありますが、一応、イートインができるスペースもあって、お菓子が並んでいるケースの前には、行列ができていました。(といっても、セドリック・グロレのようなお店の外まで行列ができて、延々と並ぶ・・というような行列ではありません)


 マドレーヌがお目当てのお客さんが多いとはいえ、それ以外のケーキもしっかり売れています。しかし、まさに、もう拝むという表現がふさわしいようなケーキのお値段は、1個16ユーロ(約2,500円)とか18ユーロ(約2,800円)、少し大きめのものだったりすると、20ユーロを超えるお値段・・もはや、なんだか、国が違うというか通貨が違うのかと勘違いして、金銭感覚がちょっと麻痺してしまうような感じ・・一緒に並んでいるマドレーヌ(1個3.5ユーロ)(約550円)が安く感じてしまうから、おかしなものです。


この写真だと大きく見えるけど、ふつうのケーキの大きさです


 そもそも、マドレーヌは、フランス人にとっては、ほんとうに身近なお菓子のひとつで、スーパーマーケットなどで袋入りで市販されているものでも相当な種類があり、大手のスーパーマーケットではそれぞれが自社ブランドの製品を出しているくらいポピュラーなお手軽なお菓子。そんな一般庶民(私も含めて)が食べるマドレーヌ一袋(5~6個入り)は、ここのマドレーヌ1個のお値段か、それ以下です。

 


 マドレーヌも色とりどり、ナチュール、ショコラ、レモン、キャラメル、フランボワーズ、ピスタッシュ(これだけ1個5ユーロ)、パッションフルーツなどがありますが、たかがマドレーヌに3.5ユーロはやっぱり高い・・。

 しかし、せっかく来たのだから、まあ、ちょっとくらい食べてみたいな・・まあ、まずは基本・・とオリジナル(ナチュール)のマドレーヌ一つだけを買って帰りました。

 そもそも、どうしても、「たかがマドレーヌ・・」という気分が私の中には、あるせいか、どんなに高級なマドレーヌと言ったって、たかがしれている・・と思っていたので、そんなに期待もしていなかったのです。

 でも、値段が値段の高級マドレーヌ、一度で食べてしまうのはもったいないとせこい考えを起こして、半分にして、ひとくちパクッと食べたときの意外な驚き!「えっ?ふつうのマドレーヌと全然ちがう!」。

 そもそも、こんなに高いマドレーヌを買っておいて、期待していないのもおかしい話なのですが、どうせ、大したことない・・と思っていたものが、一口食べて、予想を超えた時に感動することは、そんなにあることではありません。

 思わず、目を大きく開いて宙を見つめてしまう感じです。

 何より、生地がなめらかで、上質なことに疑いの余地はなく、軽くて、やさしい味の今まで食べたことのないマドレーヌでした。

 こうなってくると、他のものにも期待できそうで、細長いクロワッサンやパンオショコラなども買ってくればよかったと悔やまれ、後日、買いにいったときには、すでに売り切れ。



 仕方なく、ショコラとキャラメルのマドレーヌを買って帰りましたが、これらは、中にクリームが入っていて、また、そのクリームが甘すぎず、キャラメルの方などは、キャラメルとはいえ、爽やかな味わいのキャラメルでこれまた別の感動でした。





 頼めば、お土産用に箱詰めしてくれるので、日本へのお土産にすることも可能です。

 ホテル・リッツの方は、ちょっと入りづらい、敷居の高い感じがしないでもありませんが、こちらのパティスリーは、それほど臆することなく入れる感じです。

 まあ、ホテルリッツに泊まることを考えれば、その一辺を味わえるとしたら、まあまあ納得できないこともありませんが、それにしても、この高級スイーツの値段の高騰ぶり、そしてまた、これらが飛ぶように売れているのも不思議な現象だなとも思います。


Ritz Paris Le Comtoir  ル・コントワール 

38 Rue Cambon 75001 Paris 

8:00~19:00 日休


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2023年9月18日月曜日

言ってはいけない言葉

  


 夫が亡くなってしまったとき、突然のことだったし、まったく予想にさえしていなかったdできことに、みっともないことに、私は、少なからず取り乱し、落ち込み、途方に暮れて、あの頃のことは、思い出すのも怖いくらい、一日、一日をどう過ごしていたのか? はっきり思い出せないことと、やけに鮮明に覚えていることとが混ざりあっています。

 私は、胃に蓋がされたかのように、全く空腹というものを感じなくなり、食べられなくなり、眠れなくなりました。家中に何も変わらずそのままに残っている夫の洋服や靴、その他、買い物好きの彼が世界中で買い集めた奇妙な骨董品のようなものなどに囲まれて、ことあるごとに夫を思い出しては、涙があふれてくるのをとめられず、眠れない夜でありながら、このまま夜が明けなければいいのになどと思ったりもしました。

 私のそんな状態とは裏腹に、当時まだ10歳だった娘は、激しく感情を乱す様子もなく、葬儀が終わってすぐに、学校生活に戻り、私も仕事に復帰しました。

 夫のいない家にいるよりも職場や学校の空間にいた方が気が紛れて助かったということもありましたが、やはり、娘のことは、それはそれは心配で、学校に復帰した娘を迎えに行ったときは、再び、無事に学校生活に彼女が戻れたかどうか、どきどきして、先生に娘の様子を尋ねたりもしました。

 彼女の行っていた学校では、夫が亡くなってすぐに、病院から娘を迎えに行き、普段は保護者たりとも学校に立ち入れないところを事情を説明して学校に入れてもらい、彼女のいる教室に授業中にもかかわらず、急に入って行って娘を連れ帰ったこともあり、あっという間に夫の亡くなったことは学校中に知れ渡ることになり、その後は、学校のディレクトリスから直接電話をもらったり、葬儀が終わるまでの間、学校を休んでいた彼女に同級生のお友達のパパやママたちが子供を連れて、学校の授業に遅れないようにと、ノートを届けてくれたり、学校がお休みの水曜日には、自分たちの子供と一緒に預かってくれたりと、これからも学校生活が送れるように一致団結して助けてくれました。

 しかし、人から助けてもらうばかりで、自分は他の人のために何もできないことは、それはそれで、辛いことでもありました。

 最初は特に、もう一日一日を過ごしていくことに必死で、夫の死後の煩わしい手続きに追われながら、精神的にも張りつめていて、また実際にも、これまで夫と手分けしてやっていた様々なことを一人でやってかなければならなくなったため、また、行く先々で、新しい生活環境に変わった事情を説明しなければならなかったりと、生活のリズムを取り戻していくのには、時間もかかりました。

 ことあるごとに涙を流していた私と違って、娘はそのようなことはなかったのが逆に心配なほどで、泣かない娘を心配して、ママ友に相談したりしたこともありました。

 しかし、それからしばらくして、ある日、娘が目に涙をいっぱいにためて、「かわいそうな子だと言われたくない・・」と私に打ち明けてくれたことがありました。

 彼女の言葉に私はハッとさせられて、そんな彼女の気持ちに胸が痛くなったことがありました。「かわいそうに・・」という言葉は、一見、人を傷つける言葉には聞こえないし、暴力的な言葉でもありません。また、ごくごく身内の本当に近い存在の人だったらば、いたわりの言葉にもなりうる言葉でもあるかもしれません。

 しかし、人々が何気に口にしかねない「かわいそうに・・」という言葉は、実は、けっこう人を傷つける言葉ではないかとその時に思いました。実際にかわいそうなことになっていても、かわいそうだと思われたくないのは心情です。

 でも、このことがあって、私は、より、しっかりしていかなければいけないと思ったし、彼女にこれまで以上の愛情を注がなければ・・、そして、今まで以上に色々な経験をさせてあげたいと思ったことも事実だし、また、彼女自身もそんなことを言われないように、彼女なりの努力をしてきたと思います。

 あれから、もう10年以上が経って、おそらく彼女のことをかわいそうだと思う人は、あんまりいないんじゃないかな?と思っています。


言葉 禁句


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2023年9月17日日曜日

欧州連合 TikTok へ3億 4,500万ユーロの罰金

  


 今年の7月の段階で、フランス上院調査委員会は4ヶ月間にわたる調査と専門家、研究者、学者、政治指導者、TikTok側のフランスの代表らとの約30回の公聴会を経て、ソーシャルネットワークの利用と個人データの利用に関する報告書の結論を発表し、TikTokに対して、年齢制限、時間制限、危険なコンテンツについて扱いなどについての要請を行っていることを明らかにしていました。

 この要請は、少なくとも21項目に及ぶもので、この段階で回答があったのは、その20%ほどで、残りの80%に対しては、なんら対策がとられていない状態ということで、一定の猶予期間を設けた後、2024年1月までに、これが改善されない場合はフランスは、TikTokに対して停止措置をとると発表していました。

 そして、その2024年1月を待たずして、問題は、フランスだけでなく、欧州連合全体が問題を追及し、欧州連合は、未成年者のプライバシーに関する欧州データ保護規則 (GDPR) に違反したとして、TikTokに対して、ヨーロッパで過去最高となる3億 4,500 万ユーロの罰金を課すことを発表しています。TikTokはこの罰金を3ヶ月以内に支払わなければならない・・と。

 以前のフランス上院調査委員会の調査の際にも非常に問題視されていたものでもありますが、この中国で誕生したSNSサービスのツールが中国当局との強力な連携の上に成り立つものであり、ユーザーに関する情報がアルゴリズムファイリングを通じて全て中国当局に収集されていることに対する懸念でもあります。

 欧州連合全体で1億3,400万人のユーザーを抱えているTikTokに回収されるデータ量は、膨大なものであり、特に未成年のユーザーも多く、今回の違反(罰金対象)とされているのは、親の TikTok アカウントをティーンエイジャーの TikTok アカウントにリンクできる「家族接続」モードに関連したものであると言われています。

 TikTok の広報は、「今回の決定、特に課せられる罰金の金額には同意しかねる」と異を唱え、次のステップを検討中であると回答しています。

 他の欧州連合の国々、ひとつひとつの対応はわかりませんが、少なくともTikTokは、この欧州全体の違反通告、罰金措置とともに、フランスからの改善要請と警告(年内までに改善されない場合は、フランス国内ではTikTokは停止)を受けているわけで、TikTok側が言っている次のステップは、どういうことなのかはわかりませんが、どちらに対しても、彼らがあっさりと要請を受け入れないことだけはたしかなようです。

 と同時にこのような問題があるたびに、日本人の私としては、フランスや欧州全体がこれだけ警戒しているTikTokというツールに対して、日本はなんらかの対策をとっているのだろうか?と少々心配になります。

 彼らが収集しているデータは、ヨーロッパからだけというわけではなく、どこの国からも同様に収集しているわけで、日本だけが例外ということはないのです。

 TikTokが未成年者のデータの処理を理由に罰金を課せられたのは、これが初めてではなく、 2019年にアメリカで570万ドル、2021年にオランダで75万ユーロ、イギリスで昨年4月に1,270万ポンドの罰金を課せられています。

 つまり、この程度の罰金では、まったく懲りずにいるということなのです。


TikTok 罰金


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2023年9月16日土曜日

新年度の始まりとともに、急激に増加しているコロナウィルス感染

  


 フランス公衆衛生局は、ここ1週間で急激にコロナウィルス感染者が増加していることを警告しています。

 もう、また~~?と言いたくなるところですが、救急医療が処置したコロナウィルス患者数は、8月最終週からの1週間では、3,488件、9月に入り、4日から11日の間に4,067件に増加しました。その前まではわずか7%増でしたが、1週間で17%増となり、その後は22%増と3週間連続で上昇傾向が続いています。

 この傾向は、学校に戻って最初の 1 週間の子供たちに特に顕著にみられる傾向であり、大人ではわずか 12% であったのに対し、子供では 58% 増加しています。過去の感染の経過を参考にするならば、子供が学校で感染してきたウィルスが家庭内に広まり、今度は大人に感染が拡大し始めるというこれまでの実績を考えれば、これからさらに2週間後くらいになると、本格的に感染が拡大してしまうことになりかねません。

 これにつれて、救急外来の受診も増加しており、救急患者の数は30%増と堅調に?増加しており、救急患者の約3分の1が入院措置になっているそうです。

 ただし、体調を崩して救急外来に訪れる人々の多くは、もはやコロナウィルスを疑うことはなく、風邪をひいた・・と言ってやってくるそうで、たいていの場合はドリプラン(パラセタモール)を飲んで、2~3日安静にしていればよい程度のもので、このような人々のことを、一部ではコビデットと呼んでいるそうです。

 しかし、今回の感染拡大も依然として、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人々にとっては、深刻なケースに陥る危険があり、フランス公衆衛生局は、10月17日から予定していたワクチン接種キャンペーンを10月2日に前倒しすることを発表しています。

 今年のワクチン接種には、欧州規制当局によって承認された新変異種XBB.1.5 対応のファイザーの新しい適応ワクチンが使用される模様です。

 また、フランス公衆衛生局は感染後重症化リスクの高い人に関しては特に症状が出た場合は早期の検査を推奨しています。 なぜなら、早期の段階ならば、感染が悪化しないための抗ウイルス薬(ファイザー社のパックスロビッド)を処方できる可能性があるからということです。

 喉元過ぎれば・・ではありませんが、すっかり、日常生活に戻っている今、ワクチン接種をするかどうかは、これまですでに数度にわたり、ワクチン接種をしてきた時と違って、なんとなく、またさらに続けて大丈夫だろうか?という抵抗もあり、また、差し迫って、危険を感じていないことから、さらにハードルが上がったような気もします。

 研究によると、欧州では、ほぼ全人口が感染歴があることが示されており、また、感染によって、ある程度は免疫を獲得し、守られていると考えることもでき、また、同時にファイザーとモデルナのメッセンジャーRNAワクチンには、特に若い男性において心筋炎(心筋の炎症)のリスクがあることが報告されていることから、無差別にワクチン接種を行うことは避け、フランス、ドイツ、イギリスでは、リスクのあるグループにのみ毎年追加免疫を行うことを推奨するという体制を固めつつあると言われています。

 気温が下がってくるとウィルスが活発になることから、秋以降は感染が増加することは、必須なのでしょうが、とりあえずは、こまめに手を洗うこと、うがいをすることなどの日本人ならば、決して特別ではない地道なことが大事かな?くらいに思っています。

 どのみち、ワクチン接種キャンペーンは10月以降、ワクチン接種に関しては、かかりつけのお医者さんとも相談して、決めようと思います。


コロナウィルス感染急増


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2023年9月15日金曜日

コンコルド広場にできているラグビーヴィラージュ ラグビーワールドカップ2023パリ

  


 現在、フランスでは、ラグビーのワールドカップが絶賛開催中で、このワールドカップが始まる少し前に見かけた工事中だったコンコルド広場のオフィシャルショップが完成したところを見てみようと出かけたところ、コンコルド広場全体が、ラグビーヴィラージュとなっていて、大きなオフィシャルショップだけでなく、巨大スクリーンが設置され、そこでは、現在進行中の試合の模様が中継されていました。

 私が訪れた日の夜には、フランスの試合が開催される予定だったためか、このラグビーヴィラージュ周辺は、大変な警戒ぶりでした。

 少し歩こうとシャンゼリゼから歩いて行こうと思ったのですが、通常ならば、シャンゼリゼを下っていけば、コンコルド広場に到達するのですが、これがシャンゼリゼの途中、グランパレを過ぎたあたりで、通行止め。

 やたらと警察車両が止まっているので、何ごとか?と思いましたが、警察車両がたくさん待機していることは、決して珍しいことでもないので、そのまま通り過ぎたのですが、それにしても警察官の数も半端ではありません。

 あと5分くらい歩けば・・というところで、いよいよ本格的に歩行者さえもシャットアウトで、警備にあたっている警察官を捕まえて、コンコルド広場には、入れるのでしょうか?と聞くと、迂回していくしかないとのこと・・。

 結局、想像以上に歩くことになり、コンコルド広場に入るかなり前の道にも警官がたくさんいて、「ラグビーショップに行きたいのですが・・」と言ったら、荷物チェックのうえ、道を通してくれました。

 最寄りのメトロの駅(①号線コンコルド駅及びチュイルリー駅)は閉鎖されており、せっかくのラグビーヴィラージュに簡単にアクセスできないことは、フランスの現在の治安を物語っています。

 しかし、このワールドカップの期間(9月8日~10月28日)限定のラグビーヴィラージュは、その背景には、シャンゼリゼやエッフェル塔、チュイルリー公園などが広がる絶景のスペースです。


 ラグビーヴィラージュの中には、巨大スクリーンの他に、大きなステージが用意され、簡単に遊べるミニラグビー場や障がい者用(車いす用)のスポーツエリア、飲食店のスタンドなどが、いくつかあり、コンコルド広場って、こんなに広かったっけ?と思わせられるスペースになっています。





 飲食店のスタンドもそんなに多くはない中、ビールは、スポンサー企業であるアサヒスーパードライが独占状態で、さすがに他にワインやジュースもある中、フランスでビールがアサヒのスーパードライだけ・・という場所もそうそうないことで、これを機に日本のビールがもっともっとフランスでも広まってくれればなぁ~と思いました。



 コンコルド広場は、来年のオリンピックにも、いくつかの試合が開催されるアーバンパークとして利用されることが発表されていますが、このラグビーヴィラージュは、おそらく、その予行演習のようなテストケースのようなものでもあるのかもしれません。



 しかし、今回のように、実際にコンコルド広場で競技が行われるわけでもないのに、こんなに凄い警戒態勢で、大変な迂回を強いられるわけなので、オリンピックになったら、もうパリの街中は、自由に移動することが不可能になるのではないか?と、ちょっと、ウンザリしないでもありません。


ラグビーヴィラージュパリ ラグビーワールドカップ2023


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2023年9月14日木曜日

フランス発 肺がん治療ワクチン Tedopi について

  


 フランスのバイオテクノロジー企業 Ose Immunotherapeutics が開発した肺がん治療ワクチン Tedopi が化学療法と比較して、死亡リスクを40%以上軽減するという研究結果ががんに関する医学専門誌に掲載され、がん治療に光が差したと話題を呼んでいます。

 このニュースは肺がん治療に関わる人々にとっての大きな朗報であることには違いありませんが、現在のところは、このワクチンは、すべての肺がん患者を対象としたものではなく、最も重篤な患者、再発した患者、転移のある患者、既存のすべての治療に抵抗があるが免疫療法にすでに陽性反応を示した患者のみを対象としています。

 つまり、この研究結果は、かなりの末期患者を対象としたもので、この臨床試験の結果も、「肺がんの末期患者の44%以上がこのワクチン接種後1年後も生存が確認されており、平均すると3ヶ月半の生存期間の延長がみとめられた」というもので、必ずしも完全治癒するというものではありません。

 しかしながら、化学療法などと比較すると、副作用等も3分の1に減少するため、治療に際して患者さんのQOL(生活の質)も向上するとしています。

 このワクチンは、現段階では、いわゆるワクチンでイメージされる予防のためのものではなく、治療薬であり、免疫反応を引き起こす抗原を選択し、免疫系のキラー細胞である T リンパ球は腫瘍細胞を認識し、それらを排除する働きを利用するという、コロナウィルス対応のRNAワクチンを思わせる感じです。

 病気に特有の病気の異常を特定し、ワクチンによってこれらの異常に特異的に対処する免疫系の細胞を生成することが可能になり、患者自身の免疫系が病気に関連する細胞を根絶するというものです。

 このメッセンジャーRNAタイプのワクチンは、コロナウィルス予防のワクチン開発のために、急激に普及し、研究も進みましたが、元来は、がん治療に有効であるという考えのもとに開発されてきたものでした。

 このワクチンは腫瘍学者によれば、これは「がんとともに生きるすべての患者に大きな扉を開くものであり、本当に大きな希望をもたらすものである」と断言しており、肺がんと同時に転移のある膵臓がんや再発した卵巣がんに対する検査も進行中です。

 しかし、このワクチンも、現段階では、治験の段階であり、一般化されるかどうかは、未定であるものの、比較的可能性が高いとも言われています。

 Tedopiは2027年に販売認可を申請予定としていますが、さらなる新たな治験でテストされる必要があるようです。現在の治験の結果を見ると、治験ゆえ、あらゆる治療を試みたにもかかわらず、効果が認められず、他に手立てがない場合に行われているもので、その前段階に使用した場合の効果に関しては、発表されていません。

 しかしながら、これはフランスの5,000人から7,000人の患者に相当するもので、このワクチンを製造するバイオテクノロジー企業は、世界中で年間10万人の患者を対象とするものになることを見込んでいるそうです。

 以前は、ガン宣告=死亡宣告のようなもので、告知されないケースなどもありましたが、この研究が進んでいけば、ガンも治る病気として認知される日がやってくるかもしれません。


フランスバイオテクノロジー 肺がん治療ワクチン Tedopi


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2023年9月13日水曜日

フランスでの iphone 12 販売禁止の理由

  


 奇しくも iphone 15が発表された日にフランス ANFR(国家周波数局)は、9月12日のプレスリリースで、Appleに対し、規制されている許容量を超える電波を発する iPhone 12の販売を中止するよう要請したことを発表しました。

 これは、この機種の電波がヨーロッパで規制(認可)している比較している閾値を超えているためであることから、この措置はフランスだけに留まらない可能性があります。

 また、ANFRは、この問題について、2週間以内に同社が対策を講じない場合は、この製品の、すでに流通している商品に対するリコールを命令する用意があると警告しています。

 一応、携帯は持ってはいるものの、まるで、その知識に疎い私にとっては、一体、なんのことやら、わからないのですが、この販売禁止の理由は、過度に高い波動の放出が原因とされており、最近実施されたテストで、携帯電話を手に持ったり、ポケットの中に入れたりしたときに人体が受信する電波を測定した結果、比吸収率の限界を超えたことが関連していると言われています。

 このテストによれば、フランスでは、携帯の電波は、4 W/kg に制限されていますが、 iPhone 12 の場合は 5.74 W/kgであったとされています。

 具体的にどのようにこの閾値が設定されているのかはわかりませんが、一応、様々な観点から設定されているであろう数字なので、これを看過することはできないのもわかります。

 しかし、この iPhone 12 は、2020 年にリリースされたもので、すでに3年も経った今になって言われるのも、なんで、発売前にちゃんとチェックしてくれなかったの?とモヤモヤします。

 現在、発売になったばかりの iphone 15の前にすでに iPhone 12の後には、13、14が出ていて、それに関しては、販売禁止の対象になっていないということは、これらに関しては、問題がないのだとは思われますが、それにしても、販売する企業側も、販売を許可する側も販売前にその検証がなされていなかったことは、遺憾に思います。

 同時に、今や携帯なしでは生活できない気がしてしまうほど、全ての人々に浸透しているからこそ、このような検証がなされ続けることは必要なことではないかと思っています。


フランス iphone 12 販売禁止


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