2023年7月21日金曜日

私の私的な外出の大半は食べることが目的 最近のマイブームは、モンパルナス駅

  私の父は、大変、食べ物にうるさい人で、また、味覚が鋭く、舌が肥えていて、そのうえ、大変、わがままであったので、母は父の食事の支度には、ものすごく神経を使っていて、牛肉なら、ここの店、魚なら、ここの店、佃煮は、ここ、餃子の皮はここの・・などなど、食材を買い集めるだけでも、なかなか大変なことで、食卓に出てきても、口に合わないものだと、お皿を遠のけて、箸もつけずに不機嫌さを丸出しにするような人だったので、私は、どんなものでも、家族が楽しく食事ができればいいのに・・と思っていました。 夫と出会ったときには、何を出しても「美味しい!美味しい!」と感激してくれる人だったので、「やっぱり家族が楽しく食事できる家庭が幸せだな・・」と思いつつも、そのうち、「この人、ほんとに、味、わかっているんだろうか?」、「わかってないな・・」、「これはこの人には、もったいないかな・・」などとさえ思うようにもなっていました。 しかし、悲しいかな、父の味覚の鋭さと好みは、怖いくらい娘に隔世遺伝しており、娘は、本当に味覚が鋭く、また、好みも父の好みと似ていて、なんだか、いつまでも父に憑りつかれているような気もしていました。 一方では、そんな父のおかげで、結果的に、私も弟も食育は優良な?教育を受けてきていたわけで、また、美味しいものに向かう姿勢などは、我が家のDNAではないか?と思われる執着ぶりで、結果、弟は食品関係の会社に就職して、けっこう頑張っています。 私自身についても、日常の食生活、食材の調達などを、あらためて、考えるてみると、生活の場がパリということで、特に日本食などを作ろうと思うと、1ヶ所で欲しい食材が揃わないということもありますが、結局は、少しずつの買い物を、これは、あそこ、あれなら、あそこ・・と、結局は母と同じようなことをしていることに気付き始めました。 家のすぐ近くにカルフールがあるので、たいていのものは、そこで間に合うといえば、間に合うのですが、定期的にアジア食材を扱うタンフレール、パリストア、KIOKO食品、パン屋さんは2~3軒くらい、その他にお気に入りの生ハム屋さん、ケーキ屋さん、チョコレート屋さん・・などなど、私はなんで?こんなにいつも食べ物を買い廻っているんだろうか?と苦笑してしまいます。 ラファイエットグルメなどに行けば、かなり色々なものが揃っているとはいえ、同じものでも値段も若干高めだったり、やはり、それぞれのお店に行った方が、新しいものを見つけたり、お店の人に色々と教わったりもするので、楽しいのです。とはいえ、ラファイエットグルメも時々は覗いているのですが・・。 そのうえ、美味しそうなレストランがあるといえば、飛んでいくので、私の私的な外出は、ほぼ食べることが目的の外出がほとんどです。 最近、その外出先に加わったのがモンパルナス駅で、ここには、ブレグジットのためにパリ市内の多くの場所から姿を消してしまったM&S(マークスアンドスペンサー)(イギリスのスーパーマーケットがあり(ここでは、マフィンなどのパンや紅茶、クッキーなどを買います)、ヨーグルトファクトリーというアイスクリーム屋さんがあり、ボルドーのカヌレ屋さん La...

2023年7月20日木曜日

電気料金の値上げは当分、止まらないらしい・・

   つい、この間、電気料金の請求書が来て、金額を見て、「えっ?また上がった?」と思ったばかりでした。 私は、細かい値段について、「え~~?高~い!」などと、言ったりするわりには、一度、払ったものについては、すぐにその値段を忘れてしまう、よく言えば、根に持たないタイプではあるのですが、電気代に関しては、過去にあった EDF(フランス電力)の桁を間違えられて引き落とされた事件以来、自動引き落としを取りやめたままで、いちいち請求書を確認してから、ネットで振り込むようにしています(以前はいちいち小切手を書いて送っていた・・)。 そんなわけで、電気料金に関しては請求書が届き、また、この請求書は、ごくごくたまに必要になる住居確認の証明書として必要になることもあるため、保管してあったりもするので、なんとなく、他の支払いに比べて、否応なしに、その金額には、センシティブなところがあります。 (電気代の引き落とし間違いの時には、その間違って引き落とされた金額を返金してもらうのに、一言の謝罪すらなく、挙句の果てに逆ギレされて、おまけにえらい時間がかかるというすごく嫌な思いをしたのです) しかし、「え~高い?」と思った金額よりもさらに、「8月1日から政府は電気料金の10%値上げを発表」という知らせを聞いて、また、ビックリ!、いったい、どこまで上がるのかと思いきや、これは当分続くようで、来月の10%値上げに続いて、2024年2月、8月、2025年1月に着々と17%ずつ上がっていくという話もあります。 半年ごとに17%増とはかなりショッキングな話です。 それでも、現段階では、フランスの電気料金はヨーロッパでは最低の部類に入ると政府は胸を張っており、これは電気料金に対して、政府が拠出している電力シールド(値上げから国民を守る政策)のために、これだけの値上げに抑えられているのであり、これまで実際に国民が支払うべき電気料金の43%を政府が負担していたものを約37%に引き下げることによるものとしています。 政府は、景気回復の兆し(といっても、一部だとは思うけど・・)とともに、この電力シールドを段階的に廃止していく方針です。 経済分析評議会(CAE)は、裕福な世帯からはこのシールドを早々に撤廃し、最も不安定な人々への援助を強化するように勧告しています。裕福な世帯からすれば、電気料金の値上げくらいは、大した痛手ではなく、最も不安定な人々への援助が強化されれば、彼らの助けにはなりますが、結局、一番痛手を被るのは、中流階級かもしれません。 しかし、電気料金などの値上げは、結果的に全ての料金に反映されるものでもあり、インフレは止まらないということになります。 また、今回、そして、今後の電気料金の値上げには、風力発電所や太陽光発電所の強化のための工事資金も含まれており、これらの工事費は、電力消費者の請求書の一部によって賄われています。...

2023年7月19日水曜日

パリのメトロはマスク率ほぼゼロ

   この間、久しぶりに日本にいる友人と電話で話していて、「日本はまだ、けっこうマスクしている人がいるんだよね~」という話を聞いて、びっくりしました。 もう、はっきり記憶にもないくらいなのですが、私も多分、春ごろまでは、一応、マスクは持ち歩いていて、メトロやバス、つまり公共交通機関が混んでいたりするとマスクをつけたりしていたこともあったのですが、正直、彼女と話をするまでは、いつのまにかマスクのことは、すっかり忘れていました。 パリはすっかりバカンスモードに入り、観光地をのぞいては、「やっぱりみんなバカンスに出ているんだな~」と思うくらい、人が減ってきた気がしますが、路線にもよるので...

2023年7月18日火曜日

2024年から運転免許証がスマホに取り込めるようになる!

   フランス政府は、現行の運転免許証に加えて、2024年には、デジタルの運転免許証がスマホに取り込めるようになると発表しました。 なにかと、トラブルの多い車の検問ではありますが、この検問の際の運転免許提示をスマホに取り込んだ運転免許証で提示することが可能になります。運転している時に車を停められると、まずは、免許証の提示を求められるのが普通ですが、この際の免許証不携帯というケースが少なからずあって、このご時世、特に若者は、スマホを持たずに出かけるということも考えづらいので、携帯に取り込んでおけば、いつでもどこでも忘れることなく、提示できるようになるわけです。 スマホに取り込んでおけば、紛失ということもないわけで、免許証自体は、大切に家に保管しておいて、スマホだけ持っていればいいわけで、大変、便利になります。 このスマホに免許証を取り込むには、アプリをダウンロードする必要がありますが、スマホの種類にかかわらず、どんな機種にも対応できるようになっているので、難しいことではありません。 これまでにも、ヘルスパス(ワクチンパスポート)の時なども、アプリをダウンロードして、そこにワクチン接種済証明書を読み込んで、スマホで提示したりしていたこともあったので、免許証の場合もそんな感じなのかな?と思います。 また、このスマホ免許証の場合は、これまでの交通違反の履歴などのデータや、残りのポイントなどにも自分でアクセスして、確認できるようになるそうで、これまでの免許証よりも、さらにグレードアップする感じです。 また、この交通違反に関して、政府は同日、麻薬やドラッグを使用して運転した場合は、自動的に免許停止の措置をとることを発表しています。現在、フランスで起こっている自動車による事故の5件に1件は薬物使用者によるものであると言われており、また、薬物使用による自動車事故による人身傷害事故、死亡事故に関しては、これまでの「過失傷害罪」や「過失致死罪」から、「路上傷害罪」、「路上殺人罪」というカテゴリーを創設し、他の不本意な傷害事故とは区別し、より重罪であることを区別できるようにするとしています。 そもそも、運転免許以前に違法である薬物使用で事故をおこせば、免停になるのは、当然のことだと思いますが、もはや、飲酒運転についてではなく、薬物使用運転について言及しなければならなくなっているほど、薬物が蔓延しているということには、フランスの麻薬当の薬物問題の深刻さを思い知らされます。 アルコールに関しては、フランスでは、血中アルコール濃度が...

2023年7月17日月曜日

ガンの余命宣告は残酷か否か

   私にとってのごくごく近い家族は、祖父母はもちろんのこと、両親も夫も、すでに他界してしまっているので、娘をのぞいて、もう誰もいません。私の年齢だと、さすがに長寿国、日本だけあって、私の友人たちも、両親のどちらかは、まだ健在・・とまではいかなくても、健康上、様々な問題はありつつも、どちらかはまだ残っているという人が多く、「だんだん大変になってきた~」などという話を聞いても、介護できる親がいることを羨ましく思う気持ちもありました。 しかし、反面では、家族を見送る辛さや悲しみを思い出すと、私は、もうあんな思いをすることはないんだな・・と、ちょっとホッとするというか、そういう過程も私は...

2023年7月16日日曜日

RER B線でホームから突き落とされた女性死亡

  もともと、RER B線(パリ市内も通るパリ郊外線)は、あまり治安のよいイメージではありませんでしたが、今年に入って同じ路線で、2回目の死亡事故が起こったというので、ちょっと、ウンザリしています。 この路線は、CDG(シャルルドゴール空港)に行く際に利用する路線で、以前は早朝や夜遅かったりすると、列車内で襲われて荷物を奪われたりする危険があるので、空いている場合は、できるだけ、孤立しないように人のいる車両に乗った方がいいとかいう話は、よく聞いた気がします。 ところが、今回の事件は、祝日の朝、9時半頃、パリ14区のシテ・ユニヴェルシテール駅のホームに立って、電車を待っていた52歳の女性がいきなりすごい勢いで線路に突き落とされ、駅に入ってきた電車にはねられて死亡するという恐怖の事故が起こりました。 検察によると、ホームに突き落とされた女性は、一度、立ち上がったものの、電車の急停車が間に合わずに、轢かれてしまったという残酷なもので、被害者の恐怖はもちろんのこと、現場を目撃してしまった人にとっても、かなり衝撃的な場面であったに違いありません。 犯人の男は、その場からはすぐに逃走しましたが、その日の午後3時40分頃に、ヴィトリー・シュル・セーヌ(ヴァル・ド・マルヌ県)のスーパーマーケットで万引きをして捕まっており、その際に朝、RER...

2023年7月15日土曜日

2024年のパリ祭のパレードとオリンピックの融合

  心配されていた今年のパリ祭のシャンゼリゼでのパレードは、ほぼ、いつもどおり滞りなく行われました。なぜか、この日はいつもお天気にも恵まれる感じで、いつもながら、フランス人でもなく、ただフランスに住んでいるというだけの外国人の私でさえも、フランスを誇らしく感じる日でもあります。 凱旋門を背景にシャンゼリゼの緑の街路樹には、トリコロールのフランス国旗がたなびく絶好のロケーションの中、その中央を隊列を組んで行進してくる様子は、やはり、何度、見ても、ため息が出るほど美しい光景です。 このパレードはシャンゼリゼ以外にはあり得ないように思ってしまいますが、なんと、来年のパリ祭のパレードのルートは、パリオリンピックのために、ヴァンセンヌとナションの間を通るルートに変更されることが発表されました。 2024年のパリオリンピックは、7月26日に開会されますが、このパレードのルート変更は、現行のパレードの終着点となっているコンコルド広場がスケートボードなどの新しい都市スポーツ分野の会場となるためと言われています。 しかし、来年の、このパリ祭のパレードの中には、聖火リレーが組み込まれる予定になっているそうで、オリンピック聖火は7月14日にパリに到着し、2日間かけて、パリ1~20区の全ての区を廻ります。 オリンピック聖火はシャンゼリゼはもちろんのこと、...