2024年6月11日火曜日

国民議会解散 マクロン大統領の驚きの決断に政治的激震

  


 マクロン大統領は6月9日日曜日、欧州選挙での極右勢力の圧勝を受けて国民議会の解散を発表し、国内外に大きな波紋を呼び起こしています。

 極右勢力が圧倒的な勝利をおさめたことも驚きでしたが、それに輪をかけた驚きです。


 エマニュエル・マクロン大統領は日曜日の演説で、「これは欧州を守る政党にとって良い結果ではない。したがって私は何事もなかったかのように振る舞うことはできない」と語っています。

 憲法第12条によれば、「共和国大統領は、首相および議会議長と協議の上、国民議会の解散を宣言することができる」とされているので、あくまでも合法的なことではあるのですが、それにしても、これは、欧州選挙の結果に対しての解決策としても、彼にとって、さらに悪い状況を生むリスクも充分に孕んでいる危険な決断でもあり、この解散総選挙が行われた後には、結果が彼の望まないものであったとしても、再び解散・・ということはできません。

 この国民議会解散と解散後、早期に行われるとされている選挙に対しては、国民から多くの抗議の声があがり、さっそくあちこちでデモが起こり始めています。なんと、あまりにも急な日程でこの選挙の第1ラウンドは6月30日、第2ラウンドが7月7日という、これまた驚きの急展開の日程が提示されています。



 このマクロン大統領の驚きの発表の翌日には、日中には、マクロン大統領の母校であるアンリーキャトル高校(パリでは超有名な名門校)には、100人以上の学生が集まり、抗議の声をあげました。

 「私たちはRNの成功に反対し、マクロン大統領が下した危険な解散決定に反対していると言うためにここに来た!バカロレアが迫った時期ではあるが、授業よりももっと重要なことだ!」と。さすがにエリート校、アンリーキャトルといえば、とてもふつうの高校生が行ける学校ではなく、本当に寝る間を惜しんでどころか、通学の時間さえも惜しんで勉強するために、わざわざ近所に部屋を借りてまで勉強するような学生たちです。

 また、夜には、レピュブリック広場で極右と左派の連合を求める数千人規模の集会がおこっています。


 

 政治の大きな決断に対して、決して黙ってはいないフランス人のこの大きな反応は、当然のこととはいえ、これが大きな社会的なうねりとなる可能性は少なくありません。

 ましてや、フランスは、その選挙のすぐあとにパリオリンピックを控えており、極度の警戒体制が敷かれている状態。現段階では、オリンピックムードなど吹っ飛んでしまった感じがあります。

 そもそも欧州選挙の結果は、全く予想していなかった結果であったとしても、マクロン大統領のこの国民議会解散、総選挙の決断は、あらゆる意味において、リスキーであるとしか言えません。

 どうにも、大統領として2期目に入ってからのマクロン大統領は、極端に強気な発言が多く、いちいち波紋を呼んでいる印象がぬぐえず、もう少しまるくおさめる方法はなにのだろうか?と思ってしまいます。

 とりあえず、この国民議会解散により、現在、国会で審議中の立法作業などは、全て中断されます。大統領の宣言により、国民議会は解散されますが、選挙結果が出るまでは、現閣僚が当面の時事問題を管理していくことになります。

 しかし、この国民の抗議の声がどこまで燃え上がるかは、予想がつかず、これ以上、騒ぎが広がれば、暴動に発展し、また街中が燃えることになりかねず、さっそく、内務相は、暴力的行為に走らないようにと呼びかけています。


欧州選挙 国民議会解散 選挙


<関連記事>

「農民たちの怒りにマクロン大統領が再び火をつけた」

「マクロン大統領の大規模記者会見生中継の圧倒的な存在感」

「フランス新首相にガブリエル・アタル氏就任 史上最年少34歳の首相」

「世界中に轟き始めたフランスの政情不安とマクロン大統領の孤立」

「火に油を注いだマクロン大統領35分間のインタビュー」

 







2024年6月10日月曜日

パリのB級グルメおススメのお店 クルドサンドイッチ URFA DURUM

 


 

 パリで美味しいレストランを探すのは楽しいのですが、一般的なフレンチのレストランやブラスリーなどは、まあまあ基本的には、どこに行っても同じようなメニューが中心で、それぞれに特色があるとはいえ、やはり、そうそう続けてとなると、やっぱり感動が薄れてきて、退屈になってしまいます。

 そんな中、最近、私が気になっているのは、ストリートフードに近いような、いわゆる日本でいうB級グルメのようなタイプの食べ物で、これは、異文化が混在するパリでは、今まで、私があまり注目していなかったけれど、探してみると、これまたけっこう色々あるので、最近、気になるところは行ってみるようにしています。



 今回、ご紹介するのは、知人がやたらと激押ししていた「クルドサンドイッチ」ですが、正直、私はこれまで「クルドサンドイッチ」なるものを知りませんでした。

 それがまた、全く観光客相手っぽい感じでもなく、煌びやかなお店でもなく、むしろ、どちらかというと小汚い(失礼)、まったく飾らないお店で、メニューも少なく、小さなお店というのに、常に繁盛しているという地元民に根付いている感じのお店であることにも興味をそそられたのです。



 私が、ふだん、あまり行く地域ではないため、地理にも疎く、恐る恐る探して行った感じなのですが、意外にもその周辺には、なかなか興味深いお店も多く、美味しいパン屋さんなども見つけてしまいました。



 看板はボロボロ、お店の間口も狭いのですが、食事時でもないのに、数人の人がサンドイッチができあがるのを待っていました。クルドサンドイッチは、要するにケバブのようなものなのですが、狭いお店の一画で、淡々と若者が二人で麺棒で生地を次から次へとのばしていて、黙々と生地を石窯で焼いています。



 その隣では、注文のあった分の肉を焼いてくれます。牛肉、地鶏肉、羊肉、ひき肉とメニューはそんなに多くはありませんが、その場で串に刺して焼いてくれるのであつあつでジューシーでしっとりとしていて、とても美味しいです。



 私が気に入ったのは、味付けがとてもシンプルなところで、ソースなどを一切使っておらず、肉そのものの味が素晴らしく、また肉と一緒になっている野菜(サラダや赤玉ねぎやトマトなど)とのバランスが最高で、飽きのこない味です。



 また、なによりもこの生地(ピタパンのような生地)が、のばしたばかりで焼いているため、しっとりしていてモチモチで外側の焼け目の部分とモッチリした感じが最高です。

 しかも出来立てが食べられるためにアツアツで美味しい・・そして、お値段がお手頃価格で、どれも10ユーロ以下です。なんなら、いくつか食べられちゃいそうです。

 お店のお兄さんたちも、感じよくて優しくて、まじめに淡々と楽しそうに仕事している感じも好感を持てます。

 こんなお店、近所にあったら、週1くらいで通いたいような、そんなお店です。

 わざわざ、パリに旅行に来て、行きたいと思うかどうかはわかりませんが、フレンチばかりでちょっと飽き飽きしてきたという方には、マクドナルドなどのファストフードではなくて、こんな感じのB級グルメのお店を味わってみるのも楽しいかもしれません。


🌟URFA DURUM

 58 Rue du Fauburg Saint-Denis 75010 Paris 日休


<関連記事>

「最近のマイブーム パリのヴィエノワズリーの美味しいお店」

「私の私的な外出の大半は食べることが目的 最近のマイブームは、モンパルナス駅」

「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer のババ・オ・ラムとピュイ・ダムール PATISSIER STOHRER」

「私史上、パリ最高のケバブに感激! パリの美味しいケバブ屋さん Doni Berliner Paris」

「ファラフェル激戦区 パリ・マレ地区の美味しいファラフェルのレストラン2選」

「パリで食べられる世界一のピザ PEPPE PIZZERIA ピッツェリア・ペッペ」

「パリのおススメ ハンバーガーレストラン シュワルツ Schwartz's」

 

2024年6月9日日曜日

突然の停電に一瞬、慌てるもそれなりに満喫する自分

  


 夜10時を少し過ぎたころ、突然、家の中の電気が消えました。「あれ?ブレーカー落ちた?」と思って、ボックスを見に行くと、たしかにブレーカーが落ちていました。ふつうは、このブレーカーを上げれば、電気はすぐにつくのですが、ブレーカーをあげても、すぐに落ちてしまいます。

 まあ、しばらくすれば、ブレーカーもあがるだろうとタカをくくっていたら、いつまでたっても戻らなくて、ちょっと焦り始めました。

 うちは、なにからなにまで電気なので、電気がないと何もできません。一応、管理人さんにSMSでメッセージを送ったものの、夜中のことで、返信なし・・それも仕方ありません。

 私は電気系統のことは、本当に弱くて、夫が存命中は、夫頼み・・、娘が成長してからは娘頼みにしていて、娘が独立して、私が一人暮らしになるときに、一番、心配だったのは、この電気系統のトラブルでした。

 当時、そんなに携帯電話は、どうしても持ちたいと思っていなかったのですが(今から考えると携帯なしは、考えられないけど・・)、もしも、電気が全てダウンした場合に、電話もネットで繋がっているために、携帯がない場合は、どこにも連絡がとれなくなってしまう・・と、やっぱり非常時の通信手段として携帯はいるな・・と大げさにも命綱のように考えていたのでした。

 昼間のことならば、管理人さんに電話して、きてもらえるのですが、夜中ではどうしようもありません。とりあえずは、もう今晩は何もできないから、もう早々に寝てしまおうと思ったのですが、唯一、気になるのは冷蔵庫です。

 夜の間は、もう冷蔵庫は絶対に開けないようにしようと思い、少しでも冷たい状態が長引くようにと、気安めと思いながらも、冷凍庫に入っている保冷剤やアイスノンを全て冷蔵庫に移しました。

 こんな時に限って、携帯の充電も充分ではなく、あまり無駄遣いはできません。

 もう今晩は、ジタバタしても仕方ないので腹をきめて、ろうそくを引っ張り出してきて、何本かのろうそくに火を灯しました。日頃、宵っ張りで夜中もわりと起きていて、常にパソコンとか、YouTubeなどをつけていて、音や映像に溢れているのですが、思いがけない静かな夜、風の音までが聞こえます。

 ろうそくの炎が暖かみのある優しい灯りであることも忘れていました。

 しかし、これで火事・・なんてことになっては大変なので、寝室ではろうそくは一本だけにして、読書をすることに・・。電子機器は苦手と言いながらも、実のところは、それにまみれて生活しているわけで、そう考えてみると、いつの間にか振り回されてる感がなきにしもあらずです。

 停電というハプニングに焦りつつも、こんなに静かな夜にどこかホッとする時間を過ごせて、こういう時間もいいな・・と思ったり・・。

 そして、同時に少々の停電でも、しっかり、その時間をそれなりに楽しめる逞しさというか、ずうずうしさが私の中でも定着してきたかな?と、なんとなく、そんなことを自分で嬉しく思ったりもしたのでした。

 昔の私だったら、不安で眠れなかったりしただろうな・・と。

 翌朝、起きると、いつの間にかブレーカーは戻せるようになっていて、結局、一晩だけのことでしたが、原因は何だったのかは、わかりません。


停電


<関連記事>

「冷蔵庫が壊れて、慌てて新しい冷蔵庫を買いに行きました・・」

「フランス人はすぐにパニックになって騒ぎを大きくする」

「インターネット不通の一日の恐怖 想像以上のネット依存」

「「電気料金滞納しても、電気は止められなくなる」措置は電気料金値上げのための布石か?」

「電力供給会社が開始する計画停電の予行演習」

2024年6月8日土曜日

パリオリンピックの五輪 エッフェル塔に設置

  


 パリオリンピック開催の50日前、エッフェル塔にオリンピックの五輪が取り付けられました。この五輪の取り付け作業は、夜中に1時間半ほどかけて行われたということで、パリジャン・パリジェンヌたちが目覚めたときに、「いつのまにかオリンピックの五輪が掲げられたエッフェル塔に生まれ変わっていた・・!」と驚くように演出?、サプライズ的な感じにしたかったようですが、日中は、観光客がもっとも多い場所でもあるエッフェル塔で、夜間でなくては、取り付け作業は不可能です。

 「スペクタキュラー」と呼ばれるこれら 5 つの巨大なリングは、オリンピックの強力なシンボルであり、オリンピックごとに開催都市の象徴的な場所や建造物に設置されます。

 オリンピックを開催する都市は、その中でも、もっともシンボリックな場所にメインの五輪を設置するそうで、2012年のロンドンオリンピックでは、タワーブリッジに、2021年の東京大会では、お台場湾だったそうです。

 それにしても、パリの場合は、もう他にないでしょ!というくらい最もシンボリックなエッフェル塔に五輪が掲げられることは、その絵面からしても、ちょっと出来すぎ?という気もしてしまう感じで、もうさんざん、イメージ画像が出回っているせいもあるかもしれませんが、既視感さえ感じられるくらい、もしかして、もともとこの五輪のマーク、エッフェル塔についてた?と思ってしまうくらい、なんかピッタリな印象を受けました。

 

 エッフェル塔の 1 階と 2 階の間に設置された五輪は、幅約 30 メートル、重さ 30 トン、各リングは高さ 15 メートル、直径 9 メートルで、安全性はもちろんのこと、エッフェル塔やパリの光景の中でのバランスなども計算しつくされたものです。

 また、この五輪には、リサイクル鋼材が使用されているということで、しっかりエコアピールもしています。

 こうして見ると、やはり「今だけ!感」がありありで、実はその瞬間はいつでも今だけではあるのですが、五輪の設置されたエッフェル塔を一度は拝んで、記念に写真の一枚くらいはとっておこうかな・・と思ってしまうのですが、そんな風に思うのは、私だけではないようで、いつもにも増して、観光客は、この五輪のついたエッフェル塔をある種の特別感をもって、興奮して迎えているようです。

 いわゆる「期間限定」というやつには、みんな弱いのです。

 リングには 100,000 個の LED が付いており、日中はリングの色が維持されますが、夜になるとリングは白く点灯し、夜になってもリングは消えずに、浮いているように見えるようにデザインされています。この五輪は9月8日のパラリンピック閉幕までエッフェル塔に設置されています。

 しかし、エッフェル塔は治安の悪い場所でも有名、特に夜間などは、充分に警戒してお出かけになることをおすすめします。


パリオリンピックの五輪 エッフェル塔


<関連記事>

「パリの治安の悪化再び エッフェル塔近辺で暴力を伴った強盗事件で一晩で12人逮捕」

「2024年パリオリンピック始動 シャンドマルスからヴェルサイユ宮殿まで!」

「エッフェル塔のふもとで27歳の女性が5人の男に強姦された事件 真夜中のエッフェル塔は危険」

「東京オリンピックの閉会式 パリではみんなが大熱狂だった!」

「フランスで見ていた東京オリンピックの開会式」

「パリ市内を爆音で低空飛行するオリンピック準備のヘリコプター」





 

2024年6月7日金曜日

東京都のマッチングアプリと結婚感

 


 日本についてのニュースをフランスの報道で知ってびっくりすることも時々あるのですが、今回の「東京都のマッチングアプリ」についてもフランスの報道で知ったことのひとつです。

 フランスにもマッチングアプリはけっこうあるようで、時にはメトロの広告にズラーッと張り出されていたのを見たこともあり、「こんなの・・メトロにまで広告出すんだ!」と驚いたこともありました。

 フランスには、政府がこのようなアプリを立ち上げている例は現在のところはないために、物珍しさとともに、やはりフランスとて、少子化問題は捨て置けない問題のひとつであるため、興味をそそられたプロジェクトであったに違いありません。

 このフランスの「東京都のマッチングアプリ」に関する報道では、その背景にあるフランスよりもずっと深刻な日本の少子化問題についての説明が付け加えられており、それはそれで、「なるほど・・」などと妙に再認識させてくれたりもします。

 「2023年の日本の出生数は8年連続で減少、日本における死亡者数は出生者数の2倍となった。OECDの報告書によると、日本での法的婚姻外での出生率は依然として約2%と非常に低いため、日本の婚姻率の低下が日本の出生率低下の主要な要因とされている。」

 国民の高齢化の加速は、多くの活動分野における労働力不足など、ますます重大な問題を引き起こしている・・と、このアプリ設立の背景を説明。

 登録するには、法的に独身であることを証明する書類を提出し、結婚するパートナーを探しているという内容の書類に署名する必要がある。また年収を証明するために納税通知書も提出する必要があり、日本のマッチングアプリでは収入の申告が求められることが多い・・とも説明しています。

 また、「日本の女性の多くは一人暮らしを好む」と解説しているのにも、「へっ?」と思います。

 日本の出生数の減少を食い止めるため、東京都は今夏、独自の出会い系アプリを開始し、仲人役を務めようとしているが、SNS上では、アプリの開発資金を都民の税金で賄うことに否定的な意見も湧き上がっていると説明。

 実際には、どれだけの人が利用するかはわかりませんが、個人的には、プロジェクションマッピングなどよりは、ずっとマシ・・なかなか出会いの機会がない人にとっては、意外にこっそり使う人もいるかもしれないではないか?と思っています。

 結婚については、特に積極的に結婚したくない・・と思っているというより、あんまり積極的に考えずにズルズルしてきたら、結婚しなかった・・という人が多い気もするのですが(私の周囲にも多い・・)、だからといって、日本の少子化を食い止めるために結婚しよう!などと考える人もあまりいないだろうし、ほんのちょっとのキッカケがあったらいいかもしれないとも思うのです。

 また、親世代の意識の変化も影響しているような気がします。今の親世代(結婚適齢期の子どもを持つ親)はマイルド・・。自分が若い頃に受けた結婚への外圧を考えれば、やっぱり今の若者が結婚しなくなっているのもわかる気がします。

 私の親の世代は、やたらと適齢期のようなものを気にする感じもあり、私の母なども、「とにかく、一度でいいから結婚して!」とか、やたらと結婚をせかすようなことを言っていたし、20代半ばを過ぎると、どこからか次々とお見合い写真が回って来たりしていました。

 今から考えると、なぜ?そんなに「一度でいいから結婚して!」などと無責任なことを言っていたのか、私にはわからないのですが、いつまでも子どもを結婚させないでおいておくことに、まあ世間体が悪いという風潮があったのだと思います。

 しかし、現在、自分が親になって思うことは、娘には、良い人がいたら、結婚してもいいと思うし、できたら子どもを産んで育てるという経験はした方が良いとは思うけれど、「必ずしも結婚しなくても・・むしろ、クズと結婚するくらいなら、結婚しなくていい・・」と思っています。

 海外にいるから思うことなのかもしれませんが、とんでもない男につかまって、酷い目に遭っている人もけっこう見てきたからかもしれません。

 今の日本に、私のような考えの親が多いかどうかはわかりませんが、少なくとも、私の親世代よりも、世間体が悪いから結婚させなきゃ!と必死になっている親も少なくなっているのかな?とも思います。


東京都マッチングアプリ


<関連記事>

「できる女性ほど、ダメ男に引っかかる説 フランスでの離婚」

「国際結婚の夫婦喧嘩」

「ロックダウン中でも恋愛を求め続ける恋愛大国フランス マッチングアプリの成功」

「離婚率も高いが再婚率も高いフランス 子育て期間も長くなる」

「親元を離れない若者の増加 フランスのタンギー現象」

「国際結婚の家事・育児の分担ーフィフティフィフティ」

 

 

 







2024年6月6日木曜日

偽造食料品の急増に思うこと

 


 フランスでは、清涼飲料水、お菓子、スナック類、乳製品、調味料などなどの偽造食料品が急増しており、年間150万の偽造食品が押収されており、1年間で4倍も増加しているようです。

 これらは、有名な大手メーカーの正規の食料品のパッケージを真似て偽造しているもので、ロゴの文字が一文字違えてあったり、その商品の顔ともいうべくパッケージのキャラクターなどが一部、違うアクセサリーをつけていたりと、パッと見では、気が付かない場合も多いそうです。

 問題は、これらの商品は、成分リストについての表示が不十分で、品質が保証されたものではないため、Unifab (製造者組合)は、健康被害にもつながるため、これらの偽造食料品には注意しましょうと呼びかけています。

 そして、この見分け方の目安として「通常の市場で販売されている商品の価格を3で割った場合、商品の品質が変わっている場合、ラベルに誤字がある場合・・、販売されている商品は詐欺商品である可能性がある」としています。

 これらの偽造食料品は、一般的には、大手のスーパーマーケットなどでは、ほぼほぼ扱われていないようで(スーパー側の信用問題に関わる)、通常はネット上や露店などで販売されているとのことですが、そもそも、この消費者たちは、偽造食料品であることを承知で購入している感も拭えません。

 そもそも、ネットで購入する場合は、ある程度、まとまった量を購入(こういった極端に安い食料品などは)することが多く考えられるため、特に調味料(ケチャップ等)に関しては、レストランなどの業者で購入していて、二次的被害を広げている可能性も考えられます。

 しかし、ここまでの偽造食料品ではないにせよ、今年初め頃に問題になった「ネスレのミネラルウォーターがミネラルウォーターではなかった事件」など、大手ブランドでさえも、ごまかしの手口は政府がらみとも言えないようなカタチで水面下で動いていたりしたことを考えれば、世の中、大なり小なり騙し合いみたいな感じでウンザリしてきます。

 海外から入ってくることが多いこれらの偽造食料品について、取り締まりをしているから、これだけ押収されていることが発覚しているわけですが、言わせてもらえば、個人的に家族がほんのわずかばかり日本から送ってくれる荷物などへの規制は、やたらと厳しくなり、送ってもらうときにも税金を支払わせ、受け取るときにまで税金をとられるという、どうにも納得のいかない厳しさで、どうして、個人をこれだけ締め上げておいて、偽造食料品で金儲けをしている会社には、こんなに抜け道があって、フランス国内にちゃっかり入り込み、挙句の果てには消費者に対して注意して買わないようにしましょうとか、健康被害のリスクがありますとか・・まったく、そっちの方をもっとなんとかしてよ!とモヤモヤします。

 この偽造食料品は、少しでも疑いがある場合、騙された消費者は14 日以内に商品を返品し、「SignalConso Web」 サイトで報告を行うことができます。「そして何よりもその製品を消費しないでください」としていますが、そもそも、そんなことは承知で購入している人が大多数だと思うので、それよりも、偽造食料品販売サイトを摘発してよ!と思うのです。

 そして、個人が家族や友人から送ってもらう正規の食料品に関しては、もうちょっと優しくしてよ・・と思うのです。


偽造食料品


<関連記事>

「日本からの小包受け取りに課税されるモヤモヤ・・」

「フランスの12月の恐怖の配送事情を垣間見た!」

「フランス生活の修行の一つ 「届くはずの荷物を待つ」」

「ネスレグループのミネラルウォーターは、違法精製水を販売していたという大スキャンダル」

「オリジン・フランス フランス産のラベルには注意しなければならない」




2024年6月5日水曜日

シャルルドゴール空港の詐欺広告 ロストバゲージ販売

  


 インスタグラム(Instagram)を覗いていたら、CDG(シャルルドゴール空港)の広告サイトが出てきて、「BAGAGE PERDU」(ロストバゲージ)を売っているというCDG空港の広告で、「ロストバゲージになったまま放置されている荷物を1つ1.95ユーロで売ります!」というものがあって、いろいろと、突っ込みどころが満載だな・・と思いながら、見てみました。

 もともと「ロストバゲージでおなじみの・・」というか、ロストバゲージは珍しくはないヨーロッパの空港(個人的には、CDGで荷物がなくなったことはありません)で、昨年だったか、一昨年だったかの空港のストライキ、また、それに重なっておきた荷物輸送のベルト?機器の故障などで、夏のバカンスのはじめの頃だったと思いますが、荷物が空港に山積みになり、持ち主の手に戻るのに数ヶ月かかるとか、もう回収不可能だ・・なんて話もあったので、そういえば、常に空港には、ロストバゲージ・・持ち主の手に渡っていない荷物が恒常的にあるのだろうな・・などと思ったのです。

 日本でも鉄道の忘れ物などが、時々、チャリティみたいに売られているという話も聞いたことがあるので、CDG空港でも、こういうのってあるのかな?と一瞬、思いました。

 しかし、それにしても、誰のものか?中身は何なのか?もわからないままに、スーツケースごと売るってどうなのよ? 買うにしたって、気味悪いだろし・・などと、この小さなインスタの中の広告に、一瞬のうちに色々なことを考えました。

 結論を先に言えば、これは詐欺なのですが、この広告は、広告料を払って掲載してあるもので、Instagram側は広告料を取って、詐欺広告を流しているわけで、「なんで規制しないの??」と思いました。

 このロストバゲージ販売のサイトは、パリ・シャルルドゴール空港になりすましたサイトで、本物のシャルルドゴール空港のサイトではありません。

 この広告では、「私たちの空港には紛失した荷物を保管するスペースがなく、空港ではさまざまなアイテムや電子機器が入ったスーツケースをたったの1.95ユーロで販売している」というものです。

 調べてみると、これは、最近に始まったものではないらしく、以前にもFacebookでも同様の詐欺広告が流されて、警告が出されています。

 結局、この詐欺は、購入しようとした者の銀行データを回収して、その銀行からお金を抜き取るというものです。

 InstagramやFacebookなどのSNSで、意外な情報に出会えることもたくさんあるのですが、それに乗っかるカタチで、必ずこのような詐欺も登場するので、いざ、もしも、購入・・と思いきる段に、一度、冷静に考える必要があります。

 このシャルルドゴールの詐欺サイトによるロストバゲージ販売は、ご丁寧に実際にこれを利用した感謝と喜びに溢れる客を装ったコメントまでついています。

 個人情報をうるさく言うわりには、なにかを購入する際のカード情報などには、ついうっかりしがち・・SNSには、有用な情報とともに詐欺も溢れています。

 しかし、ロストバゲージを販売とは・・詐欺にしてもすごい発想です。


シャルルドゴール空港 ロストバゲージ販売


<関連記事>

「シャルル・ド・ゴール空港 ストライキのための大混乱」

「シャルル・ド・ゴール空港のロストバゲージの行方」

「エアフランスのロストバゲージは45日経っても戻らない上に90日後には捜索も打ち切り」

「最後の最後まで不安だったフライト トランサビア航空」

「パリ オルリー空港ターミナル4 システムダウンで大混乱」