昨年の年末は、コロナウィルス感染の広がり方が半端ではなく、ちょっと出かけると、すぐにTous Anti Covid(フランスのワクチンパスポートと感染者追跡アプリ)のアプリにアラートが来て、「感染者に接触しているので、すぐに検査してください」という通知が来るし、ブースター接種が待ち遠しい感じで、もうコロナに感染していないのは奇跡的な感じもしていたので、もしもインフルエンザとコロナウィルスとダブルチョップで襲われることがあったら、大変だと思い、普段は通知が来ても無視していたインフルエンザのワクチン接種を受けていました。
インフルエンザワクチンなど、もう何十年もやっていなかったこともあるのか、ワクチン接種後は、体調を崩し、熱を出したりしました。
それでもワクチン接種をしたということは軽くインフルエンザに罹ったようなものなので、まぁ、あり得ることだと、ひたすらドリプラン(アスピリン)を飲んで寝て、数日後には、復活。それから状態が落ち着いてから、コロナウィルスのブースター接種を受けました。
それから、私は2回目のブースター接種を7月に受けていますが、また、年末を迎えてフランスのコロナウィルス感染は確実に上昇しています。しかし、今年は、コロナウィルスの感染者は昨年ほどではないものの、今年はインフルエンザと細気管支炎との三つの呼吸器感染症の同時流行ということで、また、別の脅威がやってきています。
やっぱり今年もインフルエンザのワクチンをした方がよさそうだ・・と思いながらも、昨年ワクチン接種後に体調を崩したこともあり、ちょっと腰が引けていました。
しかし、呼吸器系感染症のトリプル流行の影響で、なんとドリプランの製造が間に合わなくなっているというニュース。フランスでドリプランといえば、アスピリン(解熱・鎮痛剤)の代表的な存在でフランスでは、日本のように風邪薬や鎮痛剤の種類が多くなく、なにかというと、とりあえずドリプラン・・というくらいの薬で、どこの薬局に行っても、いつでも黄色いドリプランの箱は山積みに置かれている薬なのです。
それだけ、もともと服用する人が多い薬なので、いつでも、どこの薬局に行っても、ドリプランだけはいつでも山積みなのに、それがなんと不足しているとは驚きです。
そのうえ、先週あたりから、フランスは氷点下の世界に突入して、寒さが一段と厳しくなってきました。氷点下・・マイナス2℃、3℃ということは、冷蔵庫の中よりも寒いのですから、これはたまりません。
もはやマスクは重要な防寒具の一つで、耳にまでマスクをしたいくらいです。夏の猛暑の時には、寒い方がまだマシだ・・着ればいいんだから・・などと言っていたくせに、寒ければ寒いで、やっぱり寒いのも嫌なのです。
これは、いよいよやばいと思い、届いていたインフルエンザのワクチン接種券をもって薬局に行くと、すぐにできるわよ!ということで、その場でやってもらうことに・・。薬局のレジで受付を済ませると、「じゃあ、ちょっと、あっちの部屋で待ってて・・」と言われて、待っていると、受け付けしてくれた人とは別の男性が部屋に来て、「マスクを外してください・・」と・・。
えっ?ワクチン接種になぜマスクを外すの?と怪訝な顔をすると、「え?PCR検査ちじゃないの?」と、どうやら、検査に来ているのだと勘違いしている様子。おそらく、現在のところ、インフルエンザのワクチン接種をする人よりも圧倒的にPCR検査をしに来ている人の方が多いことがうかがえます。
考えてみれば、パンデミック以来、ワクチン接種にしてもPCR検査にしても、すっかり薬局に来る機会が増えたもんだと思いながら、受けつけしてくれた女性を待っていると、間もなく彼女がやってきて、「腕を出してください・・」と促され、腕を出したところで、「風邪ひいてませんね、熱ありませんね・・」と確認。そのうえ、「今年のワクチンはちょっと痛みが強いかもしれないし、その痛みが2日くらい続くかもしれないし、場合によっては、熱が出たりするかもしれません・・でも怖がらないで・・大丈夫だから・・」と思いっきり怖がらせるのです。
もう腕をまくっている状態で、そんなことを言われて、「先に言ってくれれば、やめてたかも知れないの!今になってそんなこと言わないでよ!・・」と半べそをかきながらも、もう今さら引くに引けない状態。まるで子供の注射イヤイヤ状態。
たしかに、いつもよりは痛い感じはしたし、翌日まで腕は痛かったものの、今年は、熱を出すことはありませんでした。
帰りに「ドリプランが不足しているって聞いたけど・・」と聞いてみたら、なんで知ってるの?みたいな顔をして、ちょっとびっくりされましたが、「大丈夫、まだ、うちには在庫あるから・・」と軽くいなされました。
それにしても、ここのところのフランスの冬はこんなに寒かったかな?とちょっと、引くほどの寒さです。ここ2年間、冬の間、あまり出歩かなかったせいか、今年の氷点下の冬はことさら寒さがきつく感じます。
しかし、尻込みをしていたインフルエンザのワクチン接種もドリプラン不足と極寒に後押しされて、ようやく済ませました。
毎日のように公共交通機関や屋内でのマスク着用を義務化にするかどうか?という話をしていますが、フランス人の間でも、2年前のようにマスクを毛嫌いする感じは薄れ、必要があればする人も増えたので、ずいぶん、フランスも変わったな~~と思いながら、防寒具としても、今年はマスクが手放せない・・なんならカシミアのマスクが欲しい・・などと思っているのでした。
インフルエンザワクチン接種
<関連記事>
「フランスを襲うコロナウィルス、細気管支炎、インフルエンザの呼吸器系トリプル感染症」
「体調不良で一気にダウン・・インフルエンザかコロナか? まずはコロナの検査から・・」
「3回目のコロナウィルスワクチンの前に、インフルエンザのワクチン接種をしてきました!」