2020年8月31日月曜日

フレンチパラドックス 先進国で意外と肥満の少ないフランス

 娘が冬用のコートが欲しいと言って、ネットでコートを探していました。先日、ネットショッピングで注文したコートは、無事、届いたものの、生地がいま一つで、ポケットもないということで、返品してしまったのです。 それで、別のコートを探そうと、再び、ネットをのぞいていて、これどうかな?この色どう?などと、一緒にサイトを見ていたら、メーカーによっては、必ずしもスタイル抜群のモデルさんばかりではないことに気づいて、驚いたのです。 最近は、痩せすぎは良くないという風潮からか? ごくごく、その辺りにいそうな決してスマートではないモデルさんも使われているのです。とはいえ、メーカーによっては、従来どおりのスタイル抜群のモデルさんを使っているところもあるにはあるのです。 しかし、そもそもフランスでは、フレンチパラドックスと言われるように、アメリカなどのように極端な肥満体型の人は、あまり見ることがありません。フレンチパラドックスとは、フランス人が、相対的に喫煙率が高く、脂肪が多く含まれる食事を摂取しているにも関わらず、冠状動脈性心臓病にかかることや肥満体型が比較的少ない学説から生まれた造語です。 フランスには、フランス人が大好きなバター・チーズ・クリームなどの乳製品、フォアグラやパテ、サラミなどの肉類を加工した脂肪と塩分を豊富に含んだ食品が溢れているのです。 フランス人はアメリカ人と比較して4倍の量のバター、60%増のチーズ、3倍近い豚肉を食べているそうですが、にも関わらず、フランス人の方が圧倒的に肥満が少ないことをバラドックスと表現されているのです。 これには、同時にフランス人が摂取している赤ワインが影響しているとも言われていますが、フランスでは、地味に学校給食などでの食事の提供にかなり配慮がされている結果とも言えます。 テレビなどの広告では、5...

2020年8月30日日曜日

フランスでの安倍首相の退任の報道

   フランスのテレビニュース等で日本についての報道がされることは、あまりありません。 私もフランスに来て、20年以上になりますが、日本について最も大きく報道されたのは、東日本大震災についての報道でした。あの時は、どのチャンネルもトップニュースの扱いで、朝、起きて、習慣のように、何気なくテレビをつけたら、ジャポン、ジャポネ、ジャポネーズ・・の連呼に、まだ、しっかり目が覚めていなかった私もさすがに、画面に目が釘付けになりました。 寝ぼけ眼で見えたテレビの映像は、津波の映像で、海だか川だかもわからない大波に車や家が流されている衝撃的な画面を呆然と眺めた朝を今でも忘れることができません。 その後も被災地の様子や原子力発電所の放射能の問題など、フランスのテレビ局が製作した、いくつもの番組がかなり長い期間、報道されていました。 その時に比べると、今回の安倍首相の辞任については、さすがにスルーされることはありませんでしたが、辞任を発表した当日の夜のニュース(45分ほどの番組)の最後に、わずか1〜2分の尺で、「日本の首相・SHINZO...

2020年8月29日土曜日

ことごとくフランス人の習慣が裏目に出ているコロナウィルスの感染拡大

                   フランスのコロナウィルスの新規感染者数、一昨日は、6000を超えて、びっくりしていたら、昨日は、軽やかに7000超え(7379人)で、毎日のように5000・6000・7000と1000人単位で増加しています。 昨日、買い物に出かけたら、グッと人も増えており、「あ〜みんな、帰ってきている」ことを実感しました。まあ、来週には、9月に入り、学校も始まることですし、当たり前のことです。毎年、夏の終わりに空いていたパリにあっという間に人が戻って増えてきて、また、混雑した街に戻ることをちょっと残念に思うのですが、今年は、少しわけが違います。 フランス人が何より大切にしているバカンスの結果が今の感染状況ですし、挨拶がわりにビズー(頰と頰を合わせる)をしたり、握手をしたり、とかくスキンシップが多い習慣も、靴のまま家に入る習慣も、お風呂にあまり入らない習慣も、マスクを嫌う習慣?も、ことごとく彼らの日常の習慣は、コロナウィルス感染対策には、裏目にでることばかりです。 昨日、パリ・マルセイユなどで、全域が屋外でも全てマスク着用が義務化されたこと等を受け、オードセーヌの製薬研究所を訪問し、マスコミの前に立ったマクロン大統領も、「マスクがたとえ、恥ずかしいものであり、痛みを伴うものであったとしても、ウィルスの循環を避けるためには、どうしても必要なものであることを述べました。 彼は、「私もあなた方のようにマスクを着用するのは好きではないし、ラテン民族である私たちにとって、ソーシャルディスタンスを取ることは、私たちの習慣にはありません。しかし、現在の状況は、それらが合理的な方策であり、ウィルスと共存する方法を学んでいかなければならない」と続けました。 大統領自身がマスクが恥ずかしいとか、嫌いだとか、痛みを伴うなど言うのも、正直すぎて、ちょっと驚くところですが、「何としても国単位での再ロックダウンは、避けなければならない」と訴える彼の必死さが表れています。 この新規感染者数の爆発的な増加は、4月以来の記録を更新中で、ロックダウン解除以来、ヨーロッパの中では、危険とされていたスペインを追い越し、メキシコを追い越し、ブラジルに迫る勢いです。 それでも、今のところは、まだ重症患者数は、そこまで増加はしていませんが、実際に、陽性患者の中でも、症状が見られる人の割合が増えており、若者の間で広がった二次感染の結果として、50歳以上の年長者の入院が増えており、現在の統計によると、一人が...

2020年8月28日金曜日

とうとうパリ全域マスク着用義務化・新規感染者6000人超え

           フランスのコロナウィルスの感染状況は、8月の一ヶ月間で悪化の一途を辿っています。 すでにレッドゾーンに指定されていたパリ(イル・ド・フランス)とブーシュ・ド・ローニュ(フランスのプロバンス・アルプ・コートダジュール県)に加えて、セーヌサンドニ、ヴァルドマルヌ、オードセーヌ、セーヌエマルヌ、エソンヌ、ヴァルドワーズ、イブリーヌ、サルト、ローヌ、ジロンド、オートガロンヌ、エロー、ガール、ヴァール、アルプマリティーム、グアドループ、マルティニーク、ガイアナの合計21の地域がレッドゾーンに指定されました。 7月末には、1000人前後だった一日の新規感染者数は、2000〜3000とどんどん増加し、昨日、6000人を突破、6111人という4月以来の驚異的な数字を記録しました。なんと一ヶ月で6倍です。 ことにここ2週間ほどは、3000を超えた・・4000を超えた・・と桁が変わっていくインターバルがどんどん短くなっていて、あれよあれよという間に6000を超えてしまいました。 この数字の上昇の速さは、もはや猶予がない感じで、先日、8月18日の段階で、会社内でのマスク義務化が9月1日から施行されることが発表されたばかり。その時点でも、会社内でのクラスターがかなりの割合を占めている(追跡がしやすいことから、このような結果が出ているとも考えられる)のにも関わらず、なぜ、9月まで待つのか?...

2020年8月27日木曜日

コロナ以来、初めての病院 フランスの医療システム

       先日、明け方に自分の部屋で、寝ぼけ眼で、何かを思いっきり蹴っ飛ばして、足の指を負傷して、翌日、どす黒く腫れ上がり、これは、ヤバいと思って、検査のための予約を取ろうとしたら、病院がバカンスで休みで、ようやく病院のバカンス明け?に予約の電話を入れました。 最初にかけた時には、まだ、バカンス中と同じテープが回っていて、「でたでた・・これだよ・・フランス・・」と思いながら、数時間経ってから、再度、電話をしたら、ようやく繋がって、幸いにも思っていたよりも早く、2日後に予約が取れて、コロナ以来、初めての病院へ行ってきました。 当日の朝、うっかり軽装で外に出たら、思いの外、涼しくて...

2020年8月26日水曜日

コロナウィルスのためのキャンセル料金 ANA変更手数料無料の航空券販売

  ANA(全日空)が、「新型コロナウィルス感染拡大に伴い、ご予定の見通しが立たない場合でも安心して航空券をご購入いただけるように、2020年8月25日から、2020年12月31までにご購入いただいた航空券は手数料無料で何度でも変更を承ります」という航空券販売を開始しました。 これは、今のところ、欧州発日本行き(ロシア・イスラエル発を除く)のフライトが対象のようですが、渡航先にもよりますが、現時点での渡航は、移動自体がリスクが大きく、色々と到着後にも行動制限があるために、だからといって、そう簡単に予約を入れるかというと、それもなかなか難しいかもしれません。 しかし、少なくともチケットの変更が何回でも可能で、手数料がかからなければ、少しはハードルが下がるかもしれません。このニュースを聞いて、一瞬、「あ〜これは良い!」と思いました。 しかし、よく読んでみると、変更後の航空運賃が予約時よりも高い場合は、その差額は請求されるとのことで、季節や曜日などによって金額が異なる航空運賃の場合、当然といえば、当然なのですが、直前に買うチケットが高いことなどを考えれば、変更した場合は、差額を払うことになるのは、ほぼ確実で、よくよく考えれば、良いのか悪いのか、なんだかよくわからなくなりました。 コロナウィルスのパンデミックにより、多くの人が渡航を中止したり、延期したりして、キャンセルせざるを得ない状況に追い込まれたと思いますが、例に漏れず、我が家も娘が6月からイギリスの大学にスタージュに3ヶ月行く予定でしたので、早くからユーロスターや宿泊施設の予約を入れていました。(早くに取れば、それだけ安いので・・) しかし、結局、スタージュはリモートで3ヶ月間行われ、今週末には、終了します。当然、ユーロスターも宿泊施設もキャンセルしたのですが、宿泊施設は、全額返金しますとの回答ながら、2ヶ月以上たった今も返金はされていません。 ユーロスターは、キャンセルが効かずに同額のクーポンが戻ってきただけ・・そんなクーポンを返してもらったところで、いつになったら行けるかもわからず、だいたい、用事は終わってしまったので、全く役に立ちません。 平常時ならば、ロンドンなら日帰りでも行けるくらいなので、気軽にいくらでも行けるのですが、現在、フランスからイギリスへは、到着後の2週間自粛が義務付けられているので、そうそう簡単に行くこともできないし、いつになったら、そのクーポンを使えるのか、全くわかりません。そんな場合は、当然、キャンセル、返金だと思うのに、全く腹立たしいばかりです。ユーロスターよ!セコいことしないでお金返して! このユーロスターの一件を考えてみれば、ANAの手数料無料で変更可能・・というキャンペーン??も、キャンセルが可能なわけではなく、あくまでも変更可能なだけ・・一見、なんだかとても便利?助かる?...

2020年8月25日火曜日

騒ぎに乗じて暴れるフランスの暴力集団の存在 ブラックブロック

  サッカーのチャンピオンシップ決勝戦で大興奮状態だったフランスのサポーターは、シャンゼリゼやパリ・サンジェルマンの本拠地スタジアムのある Parc des Princes(パークデプランス・パリ16区)などに、応援と勝利を祝うために集結していました。 その騒ぎに乗じるように、パリ郊外から集まってきていた暴力集団が、シャンゼリゼ近辺の路上に止まっている車やゴミ箱を燃やしたり、ひっくり返したり、店舗を壊して襲ったり、運転手が乗っている車までに石を投げたり、棒で叩いたり、蹴ったりする大変な騒ぎに発展してしまいました。 サッカーの試合に敗北したサポーターは、比較的、あっさりと解散したかに...

2020年8月24日月曜日

フランス対ドイツのサッカーチャンピンオンシップの決勝戦

   日曜日のサッカーのチャンピオンシップの決勝戦に備えて、フランス政府は、3000人の警察官を動員し、興奮するサポーター対策をしていました。サッカーの試合は、フランスで行われるわけではありません。ポルトガルで行われるにも関わらずのことです。 よりによって、こんな年にチャンピオンシップの決勝戦まで進むとは、なんという皮肉なことと思いますが、パリ・サンジェルマンにとっては、チーム創設50年にして初めてた辿り着いた決勝戦。フランス人のサッカーへの熱狂ぶりは、こんな時だからこそ、余計に高まります。 ニュース番組に出ている医療関係者のコメンテーターでさえ、苦い顔をしながらも、サポーターが集まって熱狂することを咎めることはせず、よっぽど嫌われたくないんだなぁ・・逆に考えれば、サポーターを押さえつけることは、大変な反感を買うことになるんだろうな・・などと、こちらも苦い顔で報道を見ています。 政府も、前回の決勝進出決定の日の騒ぎようから、シャンゼリゼに関わらず、あらゆる場所での10人以上の人の集まりを禁止する通達を出したはずだったのに、あれは、何だったのでしょうか? 決勝戦当日は、もうパリは、えらい騒ぎで、午後の比較的早い時間から、久しぶりに警察車両のサイレンの音が賑やかに聞こえ、夕方には、サポーターが多く集まると予想されるシャンゼリゼなどは、閉鎖されるかと思いきや、閉鎖されるのは、車の往来だけで、すでに多くの人が試合が始まる前から集まり、大興奮状態。 シャンゼリゼや、パリ・サンジェルマンの本拠地スタジアムのある...

2020年8月23日日曜日

バカンス期間中の怪我

  現在、断捨離中の私の部屋は、片付けるがゆえに、あちこちから引っ張り出したものが溢れて、まさに足の踏み場もないほどで、ただでさえ狭い部屋が大変なことになっており、しかし、その状態が長引いてくれば、なんとなく、そのまま生活するという、ほんとうにだらしないことで、生活しづらいままに、なんとなく、ずるずる暮らしてきたのです。 日常は、私の部屋は、ほとんど寝る時くらいしか入らないので、そのまま放置されていたのですが、先日、明け方にトイレに起きた際に、半分、寝ぼけた状態で、何かをすごい勢いで蹴飛ばしてしまったのです。 私の足の指は、妙に長くて、その足の指と指の間で何かをもの凄い勢いで蹴飛ばしたものだから、瞬間に、もの凄い痛みが走り、これは、ヤバい痛みだ・・と瞬時に思ったのですが、それは、半分、寝ぼけてのこと・・痛みに耐えながらもそのまま再び、眠り込んでしまったのです。 そんなことは、すっかり忘れて、翌朝、目覚めて、起きて歩き出そうとした時、再び、激痛が戻ってきました。恐る恐る足元を見ると、どす黒く腫れ上がり、どうにも只事ではない感じ・・以前に、まるで自覚なしに家の中で縄跳びをして骨折をした前科のある私は、これは、もしかしたら、また、やってしまったかもしれない・・と思いましたが、今は、バカンス中で、いつものかかりつけのお医者さんもいないはず・・ちょっと一日様子を見よう・・と一日置いたのですが、痛みは全く引かず、仕方なく、代理のお医者さんの元へ行ったのでした。 夏のバカンスの間だけ、アルバイト?で来ている、初めてお目にかかる若いアジア系の先生で、用心深く、診察してくれて、とにかく、足の指は、折れている可能性もあるから、レントゲンを取るようにと、レントゲン検査の処方箋を書いて、ついでに私がいつもまとめて、もらっている薬の処方箋リストも一つ一つ、まるでお医者さんではないような丁寧な字で結局、3枚にも渡って書いてくれました。 骨折していたら、また別の処方箋を書くから、また戻ってきてください・・と言いながら、もう一つの私の薬のリストの中の睡眠導入剤を「これ、薬局で、問題なくもらえるんですか?」といかにも慣れない様子の上に、その睡眠導入剤のことを「NEMUSI...

2020年8月22日土曜日

フランスで17年間解決しなかった9歳の少女の失踪事件 アルデンヌの殺人鬼

         事件が起こったのは、2003年の1月9日。パリの西、約30キロにあるセーヌ・エ・マルヌ県ゲルマントの住宅街でした。パリ通勤圏ののどかな街です。9歳の少女エステルちゃんは、小学校からの帰り道、家から750m離れたパン屋さんの前で、午後6時15分頃に通行人に目撃されたのを最後に忽然と姿を消してしまいました。 当時、フランス、特にイル・ド・フランスに住んでいた人で、彼女の顔写真を見たことがない人は、いないだろうと思われるくらい、長いこと彼女の写真は、至るところに貼られ、長い間、捜索が続けられてきました。 その頃は、うちの娘は、まだ学校へ通う年齢ではありませんでしたが、同...

2020年8月21日金曜日

パリの自転車人口が急激に増えた

                            パリの Vélib(ベリブ)貸出自転車 ほんの数年前までは、フランス人にとって、自転車は、レジャーやスポーツであり、交通手段(移動手段)ではありませんでした。自転車は、街中で乗るものではなく、週末やバカンスの際に車に積んで行って、広々とした自然の中で楽しむものでした。 街中でも自転車に乗らないわけではありませんでしたが、盗難が酷く、私も買ったばかりのママチャリのような自転車を盗られたことがありました。娘がスイミングの授業にプールに行くのに乗って行っ...

2020年8月20日木曜日

フランス人のサッカーへの熱量

 昨夜の夜のニュースを見ながら、私は、唖然としていました。もはや、意味がわからない、サッカーのチャンピオンシップの試合がポルトガルで行われていて、その試合にフランスのチームが勝利して、決勝進出を決め、サッカーのサポーターがその勝利に酔いしれて、シャンゼリゼを含むパリのいくつかの場所で、何百人もの人々が大騒ぎして、その勝利を喜ぶ人々が街に溢れ出した様子を報道していました。 彼らの表情には、まるで躊躇いはなく、微塵も後ろめたさも感じられず、まるで、今年は、何事もなかったかのようなはしゃぎようでした。 テレビのニュースの報道も、興奮に溢れかえる人々を生中継しながらも、「マスクをしていない人がいますね〜」などと時折、言うだけで、人々が興奮して、街に溢れかえる様子に取り立てて、疑問を投げかける様子はありませんでした。 「ウェ〜イ!ウェ〜イ!」とマスクなどするわけもなく、肩を組みながら跳ね回って、勝利を喜ぶ人々は、当然のことながら、飛沫、飛ばしまくり、シャンゼリゼには、花火まで上がり、発炎筒もあちこちに炊かれ、まるでコロナなどなかったかのような盛り上がりようでした。                私は、この人たちは、ちょっとバカなんじゃないかと思いながら(ちょっとではない)、その映像を呆然と眺めながら、この先、フランスは、どうなっていくのだろうかと、ちょっと言葉がありませんでした。 なぜ、テレビの報道もこの状態を問題視しないのか? 警察もなぜ?この状態を取り締まらないのか? わけがわかりませんでした。 一夜明けると、報道も一変して、...

2020年8月19日水曜日

フランス企業 9月1日から社内でのマスク着用義務化 なぜ、9月まで待つのか?

 フランス労働省は、公衆衛生局が観測した現在、増加中の疫学的指標と、公衆衛生高等評議会(HCSP)の勧告に基づき、9月1日から、フランスの企業ではマスクの着用を義務付けることを発表しました。 現在、フランスで起こっているクラスターの50%以上が会社で起こっていることを考えれば、当然の措置だと思います。むしろ、なぜ?9月1日まで待つのかが疑問なくらいです。 社内でのマスク着用が義務付けられ、強制的にマスクを着用しなければならない場合は、会社側がマスクを支給しなければなりません。それは、工事現場や工場などでのヘルメットや安全靴の着用が義務付けられているように、雇用主は従業員に適切な安全保護対策を...

2020年8月18日火曜日

フランスへの留学を考えている人へ

  昨日、日本にいる従姉妹からメッセージが入っていて、彼女の近況とともに、8月末から一年間の予定でフランスに留学する人がいるのだけれど、色々と心配なことがありそうで・・という連絡をもらいました。 そういえば、これから新年度を迎えるフランスに留学する予定の人、また迷っている人もいると思い、今のフランスへの留学を考えている人へ何か参考になればと思い、できるだけ客観的にフランスの今の状況について書いてみようと思います。 現在のフランスのコロナウィルスの感染状況は、決して良い状態ではありません。新規感染者数が先週末から3000人以上に増加し、今日の報道では、フランス北東部 Pulnoyという地域にある老人ホームでクラスターが起こり、一週間で一箇所の施設で9名がコロナウィルスのために亡くなっていたことが発覚しています。 ロックダウン解除後に面会に来ていた家族がマスクを外して入居者に接していたり、ソーシャルディスタンスを十分に取っていなかったことからの感染ではないかと言われていますが、やはり特に高齢者が感染した場合の危険を物語っています。 中でも、パリを中心とするイル・ド・フランスは、多くの人がバカンスに出ている今でさえ、感染状況がレッドゾーンになっています。その他の地域でもマスク着用が義務付けられている場所が多くあるので、マスク着用は、必須です。 日本から来られる方には、マスクの着用については、問題はないと思いますが、問題なのは、それでもマスクをしない一定数のフランス人がいることです。マルセイユでは、マスク着用義務化に際して、機動隊を動員することになっています。マスク着用義務化に機動隊まで出動しなければならないということは、どういうことなのかお察し下さい。 昨日もパリ→ニース行きのTGVの中で、どうしてもマスクを拒否し続けた乗客がTGVから降されたというニュースがありました。そして、マスクをしていない人を注意した人がバットで殴られたとか、襲われたという話もいくつか出ています。最悪の事態は、南仏のバスの運転手が乗客にマスクをするように注意して、暴行を受けて殺された事件も起こっています。 しかし、今のところ、新規感染者は、かなりの割合で増加してはいますが、感染しても発症していない人が多いため、病院の集中治療室などの状況は、今のところ、深刻な状態にはなっていません。 現在は、こちらの小中学校の9月の新年度の再開についても、どうやって再開するのか?少しずつ、議論が始まっていますが、今のところ、衛生管理、マスク着用などを考慮して、再開する予定にしているようです。 衛生管理といっても、常日頃の衛生レベルが日本とは違うので、どこまで徹底できているのかは、疑問ではあります。トイレ一つを取っても、どこへ行ってもウォシュレットがある日本と違って、便座さえないトイレがフランスには、結構あります。今は、衛生管理に気をつけているため、いつもは臭い駅のトイレなども臭いが消えています。 また、同じパリの中でもお住まいになる地域によって、驚くほど治安は違います。 色々、驚くことはあるでしょうが、それでも、無事に生活している人がほとんどなので、本人さえ、状況を把握して、それなりの対策を取って対応していけば、暮らしていけるとは思います。私も20年以上、パリで生き延びています。 そして、コロナウィルスの有無に関わらず、どんな時でも、自分の意思をはっきりと伝えることは、大切です。黙っていても、周りが察してくれるということはないと思った方が良いと思います。自分の意思をはっきりと伝えず、何を考えているのかわからない人は、好まれません。 逆に、困った時には、遠慮せずに、思い切って頼ってみると、フランス人は意外と親切です。たとえ、意見が違う人と、言い合いになっても、その後は、意外とカラッとしていて、根に持たれることも滅多にありません。 ・・そんなことを言っている私は、フランスでの留学経験は、ないのですが、フランスは、正規の大学等の留学に対しては、かなり好待遇をしてくれる話をよく聞きます。住宅補助金や健康保険等もしっかり手続きをすれば、受け取ることができるようです。そんな留学生への対応に対して、フランスは、外ヅラが良いと言うフランス人もいます。 それぞれの立場や受け入れ先の学校によって、状況は違うと思いますので、まずは、受け入れ先の学校へ問い合わせるのが一番だと思いますが、その問い合わせというのが、なかなか、スムーズにすすまないことが多いですが、メール等の文章で、問い合わせれば、少し、時間がかかりますが、メールなら、大抵、返事があります。 このパンデミックがいつまで続くのかわからない現在では、この状況でできることをしていかなければならないので、必ずしもフランスは、危険だからやめた方がいいとも言えません。後悔のないように、情報を収集して、最後には自分で決断するしかありません。 しかし、学校によっては、授業が行われない可能性もあるので、事前にしっかりと学校と連絡を取る必要があると思います。もしも、リモートワークしか行われないのであれば、わざわざフランスまで危険を押して来ることはありませんから・・。 空港でのチェックについては、今のところ、日本は危険地域に指定されていませんので、検査で留め置かれることはありません。 それから、9月にはすでに複数のデモが予定されています。おそらく、毎週土曜日は、どこかで、必ずデモをやっています。もしも、フランスに来られたならば、日本大使館に在留届を出せば、デモやフランスでの新しい規制などについて、日本語でのお知らせをメールで送ってくれるので、在留届は、必ず出すことをおススメします。 そういう我が家の娘も10月から、留学の予定になっています。しかし、今のところ、はっきりと予定が決まらず、ペンディングになっています。 どうするのかは、結局は、自分で考えて決めることなので、私は、できるだけ安全の確保をしながら、彼女には、自分で決断して欲しいと思っています。  ★Twitterでは、フランスのことを中心に発信しております。(関係ないことも多いけど) Twitter//...

2020年8月17日月曜日

ヨーロッパ各地で起こっているマスク反対(アンチマスク)デモ

 ヨーロッパでは、コロナウィルスの第2波とも見られる兆候が顕著になってきたことにより、マスク着用が義務付けられたり、ソーシャルディスタンスを取ることを促したりする行動制限の措置を取る国が増えてきました。それにつれて、ヨーロッパ各地では、マスク着用義務化やコロナウィルス対策のための行動制限反対を訴えるデモが起こり始めています。 ヨーロッパでは、アンチマスク感情が高まっているのです。 すでにドイツでもマスク反対のデモが起こっていますし、先週末は、ベルギー・ブリュッセルで数百人が集まるアンチマスク、行動制限反対の集会が行われ、スペイン・マドリッドでも首都の中心部にあるコロン広場を飾る巨大なスペイン...

2020年8月16日日曜日

とうとう一日の新規感染者が3000人を超えたフランス コロナウィルス第2波

          ここ数日のフランスのコロナウィルスの新規感染者数は、2524人、2669人、2846人と増え続け、とうとう昨日は、3000人の王台を超えて3310人になりました。 つい、一ヶ月前は、500~600人、せいぜい800人前後であったのが、7月末には、1000人を突破し、8月に入ってもグングン増え続け、とうとう3000人を突破してしまいました。 7月に入って、ギリギリまでバカンスの予約を躊躇っていたフランス人も、結局は、バカンスを諦めることはせず、行く先を海外から国内に変更したり、公共交通機関を避けて、車での移動に切り替えたりする工夫をしながら、バカンスシーズンに突入しました。 バカンスシーズンに突入と同時に、各国の経済復興を鑑み、ヨーロッパ内の往来ができるようになりましたが、感染状況が酷いスペインなどには、行かないように呼びかけられたりしていました。 スペインは、ロックダウン解除後、ヨーロッパの中では、他のヨーロッパの国に比べるとかなり多くの新規感染者を出していましたが、フランスがここへ来て、スペインを追い越しそうな勢いです。 3000人の壁を超えたのは、いみじくも、本格的に多くのフランス人がバカンスに出るタイミングの8月1日から、ちょうど2週間後のことです。その間も感染が増え続けたため、フランス各地で屋外でもマスク着用が義務化が広がり始めました。 しかし、マスク着用義務化もフランスでは、なぜか簡単なことではありません。マスク着用義務化の地域が拡大されるたびに、マスクは必要か?...

2020年8月15日土曜日

モーリシャス沖合での日本貨物船座礁事故にだんまりを決める日本政府

         ここ一週間ほど、フランスでは、インド洋に浮かぶ美しいモーリシャスの沖合が、商船三井が運行する日本の貨物船の挫傷により、重油が流出した事故について、ほぼトップニュースで毎日のように伝えています。 「WAKASHIO JAPON(ワカシオ・ジャポン)」という言葉が聞こえない日はないほどです。フランスのニュースによると、3800トンの重油と200トンのディーゼルを積んだわかしおは、7月25日にモーリシャスの南東にあるポワントデズニーの海域に座礁し、約800トンの重油が流出し、サンゴ礁、マングローブに覆われるターコイズブルーの海域が真っ黒に汚染され、住民が油膜と戦っている映像が流さ...

2020年8月14日金曜日

パリで日本食を作るためにする買い物 タン・フレール(アジア食材店)のおススメ商品

   我が家の食卓は、6割がた和食で、日本人が普通に日本で食べている洋食や中華を含めたものを日本食とするならば、さらにその割合は上がります。何しろ、家族揃って食べることが大好きなので、食べるためには、必死です。 ですから、日本へ一時帰国した際には、帰りの荷物の99%は、食料品なのですが、日本から持ってこれるものは、お米や出汁の類や乾物類等、限られているので、当然、パリで調達できるものは、パリで調達することになります。 普段、近所のカーフールなどで買える食品は、肉や野菜や乳製品など、日常の必需品ではあるものの、それだけでは、我が家の食卓を満たすことはできません。以前は、職場の近くに日本食料品店がいくつかあり、チケット・レストラン(Ticket...

2020年8月13日木曜日

今どきあり得る? 突然の停電

 我が家のアパートは、オール電化というと聞こえはいいですが、全てのものが電気に依存して動いています。とはいっても、ガスがないというだけで、キッチン、冷蔵庫、電話、インターネット、お風呂、シャワーなどの全て、電気が落ちると完全にストップしてしまいます。  先日、祝日の日のお昼頃、突然、テレビが消えて、あれ?とうとう本格的に壊れたかな?(テレビが・・)と思いながら、呑気にそのまま、お料理をしていました。しかし、作っていた卵焼きがなかなか焼けず、おや?と思って、オーブンを魚の入ったオーブンを覗いてみると、オーブン途中でストップしており、ガスのように突如、火が消えるというのではないので、...

2020年8月12日水曜日

連日の猛暑のパリで・・なりふり構わず不審者のような武装で歩く

  先週末から続いているフランスの猛暑。これで5日間くらい、36℃、37℃、38℃と、体温と同じか、それ以上の気温が続いています。湿度がないので、例年は、暑くなっても日が落ちて夜中になれば涼しくなり、朝になると、前日の暑さが嘘のように涼しくなっているものなのですが、今年は、前日から積み重なった温度が蓄積されて、夜になっても気温が下がらず、朝のうちに部屋の空気の入れ換えをしようにも、早朝、起きた時点で、すでにむっとした温度、それでも、空気の入れ替えのつもりで、開けたままになっていた窓を慌てて閉めて、シャッターも下ろすのです。 去年のパリは、42℃という驚異的な猛暑を記録し、私には、その暑さをエアコンなしに(フランスの一般家庭には、エアコンがない家庭が多く、我が家にもエアコンはないのです)乗り切ったので、40℃を超えなければ、大丈夫・・という妙な自信のようなものが自分の中にあったのです。 ところが、今年は、今のところ、40℃は超えないものの、去年よりも辛いのです。それは、35℃以上の日がだらだらと続いているため、前日の暑さが引かないうちに朝を迎えて、日に日に朝の早い時間から気温が上昇するからです。 家の中は、もうすでに棚の中まで、まるで保温箱のように温まっており、水道から出てくる水まで生ぬるく、たとえ、早い時間からシャッターを閉めたとしても、前日の生ぬるい空気が家の中には充満したままなので、どれだけシャッターを閉めたり、遮光対策をとっても日に日に暑さが厳しくなるのです。 それでも、外に出るよりは、ましと、濡れたタオルを肩からかけたり、頭にかぶったりしながら、扇風機を回して、冷たい飲み物でも飲んでいれば、なんとか凌げるのですが、なんと、こんな時に限って外出する用事ができてしまったのです。 ここのところ、ロックダウン中に始めた家の中の不用品処分のために、フランス版メルカリのようなものをやっており、なかなか良い調子で処分できていたのですが、さすがにバカンスシーズンに入って、そんなサイトを見ている人もいないのか、出品している商品が、さっぱり売れなくなっていました。 しかし、バカンスにも行かず、暑さとウィルスから身を隠すように暮らしていた私は、毎日、少しずつ、不用品を出品し続けて、周りの人たちがバカンスから帰ってきて、再び、サイトを見て買い物をしてくれる日に備えていました。 それが、なんと、よりにもよって、このクソ暑い日に売れてしまったのです。しかも、使わないまま放ってあった娘のクレヨンなどの文房具類・締めて10ユーロが・・。10ユーロのための外出・・思わず絶句しました。 この商品の受け渡しは、商品を梱包して、ステッカーをダウンロードして貼り付け、配送される受け渡し代理店にまで持っていくのですが、コロナ渦で近所の代理店が閉店となり、徒歩で往復30分ほどの代理店まで持っていかなければならなくなってしまったのです。 気候の良い時なら、30分くらいは、気分転換の良いお散歩になるのですが、この炎天下、売れてしまったものを暑いから送れないというわけにもいかずに決死の覚悟で出かけたのでした。 もうこうなったら、なりふり構ってなどいられません。帽子の中に保冷剤を仕込み、タンクトップを着て、パレオを水で濡らして肩からはおり、冷凍してあったお茶の入ったペットボトルを握りしめて、ポケットには、保冷剤を入れて、サングラスをして、マスクをして、日傘がないので、色の薄い傘をさして、不審人物そのもののような格好をして出かけたのです。 しかし、そこは、パリの良いところ・・この、世にもおかしな武装でも、不審そうに私を眺める人は、誰もおらずに無事に用事を済ませてきたのです。パリというと優雅に暮らしている感じを想像される方もおられると思いますが、私の場合、優雅とは、遥かに、かけ離れた姿です。 今日、学んだのは、帽子の中の保冷剤は、かなり効果的であることと、濡らしたパレオも快適で、日傘というものは、原始的な暑さ対策でありながら、自分の歩くところすべてが日陰となる、大変ありがたいものだということでした。 それでも、ハーハーしながら家に戻り、水のシャワーを浴びて、一息つくと、なんと夕方には、激しい雷とともに雨が降って、36℃から23℃に気温が下がりました。しかし、雨は、すぐに止み、明日は、また35℃まで上がる予報になっています。 しかし、10ユーロのクレヨンのために、この猛暑の中、必死に出かけるハメになった自分を微妙な気持ちで振り返りながら、相手の人に、「荷物、送りました」というメッセージを送ったら、「Super,...

2020年8月11日火曜日

子供のために使うお金 フランスのコロニー(子供の合宿・サマーキャンプ)

 フランスは、今は、バカンス真っ盛りですが、とにかく学校のバカンスが多くて、特に夏は、2ヶ月間、ほとんど、まるまるお休みなので、その期間を子供にどう過ごさせるかというのは、大問題でした。 娘が小さい頃(小学校低学年の頃)は、7月の最初の週にフランスの学校がお休みになると同時に日本へ一緒に行って、日本の小学校が夏休みに入るまでの少しの間、日本の実家の近所の区立の小学校に一時編入をさせてもらっていました。 いくら、フランスの会社がバカンスを取れるとは言っても、せいぜい一ヶ月、子供の学校のお休みは夏に2ヶ月間、ハロウィンの頃に2週間、ノエル(クリスマスから年末にかけて2週間)、冬休み2週間、イースターに2週間と、とても子供のお休みに合わせて、全て休んでいるわけにはいきません。 そんな子供のためにバカンス中に子供のレクリエーションをさせながら、子供を預かってくれる...

2020年8月10日月曜日

ついにパリも、屋外でもマスクが義務化

                 とうとう、8月10日の午前8時から、パリ、イル・ド・フランス地域でのマスク着用が屋外でも、義務化されることになりました。この規制に関しては、私は、何の驚きもありませんが、私が驚いたのは、その規制が全ての通り(道路)ではないことです。 今、まさに、この猛暑の中の屋外でのマスクは拷問に近いものがありますが、ここ数日、毎日、2000人以上の新規感染者を出している国では、致し方ないと思うのです。というより、言われなくとも、この感染状態を目にしていれば、マスクをせずに出かけるのは、怖いくらいだと思うのですが・・。 しかし、恐れを知らないフランス人は、(いや、知っているはず・・だって、あんなに大勢の人が亡くなって、病院には、人が溢れ、病院の廊下にさえ、患者を収容できずに、救急車の中で、患者の収容先に立ち往生して、病院の外には、テントまで張って、それでも間に合わなかった患者は、軍用機で地方やドイツやルクセンブルグなどに運ばれていたのは、ほんの3ヶ月前のことなのです。)きっぱり、「義務化」「従わなかければ、罰金」としなければ、マスク着用は、どうにも浸透しないのです。 あれからロックダウンの効果で一時、感染状況は、改善しましたが、今は、ロックダウン解除時の5月から比べると、感染状況は、悪化の一途を辿っているのです。 フランス政府は、フランス人がどういう人たちなのか?...

2020年8月9日日曜日

PICARD(ピカール) のお世話になってます・私のピカールのおススメ商品

picard のお店には、その場で温めて食べることができるイートインコーナーも  数日前に、日本で「冷凍餃子は手抜き?」とかいう話題がツイッターで流れていて、何やら盛り上がっていた模様。冷凍餃子が手抜きかどうかで注目を集めるということは、日本では、冷凍食品が手抜きだと思っている一定の人たちがいるということなんだ・・と、改めて思いました。 手頃な値段で美味しい冷凍餃子があれば、私も是非、お世話になりたいところですが、(パリでも味の素などの冷凍餃子が売っていますが、どこでも買えるわけでもなく、また、安くもない・・)残念ながら、頻繁にお世話にはなることはできません。 フランスで冷凍食品と...