2023年9月26日火曜日

今度はプリンターが壊れて大わらわ・・

   夏、真っ盛りの時期に冷蔵庫が壊れて、なんとかネットで色々、調べて復活を試みるも結局、功を奏さず、あきらめて、慌てて冷蔵庫を買いに行ってから、まだそんなに経っていません。 もう買い替えると決めると、もうすぐにでも・・となり、やはり結構な大きな出費となるため、さすがにネットで買うのは、躊躇われ、自分の目で見て、サイズ感などを目の当たりにして選びたいと電気屋さんに行って注文し、翌日には、冷蔵庫が届いて、壊れた冷蔵庫は、引き取ってもらいました。 新しい冷蔵庫は、運んできてくれた業者のおじさんがセッティングしてくれて、スイッチを入れて、ちゃんと稼働するか確認してくれて、1時間くらいして冷えてから、中身はいれてください・・と教えてくれました。 やはり、新しい冷蔵庫はよく冷えて(あたりまえですが)、快適でしたが、慌てて、設置してもらったために、電源コードの位置が悪く、一旦、コードの向きを変えるためにコードをいったん外して、電源を差し替えたら、いきなり、ピーピー冷蔵庫がアラームのような音がし始めて、何ごとか?と焦って、ちょっと絶望的な気分になりました。 とにかく、電化製品、そして、ネット、いわゆるデジタル関係などに、ものすごい苦手意識を持っている私(苦手意識だけでなく、実際に苦手)は、必要以上にパニック状態になるのです。 とにかく、大金をはたいて、今、届いたばかりの冷蔵庫に、もうアラーム??と焦りまくり、配達に来てくれたおじさんを呼び戻そうかと真剣に考えたくらいです。 しかし、幸いにも、アラームの音は、次第に小さくなっていき、そのうち、消えてくれました。慌てて、おじさんを呼び戻さずにすんで、少々ホッとしました。 そんな冷蔵庫の故障から、そんなに経っていないというのに、今度は、プリンターが壊れて、また、慌てることになりました。少し前から調子が悪くて、怪しいな・・と思っていたところ、ついに壊れてしまったのです。 たまたま郵送しなければならない書類があって、パソコン内に保存していたものを印刷しなければならないタイミングでした。結局、プリンター用のインクを買ったばかりだったので、ケチ根性で、このインクが使える機種にしようと同じメーカーのものを選び、さすがに、それをネットで注文すると、配達は翌日、または翌々日・・となっていて、おいおい・・2日間も来るかどうか待ち構えていなくちゃならないの?と思ったものの、運よくプリンターは翌日配達され、ヤレヤレ・・と安心したのもつかの間、今度は、そのプリンターとパソコンを接続しなければなりません。 そういえば、前のプリンターの時には、まだ家に娘がいたので、娘任せにしていた私。コードで繋ぐならともかく、無線でwifiにつなぐとなると、私には、ハードルが高くなり、ものすごいストレスです。 そもそも、家のネット環境、携帯などに関しては、デジタル世代の娘に一任していて、未だに、よくわかっていない私。ラクラクとこなしていく彼女がやってのけるように、私にはいくはずもなく、もうとりかかるのも大変、気が重く、それでも致し方なく、これまたネットで調べて、接続の仕方をしらべ、手順どおりにプリンターを設定するためのファイルをダウンロードして、手順どおりに進めるも、「接続するプリンターが見つかりません・・」と出てきます。 何度、繰り返してもできずに、仕方なく娘に電話。まずは、家のネット環境とプリンターを繋がなければならないということに気付かずにいた自分が情けないやら、もう疲労でぐったり。 そんな中、外で携帯でのネットが繋がらなくなり、もうトラブルに次ぐトラブルで、もう心底ウンザリ。 いちいち、このようなトラブルのたびに私から「助けて!」メッセージが届く娘には、もう慣れているとはいえ、いい加減、あきれられていることはわかっても、どうしようもないのです。 結局、娘に教えてもらったとおりにプリンターとネット環境を繋いで、なんとか、プリンターは稼働するようになり、おまけに、携帯電話の方もプリンター騒ぎでワタワタ携帯を懐中電灯がわりに使った際に私がいらぬところを触ってしまったおかげで、ネットが絶たれたことが判明。 娘も呆れて、「まさかとは思ったけど・・」と返す言葉もない様子。 デジタルネイティブ世代にはわからない、この電化製品、ネット環境周りのことに対する苦手意識(というか苦手)とこのストレス。 今の時代を生きていくためには、必要不可欠なものとは知りながら、これらのことでトラブルが起こるたびに、過剰に絶望感を感じるのです。 昭和生まれの私が子供の頃には、携帯やネットなどはSFのような話だったのに、あっという間に時代が変わり、もはやそれがないと生活できないくらいになっていて、見事に私は、それに取り残されそうになりつつあるのを必死にぶらさがっている感じです。 以前、私が若い頃に、家庭用ビデオができて、母がテレビの録画などができなくて、「なんで、こんなことができないんだろう?」と不思議に思ったのを記憶していますが今の私は、娘にとって、きっと、そんな存在になっているのだろうと、このような件で娘に頼るとき、いつもあのビデオの録画のことを思い出すのです。 と、ここまで書いたところで、今度はタブレットが壊れた模様。今度はこっちのネットが繋がらなくなった!!今年は色々、壊れる年なのか・・本当についていない・・もう嫌だ・・新しいの買った方が早いかもと思ってしまうのはダメですか??デジタルネイティブ<関連記事>「冷蔵庫が壊れて、慌てて新しい冷蔵庫を買いに行きました・・」「携帯電話が壊れて大パニックになる私」「2024年から運転免許証がスマホに取り込めるようになる!...

2023年9月25日月曜日

ワインの国フランスでのノンアルコールワイン市場拡大

   これまで私は、ノンアル、あるいは、ノンアルコールといえば、ビール・・かな?と思っていたのですが、どうやら、最近、フランスではノンアルコールワインなるものが市場を拡大しつつあるらしく、ノンアルコールのワインなんて、あるんだ??とちょっと驚かされました。 そもそも私にとって、アルコール飲料は、その味はもちろんのこと、多少なりとも、酔い心地を楽しみたいというものでもあって、アルコールが入っていないなら、なにもそこまでして、ビールを飲みたいというものでもなく、私はこれまでノンアルコールビールですら、飲んだことがありませんでした。 それが、ここのところ、ノンアルコールワインの市場が拡大していると聞いて、ノンアルコールワインなんてあるの?と驚いた次第です。 ワインといえば、原材料はぶどうで、アルコールが入っていないならば、ぶどうジュース?と思ってしまいそうなところですが、ノンアルコールワインとは、正確に言えば、脱アルコールワイン、あるいは、非常に低レベルのアルコールのみを含むように作られたワインの一種であると言われています。 そこでは、うんちくを延々と語りそうなフランスでは、そんなものを「ワイン」と呼んでいいのか?などと論争が起こりそうなところでもありますが、一応、欧州連合では、この「ワイン」という名称は、少なくとも7%のアルコールを含んだものに制限する法律があるそうなので、ノンアルコールワインをワインと呼んでよいものかはわかりませんが、現在、一般的に売られているノンアルコールワインのアルコール含有率は香りを保つための、せいぜい0.3%程度で、カロリーは一般的なワインの3分の1と言われています。 カロリー3分の1というのは、ちょっと惹かれる気もしますが、ワイン好きのフランス人に言わせれば、アルコールの入っていないワインなど、「カカオの入っていないショコラみたいなもの・・」と、かなり邪道な扱いをする人もいます。 当初は、糖尿病患者やスポーツ選手、妊婦を対象に作られていたこのノンアルコールワインは、現在ではアルコールを摂取したくない人すべてに市場が開かれつつあります。 このノンアルコールワインは、アルコール入り?のワインからアルコールを除去して作られる製法が主流であると言われていますが、そもそも発酵をおさえて造る製法もあるようです。 ぶどうを発酵させて、アルコール入り?のワインを作るところ、そこからアルコール分を除いてしまったら、一緒にワインの香りも飛んでしまいそうなところですが、そこを香りを損なわずに製造するところが、ノンアルコールワインの生産者の腕のみせどころのようです。 実際にフランス人のワイン離れが語られるようになって久しく、特に若者たちの間でよく飲まれているのは、ビールやウォッカなどを使った別の飲み物に変化しつつあり、スーパーマーケットの売り場を見れば一目瞭然、かつて、広いスペースを割いていたワインのカーヴ(ワイン用のスペース)は縮小され、代わりにビールの棚がずっと拡大し、種類も大幅に増えました。 そんなワインの人気停滞から、なんとか、別の顧客層を拡大しようとしているワイン市場、一部のワインの生産者は、ノンアルコールワインの生産を選択する人が増加していると言われています。 実際にジロンド県(ランディラ(ボルドー地方))の大手ワイン輸出業者がこのノンアルコールワインのために、350万ユーロを投資して、ワインを約...

2023年9月24日日曜日

フランスのジャンクフードの広告についての警告

   フランス公衆衛生局は、最新の報告書の中で、ジャンクフード広告が子供や青少年に与える影響と、フランスにおける肥満の蔓延におけるジャンクフード広告の役割を明確に指摘しています。  同局は、ジャンクフードメーカーの無責任なマーケティング慣行を禁止する時期が来ていると、明確に企業名を挙げて、勧告しているのです。ジャンクフードメーカーは、子供たちをターゲットにして、脂肪分が多すぎたり、甘すぎたり、塩味が強すぎたりする製品を販売することを非難し、このような商品の広告の禁止を呼び掛けています。 ジャンクフードといえば、いわゆるファストフードのようなものを思い浮かべますが、上の写真にあるような、お菓子、駄菓子の類、そして朝食用のシリアルなどまでが含まれていることにはちょっと驚きです。 フランスは、もともと広告に対して、すでに、かなり厳しい規制があることも事実で、私の知る限りでも、アルコール飲料などに関してはテレビのコマーシャル、映画館、若者向けの雑誌、スポーツ関連、また若者向けのwebサイト上の広告は禁止されています。街中の、例えば、駅やバス停などに、この種のポスターが貼られたりすることがありますが、必ず、その広告の中には、必ず過度の飲酒は健康を害するとか・・1日〇杯程度にしましょうなどの注意書きが書き加えられています。 つまり、ジャンクフードもこのような扱いにするべきであるという意味合いであると思われます。 この呼びかけを行っている...

2023年9月23日土曜日

具合が悪くて、もしかして・・と、久しぶりにコロナ検査に行った・・

   今週に入って、体調が思わしくなく、微熱が続いて身体がだるく、鼻がグズグズ、ちょっと痰がからむような咳が出始めて、まあ、しばらくおとなしくしていれば、なおるだろうと、適当に放置し、タカをくくって、ちょっと出かけたら、いきなりまた、発熱。 いつまでたっても治らず、翌日は、会議で人と会わなければならない予定もあり、「まさか・・でも、もしかして、これって、コロナウィルス??最近は、また感染者が増えていると言っていたし・・」だとしたら、他人に感染させては申し訳ないと、久しぶりにコロナウィルスの検査を受けようと出かけました。 もうすっかり、元の日常に戻っているので、まだ薬局で検査してくれるのかな?と思いましたが、近所の薬局には、再び「コロナウィルスの検査します!」という看板が出ていて、検査をしてもらってきました。 もう検査する方もされる方も慣れたもので、「ハイハイ!検査ね・・座って待ってて!」と言われ、パンデミック以来、ずっとお決まりの検査スペースになっている場所へ。ちょっと立って待っているのもしんどいくらいだったので、優しい心遣いに感謝しつつ、すぐに検査。 検査はあっという間に終わり、「結果が出るまで、待ってて!」と、待つこと7~8分。 「陰性でしたよ!」と言われておしまい・・。今やヘルスパスも何もいらずに簡単にやってくれました。 ひとまず、コロナウィルス感染ではなかったことに多少なりともホッとして、しかし、だからといって、検査をしただけで、体調が改善するわけでもなし、翌日の会議は延期できるものでもなかったので、とにかく寝て治す・・と思って、その日はおとなしく寝ていました。 ずっと忙しい日々を送ってきて、多少、具合が悪くても、これまで、なんとか休まずにのりきってきたのですが、だんだん自力で回復するのも難しく、時間がかかるようになり、下手をすると、さらに悪化するようになってしまった今、病気=安静に寝ている・・というのが、意外とシンプルな回復の手助けになることが、意外に新鮮でした。 しかし、多少、回復したものの、翌日はちょっとまた、不安が残る感じのまま会議に出かけました。 こうして自分が体調を崩してみると、気のせいかメトロに乗っている人の中にもマスクをしている人がいるのが目についたり、また、車内の手すりなどに直接触れたくないのか?紙でカバーして手すりにつかまっている人がいたりして、そんなに気にするなら、いっそのこと手袋をすればいいのに・・と思ったり・・。 しかし、パリはあっという間に寒くなり、まさに、木の葉も色づき、路上には枯れ葉がけっこう目立つようにもなってきて、街を歩く人々も、今はきっと、一番、服装にバラつきのある時期かも?と思うほど、まだサンダルにTシャツの人もいれば、革ジャンやコートやマフラーをしている人までいます。 私個人としては、もう秋めいてきたら、いつまでも夏っぽい恰好をしているのは、なんだかみすぼらしい気もするので、早めに秋モードに切り替えるようにしています。 今朝の気温は10℃程度、私も風邪気味ということもあり、ヒートテックに薄手のコートを羽織って出かけましたが、やっぱりセーターも着てくればよかった・・と思ったほどです。 季節の変わり目で、一日の気温の差も激しくなり、朝晩などは、寒いくらいなので、うっかりすれば、風邪をひいてしまう季節でもあるのですが、やっぱり風邪のような症状が出てみれば、未だにコロナ感染かも?とギョッとしてしまうのは、一体、いつまで続くのだろうか?と、ちょっとウンザリしているのですが、未だにこんなに簡単に検査してくれるなら、体調が悪いと思ったら、すぐに検査してもらった方が、やっぱり自分も安心だし、他の人に感染を広げてしまうことを避けれるので、せいぜい、この検査を利用させてもらおうと思っています。コロナウィルス検査<関連記事>「新年度の始まりとともに、急激に増加しているコロナウィルス感染」「フランス発...

2023年9月22日金曜日

チャールズ国王のフランス訪問に見るフランスとイギリスの関係

   本来ならば、今年3月に予定されていたイギリス国王のフランス公式訪問は、年金改革問題のデモのために、繰り返し延期されていました。 あの時点でも、本当にギリギリまで、最大限の警備体制をとっているので、問題ないと言っていたものの、チャールズ国王の公式訪問の際に訪問予定にされていたボルドー市庁舎の大扉が燃やされるという事態にまで発展し、マクロン大統領がチャールズ国王と直接電話会談し、ほぼドタキャンに近いかたちで、延期されたのでした。 今回のチャールズ国王のフランス公式訪問は、即位後の初の海外公式訪問として、また、ブレグジット後、初のフランス訪問として、イギリスとフランスの外...

2023年9月21日木曜日

いじめ・嫌がらせをしていた14歳の少年 授業中に手錠をかけられ逮捕

   学校でのいじめ問題が深刻化し、新年度が始まる前に、「いじめ問題が確認された場合には、いじめられた被害者ではなく、加害者を退学、あるいは、転校させる」という措置をとるという国家レベルの法律を制定したフランスですが、事は、そんなに簡単に解決するわけもなく、新年度早々に、いじめを苦に自殺してしまった少年がいたことが報じられていました。 実際には、いじめられている、嫌がらせを受けている側の子の方が学校から遠ざかる傾向があるのは、当然のこと、しかし、現在は、学校に来る来ないだけでは、いじめや嫌がらせがやむことはなく、SNS上での嫌がらせを続けて拡散する手段は、被害者をさらに追い詰めることになっているのが現状のようです。 この新しい法律は、学校側の取るべき態度としての確固とした基準という意味では、有効ではありますが、実際に、9月早々に自殺してしまった子供の両親からの話では、何度も学校と話し合いを続けたが、充分な対策をとってはくれず、警察に訴えても、訴えを受け付けてもらえなかったなどという実情が暴かれ、この問題の道のりの長さを物語っているような気がしていました。 ところが、今度は、パリ近郊の中学校で、いじめ、嫌がらせをしていたとされる少年が授業中に逮捕されたという衝撃的な事件が浮上してきています。 この少年は、インスタグラム上でトランスジェンダーの少女にトランスフォビア的な発言や殺害の脅迫(かなり過激な内容)などを繰り返していた容疑で、いじめの被害者の少女の父親が通報し、かなり強く訴え出たことから、警察が動き出したと言われています。 警察への拘留後、この少年は、容疑の事実を認めていますが、問題になっているのは、この警察が授業中に学校に押し寄せ、授業中に少年を逮捕するという、かなり強引なやり方です。 この学校の責任者は、警察が介入することに同意していたとされていますが、授業中に突然、大勢の警察官が侵入してきて、容疑者の名前を呼び、「深刻な嫌がらせと殺害の脅迫で逮捕する」と述べ、少年の腕を掴み、手錠をかけたとクラスメイトの学生が証言しています。 想像するだけでも、かなりの衝撃的な場面にその後は授業にならなかったと言われていますが、これは、ある種の見せしめ的な意味があったのではないか?と思うのです。この少年に対する容疑を考えれば、何も学校で、しかも授業中に逮捕する必要はなく、家におしかけてもよかったわけだし、また、登校時、下校時などのタイミングでもよかったはずなのです。 それをわざわざ、授業中におしかけて、他の生徒の目の前で手錠をかけるようなことをするのは、多分に、嫌がらせをすれば、このような目に遭うという警告の意味があったとしか思えないのです。 警察が学校に介入することに同意していたとはいえ、授業中に手錠をかけて逮捕するという具体的なことまでは把握していなかった模様で、学校側は警察に対し状況の説明を求めていると言われていますが、これには、なんと政府報道官が説明に応じており、「この逮捕は検察と教育チームの合意のもとに行われたものであり、これが私たちが嫌がらせの惨状に対処する方法であり、これが私たちが子供たちを守る方法でもある」と毅然とした態度で回答しています。 いじめには、直接関与していないにしても、それを容認するという集団心理も加わる性質が多分にあると思われるため、かなり荒療治ではあるものの、これくらいの対応が必要なのではないかと思ってしまいます。 また、今回のケースもそうですが、最近は、いじめの対象となるのは、同時にLGBT問題であるケースも多く、問題をさらに複雑にしています。いじめ加害者少年...

2023年9月20日水曜日

日本の失われた30年に思うこと

   最近、よく日本のメディアでは「失われた30年」という言葉をよく目にするようになった気がしますが、正直、この30年は、はからずも、私が日本を出て、海外生活を始めて現在に至るまでの期間とまるかぶりしていることに、複雑な思いがしています。 フランスで暮らすようになって、30年は経っていませんが、その前にアフリカにいた期間などを加えると、ほぼほぼそれに近い年月が経っているわけで、海外にいるからこそ、外から見ている日本、たまに一時帰国する日本、フランスで見る日本のものなどが移り変っていることを感じることもあります。 それでも、実際にこの間を私は日本で暮らしていたわけではないので、実感として感じているわけではないのですが、たまに見かけるニュースなどでも、よい意味でも悪い意味でも、ついついフランスと比べてしまう癖がついている気がします。 そう考えてみれば、フランスに来たばかりの頃は、なんでフランスはこうなんだろう?と日本と比べて、腹立たしく怒ることが多く、「まあ、ここはフランスなんだから、仕方ない・・」と思っていたのですが、この30年近くの間に、日本のニュースなどを見るにつけ、また、フランスの様々な社会システムなどの変化に接するにつけ、「フランス人にできて、なぜ?日本人にできない?」と、逆に日本をもどかしく思うことが増えてきた気もします。 何よりも、私自身がフランスの生活に順応してきたこともあるとは思うのですが、それにしても、最近は、日本の「失われた30年」などという話題に触れて、残念ながら、やっぱりそうだよな・・と思ってしまうのです。 フランスに来たばかりの頃は、一年に一度、日本に帰るたびに、一年留守にするだけで、まるっきり、日本は景色が変わってしまう・・と驚かされるほど、新しいビルが建ったりしているのに比べて、パリって本当にいつまでたってもちっとも変わらない・・などと思ったりもしていたのですが、ある時期から、日本に一時帰国した折に、「えっ?こんなに年配の方が警備員とか、道路の交通整理などの仕事するようになったの?」などと驚かされるようになったのです。 また、かつては、電気屋さんなどに行けば、日本人として、ちょっと誇らしくなるほどに日本製品が高価な値段でずら~っと並び、日本製品は、絶対的な信頼を勝ち得ているような感じがあったのですが、いつのまにか、電気屋さんで日本製品を見かけるのは、珍しいことになってしまったし、日本のものでフランスで注目されるのは、日本食か、マンガやアニメ、そしてユニクロくらいでしょうか?  日本で物議を醸しているマイナンバーカードや保険証などに関しても、フランスでは、いつの間にか、スムーズにIT化が進み、問題なく進化しています。まさにフランスにできることが、なんで日本では、そんなに揉めているのだろうか?と思ってしまいます。 正直、フランスでは、日本のことは、よほどのことがない限り、細かいことはニュースにはならないし、そんなに真剣に話題にのぼることはありません。フランスにとっては、周囲のヨーロッパ諸国や、アメリカやロシアなどの方が差し迫った問題なのです。 それでも、昨日もこちらのニュースで見かけたのは、日本の少子高齢化の問題で、日本は人口の29%が65歳以上で、10人に1人が80歳以上、経済を支え切れずに、900万人の高齢者が働いているなどと伝えています。 政府に関しては、フランスだって、色々な問題はあるし、暴動にまで発展する事態も少なくありません。しかし、少なくとも、フランス政府には、フランスの将来のためにはどうしていくべきなのか?...