2022年2月11日金曜日

バレンタイン前のメゾン・ド・ショコラでバラ売りのチョコレートに挑戦

 

バレンタイン仕様になっているメゾンドショコラの店頭


 フランスに来て以来、圧倒的に食べることが増えたものの一つはチョコレートです。

 日頃は、パリにいても、家ではかなり、和食あるいは、日本の食卓に近い食事に傾きがちで、手に入りにくい日本食材やそれに近い食材を見つけては、やっぱり日本のものは美味しい!・・となっている私でも、チョコレートは、やはりフランスのものが美味しい!と力を込めて言うことができます。

 今では、家にはいつもチョコレートの買い置きがあるようになりました。

 スーパーマーケットにずらりと並ぶようなチョコレートから、折に触れて、何か口実をつけて、時々購入する贅沢なチョコレートまで、日本にいた頃は、甘いものはあまり好きではなかった私が辛党ではなく、甘辛両党になったのも、フランスのチョコレートが入口だったかもしれません。

 パトリック・ロジェやジャン・ポール・エヴァンなど、ひととおりのフランスのチョコレートの有名店を一周して、安定して通うようになったのは、メゾン・ド・ショコラのお店です。

 たいていは、色々な種類が詰め合わせになったチョコレートを購入するのですが、その一粒、一粒、どれも美味しいものの、やはり好みはあり、自分の好みのものだけを選りすぐってみたくなって、前回、箱詰めのものを購入した際に、一粒一粒をチェックしながら、カタログと照らし合わせながら、次回こそは、バラ売りのチョコレートを自分で選んで買おうと決めていたのです。

 バレンタインも近づき、誰かにあげるわけではなく、自分へのご褒美(バレンタインという言い訳)、一粒 1.3ユーロという高級チョコレートを20種類以上あるものの中から選ぶのは、ちょっと贅沢な楽しみでもあります。

 とはいえ、なかなかセコくもあり、自分で箱詰め用の箱にいっぱいにした場合とどちらがお得なのかなどということも、わざわざお店の人に尋ねた結果、お店でオリジナルに箱いっぱいにしてもらうと、約1粒分お得になるらしいことも確認。

 さりとて、そこまで、たくさん、自分で選んでいたチョコレートがあったわけではなく、それでも、大事なチョコレートがプラスチックの袋に入れられ、崩れてしまうかもしれないことも悲しくて、前に買った際の空き箱(メゾンドショコラのもの)持参で、その箱に詰めてもらうというイレギュラーな買い方をしてきました。

  


 店内は、バレンタイン用のコフレが中央に綺麗に飾られている中、このような身勝手なお客に対しても店員さんは、「これってとってもエコね!」と快く受け入れて下さり、私が持参した箱に、「賞味期限のシールだけ貼り替えるわね!」と言って、私の選んだチョコレートを詰めてくれました。

 私がメゾンドショコラがお気に入りなのは、チョコレートの味はもちろんのこと、高級店にもかかわらず、店員さんが気取り過ぎておらずに、暖かく対応してくれるところや、必ず、味見用にと食べさせてくれる(今は、購入時にいくつかの中から選んで一つおまけに入れてくれます)ような、ちょっとほっこりさせてくれる部分があるところでもあります。

 ちなみに私が今回、選んだのは、ダークチョコレートが中心で・・

  QUITO(なめらかなダークチョコレートガナッシュをダークチョコレートのシェルでコーティング)

 AKOSOMBO(ガーナ産カカオのスパイシーな香り)

 SALVADOR(ラズベリー果肉入りダークチョコレートガナッシュ)

 ANDALOUSIE(レモンピール入りダークチョコレートガナッシュ)

 ANASTASIA(アーモンドとヘーゼルナッツのプラリネ)

 ABYSSINIE(エチオピア産コーヒーの香りのガナッシュ)

  EXTREME CHOCOLAT(100%ダークチョコレートガナッシュ)

 の7種類でした。

 甘くても後味がさっぱりしていて、チョコレートを食べた時に口から鼻に抜ける香りが至福のひとときを与えてくれます。

 量は食べずとも、ちょっとでとっても満足できるチョコレートで、しばらくの間、私は、幸せな瞬間を過ごすことができそうです。


メゾンドショコラ バレンタイン


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2022年2月10日木曜日

「フランスのワクチンパスポートは3月末から4月には解除できる」と政府が発表した理由

   


 フランス政府報道官ガブリエル・アタルは、「ワクチンパスは、おそらく3月末から4月には、解除できるであろう」また、「学校での感染対策も緩和する方向で検討している」と発表しました。

 先日、テレビのニュース番組にオリヴィエ・ヴェラン保健相が出演した際に、視聴者の質問に回答する形で、ワクチンパスは、7月末頃には、解除できるかもしれない」と話していましたが、今回のスポークスマンの発言では、それよりさらに前倒しの3月末から4月に解除という話になっています。

 まあ、3月末にしても、7月末にしても、どちらにしても決定事項ではなく、あくまでも、その時点で、感染者数や感染率、病床の占拠状態の改善などが見られた場合の希望的観測によるものであることに変わりはありませんが、今回のスポークスマンの発言には、カナダで起こっている「ワクチン接種義務化に反対する大規模なデモ「自由の車列(Freedom Convoy)」が影響しています。

 カナダでは、国民の多くはこのデモには不支持であるにもかかわらず、首都オタワの中心部で、トラックやテントが通行を妨げ、都市機能が麻痺しています。このカナダでの抗議活動がフランスでのデモ隊を触発し、すでに同じスローガン「Convoi de la Liverté」をかかげ、Facebookを利用して、デモ隊の規模を広げて結集する動きが警戒されています。

 フランスでは、デモ隊が独自のスケジュールを作成しており、彼らは、2月11日(金)の夜にパリに集合し、翌日首都で反ワクチンパスのデモに参加し、翌月曜日にはブリュッセルで他の参加者と合流する予定になっています。

 しかし、この国境を越えたデモは、健康対策への抗議という単純な枠組みを超えており、フランス支部?のメンバーは、完全な熱気の中で、物価、特に燃料価格の上昇に対する抗議も併せて訴えています。

 このデモの動きには、2018年に起こった「黄色いベスト運動」の活動を復活させようとしている人々がインターネットを通じて、今回のカナダを起源とする「Convoi de la liberté」に便乗して煽っています。

 2018年に燃料税の高騰をきっかけに始まり、長い間、フランスで続いていた「黄色いベスト運動」は、パンデミックの始まりとともに、抑えられ、また、感染が減少傾向に向かうと再び燃料費の高騰とともにぶり返しそうになっている皮肉な結果を生もうとしています。

 黄色いベスト運動の時のデモ隊の暴れぶりを思い起こすに、フランスの場合は、トラックでパリを都市封鎖ということは、あまり現実的ではありませんが、より過激になることも予想され、彼らが今回、予定しているベルギーという一応、国を跨ぐ遠征に発展しようとしていることは、今後、ワクチンパス反対から、燃料価格の上昇だけにとどまらず、問題をさらに拡大させていく危険性を孕んでいるのです。

 政府が、慌てて「ワクチンパスポートは3月末から4月には解除できる」と発表したのは、このデモ隊を沈静化するためと思われます。

 しかし、ワクチンパスポートが施行されたことで、ワクチン接種、ブースター接種が進みつつあったのに、まだ施行されて1ヶ月もたっていないうちに、あと2ヶ月ほどで解除するという発表とは・・「3月末まで、あともう少しでワクチンパスが解除されるなら、それまで粘ろう」と思い始める人も無きにしも非ずで、さすがにこの発表は時期尚早な気がします。

 それにしても、感染を抑えるために「ワクチンパスポート」を施行したのに、今度はデモを抑えるために、それを早々に解除する発表(実際にこの時期に解除できるかどうかは別として)をしなければならないとは、大統領選挙を前にして、混乱状態はできる限り避けたいというところはあるにせよ、想像以上にこのデモを政府が恐れていることが垣間見えるような、ちょっと不思議な発表でもありました。


ワクチンパスポート解除 ワクチンパス反対デモ


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2022年2月9日水曜日

フランスの記録的な貿易赤字と日本の鎖国

   

 

 フランスの税関当局は、2021年、史上最悪の847億ユーロの貿易赤字を記録したことを発表しました。これまでフランスの最大の貿易赤字は2011年に記録した750億でしたが、この記録を更新するものとなりました。

 このことについて、フランク・リースター外国貿易担当大臣は、フランス経済が昨年7%の成長を記録し、「海外で生産された消費財や産業用工具の輸入に影響を与えたことから、輸出よりも輸入の著しい回復によって起こった現象のうえ、航空関係の輸出などの強力な輸出部門がまだ2019年の水準を下回っていることによるものであるとし、今回の赤字は回復の強さによるものと説明することができる」としています。

 また、大臣は記者会見で、「我々の貿易活動の全体像を見ることが重要だ」と述べ、特に「サービス分野で362億ユーロの黒字を記録した」ことを指摘しました。結果的な収支に関しては、基本的に179億ユーロのエネルギー代の増加が悪化の原因である」と述べています。

 このニュースを聞いて、「まぁ〜なんと、フランス人は、口が達者だ・・でもまあ、これは、あながち、全く間違いでもないかもしれない・・」と感じたと同時に、日本は大丈夫なんだろうか?と思いました。

 これまで、感染を抑えてきた日本にとっては、記録的な感染者を出し、閉鎖的になるのもわからないではありませんが、私は、今の日本の鎖国状態がどうしても理解ができないのです。

 日本のニュースを網羅して見ているわけではありませんが、鎖国に関しての危機感の声があがっているというようなニュースをほとんど見かけないのも不思議です。

 鎖国をしているからといって、日本の貿易が全く止まっているとは思いませんが、外国人を締め出している以上、貿易とて、安易ではない状況であることは明らかです。

 だいたい、パンデミック以前から、例えば、こちらの電化製品の店舗などに行っても、以前のように日本製品がズラ〜っと並んでいる光景は、見かけなくなっています。全く消えたわけではありませんが、以前、堂々と並ぶ日本製品を目にして、なんとなく誇らしく思えていた時代ではなくなりました。

 ただでさえ、停滞気味の日本の貿易に拍車をかける「鎖国」を続けていることは、今後、長期にわたり、影響を及ぼします。

 多くの国々がなんとか、ワクチンパスポートなどを起用しながら、日常生活を保とうとしているのは、経済的な問題があるからです。鎖国を続け、生活を締めつけ続ける日本がこの先、どうしてやっていけるのか?心配でなりません。

 以前の日本は「平和ボケ」などと言われた時代もありましたが、現在は、平和でもなく、パンデミックの中を生きていかなければならないのです。

 フランスは、日本よりも感染者も桁違いに多く、犠牲者も多く出し、問題も多く、実際に今回のように記録的な貿易赤字などと発表されていますが、経済は動いています。

 日本人が鎖国のような問題に危機感があまりないのは、私は、日本のマスコミにも問題があると思っています。問題であることを問題として取り上げず、国民に伝えないのは、マスコミの機能を果たしていないと思うのです。


フランス貿易赤字 日本の鎖国


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2022年2月8日火曜日

パリのワンコインショップ 全商品2ユーロ C'est duex euros(セ・ドゥユーロ)

   


 日本に一時帰国した際に、必ず覗いてみる100均ショップ。長いこと日本には行けていないので、最近の日本の100均ショップの様子はわかりませんが、まあその商品の種類や数の多さに、最初はビックリして、一緒に付き合ってもらった友人に、「100均でこんなに買い物する人、見たことない!」とあきれられたこともあります。

 うわっ!すごい!これが100円、こんなのも100円・・と、手当たり次第にカゴに入れていくと結構な量になってしまい、後になってから、結局、あんまり使っていないものもあれば、100円だったのに、ず〜っと使っているものも、今のパリの家にもたくさんあります。

 なにせ、パリには、100均などというものはないので、日本の100均では、一つたった100円なのに、文房具類や、これは便利!と思うものがたくさんあって、今、買っておかなければ、次には、いつ来れるかわからない・・と思うと日本の100均では、ついつい散財してしまうことになるのです。

 しかし、ついにパリにもワンコインショップができたと聞いて(ワンコインとはいえ、2ユーロ(約260円))これは、パリも進化した!と感激して、さっそく行ってみたのです。

 現在、フランス全土には44店舗あるというのに、まだパリには1軒だけだそうで、選択の余地はなく、その一軒に行ってみました。それはシャトレ(Chatelet)の駅から歩いて5分ほどの場所にあります。

 「やった!あった!ここだ!」と勇んで店内に足を踏み入れた私は、正直、第一印象は、ガッカリ・・」日本の100均をイメージしていた私には、ちょっと肩透かしを食らった感じがしました。

 しかし、せっかく来たのだから、何かないかな?と少しずつ商品を見ていくと、意外と面白いものがあって、いつの間にかスイッチが入り、あっという間に入り口にカゴを取りにいくハメになりました。


 
ちょっとお洒落な鍋つかみや、開けたプラスチックの袋を止めるピン




 食料品などは、簡単なお菓子が少しあるだけですが、装飾品、インテリア雑貨、キッチン用品、文房具、香水や簡単な化粧品からおもちゃ、パーティーグッズ、折り畳みの傘や収納のためのグッズやDIY用品などなど、ちょっと洒落た置物や気の利いた食器やワイングラスなどもあるところは、フランスらしいところです。


   レモンの形をしたエコバッグやさまざまな香りのペースト・パウダー状の石鹸


 子供が小さい頃だったら、子供のお誕生日会のプレゼントは、ここで充分、楽しいものがあったのに・・と思いました。

 


  

             カーテンを止めるピンとつっかえ棒


絵を描くための画板

フランス語のマグネット

 日本の100均と比べたら、圧倒的に商品の数は少ないものの、充分に楽しめる内容です。

 一歩、足を踏み入れて、一瞬、ガッカリした私も、日本の100均とは、コンセプトが違うのかも・・と思いなおし、けっこうな時間を楽しみ、結局、10点も購入してしまいました。

 若い女性の店員さんもとても親切で、「何か聞きたいことがあったら、遠慮なく言ってね!」と声をかけて下さり、お言葉に甘えて色々質問する私に嫌な顔ひとつせず、最後に会計の際には、梱包に気遣って、割れないようにと、奥から箱を探してきてくれて(日本なら当然かもしれないけど・・)、丁寧に梱包してくれたのでした。

 2ユーロと言いながら、2ユーロではない商品もあるのでは・・と疑っていた私ですが、2つで2ユーロという商品はあったものの、見事に全商品、2ユーロでした。

 毎週、新商品を入荷するということだったので、まだまだ今後が期待できます。

 まだまだ始まったばかりのパリのワンコインショップですが、これが流行れば、もっと、たくさんの商品で埋め尽くされていくのでは・・と期待しています。

 お近くにお寄りの際は、ちょっとこんなお店を覗いてみるのも楽しいかもしれません。


⭐️C'est duex euros(セ・ドゥユーロ)

    40 Blvd. de Sébastopol 75004 Paris, 月〜土10:00~20:00, 日11:00~20:00

 



パリのワンコインショップ 2ユーロ

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2022年2月7日月曜日

パリのマルシェでの買い物 お花屋さんにも行列ができる

  

マルシェに並ぶ季節の花 これが飛ぶように売れているのにビックリ


 我が家のごくごく近所には、残念ながら、マルシェ(市場)がありません。少し離れたところにはあるのですが、わざわざ、少し遠いマルシェにはあまり行くことはありませんでした。

 たいていのマルシェは、 曜日も時間も限られており(たいていは、午前中だけの営業)、子供が小さい頃などは、特に、仕事をしていれば、買い物は休みの日にまとめてするのが普通で、休みの日には、家事や雑用に加えて、子供のお稽古事の送り迎えなどに奔走しなければならず、買い物といえば、どうしても、日用品なども含めて一度に一ヶ所で買い物が済んでしまうスーパーマーケットが断然、効率的で、あまり、マルシェに行くことはなかったのです。

 しかし、考えてみれば、今の時代にマルシェのような文化が続いているところは、パリ(フランス)らしいところでもあり、いちいち人手を介して、人とふれあいながら、買い物をするマルシェという文化も、いかにもフランス人らしいところであるとも思うのです。

 場所により、曜日は異なりますが、週のうち、せいぜい2〜3日(常設のマルシェもあるにはありますが・・)屋台のようなお店が軒を連ね、肉や魚、野菜などの生鮮食料品を中心にチーズやソーセージ、ハム、パテ、ジャム、キッシュ、お菓子、パンなどの加工食品、生花など、加えて衣料品、雑貨などを扱っているところもあります。

  

マルシェでちょっと気になったゴルゴンゾーラ

 先日、天気もよく、新鮮なお魚が欲しくなって(以前、カーフールでお魚を買って、生で食べても大丈夫?と確認して買ったにもかかわらず、酷い目にあったことがあって以来、お刺身にして食べたい魚を買いたい時には、マルシェに行くようにしています)、ここのマルシェのお魚は、おススメ!と聞いていたマルシェに思い立って、出かけてきました。

 メトロの駅を上がってすぐの場所にあるマルシェに入っていくと、いかにもマルシェといった感じの並べ方をした野菜や果物のお店、ちょっとグロい場合もあるお肉やさんなどなど、スタンダードなマルシェのお店が軒を連ねていて、そこそこの人出です。

 そういえば、パンデミック以来、マルシェにくるのは、初めてのこと、全てのお店ではありませんが、プラスチックのバリアがつけられているお店もちらほら・・。行列ができて、やけに賑わっているお店もあれば、人が寄り付かないお店もあるのは、マルシェの残酷なところです。

 食料品の場合、産地やお料理の仕方などを直に聞くこともできて、また季節のものを確認して買うことができるのは、安心なこと、しかし、お客さんが皆、いちいち、そうやって一通り話しながら買い物をするので、時間はかかります。

 私は目当てのお魚屋さんに行って、生で食べられるお魚をゲット。そのお店は、ブルターニュから直送しているお魚をメインに扱っており、そうでない場合にも正直にこれは、スペインから・・とか、これは、養殖もの・・などと、教えてくれます。

 そのお店の人曰く、「フランス産」などのマークがつけられていても、それは嘘である場合も少なくないそうで、(実際にコントロール(チェック)がきちんとなされていないため、産地偽装?は、けっこう多いのだとか・・」「うちは、間違いなく、正確に記載しているからね!」とのこと。  


 私は、お刺身にできるイカとイワシ、鱸(スズキ)は鱗と内蔵だけとって、中の卵は残してもらって買ってきました。これでお刺身とイワシのつみれ汁や鱸の半身は中の魚卵と一緒に煮物を作り、久々のお魚を堪能しました。

 お魚については、いつも思います。マルシェが近くにあったらいいのに・・と。

 そして、何よりも意外だったのは、ミモザやチューリップなど、春先らしいお花や淡い色合いのバラなどで美しいお花屋さんにも結構、行列ができていたことで、花より団子の私は、ビックリ!「うわっ!フランス人は、こんなにお花を買う人がいるんだ・・」ということでした。 


 

 日曜日には、閉まってしまうお店が多い中、「パン屋さんとお花屋さんは開いている」と言われているフランスですが、やはり、不景気だインフレだと言いながら、お花屋さんが繁盛しているのもフランスらしいところなのかな?とも思います。

 しかし、考えてみれば、マルシェというのは、決して安いわけでもなく、ある程度のこだわりを持って、時間的にも経済的にも比較的余裕がある人が集まっているところでもあるので、全てのフランス人の家庭がお花に彩られているとは、考えづらいような気もします。

 しかし、久しぶりのマルシェは、なんだか楽しくて、また、気が向いたら、マルシェ巡りをしてみるのも楽しいかも・・と思ったのでした。

 これを書くのにあたって、「マルシェ」って日本語で何と言えばいいのかな?と調べたら、「フランス語で市場を指す言葉・・の次に、「ハウス食品で販売している「カレーマルシェ」の商品名」と出てきてビックリしました。


パリのマルシェ


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2022年2月6日日曜日

フランスは最悪の時を超えた? 感染者数ピークアウト

  


 ヨーロッパ内でもダントツの感染者数を叩き出していたフランスの新規感染者数が下降に転じ始めました。一時は、50万人を超え、連日40万人台を記録していた感染者数は、20万人台まで下がり始めています。

 一時は、少しでも出かけると、感染者追跡アプリから、「感染者と接触しています」という通知が来て、いい加減、ウンザリしていたのですが、そういえば、いつの間にか、それも来なくなっています。

 先日、月が変わって、「今月分の薬を取りに行かなければ・・でも、また薬局、検査で混雑しているから嫌だな・・」と思いながら、薬局に行ってびっくり・・あれだけ、検査のためにあれだけ行列していた人がいなくなっていました。

 オートテスト(セルフテスト)のキットが広まったこともあるのでしょうが、どうやら峠を超えたのは、事実のようです。

 先日、オリヴィエ・ヴェラン保健相は、2時間以上にもわたるテレビの生番組に出演し、視聴者の国民からの質問に答えるというかたちで、現在、そして、これからの感染の推移、それに伴う感染対策や制限の撤廃などに関する予定を語りました。

 「我々は、最も困難な最悪の事態を過ぎた。しかし、依然として、病床は、ピークの状態で、このピークを乗り越えるためにも、まだまだ油断は大敵、今、多くの人々が感染しても重症化していないのは、ワクチン接種のおかげである。ワクチン接種をしていない人、ブースター接種の期限が切れそうな人は、注意して、必ずワクチン接種を行なってほしい!」と訴えていました。

 このように、現職の大臣がテレビの生放送で、国民からの質問に生で答えるという2時間以上にも及ぶ番組、もう少し、質問を整理してもいいのでは?と思うほどに長い番組でしたが、私は、こんな番組が日本にもあったらいいのに・・と思いながら、見ていました。


 フランスでは、2月に入ってから、屋外でのマスク義務化が撤廃されましたが、ここ数日、パリ市内を歩いていると、想像以上にみんな、マスクを外していないことに驚いています。マスク義務化が撤廃されたからといって、マスクをするのは、自由なわけで、まだ、危険を感じている人は思っていたよりも、少なくないのだな・・という印象です。

 とはいえ、屋内や公共交通機関では、マスク着用は義務付けられていますから、狭いパリの中を移動するのに、マスクをつけたり、外したりするのが煩わしいこともあるのかもしれません。

 実際に、この番組内での質問には、「屋内のマスク義務化はいつ撤廃されるのか?」とか、「ワクチンパスはいつまでやるの?」などの質問もあり、そんな駄々っ子のような質問にも、「この制限は、永遠に続くものではなく、感染者数の減少の度合いによって、屋内でのマスクの義務化の解除は検討中」とのこと。

 また、ワクチンパスについても、「感染が減少し続け、次の変異種が出現せずに、このまま順調に推移していけば、今年の7月末頃には撤廃できるかもしれない」と具体的な目安になる時期を示して答えています。いずれにしても、これらの政治的な決定は、科学者によるコロナウィルス患者の集中治療室の病床占拠率等の関連指標をもとにするものということを強調しています。

 しかし、いくら感染者数が減少してきたとはいえ、1日あたり20万人以上という依然として異常な状態は続いているわけで、決して油断できるものではありません。

 2月15日からは、ディスコなどのこれまで閉鎖されていた場所の営業が再開され、この時期と重なって、学校は冬休みのバカンスに入り、多くの人々がまたバカンスに出ます。これで、再び、フランスの感染が増加に転じることも考えられないことではありません。

 現在は、薬局での行列がなくなったことなどから見ても、感染者が減ったことは明白なのですが、もう一先ず、ひととおりの人が感染してしまったのか?と思いきや、1ヶ月前に感染したばかりなのに、また感染・・などという話も聞こえてくるので、このウィルスの未知の部分もまだまだ多いのかもしれません。


フランスピークアウト 感染者数減少傾向


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2022年2月5日土曜日

北京オリンピックについてのフランスでの報道

  


 昨年夏の東京オリンピックの際には、開催国以上の盛り上がりを見せていた感じだったフランスは、どうやら、今回の北京オリンピックの開会式は、さほど注目していません。

 もちろん、開会式の模様は、報道されていたものの、その開会式自体よりも、ゼロコロナ政策の中国の厳戒なバブル方式の一般市民とオリンピック関係者を絶対に接触させない感染対策ぶりに時間を割いて報道しています。

 オリンピックのために中国に入国した選手やジャーナリストなどが、空港到着時から宇宙服のような防護服に身を包んだスタッフに誘導され、数度にわたるPCR検査や完全に一般市民とは隔絶された管理下におかれた宿泊施設での食事の供給なども人間ではなく、ロボットがしている様子などが、映し出されています。

 選手はもちろんのこと、ジャーナリストの移動なども、中国政府承認の運転手による車での移動のみが許され、中国政府が報道してほしくない場面などは、容赦なく遮断されている様子などまでもが報道されています。

 また、監禁状態になっているのは、オリンピック関係者だけではなく、現地の2300万人の北京市民自体が半監禁状態になっていると違和感をあらわにしています。

 ル・モンド紙(フランス大手新聞社)などは、「今回のオリンピックは、中国のゼロコロナ政策、習近平国家主席の体制支配、緊迫した外交状況などから、決して人気のあるイベントとは言えない。」と書いており、また、他社からも「複数の要因(パンデミックや政治的な要因)から、緊張要因が絡み合う世界的なイベント」、「健康と政治的な理由から、史上最も閉鎖的な大会になることは間違いない」などなど、かなり否定的な報道が目立ちます。

 夏の東京オリンピックの際は、パリ・トロカデロ広場に巨大スクリーンが設置されて、フランスでは、大熱狂であったことを思えば、今回のオリンピックには、何もないことが、その注目度を物語っています。

 今回のゼロコロナバブル政策の制約の実行は、現在の中国の政治体制を反映しているとも言われています。 

 これは、2008年の北京オリンピックの時と比較されており、「当時、中国が目覚ましい経済成長、国際貿易への解放、住民の生活水準の向上により、徐々にこの国が自由化していくだろうと世界が期待していたとしたら、2022年には、その期待がなくなっている」

 「かつては、自由で創造的かつダイナミックであった国が、習近平は断固として計画的に民主化を抑制し、中国15億人の生活を掌握されることが確実になっている」

 「この北京オリンピックの「鳥の巣」と呼ばれるオリンピック競技場の設計に携わった芸術家は現在、亡命中」。

 「そもそも、今回のパンデミックの起源となった中国は、その起源となった証拠を隠したまま公表していない」と、「中国政府がパンデミックの起源に関する真の調査を妨げようとし続けていることは、科学界と世界中の人々に対する冒涜である」と大会開幕の数時間前に約20人の国際的科学者が中国当局に対し、2019年末に中国で初めて検出されたコロナウィルスの起源について、WHOの合意のもと、真に独立した調査を許可するよう求める声明を発表しています。

 それに追い討ちをかけるように、「この大会で使用される雪が100%人工雪であり、環境を破壊してまでスロープを一から作ったということで物議を醸した」とも取り上げられています。

 競技が始まれば、スポーツごとの盛り上がりは見せるでしょうが、幸先は、あまりよくない雰囲気・・。

 オリンピック選手には、罪はありませんが、スポーツ以外のことで、騒がしすぎるオリンピック、純粋にスポーツを楽しむ気にはなりにくい気がしています。


北京五輪 ゼロコロナバブル


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