2021年9月25日土曜日

クラック(コカインを含んだ違法薬物)常用者溜まり場の中毒者の強制締め出し

   


 フランスは、ヨーロッパ最大の麻薬消費国であることが、最近、頻繁に報じられるようになりましたが、麻薬の蔓延が特別なニュースにもならないくらいの現在では、麻薬よりもクラック(CRACK)と呼ばれるコカインの一種のドラッグの急速な拡大が問題となっています。

 このクラックは比較的安価なことから、「貧乏人の薬」などとも揶揄され、低所得者やホームレスなど、生活が不安定で荒れがちの階層の人々にも、手に入りやすく、広まりやすかったこともあり、パリ北部(19区近辺)のスターリングラードの広場は、いつの間にか、このクラックの聖地?のような状態に陥り、このクラックの売買や常習者の溜まり場のようになり、スターリンクラックなど皮肉な呼び名をつけられたりしています。

 このスターリンクラックには、このクラックを常用している人々が暴れて騒ぎを起こしたり、暴力的な行為に走ったり、女性を襲ったりと近隣住民は、穏やかな生活を脅かされ、悲鳴を挙げ続けていました。

 もともとパリ北部とそこからちょっと外れたサン・ドニなどの地域は、治安の悪いことで有名で、このクラックが出現する以前から、暴力行為を伴う事件・犯罪が多発している地域でもあり、低所得層が多く、パンデミックにおいても、パリ近郊の中では、最も感染が悪化した地域でもありました。

 今は、おそらく、日本からのツアーなどは、ほとんどないのだと思われますが、以前、普通に日本から多くの観光客がパリに訪れていた頃は、この近辺のホテルなども宿泊場所に入っていて、日本人の観光客のガイドをしていた人が、オプショナルツアーの代金などの大金を持っているところを狙われて、殴り殺された事件などもありました。

 とにかく、もともとそのような治安の悪い地乗りもあって、違法薬物が広がり、根付きやすかった背景は容易に想像がつきます。

 今回、フランス政府はこの状態を打開しようと、200人の警察官を動員し、この場所(エオール庭園やスターリングラード庭園)のクラック常用者を別の場所(ポルト・ド・ラ・ヴィレット)へ強制的に移動させる作戦を開始しました。


 しかし、これは、単にクラック常用者を移動させ、分散させたに過ぎず、何の解決にもなっていないどころか、分散されたこれらの人々がさらにそれぞれ別の場所でクラックを拡散させることになりかねません。

 この政府の措置は、あくまでも、ひとまず、住宅地・学校などのある地域から、クラック乗用車を遠ざける暫定的な措置にしかなっておらず、引き続き、彼らを施設に保護し、クラックと断絶させる手段を取らない限り、永久に彼らは永久に場所を移動し続けるだけで、最終的には、再び元の場所に戻ってくる可能性も捨てきれません。

 また驚くことに、この大移動が行われたのは、金曜日の朝10時からで、この時間に約130名のクラック常用者がこの場所にいて移動させられたということは、一体、夜間はどのような状態であったのかと恐ろしくなるほどです。

 この退去させられたクラック常用者も問題ではありますが、彼らは、所詮、末端の消費者で、それをばら撒いて懐を肥やしている人々こそ、根絶させなければならない問題です。また、これらの麻薬・ドラッグ販売が武装化され、銃などの武器も合わせて出回っていることも、さらに問題を深刻化させています。

 2024年に開催が予定されているパリオリンピックの中心となるスタジアムは、現在、クラックの蔓延で問題になっている場所からそう遠くない場所にあります。

 パリオリンピックの準備には、このクラック問題を解決するという実際のオリンピックとは、別の次元での問題解決も含まれています。

 とりあえずは、パリに観光に来られる機会がある方は、パリのホテルは、この地域を避けるようにしたほうが賢明だと思われます。


クラック CRACK


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2021年9月24日金曜日

トラブルの絶えない娘の学生生活最後の2年間

  



 娘は、小学校から高校まで、近所にあるカトリック系の私立の学校に通い、その後、2年間、通称プレパーと呼ばれるグランドエコール準備学校に通い、実際にグランドエコールに通学したのは、2年間、残りの2年間は、スタージュ、留学の予定をびっしり入れ、学校に通うことなく卒業を迎える予定になっていました。

 プレパーを卒業してからは、初めての一人暮らしも経験し、概ね順調に全てが進んでいたのですが、トラブルが絶えなくなったのは、最後の約2年にわたってのことで、そもそもはパンデミックが引き金になっています。

 今回のパンデミックのために人生が大きく変わってしまった人も少なくないと思いますが、間違いなく、我が家の娘もその一人です。

 グランドエコール2年目の最後の段階で、フランスが完全ロックダウンを迎えたのを皮切りに、その時点で、通学はストップし、全て授業はリモートに切り替わり、学生らしいキャンパスライフはストップしてしまいました。

 初めてパリから離れた学生生活で、ボルドーというそれまで知らなかった場所で、最後の最後にロックダウンになり、ろくにボルドー周辺を楽しむこともできずに、ロックダウンが解除になった段階で、彼女はパリに戻ってきました。

 その年の夏には、イギリスの大学の研究室でのスタージュが決まっていたのですが、それもキャンセルになり、予約していたユーロスターもホテルも全部すっ飛んでしまいました。(ユーロスターはクーポンでの返金、ホテルに関しては返金すると言いつつ今まで返金なし)

 私も以前、イギリスに留学していた経験があり、しかも娘のスタージュ先の大学が、私が当時、住んでいたサウスケンジントンにあり、これは、何という偶然!と、私も娘がスタージュの間にロンドンに行くことを楽しみにしていましたが、これも、もちろん断念。

 しかし、幸い、先方がリモートでのスタージュを受け入れてくださり、娘はパリの自宅から、リモートでスタージュをさせていただいていました。

 そして、その秋には、日本の国立大学への留学が決まっていたのですが、それも、いつまでもハッキリせずに業を煮やしていたところに、ギリギリのタイミングでキャンセルになってしまいました。娘は日本人なのに、外国からの留学生ということで拒否されたのです。

 しかも、こちらの学校と日本の学校との連絡が上手く行っていなかったことから、本当は、夏の間に、留学はキャンセルか延期という通知がこちらのグランドエコール宛に届いていたにもかかわらず、本人には何の連絡もなく、その上、「キャンセルか延期」と言ってきていた日本の大学からも、大学内での連絡ミスか、「到着日、到着便を知らせてください」とだけ、急にこちらに連絡が入ったので、「えっ??OKなんだ!到着便っていうことは、急いで航空券取らなくちゃ!」と慌てて、航空券をとり、隔離期間を考えて、日本の国内線の分まで、航空券を手配してしまったのでした。

 ところが、その後、出発間際になって、夏の間にこちらの学校宛に送られてきていたメールが転送されてきて、慌てて日本の大学に直接連絡を取ると今回の留学はキャンセルになりました。半年、延期を希望しますか?」という回答に唖然とし、日本行きの航空券は全てパーになりました。

 しかし、問題は、それだけには留まらず、キャンセルになった半年間の日本での留学の期間を別のスタージュに当てなければならないため、フランス国内で慌ててスタージュを探す羽目になり、もともとフランス国内でのスタージュは、当初から国内でスタージュ予定だった人でほぼ、全てのポストが埋まってしまっている中、何とかスタージュを見つけて、それもパリ近郊ではなかったために、彼女は、慌てて引っ越しする羽目になりました。

 スタージュが始まる日にちに合わせて出かけた娘は、引越し先も本決まりではない状態で出発していきました。

 幸いなことにフランスでは、かなり大手の大きな会社ではありましたが、それも研究所のために、周りには何もない、Googleマップでは、これが駅?と見分けがつかないほどの、ど田舎生活。一時は、彼女は、「このスタージュで一番に学んだことは、ど田舎には二度と住まないということだ・・」などと冗談のように言っていました。

 そして、その半年間が終わりに近づいた頃、延期されていたはずの日本の大学への留学の時期を迎えようとしているのに、日本の大学はいつまでもハッキリした返答をくれずに(結果、ギリギリになって再びキャンセルになりました)、前回で痛い目にあっていた娘は、日本の大学からの返事を待たずに、パリ市内の病院併設の研究所でのスタージュを決めてしまいました。

 そして、今年の夏の終わりとともに、最後のスタージュを終え、ここのところ、娘は最後の論文を書くことと、就活に明け暮れていました。現在のパンデミックの事情もある上に、会社もフランス国内ばかりではないため、就活といってもほとんど、リモート・zoomなどでの面接で、正直、新卒の時には、日本でドキドキしながら就職の面接に行った私からすれば、何だか国も時代も違うんだな・・などと呆気に取られて、娘の就活の様子を眺めていました。

 フランスでは、日本のように一斉に4月に新入社員がスーツを着て、入社式・・なんていうものもないようで、だいたい会社が人を採用する機会が多い季節というのは少しはあるのでしょうが、それが一様に統一されてはいないのです。

 考えてみれば、入学式も卒業式もないフランスの学校ですが、それと同じにどの会社も一斉に入社式・・なんていうものもないのです。(一部の公的機関などは除く)

 そんな感じなので、娘も就職を焦るなどという気持ちはあまりなく、就職してしまえば、一年間はバカンスも取れないのだから、少しゆっくりしたいなどとのたまっており、とりあえず提出期限のある論文の方に取り組みながら、ポツポツと面接を受けたりしていました。

 現在は、通学はしていなくとも、在籍している学校には、10月に一度、その論文の発表に1日だけボルドーへ行く予定になっていたのですが、また、ここに来て、一週間後に一週間にわたって最終講義が行われるというメールが急に送られてきて、おおわらわ。その間の滞在先の手配をしなければならなくなりました。

 どうやら、現在も通学を続けている人には、夏の間に連絡があったものの、留学中、または、留学予定だった人には、連絡漏れだった模様です。

 急な話にどんなに迷惑するかは学校の事務の人は想像すらできず、もちろん謝るなどという頭は毛頭もなく、まるで他人事でクレームのつけようもありません。

 全く、連絡漏れというのがフランスにはどれだけあることか? 私の滞在許可証の書き換えですったもんだした時も、結局、気を揉む私は、たらい回しで問い合わせさえ受け付けられずに、本当は、とっくに出来上がっていたものを連絡漏れで引き取りに行くことができなかったのですが、引き取りに行った場所では、引き渡しをする係の人としか接点がなく、苦情をいうことさえできなかったことを思い出しました。

 結局、この手のトラブルは、フランスでは、まるでなかったことのように過ごされていき、一向に改善されることはないのです。

 もともとは、パンデミックが原因で、起こったトラブルの数々ではありますが、非常時だからこそ、気を回して、さらに連絡漏れがないかどうか注意する・・なんてことは、フランスには、ないのです。

 娘の就活は現在進行形、上手く進みそうな気配の会社もあるのですが、その前に彼女の学生生活は、最後の最後までトラブルで追いまくられることになりました。

 まあ、楽観的に考えれば、この最後の2年間で、彼女は急な変更が起こっても、何とか対応、対処できるチカラを身につけたのかもしれません。


フランスでのトラブル


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2021年9月23日木曜日

締めたり緩めたり・・フランスの感染対策のさじ加減とその背景にある死生観

   


 ワクチン接種の拡大とヘルスパスにより、コロナウィルス感染が鎮静化しつつあるように見えるフランスは、今度は、ヘルスパスによる制限を緩和していくことを検討しつつも、そのさじ加減に慎重な態度を保っています。

 フランスは、9月15日から医療関連就業者に対して、ワクチン接種の義務化を決行し、3,000人にも及ぶ停職処分となった人々までいますが、逆に?ヘルスパスによる行動制限は、地域ごとに緩和させていく方向で検討を進めているようです。

 しかし、また現段階では、ワクチン接種が遅れて開始されたために猶予期間を与えられていた12歳〜17歳の未成年に対して、9月30日から、大人同様にヘルスパスが適用されることが発表されています。

 そして、それとほぼ同時に、10月4日からは、感染発生率が少なくとも5日間で住民10万人あたり50例未満である地域の小学校では、生徒、教師ともにマスク着用の義務を撤廃することを決定しています。

 これに関しては、教職員組合はその措置について意見が分かれており、おそらく保護者側からも賛否両論の意見が上がってくるものと思われます。

 たしかに、12歳以下の小学生が一日中、マスクをしながら学校生活を送ることは、きついことに違いありませんが、12歳以下の小学生については、現在のところ、ワクチン接種ができていない年齢でもあるため、より慎重な対応が求められる気がします。

 こうして、小学校でのマスク義務化を撤廃したり(地域ごとによる条件付きで)、逆にヘルスパスが求められる年齢層を広げたり、制限を緩和しているのか、強めているのか、理解に苦しむところでもあります。

 現在は、ワクチン接種率が81.7%にまで上昇してきたこともあり、街中に設けられたPCR検査場はどこもガラガラで、あまり検査を受けている人を見かけなくなってきたものの、10月16日からは、今まで無料で行われていたPCR検査が有料化されます。

 これだけワクチン接種率が上昇すれば、PCR検査が有料化されても、大勢に影響はない気もしますが、それでも、ヘルスパスによる制限のために、検査を受け続けていた人々(ワクチン接種をしていない場合)は、お金を支払って検査を受け続けて凌ぐか、ワクチン接種をするかに追い込まれていきます。

 結局は、ワクチン接種の義務化に限りなく近い状況が現実化するわけです。

 しかし、ワクチン接種をしているからといって、感染のリスクは減少するとはいえ、感染しないということではないことから、実際の感染者はもっといるとも考えられます。

 けれども、入院患者数、集中治療室の患者数も減少している現状を考えれば、たとえ、感染していても、重症化しなければ良いと考えられているのかもしれません。

 実際にワクチン接種をしても感染しているケースなど、それ以上のことまで考えていては、大きな感染対策への対応は進まないので、一先ず、医療崩壊を起こさない状態を保つことを第一義として考えていることも理解できます。

 過去にこのパンデミックにおいて、深刻な医療崩壊状態を迎えた経験があってこそのフランスの強めの対応なのかもしれません。

 私は、医療に携わっているわけではないので、はっきりとしたことは言えませんが、これは、フランス人の死生観とも関係があるのではないかとも思っています。

 つまり、あくまで、最期まで力を尽くそうとする日本とフランス人が考える「もうこれは、助からない、ダメだ・・」という判断をするラインが違うのではないか?と思うのです。

 今まで、私の周囲(フランスで)で亡くなっていった人(コロナウィルス感染によるものではない)の最期を考えると、ある時点で、医師側が、あっさり死を受け入れるような気がしています。決して早々にさじを投げるというわけではありませんが、もうこれはダメだ・・と判断するラインが日本とは違うような気がしているのです。

 昨年の3月から4月にかけて、フランスが医療崩壊を起こした時期には、それはもう、医療体制が充分であれば、助かったはずの命が多く失われてしまったことは、まさに惨憺たる状況でしたが、その時にやれるだけやって、ダメなら仕方がないと思う境界線が日本とは、違うような気がするのです。

 その違いが、この制限を締めたり緩めたりの、微妙なさじ加減にも影響しているような気がしてならないのです。最初から、全てを完璧には求めずに、ある程度の犠牲を覚悟の上で、事が進められている気がします。

 もちろん、できるだけ犠牲者を出さないために、ワクチン接種を拡大したり、常に国民に対して、理解を求め、説得しようと賢明な努力を続けていますが、感染対策や医療体制とともに、常に生きている人々の生活の質も追求し続けている・・そんな感じでもあります。

 死ぬまで生きるために・・。


フランスのヘルスパス フランス人の死生観

 

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2021年9月22日水曜日

シャンゼリゼ・ラッピングされた凱旋門とディオールの躍進

   



 行くと、「あ〜やっぱりいいなぁ〜」としみじみと思うのに、滅多に行かないのは、ルーブルなど、パリにある数々の名所も同じなのですが、シャンゼリゼもまた、滅多に行くことはありません。

 そんなに遠いわけでもないけど、特に用事もないので、わざわざ行かないというのが正直なところ、せいぜいノエルの際にシャンゼリゼの街路樹にイルミネーションが灯される頃になると、今年のイルミネーションはどんな感じかな?などと気が向いた時だけ、ひょっと行ってみたりするだけです。

 以前は、日本人会がシャンゼリゼにあり、そのスペースで公文の教室をやっていたりしたので、当時は、毎週のように来ていましたが、それも移転してしまって以来、さっぱりご無沙汰です。

 前回、行ったのは、やはりノエルの頃のイルミネーションを見に行ったので、もう半年以上も行っていなかったことになります。昨年の12月は、まだワクチン接種も始まっておらず、おっかなびっくり出かけ、ノエルの時期にこんなに人の少ないシャンゼリゼは初めて・・お腹がすいてしまったのに、飲食店の営業はなし・・空腹に耐えながら、やはり美しいと眺めたイルミネーションと、イルミネーション以上にその人の少なさに驚きと寂しさを感じたのを覚えています。

 今回は、現在、クリスト&ジャンヌ・クロードの60年がかりのアート作品としてうっすらと青みがかった25,000㎡のシルバーの布で凱旋門が期間限定(10月3日まで)で、ラッピングされているという凱旋門を見てみようと思い、9ヶ月ぶりのシャンゼリゼに出向いたのでした。

 現在でも以前のように観光客に溢れかえるシャンゼリゼではありませんでしたが、それなりに人出も戻り、少しほっこりさせられました。

 何よりも、このラッピングされた凱旋門を見に来ている人は少なくなく、平日の昼間とはいえ、なかなかな人出でした。

 


 ここぞとばかりにこのアートを説明する本などがシャンゼリゼの路上に路面店が出店されていたりしました。




 この構想の主のジャンヌ・クロードは、すでに2009年に他界していますが、クリストもまた、これを目にすることは叶わず、彼の構想どおりに布やロープの素材からドレープの作り方、凱旋門の補強まで全て彼が綿密に指示していたとおりに作り上げられたと言います。

 シルバーの布のドレープが織りなす、風によって、呼吸しているかの如く、また、瞬間瞬間の光の反射によって、違う光を放つ様子は、いつもとは違う圧巻の凱旋門でした。

 また、このアートは、一切の公的資金が使用されることなく、このためにかかった1,400万ユーロは全てクリストの自己資金によるものであることも公表されています。


 このラッピングされた凱旋門のアート目当てにシャンゼリゼに出かけた私ですが、シャンゼリゼの中央あたりに位置するメトロ・ジョルジュ・サンク駅を上がってきて、一番最初にびっくりしたのは、いつの間にか工事が進んでいたディオールの大きな建物でした。

 

ルイ・ヴィトンの正面にそびえ立つディオール

 

 工事中のために、外観を壊さないための完成時を彷彿とさせる布で覆われていたものの、その大きな建物がディオールのものであることは、建物のてっぺんに既に掲げられた大きな星とディオールのロゴで一目瞭然でした。

 この建物は、ちょうどルイ・ヴィトンの正面に位置し、相当な大きさのもので、シャンゼリゼ沿いのディオールの建物は、私の足でちょうど88歩。その前を歩きながら、「はて?ここのスペースは、以前は何のお店だったっけ?」と考えてしまったほどです。

 以前にシャンゼリゼでラデュレの正面にピエールエルメがオープンした時にびっくりしたことがありましたが、今度は、ルイ・ヴィトンの前にディオール・・これもまた、なかなかです。

 そして、工事中のディオールのスペースを通り抜け、凱旋門へ向かっていくと、またディオールの大きな店舗がありました。「はて?こんなところにディオールあったっけ?」と思いながら、「たまには、ディオールのお店・・覗いてみよう!」と入ってみました。

 入り口で、アルコールジェルを手につけてくれた店員さんがとても感じの良い人だったので、「今、工事中のディオールのビル、あれが完成したら、このお店もあっちに引っ越すの?」と聞いてみたところ、なんと、あの大々的な工事中のディオールのビルは、オフィス用に使用されるとのことで、シャンゼリゼのお店は、より凱旋門に近い、この店舗のみとのことでまたびっくり!

  

工事中のディオールの建物全景

 「えっ?あんなに大きいのに、全部、オフィス?」と聞くと、「ディオールで働いている人は、すごくたくさんいるから・・」とのことでした。そのお姉さんは、すかさず、「アベニューモンテーニュの方のブティックは、もう2年近く閉まったままだけど、今年中には再開するはずだから、あっちの方がすごいから、オープンしたら、行ってみて!」と、ディオール本店の宣伝も欠かしませんでした。

 日頃、ブランド物とは、ほとんど縁のない生活をしている私も、ほとんど美術館を見て回る気分で店内を楽しく見学しました。(見るだけ・・)

 




美術館気分も味わえるディオールの店内

 店内は、以前、パリでよく見かけた光景のように、ブランド物の大きな袋を脇におき、さらに買い物をし続ける人が結構いましたが、そのほとんどが英語で買い物をしていたことを考えると明らかに彼らは観光客で、フランスの大きなブランドが観光客により支えられていることを思わずにはいられませんでした。

 



 それにしても、パンデミックで多くの店舗が喘ぐ中、ディオールのこの躍進にラッピングされた凱旋門と同じくらいビックリしたのでした。


シャンゼリゼ 凱旋門期間限定アート ディオール


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2021年9月21日火曜日

フランスのスーパーマーケットの顧客獲得戦略のトレンド 会員制特別割引システム

   


 フランスの大手スーパーマーケットチェーンは、顧客獲得のための制度を模索し始めています。

 現在、フランスのスーパーマーケットの顧客獲得のための会員制特別割引の先駆けは、大手スーパーマーケットチェーン・カジノ(Casino)グループで、カジノは、2019年に月額10ユーロ(約1,300円)を支払うことで、同店での買い物の際に10%の割引を受けることができるというシステムを開始しており、これにより、カジノグループはすでに20万人の常連固定客を獲得するという大成功を収めています。

 これに次いで、モノプリ(Monoprix・カジノグループ)も、月額 9.9ユーロ、6ヶ月で 54.9ユーロ(約7,000円)、1年間で 99.9ユーロ(13,000円)の会費を支払うことで、食品、衛生関連用品、メンテナンス製品の10%割引が提供されるシステムを開始しました。

 このシステムは、オンラインショッピングに関しても、店舗での買い物同様に適用されています。これにより、グループに定期的に資金(月額会費)が流入するようになり、また、消費モードに関係ない、特に日曜必需品等のベーシックな買い物に関する固定客を同業他社に流さずに、惹きつけ続けることを目的としています。

 このシステムは、スポーツジムや携帯電話契約や有料配信サービスなどの方式に似ていますが、このスーパーマーケットのシステムの違うことろは、最低契約期間なしで、ある月から次の月に簡単にキャンセルできることです。

 何なら、1ヶ月だけ加入して、一年分の備蓄を買いだめして、その後、すぐに解約することも可能なわけです。

 しかし、そうそう備蓄できるものばかりでもなく、その度に契約・解約を繰り返すのも現実的ではなく、このシステムに関しては、顧客側からすれば、特に家族の多い、頻繁に大量に買い物をする人にとっては、確実なメリットが期待できるものではありますが、少人数の家庭などには、どれほどのメリットがあるのかは疑問です。

 買い物の量に関係なしに買い物をするために、前金で会費を支払って、買い物をした段階で割引を受けるというシステム・・なかなか微妙ですが、それでも、大口消費者の客層を競合他社に取られないためには、有効なのかもしれません。

 そして、先駆者であるカジノグループの成功により、9月20日からフランスの最大手スーパーマーケットチェーン・カーフールもこのシステムの試験的な試みをルーアン地域の約20店舗で月額 5.99ユーロ(約780円)の会費でカーフールグループの多数の割引へのアクセスを提供するシステムの検証を開始しました。

 カーフールでは、規模も大きいだけに、多くの衛生関連用品や食品、7,000点もの製品、特に自社ブランドの製品に関して、15%割引を行う予定としています。また、カーフールでは、他の割引と組み合わせることができる利点を強調しています。

 日本のスーパーマーケットでは、詳しいことはわかりませんが、私の知る限りでも、ポイント制度、キャッシュバックなど、顧客獲得のための様々な試みがなされていることを私は、ずっと羨ましいと思ってきました。

 ようやく、フランスもこの顧客獲得のためのシステムがスタートしたものの、会費制というハードルがあります。

 フランスのスーパーマーケットでは、これまでも、自社製品に対してのポイント制度などはありましたが、それも、不明瞭なポイントの付き方で、同じものを購入しても、ポイントが付いたり、付かなかったりで、いちいちクレームをつけるのも面倒で、付いていればラッキーという程度のもので、あまり、その適当なポイント制度のために顧客が惹きつけられていたとも考え難い程度のものでした。

 しかし、すでに先行していたカジノグループの月額会費よりも低価格の会費で、それ以上の割引を提供する同業他社が現れたことで、この動き、トレンドは、加速していくことが期待できます。

 いずれにしても、とかく事がスムーズに運ばないことが多いフランスで、加入は簡単でも解約がなかなかできなかったり、解約しても、なかなか返金がされなかったりすることの多いことを考えれば、月額を定期的に支払って割引を受けるというシステムに、私は飛びつくことはできない感じです。

 「お客様は神様」「消費者のためのサービスを常に考える」「次々に顧客を惹きつける工夫」に長けた日本で育ってきた私にとって、フランスの一般消費者向けの商業戦略は、隙だらけで、「なんで、何もやらない???」と疑問に思いながらも、諦めていた私ですが、会費制というセコい(着実ともいうかもしれないが・・)やり方ながらも、一歩、前進したことは、今後のフランスの消費者向けのサービスに明るい光がさしたとも言えるかもしれません。


カーフール 会員制割引システム


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2021年9月20日月曜日

フランスのヘルスパスは成功したのか?

   


 パンデミックが始まって以来、これまでに、フランス政府から、個人の携帯向けに、ダイレクトにメッセージが入ってきたことが2回ありました。

 一度目は、2020年3月の最初のロックダウンの際で、それは、「コロナウィルス感染拡大のため、大統領がロックダウンを宣言しました。ウィルスの感染拡大を防ぎ、命を守るためにこのロックダウンの規則を厳格に守ってください。日常最低限の買い物や仕事のための外出の際には、外出証明書が必要になります」という内容のものでした。

 全国民に対してこのようなSNSでのメッセージが送ることが、なぜ可能なのだろうか? 携帯電話の番号をなぜ把握しているのだろうか? 個人情報が・・などと一瞬、思ったものの、恐らく、そのメッセージは私には送られてきたのに、娘には送られてこなかったことを考えると、税金の申告書に記載した携帯電話の番号ではないのか? などと思ったりもしました。

 しかし、事態が事態だけに、あの頃のフランスは、本当に壊滅的な被害を生んでおり、このまま放っておいたら、さらに被害が甚大になる重大な局面であったことを考えれば、逆にあらゆる手段を使って、国民にロックダウンをいち早く、徹底して伝えるためにこのようなことができることは、スゴいことだ・・とも思いました。

 その後、感染は一時は減少したり、またその後、増加したりを続け、第2波、第3波を迎え、その度に、1回目のような街全体がシンとなるような完全なロックダウンではないにせよ、外出時間帯や距離の制限や、店舗の営業制限などが繰り返されてきました。

 けれど、第2波、第3波のロックダウンに際しては、政府からの携帯へのメッセージが送られてくることはありませんでした。

 そして、2回目の政府からのメッセージが送られてきたのは、今年の6月22日のことで、「もしも、まだワクチン接種が済んでいない場合、また、もしもワクチン接種の予約が取れていない場合は、こちらのサイトをご覧ください、または、こちらに連絡するか(電話番号記載)、かかりつけの医師に相談してください」という内容のメッセージでした。

 それは、すでにワクチン接種が開始されて、フランス人が夏のバカンスに出る直前のことで、その時点では、フランスのワクチン接種率が上げ止まりになっていた時期でもあり、ロックダウンは解除になっている中、デルタ変異種が依然として猛威を振るい続けていたこともあり、昨年の例を鑑みて、国民がバカンスから戻る秋には、第4波を迎える危険性を政府が深刻に受け止めていることがうかがえました。

 しかし、その後、7月上旬にヘルスパスが日常生活に適用されることが発表され、事態はあっという間に変わっていきました。

 ヘルスパス適用に関しては、PCR検査の陰性証明書も認めるとしながらも、かなり強引な内容ではありましたが、結果、ヘルスパスが適用されることにより、一時は、低迷しかけていたワクチン接種率は再び、大きく上昇し始め、また、ヘルスパスによる人の集まる場所での入場制限により、より明確な感染対策が行われることになり、100%安全とは言えないまでも、安心して、人の集まる場所での日常生活を楽しめるようになりました。

 まだまだ、先はわかりませんが、結果、「秋には第4波を迎える」と言われていたフランスは、9月に入ってからは、患者数の減少が続いており、陽性率は7月中旬以来最低の1.5%にまで下がっており、第4波の危険を考える事態どころか、今は、ヘルスパスによる制限の緩和の検討を始めています。

 フランス人は日本のように曖昧な制限で従順に自粛する国民ではないので、今回のような強行的なやり方がやはり、必要であったように思います。駄々をこねる子供をより具体的でわかりやすい規則で導いていく・・そんな感じです。

 しかし、どちらにせよ、政府はこの緊急事態に際して、より具体的でわかりやすい内容の方針を示し、国全体を導いていくことは重要なことだと思います。

 現在のフランスは、「現状にルールを適用させていく」という、かねてからの公言どおりに対応していくためには、今度は、この「ヘルスパス」による制限を緩和させていくことを求められています。

 感染悪化に対応しているはずだった秋に、代わりに「ヘルスパス」の緩和を検討する事態には、フランス政府にとっては、恐らく嬉しい悲鳴であるに違いありませんが、まだまだウィルスが絶滅したわけでもない中、また一歩、間違えれば、逆戻りの崖っぷちであることには変わりはありません。

 一つ一つの政府の決断が大きく現状を変え、国民は政府に命を委ねていることを感じずにはいられません。


フランスのヘルスパス


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2021年9月19日日曜日

10週連続のヘルスパス反対デモと3,000人の医療従事者の停職処分と戻ってきた日常

 

すっかり戻った日常を皆がゆったりと楽しむパリの光景

   

 ヘルスパス(ワクチン接種2回済み証明書、72時間以内のPCR検査陰性証明書、6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)による公共の場所(レストラン・カフェ、文化施設、娯楽施設、商業施設(2万㎡以上の施設)等)への入場制限を行う規制が発表されて以来、このヘルスパスに反対するデモは10週目を迎えました。

 また、9月15日からは、医療施設で働く医療従事者(病院、高齢者施設、民間介護、ホームヘルパー、消防士、救急隊員など)に対しては、ヘルスパスだけではなく、ワクチン接種の義務化が正式に法的に執行され、この時点で1回目のワクチン接種が済んでいない(または、予約もない)人々は、停職処分となり、実際にこの時点で、3,000人が停職処分となったことが発表されています。

 この処分に関しては、同日、オリヴィエ・ヴェラン保健相は会見を行い、3,000人の停職処分により医療体制が逼迫することはなく、これまでどおり医療のケア体制は確保されていることを発表しています。

 また、この停職処分は一時的なものであり、これらの処分に該当した者は、医療に直接関わる人々ではなく主に医療をサポートする仕事に携わっている人であることも加えて説明し、国民の動揺を抑えています。

 この医療従事者に対するワクチン接種義務化後、初めてのデモということもあり、また、先週行われたデモが動員数自体は減少したものの、一部が暴徒化したことから、一部地域では、予めデモが閉鎖される措置が取られていました。

 このため、10週目のデモは、相変わらず行われてはいたものの、大きな問題もなく、動員数も先週よりもさらに減少し、現在の時点では、デモが沈静化の傾向にあると言えます。

 現実に、フランスは、すでにこのヘルスパスによる効果が顕著に数字として現れ始めており、ワクチン接種率は81.7%にまで上昇し、感染者数も入院患者数、集中治療室の占拠率も全てが減少しており、一部、デモが起こっている場所を除けば、街は、本当に平和な日常を取り戻しています。

 ここのところ、土曜日はできるだけ外出しないようにしていた私ですが、たまたま用事ができて、土曜日の午後にノートルダム寺院の近くに出かけたのですが、一時は、ロックダウンが解除されたとはいえ、飲食店も閉ざされたままで死んだような街だった辺りの様子を見ていた私には、ごくごく日常の午後のひと時を皆がゆったりと楽しむ姿に、ちょっとうるうるしそうな感慨を覚えたのでした。

 マクロン大統領も16日の段階で、フランス全体でのワクチン接種が5,000万人のしきい値を突破し、ヘルスパスによる効果が具体的に数字に現れ始めていることを述べ、現段階では、時期尚早としながらも、「ウィルスの循環が遅くなってきている地域から、特定の制約を解除する準備ができている」と発表しています。

 もはや、ワクチン接種を済ませている人にとっては、ヘルスパスを提示することだけで、かなりの制約は排除されているわけで、それ自体も感染がこのまま減少を続け、ワクチン接種率がさらに上昇を続けていけば、ヘルスパスの提示で入場制限をする必要もなくなり、本当に元どおりの日常にさらに近い日常が戻ってくる可能性があることを示唆しているのです。

 マクロン大統領のこの発表は、デモを計画している人々に釘を刺したという意味もあったかもしれません。

 もっとも、全世界が足並み揃えて、この状況というわけではないので、観光客が多いパリなどは、また、観光客対策として、何か別の感染対策が求められることも考えられます。

 しかし、学生の多い地域であると同時にいつもなら観光客で賑わう(というよりごった返す)ノートルダム寺院界隈などは、フランス国内、また近隣のヨーロッパ各国からの観光客は、少しずつ戻りつつあり、ザ・お土産屋さんのようなお店も再開していましたが、まだまだいつもどおりの観光客は見当たらず、むしろ、地元の住民がゆったりと土曜日の午後を楽しんでいる感じです。

 なんといっても、フランスにとっては、アジアからの観光客が戻らないということは、大打撃なのです。ヘルスパスにより、すっかりフランスには、日常が戻ってきた今、次の課題は、観光客からの感染対策をどう取って、いかに、以前のような観光客を取り戻すことかもしれません。


今はテラス席になっているが、本来ならまともに歩けないほどの人混み


 

一時はこの辺りも全店閉店していたが、元に戻ってよかった・・

 いずれにせよ、ワクチン接種とヘルスパスによる制限で、ある程度の感染を抑え、同時にアンチワクチンやヘルスパス反対のデモを抑えつつ、日常を取り戻しつつあるフランスです。

 現在のところ、フランスは、ワクチンに対して、より伝染性で耐性のある新しい変異体の出現がない限り、このまま感染回避と経済復興の道を進んでいけそうな、そんな楽観的なムードなのです。


ヘルスパス反対デモ パリに戻ってきた日常


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