2025年11月4日火曜日

初めてのコインランドリー体験

  


 もう四半世紀以上もパリにいるというのに、これまで私は、パリでコインランドリーというところに行ったことがありませんでした。

 私はふだん、ほぼ全てのものを家の洗濯機で洗濯して、家の中の空いているスペースに干しまくるのですが、空気が乾燥しているせいか、夜、洗濯して、だいたい一晩で乾いてしまうので、乾燥機というものも買わず(だいたい家が狭いので、乾燥機を置くスペースもない)、一晩、干してもいま一つスッキリ乾かないものは、アイロンをかけてしまうという荒っぽい?ことをしています。

 ただ、今の家に引っ越してくる前(パリに来た当初)に借りていたアパートは、アパートというよりステュディオのような狭いアパートで、乾燥機はおろか、家には洗濯機もなかったので、たいていのものは、私が手で洗濯し、大きなものだけ、まとめて休日に夫が車でコインランドリーに行って、洗濯してきてくれるという、そんな生活をしばらく送っていたこともあります。

 しかし、私自身は、コインランドリーには、行った記憶がほとんどありませんでした。

 今回、友人が家に来ていて、別に家で洗濯すればよいと思っていたのですが、彼女が家干しが嫌で、できれば、乾燥機にかけたいし・・コインランドリーに行きたいというので、一緒についていきました。

 自分が全く利用しないので、自宅付近でどこにコインランドリーがあるのか?また、コインランドリーとは、どうやって使うのかが全くわからず、おそらく、そんなところにわざわざ英語表示があるとも思えず、彼女も困るだろうと着いて行ったはいいけれど、私自身もさっぱりわかりません。

 一応、手順などは書いてあるのですが、具体的に使うとなると腰がひけるものです。

 今の時代だから、カードが使えるようになっているのかと思いきや、現金のみ。洗剤や柔軟剤などは、別売りで売っていましたが、それをどこに入れたらいいのか?表示がわかりにくいことこのうえないのです。

 結局、洗濯をしに来ていたお兄さんに、「すみませんが、初めてなので、使い方を教えていただけませんか?」と頼んだら、感じよくすんなり教えてくれました。

 私が驚いたのは、けっこうコインランドリーを利用している人というものは、いるもので、決して清潔そうに見えない人が多いのに、みんなちゃんと、こうして洗濯しているんだ・・すごいすごい・・えらいえらい・・と、へんなことを感心しました。

 これなら、私も大きなシーツ類とか、タオル類とか、大きな洗濯機で洗濯して乾燥機をかけるのも悪くないな・・と思ったのですが、家のすぐ近くにあるならいざ知らず、まあまあ歩く距離ではあるので、車もないのに、この大荷物をそこまで運ぶだけでも大変だ・・と思い直し、私は、引き続き、家の洗濯機プラス家干し、乾きが悪い場合は仕上げにアイロンのやり方を続けるかな?と思います。

 ちなみに料金は、洗濯ものの量によって使うマシンが違うので、それによって料金も変わってくるのですが、だいたい普通サイズで4ユーロ程度、乾燥機が10分1ユーロでした。


コインランドリー


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2025年11月3日月曜日

娘の仕事と契約交渉

  


 娘が日本で生活を初めて、そろそろ3年が経ちます。当初、仕事を始めた会社から1年ほどで転職をして、現在の会社に移ってから約1年半が経ち、その際の契約は、特別プログラムのようなもので、契約期間は、MAX2年間ということだったので、その後は、「どうしようかな?そのまま、その会社に正社員として契約しなおして残ってほしいというオファーのある人もいるし、むしろ、その期間をバネにして、他へ転職したりする場合もあるらしいけど・・」と決めかねている様子でした。

 どちらにしても、その時点では、MAXの契約期間までには、まだ3ヶ月以上も猶予があったので、とりあえずは、それまでは現状と変わらないのだろうと思っていました。もはや彼女の仕事に関しては、ほぼほぼ心配はしていないのですが、彼女の性格上?というか、仕事に対する考え方などを聞いていると、「また違う国で仕事をする」などということもあり得ないではないので、そうなると、また、別の意味で心配なこともあるかな?くらいに漠然と考えていました。

 ところが、数ヶ月後の契約期間完了を前にして、会社の組織上の編成の変更から、「社員契約をしてほしい」という話になったらしく、現在、その交渉にあたっているそうで(ほぼほぼ、決まっている話ではあるらしいけど)、どうやら、まだ、しばらくは日本で仕事をすることになりそうで、私としては、少しだけホッとしています。

 現在は、さまざまな条件等を交渉中とのことで、そうでなくとも継続している日常業務がかなり忙しいうえに、スキーなどのスポーツや旅行などにも忙しく飛び回っていて、つくづく若いな〜と感心するくらいで、一体、いつそのようなことを検討したり、交渉したり、手続きをしたりしているのだろうか?と思えば、ほぼほぼ全て携帯ひとつで、移動中などに・・ということで、側で見ているだけでも目が回りそうな感じです。

 それでも、ガッチリしている娘のこと、給与交渉をはっきりさせないでOKしてしまうなんてビックリ!と言ったら、「まあまあ、このくらいから、このくらいまでの範囲内」ということは、わかっているので、まあ、いいかな?ということで、けっこうゆったりと構えています。

 まあ、一人で生活していくには、充分な金額なので、そこは良いと思っているのかどうかは、よくわかりませんし、具体的な収入は私も聞いていませんが、同年代のおおよその収入の感じよりは、かなり良いようなので、あとは、会社の体制とか仕事の仕方とか、内容とか・・判断する内容は色々あるのでしょうが、そのあたりも納得いっているものだと思われます。

 むしろ、段階的に本契約に至ったことは、双方にとってよいことなのかもしれません。

 しかし、収入面でも良いかわりに、仕事もなかなか大変そうで、リモートワークが半分くらいとはいえ、家で仕事をしているときも、他の国との時差の関係で今日は朝9時から会議(というのは、ふつうだと思いますが、ヨーロッパの時間に合わせて午後8時からとか、アメリカの時間に合わせて午後9時からとか午後10時から会議とか、やっているので、その間、びっちり仕事をしているわけではないけれど、その準備の時間などを入れれば、結局、かなり拘束時間が長くなるわけで、大変そうではあります。

 もう親子がすっかり逆転していて、せっかく私が日本に来ているのに、「ママ、お仕事忙しくて全然、遊んでくれない・・」(実際には、忙しい中、かなりつきあってくれています)と子どもだったら、言うかもな・・と思う感じです。

 このまま、彼女が現在の仕事を続けていくかどうかはわかりませんが、とりあえず、またしばらくは、安泰で少しホッとしています。

 ただ、ちょうど来ていた、彼女の住民税の請求書?を見てびっくり!日本の住民税ってこんなに高かった?そもそも、わりと収入がよいうえに、世帯主、独身、子どもなし、扶養家族なしなので、高いのも仕方ないのでしょうが、それにしても、私の想像を大きく越えていたので、驚いた次第です。

 実際に私が日本で仕事していたのは、かなり昔の話、しかも会社のお給料から直に差し引かれていたため、住民税とか、厚生年金などが、それぞれいくらだったかなんて、全然、覚えていないのですが、もしかして、そんなに払ってたのか? それとも、私が日本にいた頃よりも、ずっと上がっているのか? どちらにしても、厳しいことです。


雇用契約 住民税


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2025年11月2日日曜日

今年のハロウィンの人気の仮装はルーブル美術館の強盗犯

  


 ハロウィン(フランスではトゥーサン)の季節を迎え、以前は、ハロウィンよりもトゥーサン(万聖節)、亡くなった人を祀る=簡単に言えば、お墓参りの日という印象が強かった(今でもお墓参りの日ではある)フランスですが、ここ数年で、だいぶハロウィン色が濃くなってきて、かぼちゃをくりぬいたり、いわゆるハロウィンの仮装をする人々が増えてきて、スーパーマーケットなどにもハロウィンの仮装用の衣装が店頭に並んでいます。

 仮装しているのは、子どもを中心としたその親たちや若者たちなのですが、まあ、吸血鬼だったり、ドクロだったり、魔法使いだったりとベーシックなものが一般的ではありますが、毎年、その年の象徴的なものがモチーフになることもあります。

 そんな中、今年は皮肉?なことに、わりと最近に起こったルーブル美術館の強盗の仮装がけっこう人気を呼んでいるようで、特にSNS界隈(TikTokなど)で若者たちがルーブル美術館の強盗が着ていた黒い服にジレ・ジョーヌ(いわゆる黄色いベストやオレンジの蛍光色のベスト)を着て、バラクラバ(つまり帽子とマスクを合わせたような帽子)をかぶって強盗を装い、動画を撮って、投稿するのが軽いブームになっています。

 今回のルーブル美術館の強盗たちは、作業員を装うつもりだったのか?皆、黄色いベストを着用していたのです。強盗に入るならば、真っ黒な服など、できるだけ目立たない服装を選びそうなものを、よりによってわざと目につきやすい蛍光色のベストを着て、目くらましをするとは、大胆な発想です。

 そもそもこの黄色いベストは、数年前の燃料税増税で起こった抗議運動に続いて、年金改革問題など、なにかの抗議運動の際のシンボル的衣装となっていますが、この蛍光色のベストは、そもそも、緊急時などに着用するためのもので、どこの家にでもふつうにあるもので、手軽に安く手に入るもので、今回、ハロウィンの仮装の衣装といっても、衣装?を揃えるのが極めてお手軽なのも、この現象が一気に広まった要因でもあるかもしれません。

 まさか、よりにもよって、世界一有名なルーブル美術館に強盗に入るなどということは、誰も予想すらし得なかったことで、今世紀最大の歴史に残る強盗事件です。

 盗賊といえば、フランスには、アルセーヌ・ルパンという小説上の大強盗が有名ですが、変装の名人といわれたアルセーヌ・ルパンを彷彿とさせる今回の大強盗事件。しかし、変装とはいえ、最も庶民的な、また、近年の度重なるデモや抗議運動の象徴ともなっている黄色いベストでの変装とは、世相を表しているようで、なんとも皮肉な話でもあり、また、それがさらに、ハロウィンの仮装のトレンドのようになるとは、シニカルなフランス人らしいアイディアでもあります。

 ただし、バラクラバで頭を覆うのは、本来ならば法律違反なので注意が必用で、公共の場で顔を隠すことは禁止されており、1,500ユーロの罰金が課せられる可能性があるそうです。

 安くついたはずの仮装が実は高くついた・・なんてことになりませんように・・。


ハロウィン 黄色いベスト


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2025年11月1日土曜日

フランス語って、本当にむずかしい・・

  


 今、パリに来てくれている私の友人は、けっこう海外経験も豊富な人で、英語も堪能な人です。彼女は言語というか、語学そのものが好きなようだし、パリに来ても、すぐに、スイスイ一人で動きまわるものだと思っていました。

 とはいえ、かなり長いこと、ヨーロッパには来ておらず、久しぶりということもあって、ちょっと戸惑いはあるようなのは、私には、とっても意外なことでした。

 運悪く、パリに到着した途端から、様々なトラブルに遭遇していることもあるのでしょうが、第一には、やはり「フランス語」という言語の壁が彼女にとって非常に高いということがあったようです。

 まあ、ふつうの日本に住んでいる日本人にとっては、フランス語というものは、あまり馴染みのない言語であるわけで、英語が堪能な彼女でさえも、「え?そうなの?そうか・・」とあらためて、気付かされます。

 というよりも、何より、私自身がほぼ最初はフランス語初心者で、渡航するまで(最初は西アフリカでしたが・・)には、直前に1カ月くらいアテネ・フランセに通っただけで、ほぼフランス語ゼロの状態で、アフリカに行ってから、大学に通って、本格的にフランス語の勉強を始めたものの、最初は、発音を聞いて、アルファベットの綴りをなんとなく思い浮かべるということが、フランス語においてはできなくて、辞書を引くのでさえも四苦八苦して、何度も何度も同じ単語を辞書で引かなければならず、大変、苦労していたことを思い出しました。

 当時は今のようにネットも発達していなくて、ひたすら、古典的に辞書を引いて、書いて覚えるという繰り返し・・もう中年に差し掛かってからのことだったので、覚える側から忘れていく・・しかし、ある程度、フランス語ができなければ生活が成り立たないという焦りもあって、なんだか必死に勉強した時期がありました。

 今では、その時のそんな苦労はすっかり忘れていて、フランス語だったら、こういう綴りであろう・・ということが予想がつけられるようになっているので、なんか、そんなフランス語が厄介な言語ということも忘れていました。

 しかし、そんなことを偉そうにいうほど、私のフランス語は今でも完璧には程遠いのですが、彼女が駅のマップなどを見ながら、「だいたいメトロの駅名でさえも読めないから、駅名からして探すのがた~いへん!もうフランス語アレルギーになりそう!!」などと言っているのを見て、フランス語ってそういえば、そうだった・・と、昔を懐かしく思い出します。

 今だって、正確にフランス語を書くということは、とても大変なことだし、私は決してフランス語が好きではありません。

 その点、英語は一応、世界の公用語でもあり、かなり単純な言語で、やっぱり、「なんて英語っていいんだろう!」と思います。

 彼女は現在、軽いフランス語アレルギー・・英語が恋しい恋しい・・といっており、あたりまえのことながら、街中はフランス語であふれていて、英語を見つけると嬉しい!と「FIVE GUYS」というお店の看板を見て、「ああ~英語があって、なんだかホッとする!」などとのたまっています。

 しかし、パリは以前に比べれば、格段に英語で応対してくれるお店なども増えていることも、同時に感心しているところでもあります。


フランス語


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2025年10月31日金曜日

行く先々でトラブルに遭遇・・友人とのトラブル続きのパリ観光

  


 ものすごく久しぶりにヨーロッパに来た友人と彼女が行きたいところをピックアップして、少しずつ廻ることにしていますが、この日は、彼女は自分の好きなミュージシャンのアルバムのジャケット写真の表紙に使われている場所で写真を撮りたい!ということで、まったくベタな話ですが、エッフェル塔が全景で見える場所=トロカデロ(シャイヨ宮の正面)に行くつもりで出かけました。

 ところが、6号線の一部が工事中のため、思っていたとおりのルートが利用できずに急遽、ルートを変更。パリ・リヨン駅経由で乗り換えて、目的地へ・・。

 ところが、パリ・リヨン駅で改札を通ろうとしていたところに、浮浪者のような人がウロついて、他人が改札を通ったあとに紛れて改札を通ろうとしていた様子はなんとなく見ていたのですが、近くにいた人が「ポケットに気を付けて!」と大きな声で注意してくれた時点で、この浮浪者が改札を他人と同時にすり抜けるのと同時にスリを働こうとしていたことが、発覚。慌てて、友人の袖をつかんで、「この人が通るのを待ってからにした方がいい・・」とストップ。

 結局、この人は、別の人と一緒に改札をすり抜けて行きましたが、友人はぞっとしたらしく、「なんなの?怖い!パリ!」とドキドキしてしまったようでした。

 そして、今度は無事に電車に乗ったと思ったら、今度は検札官が3~4人でやってきて、「チケット拝見!」と・・。友人曰く、「本当にこんな感じで検札が来るんだ!威圧感半端ない・・」と、またまたドキドキ・・。

 さらに、ようやくトロカデロに着いたと思ったら、なんとこの日はフォーラムをやっているので、終日通行止めの進入禁止とのこと。「え~~?楽しみにしてきたのに、なんで~~?」とまたショック。

 そして、気を取り直して、フレンチのレストランでランチをして。なんとなく、トラブル続きの本日の気分を変えられたのかな?と思って、ヤレヤレ・・と清算を頼みました。すると、持ってきたレシートは、なんだか?思っていたよりも、ずいぶん高い・・。おかしいと思ってよくよく内容を確認してみたら、どうやら、私たちの分のレシートではなく、別の人の分のレシートと間違えて持ってきたようでした。

 「これ、間違ってます・・私たちのものではないのでは?」とレシートを突き返すとウェイターさんは一旦、戻って確認すると、「すみませんでした。こちらでした・・」と。危うく高い請求分を支払うことになるところでした。

 「まったく、パリってのは、全てにおいて、気が抜けないところだね・・」といいつつ、超有名なカフェでお茶していこう・・とカフェのテラス席へ・・。

 しばらくすると、ホームレスがテラス席に座っていたお客さんに向けて、お金をせびりに来たところで、お店のスタッフた数名、すっ飛んできて、追い払ってくれたのですが、その追い払い方が容赦ないというか、なんだかすごい勢いと迫力。

 歴史あるカフェだけに、お店の品格と信用を落とさないための措置だとは思いますが、なんだか微妙な気持ちになりました。

 一日を振り返って、結局のところは、何一つ被害に遭ったわけではないのですが、すんでのところで何度危ない、危うい目にあったことか・・と。

 ふだん、私が一人で出歩いている時には、そうそう一日にこんなにトラブルに見舞われることは少ないことですが、そのひとつひとつを振り返ってみれば、どの出来事もパリでは起こり得ることには違いなく、やっぱり注意が必用なことばかりかもしれません。


パリ トラブル


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2025年10月30日木曜日

久しぶりに行った シャルティエ(BOUILLON CHARTIER)が激混みしていてビックリした

  


 日本から来ている友人のリクエストで、「このレストラン!行ってみたい!」という写真を覗いたら、「BOUILLON CHARIER」で、久しぶりに出かけました。

 ここは、庶民的でありながらも、レストランの中のつくりが、ちょっと古き良きフランスの時代を彷彿とさせる雰囲気があり、王道というか、定番フレンチのメニューが単品から気軽に頼めるお店です。

 日本からパリに来た人には、けっこう喜ばれるお店です。なんといってもお値段がお手頃価格で、この円安の現在でも、まあまあ許容範囲・・というか、ヘタをすると、ファストフードだって、もっとかかってしまうのでは??と思うほどです。

 いつ、行っても変わることなく、いつでも混んでいるのですが、今回は、これまでにない混みようで、お店に着いたのはお昼時12時半くらいではあったのですが、とにかく行列が何重にもなり、他のお店の前を超えて道をはみ出るほどの並び方。

 現在、フランスはバカンス期間中で家族連れのお客さんなどもけっこういることもあるのか、こんな行列、初めて!というほどでした。


 延々の行列・・といっても、お店の中はけっこう広いので、回転は悪くなく、もっともっと永遠に待たされるのかと思いきや、行列が最後の直線コースに入った(お店の正面が見える位置)ところまで進んだ時点で、前には4~5人の家族や人数の多いグループばかりが並んでいたためなのか?「お二人ですか?では、お先にどうぞ・・」と最後の最後に30人抜きくらいで急に前に進めて、並んだのは結局、30分~40分くらいでした。

 店内は、あまりギューギュー詰めに座席を詰めて置いていないので、一端、入ってしまえば、ほぼ満席ながらも、そこまで混んでいる感じがないのもこのお店の良いところです。

 今回は、超忙しい時間帯のウェイターのおじさんたちのあまりの機敏な働きぶりと嫌な顔ひとつしない、しかも間違いなく正確で素早い対応に思わず、目を見張ってしまいました。



 このお店のウェイターさんたちは、一人一人は、そんなに若い人はむしろほぼほぼいなくて、中年以降のおじさんばかり、黒を基調にした制服とエプロンに身を包み、皆、ものすごく誇り高く働いている感じがとてもいいな・・と思いました。


地鶏のローストと牛タン


 一見、あまり年配の人がやらなそうな仕事ではありながら、「なまっちょろい小坊主には、この仕事なんか務まらないだろう・・」とでも言っているような、プロの仕事人・・そんな感じがしました。

 

生クリームたっぷりのシュークリーム

 お料理はいつものように美味しかったし、完璧?でしたが、そんなウェイターのおじさんたちの心意気を妙に感じてしまった今回のレストランでした。

 なんといっても、このお値段、この日はメイン、デザート、コーヒーをそれぞれ食べて、一人、15ユーロくらいでした。今どき、パリでこんな値段でそこそこの食事ができるところって、そうそうありませんから、混んでいるのも当然です。

 しかし、並ぶ価値はあります。


シャルティエ(BOUILLON CHARTIER)


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2025年10月29日水曜日

観光客の観光客用のパリのメトロ・バスのチケットについて

 


 友人がパリにやってきて、パリに滞在中の移動のために使うチケットは、どんなチケットを買ったら良いのだろうか?と、ちょっと迷いました。

 私がこちらで日常的に生活するために使用しているNavigo(パリ市内を利用できる定期券のようなもの)は1ヶ月分をチャージするのがふつうなので、その他のNavigoについてよく知りませんでした。

 本当は、空港で1週間分パリで使えるチケットを買ってしまったら、ラクかな?と思っていたのですが、空港のチケットを売っているマシンへ行って、いざ、買い進めようと思ったら、観光客用の「Forfait Paris Visit」(パリ観光パッケージ)というものしかなくて、それが、1日分29.90€、2日分44.45€、3日分62.30€、5日分76.25€となんだかふつうのNavigo(1ヶ月 88.80€ )に比べて、めちゃくちゃ割高なのにビックリ!ちょっとあまりに高いんじゃない?とちょっと引いてしまいました。

 ネットで調べていたところ、たしか、短期用のパスには、Forfait Semaine (1週間用のパッケージ)というものがあったはずなのに・・と思って聞いてみたところ、このForfait Semaineをチャージするためには、まず、パリ市内のメトロの駅でカード(Le Passe Navigo Découverte)(ディスカバリー・パスナビゴ)を作る必要があるそうで、まずこのカードを作らなければなりません。しかし、このカードを作るのは、意外にも簡単です。

 このカードを作るためには、本人の顔写真が必用ですが( 2.5 cm*  3cmくらいの小さめ・・あまり写真の正確なサイズはうるさく言われませんが大きすぎるとカードに貼れないのでダメだと思います)、写真が必用というだけで、写真さえあれば、メトロの駅の窓口でこのカード(Le Passe Navigo Découverte)(ディスカバリー・パスナビゴ)を作りたい・そして、「1週間分をチャージしてください」と頼めばその場ですぐにできます。5分でできます。

 このカードをまず作る(5€)と、その後、このカードにチャージできます。そうすると、1週間分(Zone 1~5)が31.60€でチャージできます。なので、最初はカード分5€を加えると36.50€かかりますが、その後、追加するときには、1週間分31.60€でバスもメトロも乗り放題になります。

 いわゆる一番買いやすい「Forfait Paris Visit」(5日分)を買うよりも安い金額でメトロもバスも乗り放題のカードが手に入るのでお得だと思います。

 あまりメトロやバスを使わない方には、必用ないのかもしれませんが、ふつうに自分でバスやメトロなどの公共交通機関を利用してパリを観光して歩くには、こちらの方がずっとお得なのでは?と思います。

 また、バラでバスやメトロのチケットを購入したり、チャージしたりする場合は、バスとメトロのチケットは料金も違い、パスも別々のものになるので、ややこしく、よく、バスの中で観光客が、運転手さんに、「これはバスのチケットじゃなくて、メトロのチケットだから、別に、今、携帯で払えるから今ここでチャージして・・」などと言われているのを目にすることも多々あるので、けっこうややっこしく、そんな光景を見かけるたびに、「じゃあ、携帯持ってない人はどうすんのよ!」と思います。

 「だったら、もっとわかりやすく表示しておけよ!」と思いますが、バス停などに、そんな表示をしてあるのは、あまり見かけたことはありません。

 それで、正しいチケットを持っていないときに、検札にあたれば、観光客でも容赦なく罰金をとられるので、まず、正しいチケットを確保しておくことをおススメします。

 このLe Passe Navigo Découverteは、どこの駅でも発行できるのかどうかはわかりませんが、とりあえず、駅の窓口に行く必要があります。

 友人は「パリって物価が高いんだね~」と驚いていますが、とりあえず、交通費もなかなかバカになりませんから、少しでも自分の滞在にあった、お得なチケットを見つけることは、けっこう大切かもしれません。

 ちなみに1週間分のカードは、月曜日から日曜日までとなっています。


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