2024年10月1日火曜日

大手スーパーマーケットチェーン カジノ CASINO 大幅縮小 1,000人以上解雇

   仏大手スーパーマーケットチェーン CASINO(カジノ)は、業績不振のため、フランス全土のカジノブランドの約400店舗のハイパーマーケットとスーパーマーケットが売りに出されることは、今年、4月の時点で発表されていました。 第一段階の9月末を迎え、同社はすでに2億ユーロを超える店舗・不動産の売却が完了しましたが、古すぎたり、立地が悪かったり、維持管理が不十分だったりするため、買い手が見つからなかった施設もあり、これらの店舗は永久に閉鎖されることになりました。 中でも一番、打撃を受けたのは、スーパーマーケットよりもさらに規模の大きいハイパーマルシェといわれるもので、明らかに規模が大きく、何でも扱っている大規模なハイパーマルシェの需要が減少していることが原因です。 このハイパーマルシェが全盛だったのは、80年代から90年代にかけてのことで、その規模のおかげで商品の種類が豊富で都市郊外へも車で簡単にアクセスできるなどの利点が消費者のトレンドのようになっていました。 しかし、今や消費者の買い物の仕方が変化し、あまりに広すぎるハイパーマルシェでの買い物は時間がかかりすぎて効率も悪く、ネットショッピングなども発達したために、明らかに、小規模でより安く、早く、気軽に買い物ができる場所へと移行しつつあるのです。 とはいえ、全てのハイパーマルシェが閉鎖の脅威にさらされているわけではないので、時代の潮流に合わせて、少しずつ、何らかの戦略をとってきた企業はしたたかに生き残っているのです。 実際に、このカジノの店舗を買収したのは、インターマルシェ(Interarché...

2024年9月30日月曜日

プリンターのインク

  最近は、印刷が必用な書類というものがグンと減って、書類などもPDFで送られてくることも多いし、そのまま保存・・ということが多くなったので、以前に比べれば、家でプリンターを使うことは本当に減りました。 以前は、紙で提出して手続きをしていたものが、ほとんどオンラインになっているので、今から考えれば、ずいぶんとムダが減ったし、ずいぶん面倒なことをしていたな・・と思います。 ところが、久しぶりに、いつもはオンラインで済ませられる手続きが何回やっても、「現在はできませんので、もう少し経ってから、トライしてください」と出るので、わざわざ先方に出向いて、お願いしようと思ったら、やっぱりそこでもできなくて、どうやらシステム上の問題だとかで、久しぶりに紙を渡されて、「この用紙に記入して出してください。添付書類も紙で添付してください。」などと言われてしまったので、久しぶりに家のプリンターを使用するハメになりました。 久しぶりだけど、大丈夫だろうか?と思ったら、案の定、プリンターのインクが切れていて、慌てて近所のカーフールにインクを買いに行ったのですが、まあ、値段が爆上がりしていて、高いこと! だいたい、以前から、プリンターのインクの値段というものには、全く納得いかない気持ちで、まったく、なぜ?あんなに高いんだろうか?下手をすると、プリンター本体とそんなに変わらなかったりもするくらいです。 まあ、そんなにしょっちゅう買うものではないにしろ、量からしたら、ほんの少しのトナーがなぜ?あんなに高いのか?全くどうしてあんな暴力的な価格が成り立つのか?と思っていました。 久しぶりに行ったカーフールのインクコーナーには、なんと環境保護対応なのか?からになったインクのカセットを入れると1ユーロの金券が出てくるようなマシンが置かれていました。 これまでも、カーフールのお店の外には、そのような不燃物?特殊ゴミを捨てるゴミ箱があったのですが、金券が出てくるのであれば、なんか少しお得な気分です。そこで、私は、お目当てのインクはその場では買わずに、家に戻ってからのカセットをもって、もう一度、買いに来よう!と思って、そのときは、インクは買わずに他の買い物だけして家に戻ったのです。 我ながら、たった1ユーロのことで、セコいな・・と思いつつ、まあ、環境問題にも配慮している良いシステムだな・・とも思ったのです。 そして、同日、他の用事で出かけた先の近くに、そういえば、あの辺に携帯とかパソコン機器や部品などが安く売っているお店がたくさんあるところがあったな・・と思って、寄ってみたら、なんとカーフールよりも同じものが5ユーロ近く安くて、即買いしました。(ちなみにパリ12区のRue...

2024年9月29日日曜日

コロナウィルス感染者増加とコロナ&インフルエンザワクチン

   体調不良で、どうにもだるくてたまらない日々が続くので、こんなのやっぱり普通じゃないな・・と思い腰をあげて、お医者さんに行ってきました。 自分としては、ちょっと風邪っぽくもあるけれど、特に咳が出るとか、高熱が出るとかいうことでもなく、とにかく、ひたすらに身体がだるく、朝からとても辛い日がずっと続くので、いよいよ、どこかおかしいのかも? ひょっとして心臓?もしかして肝臓?などなど、以前から、色々と薬を飲みつつ様子を見ましょうと言われている箇所が多数あるので、そのうちのどこかが悪化したのでは? もしそうなら、早いとこ血液検査をしてもらえるように処方箋を書いてもらおう!・・と思っていました。 いつもお世話になっているかかりつけの先生なので、症状を話して、血液検査のことを頼むと、一応、診察をしてくれてから、「ん~~・・まずは、今、またコロナが流行ってきているから、もしかしたら、コロナウィルスに感染しているかもしれないから、まず、コロナの検査を受けた方がいいわよ!薬局ではなく、ちゃんとラボで検査受けた方がいいわよ!」とまず、PCR検査の処方箋を書いてくれました。 そして、もし、コロナが陰性だとわかってから、血液検査をした方がいいから・・と血液検査の処方箋も同時に書いてくれました。 検査に行ってみると、まあ、久しぶりとはいえ、ラボは超満員、ラボなので、必ずしもPCR検査に来ている人だけでなく、他の検査に来ている人も多いとはいえ、こんなにここのラボが混んでいるのは、初めてで、もう待合室の椅子が足りないくらいで、ただでさえ、だるくてしんどいのに、立って待っているの辛いな~と思ったくらいでした。 私のかかりつけのお医者さんは、現場で見ていて、コロナやインフルエンザなどのウィルスに感染している人が多いことを感じてそのように勧めてくれたのですが、それから少したって、フランス公衆衛生局は、ここ数日の新型コロナウイルス感染症の感染者数の確実な増加について警告を発表しました。 このフランス公衆衛生局の発表によると、9月16日から22日にかけての1週間で新型コロナウイルス感染症の疑いで緊急治療室に行った後の入院が1,013件とかなりの数字になっています。 パリは、もうすっかり秋というより、もう冬に近い感じで暖房をいれたくなるくらいの気候で、朝晩の寒暖の差が激しく、ただでさえ、風邪をひきそうな季節に加えて、ウィルスが蔓延するための適温になってきました。 Ameli(フランス国民健康保険)からは、ついこの間、ワクチン接種のお知らせが届いていて、10月の半ばには、薬局に出回るそうなので、それ以降に受けようと思っています。 幸か不幸か、私は、コロナウィルス検査では陰性で、コロナウィルスに感染していなかったのは、「セーフ!」という感じではあるものの、私の症状の原因は別にあるわけで、どうもすっきりしませんが、来週にでも、今度は血液検査に行こうと思っています。 まったく、私も以前と比べると、すっかり検査や医者や薬局に行くことが多くなり、もう高齢者みたいだ・・とちょっと、自分で自分が情けないです。 しかし、この体調の悪いところに、コロナウィルスにまで感染したら、本当にダブルでダメージをくらうところなので、注意しなければ・・と思っています。コロナウィルス感染増加 混合ワクチン<関連記事>「コロナウィルスがまた流行りだしたらしい・・」「コロナウィルス新変異種...

2024年9月28日土曜日

乳製品業界世界市場トップに君臨する仏ラクタリスのフランスでの牛乳回収削減発表の波紋

   仏乳製品大手ラクタリスが2024年末からフランスでの牛乳の年間回収量を全体のほぼ9%にあたる約4億5000万リットル削減すると発表し、酪農業界に激震が走り、農業大臣はラクタリスに対し「我が国の食料生産資本を守る」よう呼びかけ、全国牛乳生産者連盟(FNPL)のヨハン・バーベ会長を緊急に迎え、同部門への支援を確約しています。 ラクタリスは、仏大手乳製品の会社で乳製品業界世界市場シェア第一位に君臨するフランスの乳製品トップの会社です。世界51ヵ国に270ヵ所の生産拠点を展開し、従業員数は8万5000人。150ヵ国で製品を販売している大企業でありながら、同族経営の非上場企業のうえ、社名は製品には表示されていないため、一般消費者の間での認知度は比較的低い会社です。これは目立つことを意図的に避けてきた創業家の方針で、ラクタリス本体は、目立たずとも確実に業績を伸ばし、拡大してきた、なかなか、したたかな企業です。 実際には、プレジデント(バターやチーズ、クリームなどなど)、ラクテル(ミルク)、ブリデルを始め、スーパーマーケットの乳製品コーナー(フランスはどこもこのコーナーがとんでもなく広いスペース)の多くのスペースは、このラクタリスの製品で占められています。 非上場ということは、よく言えば会社の方針を貫きやすいということでもあり(よく言えば)、この企業の規模が拡大していくにつれて、その分、その外との摩擦がここのところ目立ってきている気がします。 2017年から2019年にかけて同社が製造した粉ミルクにサルモネラ菌汚染が発生したことを機に、同社の経営の不透明性についても追及を受けたり、また、2022年には、加重脱税のロンダリング容疑で国家金融検察庁の予備捜査の対象ともなっている。 そして2024年に入ってからは、(もうそのあとに色々なことがあったので、なんだかずいぶん昔のことのような気もしますが・・)農民たちの大規模なデモが起こり、地方から押し寄せた農民たちが、高速道路やパリ、ランジス市場への道をトラクターで封鎖したり、パリで行われた国際農業見本市で、トラクターを勢ぞろいさせてデモを起こしたり、マクロン大統領と農民たちがほぼ一日をかけて大激論を戦わせたりしたことがありました。 その口火を切ったのは、このラクタリスと酪農家の間の下限価格設定問題と言われており、ラクタリスと酪農家の間の争いであったとも言われています。 ところが、今回、ここに至っては、下限価格設定どころか、ラクタリスが買い取る牛乳の量を大幅に減らすというのですから、ラクタリスに依存している酪農家にとっては、さらに深刻な話になります。 ラクタリスは、フランスで販売される乳製品の50%、輸出用に販売される乳製品の20%、および、バター、粉乳などの乳加工製品の30%のシェアを抱えており、同社は、その一部が加工され輸出される予定の約30%の牛乳余剰によってその決定を正当化して説明しています。ラクタリスにとっては、この輸出部門を費用がかかり不採算な事業であると考えており、牛乳の価値をあげ、フランスの消費者向け製品に再び集中したいとしています。 今や世界51ヵ国に270ヵ所の生産拠点を抱える企業にとって、原料をフランスから輸出する必要はなく、現地で仕入れた方が合理的であるということです。 ラクタリスは、この厳しい決定の影響を和らげるために、グループは量の削減が「2024年から2030年までの間で段階的に行われるようにする」として、譲歩しています。 この削減の第...

2024年9月27日金曜日

フランスの妊娠中絶件数が記録的な水準に達した・・

  フランスDREES(調査研究評価統計局)は、フランスの自発的妊娠中絶の件数が記録的な水準に達していると発表しました。 フランスにおける自発的妊娠中絶(中絶)件数は2023年に24万3,623件で、この数字は 2022 年と比較して 3.6% の増加に相当し、1990年以来最高の数字で、1,000人あたり16.8人の女性が中絶を経験している計算になると言います。 フランスは、その前の段階の「25歳以下の女性への避妊ピルの無料化」や「18歳から25歳までの若者への薬局でのコンドーム無料提供(実際には、社会保障による100%払い戻し)」などの避妊対策も積極的に行ってきました。 ピルなどの避妊薬に関連する費用は、既に2013年から、15歳から18歳の少女に対して、そして、また、2020年8月からは、15歳未満の子供に対しても国民健康保険で100%カバーされてきました。 そして、この避妊薬の無料化により、その後5年間の期間を経て、この該当年齢の少女の人工中絶の割合を1,000人あたり9.5人から6人へと大幅に減少させることに成功したとその成果を発表したりもしていたのです。(2023年には、1,000人あたり16.8人という割合に増加している) しかし、フランスは、同時に妊娠中絶についても、「中絶の権利」が法律で認められており、2022年には、この法律は、中絶の権利の強化を目的として、中絶へのアクセスを改善するためにいくつかの修正が加えられています。 この修正された内容の一部には、中絶法的期間を妊娠12週から14週に延長したことや、薬による中絶の規制期限を妊娠5週目から7週目まで延長することなど、少なくとも外科的処置が必用となる前に薬で中絶できるという、中絶へのハードルが低くなったことも、この中絶の増加に繋がっているのかもしれません。 DREES(調査研究評価統計局)によると、2023...

2024年9月26日木曜日

ブローニュの森に埋められた大学生殺害事件 容疑者は OQTF(フランス領土退去命令)を受けていたモロッコ人

   今回の事件の被害者となったのは、パリ・ドーフィーヌ大学で「金融経済工学」を専攻していた大学3年生の女の子です。彼女は殺害されたと見られている当日、大学で昼食をとった後、午後2時ごろから行方がわからなくなっており、その日の夜に、家族は捜索願いを提出していました。 彼女は大学の近くに住んでおり、遺体は大学から数百メートルのブローニュの森で彼女の携帯の位置情報から発見されました。遺体が発見されてから3日後、容疑者はスイスで逮捕されました。 この容疑者は、22歳のモロッコ人で、2019年にモロッコのパスポートで観光ビザでスペイン経由で、一応、合法的にフランスに入国。当時、彼は17歳でしたが、その後、彼はフランス領に留まる選択をしました。ところが、その2ヶ月後、彼はパリ近郊タヴェルニーの森(ヴァル・ドワーズ県)で23歳の女性を強姦し、有罪判決を受け、懲役7年を求刑され、OQTF(フランス領土退去命令)が出ていました。OQTF・強制退去命令が出たときも、彼はこれに対するいかなる反対も訴えも起こしていませんでした。 逮捕後、ただちに公判前の拘留で服役が開始されたことを計算に入れたとしても、実際に彼が服役していたのは約5年間でした。彼が受けた7年間の懲役刑は、自動減刑?の恩恵を受け、服役5年で2024年6月に、彼の身柄は行政拘置所(CRA)の管轄に移され、その後、どのような経緯を辿ったのか彼は性犯罪者ファイルFIJAISへの登録の対象となり、今年の9月3日には、ヨンヌのホテルに軟禁と報告義務という一般的な拘置所からの処遇よりも軽いものになっていました。 その後、彼のモロッコへの送還をめぐって、モロッコ側が一度、フランスが申請を出した書類に対して、この要請は在フランス外国人総局(DGEF)が行うべきであると却下、フランス側は、再び、DGEFから申請を行い、9月6日、モロッコは彼の国外追放を許可しましたが、その時には、この男は、すでに外に軟禁場所から逃亡していました。 そして、今回の事件が起こったのが、9月20日と見られており、ひと月も経たないうちに、彼は再び、深刻な事件を起こしたことになります。 だいたいOQTF(フランス領土退去命令)を受けているような危険人物の管理があまりにも杜撰であることは、度々、報じられていることで、なにか事件を起こした犯人が逮捕されると、その人物はOQTFを受けていた人物であったということは、少なくないのが現状です。 また、この男、本気で逃げようとしていたならば、ちょっと知恵が足りないというか?この女性を殺害した後、被害者のカードで現金を引き出していたり、翌日に遺体を埋めにブローニュの森に戻っていたり、行方を追跡されないように携帯を切っていたにもかかわらず、スイスに着いた途端に携帯のスイッチを入れてしまい、結局は、それで所在地が特定されて、逮捕されたりと間が抜けたことばかりしています。 しかし、刑期が7年から5年になっていたとしても、OQTF(フランス領土退去命令)対象者であるならば、国外退去するまでの身柄は、しっかり拘束しておいてほしいものです。 この容疑者と被害者の関係は明らかになっていませんが、ふつうに考えれば、あまり接点がありそうもないのですが、どちらにしても、同じ女の子を持つ親としては、こんな札付きのワルが野に放たれているということは、怒りと恐怖を感じるところです。OQTF(フランス領土退去命令)<関連記事>「早朝のパリ北駅での6人刺傷事件 容疑者は、OQTF(フランス領土退去命令)の移民」「パリの公立病院の救急治療室で起こった強姦事件」「2023年に提案される移民法の改正案の概要 積極的な受け入れと追い出しの両刀使い」「12歳の少女殺人事件が呼び起こす極右政党の移民叩き」「フランス全土が震撼とした...

2024年9月25日水曜日

RATP(パリ交通公団)が掲げる9つの約束と知らなかったサービス

   「私たちは、お客様にさらに満足していただくために、一貫した、パーソナライズされた高品質のサービスを提供することに日々取り組んでいます」、「私たちは具体的な9つの取り組みを掲げて絶え間ない動員を続けています!」というRATP(パリ交通公団)の広告をチラッと見て、「こんなの絵にかいた餅になるんだろうな・・」と半ば、あんまり信用せずに読んで行ったら、けっこう知らなかったサービスもあったんだな・・と思ったので、ちょっとだけ書いておくことにしました。 メトロや RER のプラットフォーム、またはバスやトラムの停留所での待ち時間を短縮する取り組みとして、待ち時間はメトロで3分、RER...