2023年6月20日火曜日

私史上、パリ最高のケバブに感激! パリの美味しいケバブ屋さん Doni Berliner Paris

  



 いわゆるマクドナルドとか、ケンタッキーフライドチキンのようなアメリカ発のチェーン展開のファストフードではなく、フランスでのファストフード的な存在の一つはケバブであると言ってもいいと思います。

 ケバブは、早く、手軽に、そして、比較的、低価格で食べられる食べられるフランスのファストフードのひとつで、ケバブのお店はたいてい、どこに行ってもある気がします。

 もちろん、もともとは、フランス発祥の料理ではありませんが、ケバブがフランスで、これほどまでに広まったのも、移民が多いフランスらしい一面でもあります。

 この間、娘が久しぶりにパリに来ていた時に、久しぶりのパリで何が食べたい?と聞いたら、「バゲットとコンテ、そして、ケバブとファラフェル・・」と言っていました。ハンバーガーが嫌いな彼女は、恐らく、比較的、安く食べられるケバブは学生時代、貴重な存在だったのです。

 たいていは、ピタパンのような薄い生地のパンにグルグル回りながら焼かれている肉を削ぎ切りしたものと、サラダが入っているサンドイッチのようにしたものが多く、そのうえ、たいていは、フライドポテトが添えられているので、かなりボリューミーです。

 注文するときにソースの種類を聞かれるのですが、ケバブならではのソース・ブロンシュ(白いソース)と呼ばれるヨーグルトっぽい薄いサワークリームのようなソースがつきものです。

 安いところだと、1人前、5ユーロ程度、高くてもせいぜい10ユーロ前後でかなりのボリュームのある庶民の味方、まあ、1人で全部食べ切るのはちょっと苦しいくらいです。

 この間、日本に行った時に実家の近所のスーパーマーケットの前にケバブの屋台(小さなトラック)が出ていて、「えっ?日本にもケバブが進出している!」とビックリしたのですが、ちょっと見かけただけなので、よく覚えていませんが、「なんか、フランスのケバブとは違うんだな・・」と思った覚えがありましたが、到底、日本のケバブを食べてみる胃の容量の余裕がなく、どんなものなのか、食べてみることはできませんでした。

 私にとって、ケバブは、まあ、ふつうのファストフードと同じで、そんなに頻繁に食べるものではありませんが、時々、なんとなく食べたくなる・・私にとっては、そんな感じの食べ物なのですが、今回、娘がパリに来て、満足気に「すごく美味しいケバブ屋さんみつけた!絶対に行った方がいい!」というので、「まあ、行ってみるか・・」という程度で出かけたのです。

 たしかに人気店ではあるようですが、美味しいといっても、所詮、ケバブ、どこがどう美味しいのか?取り立てて、特に他のケバブとどのように違いが見いだせるのか?私は、正直、そんなに期待はしていませんでした。



 お店自体は、小さなお店で、イートインもできるスペースもちょっとだけありますが、中は、冷房もなく、肉を焼いているので、灼熱地獄。男性、2人が手際よく、注文どおりのケバブを次々に作っていきます。

 注文したのは、そのお店の名前がついた、サンドイッチ・ドニー(Doni)というケバブサンドイッチで、ポテトは付けますか?と聞かれましたが、ボリュームを考えて、今回はポテトはなしにしておきました。

 アツアツのサンドイッチは、数分で出来上がり、家に持ち帰ることも考えたのですが、そこは出来立ての方が絶対に美味しいだろうと、テラスで・・。

 一般的にケバブサンドイッチに入っている野菜はきざんだレタスや玉ねぎ、薄切りのトマトなどの生野菜が多いのですが、ここの野菜は、薄い、いちょう切りにしたズッキーニ、なす、人参、パプリカなどを素揚げしているものが入っているのがポイントで、この素揚げの野菜が野菜そのものの甘味を引き立てていて、また野菜の切り方、大きさも、肉とのバランスがよく、薄切りの赤玉ねぎは生のままで入っていて、ちょっとした薬味のような役割を果たしています。



 肉の焼け具合も、ケバブにありがちな焼きすぎなこともなく、ミディアムな感じで、しっとり肉汁が感じられる程度で肉自体をしっかり味わえる感じです。

 そして、散りばめられているフェタチーズがまた、これらの具にコク深さを加える、いい仕事をなしており、とにかく全体的なまとまりがパーフェクト。

 それに加えて、これでもかというぐらいパンがまた美味しい!・・パンは一般的なピタパンよりも、少し厚めな代わりに表面がパリッとしていて、内側は、ホカホカで・・しかし、パンの厚みも中の具とのバランスがちょうどいい厚さです。



 お店の看板には、VIANDE FRANCAISE(フランス産の肉)の看板が・・。あまり期待していなかっただけに、目を見開きながら、感激して食べていると、私の食べっぷりの勢いを見てか、お店のおにいさんが紙ナプキンをもってきてくれました。

 所詮、ケバブ・・と甘くみていた私はあまりに美味しくて感激し、無言で立ち去ることはできずに、帰りにお店のお兄さんに「すっごく、美味しかったです!ありがとう!」と言わずにはいられませんでした。

 このお店、他にもファラフェルなどのメニューもあるようで、ケバブがこれだけおいしければ、他のものも期待できるかも・・と、次回は別のものを食べてみたいと思います。



🌟Doni Berliner Paris 

    17 Av.Secretan 75019 Paris 

  営業時間 11:30~23:30  無休


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2023年6月19日月曜日

ポニョの家族感

 


 ポニョは今年14歳になった我が家の猫です。人間の年齢にしたら、あっという間に娘の年齢も私の年齢も飛び越し、けっこうな高齢者になってきていますが、生まれてすぐに我が家にやってきて以来、ずっと一緒に暮らしている立派な家族の一員です。

 夫が亡くなって、しばらくした頃に、娘と2人の生活になり、2人とも大切な家族の1人を失った悲しみと、やるせなさに、我が家にはぽっかりと大きな穴があいてしまった感じでした。

 二人とも、懸命に日常生活を取り戻そうとしていましたが、寂しさはなかなか埋まりませんでした。

 そんな時、夫の元同僚だった、夫の死後の手続きなど、書類上の色々なことを助けてくれていた女性から、近所の家で子猫が生まれたという話を聞いて、何匹か生まれたの中から、娘が1匹を選んでもらってきました。

 猫が来る前に猫のトイレや猫用のお皿などを用意して待っていたのですが、まだ小学生だった娘は待ち遠しくて嬉しくて嬉しくて、猫のトイレに自分が入ってみたり、猫のお皿で猫のようにお水を飲んでみたりしてはしゃいでいました。

 家はアパートの高層階で、庭もなく、小さなベランダがあるだけなので、ポニョは外に出ることがなく、また、たまに外に連れて行こうとしても、全力で抵抗し、家に戻ろうとします。

 当然、家族の歴史を全て見てきたわけで、娘がまだ小学生の頃に算数の宿題がよく出来ないといってきた時に、まだ、私にも手に負える程度のことだったので、一応、説明してみたら、理解できていたので、あとは、これに慣れるようにある種のトレーニングをするしかないよ・・と、私も疲れていて突き放してしまったら、その後に娘は1人、自分の机に向かってシクシク泣いていたのをポニョがそばでじっと見守っていたこともありました。

 そんなこともあってなのか、ポニョは娘のことを姉妹のように思っているふしがあります。

 また、娘が成人するまでは、私も娘1人をおいて、夜出かけたりすることはできないので、おのずと友人に家に来てもらうということが多かったのですが、色々な人が来る中で、ポニョはなかなか人の好き嫌いが激しくて、その人によって、自分との相性を寸時に見分けて、その人との距離感を測っていました。

 もともと、あまり人懐っこい猫ではなく、自分から私たちの膝の上に乗ってきたりすることもなく、抱っこされるのも嫌いなくせに、常にちょっと触れるくらいの位置に居座ろうとするツンデレの猫なので、友人などが来ても、気に入った人でも様子を伺いながら、願わくば何か美味しいものにありつけるかもとそばをウロウロする程度です。

 一番、おもしろかったのは、従妹がパリに来てくれた時で、この時ばかりは、よそよそしい態度も見せず、娘と従妹と3人で食事をしていたりしても、しっかり自分も参加して、しかも、「なんだ、おまえ、家族の一員になったのかよ!」とでも言いたげな、どこかちょっと従妹に対しては、下に見て、威張っているようなところもありました。

 しかし、娘は同等の家族と思っているようで、以前は、娘が出かけてしまったりすると、ポニョは「なんだ・・勝手にでかけちゃったじゃないか!あいつは・・」みたいに、私のところに抗議に来たりすることもあったのですが、ここ数年、娘は、学校が地方にあったり、地方でスタージュをすることもあったりで、娘がいなかったりすることも増え、次第に娘がいないことにも慣れてきました。

 さすがに昨年以来の娘の日本での就職に、ポニョも娘が一年以上も本格的にいなくなって、長らく会っていないので、娘が久しぶりにパリに来たら、もう忘れてしまったということはないにしても、懐かしそうにするかな?と思っていたのですが、ポニョは、とりたてて、何の特別な反応もせず、かといって、よそよそしい態度も見せず、「あなた昨日もいたわよね!」とでもいいたげな、あたかも、今でも娘がいることがあたりまえのように、ごくごくそれまでと同じ様子を貫いていたのでした。

 私がちょっと長時間、出かけていたりすると、不機嫌な顔をするくせに、娘がまた日本に帰ってしまっても、それはそれで、もう私に抗議しにくることもなくなり、ポニョはポニョで現在の娘の家での位置を理解して受け入れているようで、とても賢いな・・と感心しています。

 こうして、今、私がパソコンに向かっている間、ポニョはいつの間にか、私とパソコンのキーボードの間にちゃっかり入り込んで、私の腕を枕にして、寝ています。

 暑いのに・・。


猫 猫の家族 家族の一員


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2023年6月18日日曜日

妻を殺して3ヶ月間ウソをつき続けた男 逮捕拘留の末、自白

  


 今年の3月27日以来、行方不明になり、目撃者を募っていた女性について、ここひと月ほど、かなり頻繁に報道されていました。彼女が失踪?する直前まで一緒にいたという彼女の夫は、彼女の失踪時の様子などをテレビのインタビューに答えて説明していました。

 彼女の夫は、彼女が自発的に失踪したであろうという見解を述べ、自身のFacebookなどに、「私たちは、あなたのことをとても心配しています!安否だけでも知らせてください!」という妻宛てのメッセージ投稿したり、テレビに向かって呼び掛けたりもしていました。

 また、彼女がいなくなった時の状況について、彼女が消えた当日、彼らは一緒にいて、猫を追いかけるために、2人で庭に出たが、その数分後に、突然、彼女は消えてしまったと説明しており、その後に家の中のものを確認すると、彼女の歯ブラシや電子タバコ、リブレ・ド・ファミーユ(家族証明書のようなもの)に加えて、金庫に保管されていた4万ユーロ相当の現金などがなくなっていたと話していました。

 また、彼が「妻が自発的に失踪したことは間違いない」とする理由として、失踪の数日後に彼女の携帯から末娘の携帯に2枚のピラ砂丘の写真とともに、海外に行くつもりだというメッセージが届いていると説明していました。

 夫は「あまりに突然、彼女が消えたのは、タクシーかウーバーを利用する以外にあり得ないことだ!」と話していましたが、捜査線上にそのようなタクシーもウーバーも浮かんでこずに、事件は当初、「誘拐・強制監禁」の疑いで捜査が開始されました。

 しかし、彼女をよく知る人は彼女が子供の誕生日が近いのに、失踪するような人ではないと証言し、また、誘拐された痕跡や目撃者等が現れないことから、疑惑は夫に向けられるようになりました。

 この事件の証言者には、彼女の姉妹や元夫、夫の元妻などが出てきて、なかなかフランスらしい複雑な家族関係が垣間見れると思っていたのですが、そのうちに、この夫と失踪したとされる妻は4年来の家庭内別居状態で、金銭的な事情により、同居していただけで、不仲であったことが浮き彫りになってきました。

 彼女の失踪届けは実際に彼女が失踪してから、約1週間後に提出されており、また、彼女の携帯電話は、それからさらに1週間後に自宅から数メートルの場所で発見されました。

 しかし、携帯にはSIMカードは入っておらず、また、満タンに充電され、汚れもなく、放置されて時間があまり経っていないことを示していました。そのうえ、末娘に送られたピラ砂丘の写真はネットからダウンロードされたものであったことも発覚しました。

 世間の疑惑は夫に集中し、彼に対する誹謗中傷などがネット上で湧き上がり、ついに夫は容疑を否認するまま、逮捕されました。

 1日目の拘留では否認を続けていたものの、拘留が延長になり、2日目になると、彼はついには、突然、泣き出して、「銃の手入れをしていたところ、間違って発砲してしまい、妻を殺してしまった」と自白しました。

 3ヶ月近くにわたって、警察に対しても、マスコミに対しても、ウソをつき続けていた男は、彼の弁護士によれば、「精神的にも体力的にも大変、弱っている・・」とのことですが、自業自得。彼の「あくまでも事故だった・・」という話は、さんざんウソをつき続けてきたこともあり、また、銃に消音装置がつけられていたことなどからも、もはやあまり、信用されていません。

 彼女の遺体は彼の自白どおりの場所、自宅からそう遠くない森の中に土もかけられず、(埋葬されず)捨てられるような状態で放置されていたのが発見され、凶器となった銃もそこから遠くない場所で発見されました。

 気の毒なのは、彼らの子供たちで、彼女は全夫との間の子供を合わせると、5人の子供の母親でしたが、特に現夫との間の長女などは、インタビューに答えて、「父親が有罪の証拠は何もない、全ては父の犯行ではないことを示している!」と訴えていました。

 父親の無実を必死に訴えていた娘は、母親とともに父親も失ってしまったのです。

 このような失踪事件?(結果的には殺人事件だった)の場合、必ず、誰かが言い出すのは、「誰にも失踪する権利はある・・」というものにも、それを聞くたびに、閉口しますが、「女性の失踪届けが提出された場合、結局は夫に殺されていた・・」というシナリオは少なくない気もします。

 それにしても、失踪時に関する彼の証言、庭で猫をおいかけたとか、金庫から4万ユーロや歯ブラシや電子タバコがなくなっているとか、偽装のために末娘の携帯にメッセージを送るとかの全てのシナリオは彼が作ったものであり、彼の犯行を隠すための偽装工作であったのは、もはや明白ですが、そのわりには、遺体を埋めもせずに放置するというのは、なんだかちぐはぐな感じもします。

 それにしても、フランスは、女性が殺人事件の被害に遭う場合はそのパートナーによって殺される場合が多いのには、ちょっと驚愕の事実でもあります。


妻殺し 嘘つき


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2023年6月17日土曜日

暑い日はプールへ フランスのプール事情

  

 

 最近?旅行をするたびに、体力の衰えを著しく感じて、日頃から鍛えていなければ、いつまでも旅行を楽しむことができなくなる・・という危機感を感じるようになりました。年齢を重ねるごとに哀しいかな、何もしないでいると、みるみる体力は衰えて、現在の状況を維持するだけでも、なにか定期的な運動をしなければ維持できません。

 日頃から、ロクに動かずにゴロゴロしている我が家の猫などは、こんなに動かずにいても、時たま、ものすごい脚力や瞬発力を見せたりするので、身体能力すごいな・・などと、猫に嫉妬したりもします。

 しかし、私の場合、努力しないと衰える一方なので、こころして、歩ける区間はできるだけ歩き、せめて週1回は泳ぎに行くと決めています。

 以前は、スポーツクラブに入っていたので、快適に運動ができていた・・といっても、結局、時間に追われて仕事帰りにジムに寄っても、結局はサウナかハマムに入るだけというお風呂屋さんのような使い方が多かったけど、たまには、トレーナーさんが組み立ててくれた最低限のマシンを使っての一通りのメニューをこなして、たまにはプールで泳ぐといったことができていました。

 施設もきれいで、おしゃれな空間で、子供がいない大人だけの空間が心地よく感じたりもして、とても気に入っていました。

 しかし、パンデミックを機に、ぱったりと行かなくなって、また再開しようと思った時には、パンデミックの煽りを受けて、そのクラブは潰れてしまっていました。

 他に探せば、ジムはいくらでもあるのですが、やはり定期的に通うとなったら、通いやすい場所にあってほしいもので、もろもろを考えるとジムは断念し、最近、改装された市民プールに週1で通っています。

 手軽にできる縄跳びをしたりしていたこともあったのですが、別にひねったとか、くじいたとかいう覚えはないのに、いつの間にか骨折したりしたこともあって、痛い思いをしたためにこれは断念。

 何だか知らないけど、ちょっとうっかり運動すると、転んだり、怪我したりもするので、私にとっては泳ぐことが一番、安全でもあるのです。

 それでも、週1回泳ぐだけでは、充分ではなく、(私の場合は食べることを諦めたくないため)とにかく、とりあえずは、できるだけ歩くことにはしていたのですが、ここのところ、パリはちょっとヨレヨレしてしまうくらい暑くて、ふつうに歩くだけでもしんどいような気候になってきました。

 これなら、週1と定めずに暑いならばプールに行けばよいと、ここのところ、時間があけば、プールに通っています。

 しかし、市営プールは、近隣の小学校の生徒が使用する時間帯が決まっており、バカンス時期でなければ、小学生が使わない時間が一般公開になっているので、いつでも行けるというわけではないのです。

 どんな学校にもあたりまえのようにプールがある日本と違って、フランスの学校には、公立、私立ともにプールがないのがふつうで(最初は驚きました)、一年を通して(屋内プールであるため)近隣の学校に割り当てられていて、水泳の授業の時間は、生徒たちが市営プールに出むくのです。

 なので、一時は娘の学校の水泳の授業は真冬の寒い時期に割り当てられたりしていた時もあって、真冬で極寒なのにもかかわらず、「水泳の授業の日はタイツを履かせて来ないでください(脱いだり着たりするのに時間がかかるため)!」などという先生がいて、「風邪ひいちゃうでしょ!ふつう、逆じゃないの?」と憤慨したりしたこともありました。

 そのために、我が家の近所の市営プールが一般公開される時間帯は限られていて、早朝7時から8時半までか、昼休みの時間帯12時から13時半までか、夕方17時から20時までとか限られた時間、あるいは小学校が休みの水曜日の午後か土曜日になるのです。

 先日、あまりに暑くて昼休みの時間に泳ぎに行ったら、限られた時間だというのに、えらい混んでいて、こんなにアグレッシブに運動しようとしている人が沢山いるのかと驚かされました。まあ、暑いので、ちょっと水浴びがわりという私のような人もいるのかもしれませんが、ちょっとびっくりした次第です。

 日本はフランスとは逆のようで、この間、娘が来た時に聞いたら、実家近くの区立の中学校のプールが夜、一般公開されていると聞いて、昔はそんなサービスはなかったのに、日本も変わったのだなぁ・・フランスとは、全く逆なんだな・・と思いました。

 あたりまえのように、どんな学校にもプールがある日本は、そういう意味ではずいぶん恵まれていて、それをより多くの人が使えるようになっていることは、スゴいことだな・・とちょっと感心しました。

 数少ない市営プールを市民と学校でシェアしているフランスとは絶対的にプールの数が違います。

 今の小学校はどうなっているのかわかりませんが、大昔、私が小学生だったころは、夏休みでさえも、学校のプールに通っていた記憶があり、ということは、先生がその期間も働いているということで、これはフランスの学校だったら、「バカンスを侵害する!」とストライキでもおこりそうな、あり得ないことではありますが、そんな日本の学校のプールのおかげで、私は、泳げるようになりました。

 「日本の学校は・・日本の教育は・・」と嘆く話をよく聞く気がしますが、とりあえず、水泳に関しては、日本の学校はすごいな・・と思うのです。


フランスのプール


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2023年6月16日金曜日

パリのメトロ4号線トンネル内ブロックでパニック状態の大混乱

  


 パリのメトロはよく止まるので、それがたとえ、トンネル内であろうと、そんなに驚きはしません。たいていは、しばらく止まっても、少したてば動き出すし、その時の情報はあまりあてにならないのもわかっているので、たとえ、「プロブレムテクニックでしばらく停車します!」などとアナウンスがあっても、その直後にいきなりドアが閉まって動きだすこともあるので、運よく駅に止まっていても、とりあえずは、そのまま、しばらく我慢して、様子をうかがってみます。

 朝の通勤時間帯だったりすると、皆が遅刻を知らせる電話をしたり、メッセージを送ったりし始めるので、しばらくは、「まあ、みんな慣れたものだな・・」と大して怒りもせずに、淡々とやることを済ませていく様子をなんとなく観察しています。

 時には、駅ではなく、トンネル内で止まってしまうこともあるため、そんな時は止むを得ずに、車内に留まりますが、それとて、ふつうはそんなに長い間のことではありません。

 それが、先日、パリのメトロ4号線で、多くの乗客の帰宅時間帯に電車が止まってしまい、ちょっとパニック状態に陥りました。普段、たびたび止まるパリのメトロにも、日常の彼らの感情的な爆発のさせ方を思うと、比較的、怒っている人が少ない印象を受けるのですが、今回ばかりはちょっと違ったようです。

 それもそのはず、当日のパリは午後の気温が31℃まで上昇する熱波の中、数百人の乗客が2時間近く、オーブンの中のような電車の中に閉じ込められることになり、暑さが怒りに火をつけるかたちになり、パニック状態になりました。

 今回のメトロのブロックは、複数の問題が重なったもので、結果的に最悪の状況を引き起こした模様です。最初は午後6時頃に、信号機の故障により、部分的に自動化されている4号線の南部で最初に交通が減速していきました。

 その後、ポルト・ド。オルレアンとモンパルナス間のネットワーク全体が混乱し、列車の損傷が起こり、シテ駅で乗客がバッグをドアに挟み込み、警報が鳴り響き、これらのいくつかの事故が重なって、ついには、トンネル内で列車5本がストップしてしまいました。

 ブロックしてしまったメトロの車内では、詳しい説明もあまりなく、この暑さは乗客の不安と怒りを煽りたて、メトロの中は赤ちゃんが泣き出したり、1時間を過ぎたころから、子供だけでなく大人たちも怒りはじめ、全てを壊してやる!と警察に通報する者まで現れ始め、カオス状態になりました。

 立往生している車内には冷房もなく、暑さの中、水もなく、何よりも、いつ、復興するかわからない状態に人々の不安と怒りは増すばかりで、そのうち、メトロのドアをこじあけて、脱出し始める人が現れました。


 こうなると、メトロを動かすことは不可能で、警察も出動して、どうにか怒りまくりながら、線路を伝って避難する人々を落ち着かせようとしましたが、パニック状態になった乗客の怒りは鎮まりません。

 フランス人は、日本人のように我慢強くはないのです。

 もしも、自分がこんな長時間メトロに閉じ込められたら、どうするだろうか?と考えますが、私だったら、多分、周囲の人の様子をうかがって、やっぱり、同じように線路を伝って歩くだろうな・・と思います。

 場所にもよりますが、パリのメトロは比較的、一区間が短いところが多いので、次の駅まで歩ける距離であることも多いのです。

 一度、12号線が止まって、線路の上を歩いたことがありましたが、その時は、無理やりというより、運転手さんが乗客が線路におりるためのハシゴをかけにきたので、どちらかといえば、誘導された感じでした。

 いずれにしても、そんなに珍しくないパリのメトロの不通にしても、この暑さの中、2時間という長時間にわたり止まってしまうとは、困りもの・・拷問です。

 この日は、13号線にも事故があり、全線不通となったとかで、年々、着々と値上げしながら、なにかといえば、ストライキのRATP(パリ交通公団)、まずは、トラブルを軽減する努力はもちろんのこと、トラブルが起こった際のマニュアルくらいは用意してもらいたいものです。

 RATPは、今回は「異例の事件」であり、内部調査を始めると説明しています。

 過去には、2018年夏に、やはり自動運転化されている1号線で故障が発生し、過熱状態で数千人の乗客が通行できなくなったという記録が残っています。

 パリのメトロは夏に弱いのかも?


パリ4号線トンネル内2時間足止め


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2023年6月15日木曜日

3ヶ月待たされた医者の予約から、またさらに2ヶ月待ちの検査

  


 そもそも、今回の私の一連の医者・検査通いは、主治医に「あなた、しばらく心臓専門医にかかっていないから、そろそろ、またチェックしてもらった方がいいわよ・・」と言われて、そのために、まず血液検査をしたことから始まりました。

 私には、特にどこか体調が悪いといった自覚症状などはなく、まあ、ざっくりした定期健診のような気持ちでした。

 ところが、血液検査をしてから、心臓専門医に予約を入れようとしたところ、3ヶ月待ちということがわかり、血液検査の結果を持って、とりあえずは主治医のところに行ったのです。すると、肝臓の数値が悪いということで、心臓専門医にかかる前に別の検査をすることになり、今回の予約は、待たされることを覚悟してすぐに予約。

 しかし、こちらのエコーの検査も結局、1ヶ月ほど待たされましたが、検査の結果、多少、問題はあるものの、取り立てて深刻な状態ではなく、次の心臓専門医の診察を待っていました。

 そして、先日、ようやく心臓専門医の診察の日を迎え、予約の時間どおりに行くと、けっこう待たされたのちに、ようやく診察室へ。待合室は、心臓専門ということもあるのか、極度の肥満体型の人や、鼻から酸素の管を通していて、機械を引きずりながらやってきている人などもいて、ちょっとなかなか、普通のお医者さんの待合室とは違う感じでした。

 実は、これまでかかっていた(といっても2~3回かかっただけなのですが、)お医者さんが、あんまり好きではなくて、医者とも相性というものがあるかな?と、今回は、別の医者を紹介してもらったために、彼女とは初めての診察でした。

 血液検査の結果を見せながら、最初は問診から始まりましたが、彼女は、音声入力をしているらしく、どうにも要領がいいんだか悪いんだか・・と思っていたところ、「上半身だけ脱いで、そこに横になってください」と、言ってから、「ちょっと息子の学校のレターを見なくちゃいけないから、ちょっと待ってくれる?」とまた、この医者もまたハズレの気配・・。

 「それ、診察中にどうしてもやらなきゃいけないこと?」とちょっとムッとしつつ、こちらには、選択の余地がありません。数分後に診察が始まったのですが、結局は、まあ、今、飲んでいる薬の処方は変える必要はないけど、ちょっと別の検査もした方がいいでしょう・・?と。

 内心、「え~~?また、検査?」と思いつつ、検査をした方がいいと言われて、それを無視するほどの度胸もなく、結局、また別の検査の予約を取ることに。

 しかも、先生のご提示になられた検査はどこでもやっている検査ではないらしく、パリ市内のいくつかの検査機関を紹介してもらいました。さっそく、予約の電話を入れると、その検査は、ちょっと複雑だから、予約には、ここに来てもらわないと・・と言われて、もう一気に済ませてしまいたい私は、電話を切るとすぐに直行。

 そして、予約がとれたのは、またさらに2ヶ月後の8月のこと。しかも、その前にまた、「血液検査をして、薬局で検査に必要な薬剤?を調達して、持ってきてください・・」と。

 こういうのは、フランスではめずらしくないことで、コロナウィルスの時などは、ちょっと例外的でしたが、必要なものは自分で調達して医者に持参するというのは、よくあることで、特に、あまり一般的ではない検査やワクチン接種などの場合は、医者が在庫をかかえることもなく、合理的といえば、合理的でもあります。

 しかし、日本のようなシステムの中で生活してきた者としては、なにからなにまで自分で用意して、しかも、あちこち違う場所に検査に行って、その結果を持って、また別の医者に行くというのも医者の側からしたら、合理的ではあっても、個人的にはけっこうな時間と労力がかかります。

 そのうえ、予約がいちいち数ヶ月待ちともなれば、なんのためにやっているのか?だんだん、検査といっても緊張感がなくなってきました。

 どこでもやっている検査ではないと聞いた時から、覚悟はしていて、驚きはしなかったものの、またさらに2ヶ月待ちとは・・。一体、いつになったら、スッキリできるんだろうか?と、もうゲンナリ・・。

 私一人でさえも、一度、足を突っ込んだばかりに、こんなに、あちこち行くハメになるのだから、どこの検査機関に行っても、医者に行っても、長い長い予約待ちと大勢の人がいるのも頷けるような気がしてきました。

 もうこれで、約半年間、検査や医者通いが断続的な状態で続いています。もう、こうなったら、年内に片が付いてくれれば・・と全然、期待しないように、さらにこれ以上の最悪のケースをも想定することが、精神衛生上よいかと思い始めています。

 とりあえずは、そんなに急がないということは、そこまで深刻な状態ではないんだと思いたいです。


検査予約 


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2023年6月14日水曜日

パリが暑くて・・今後、パリはスペイン南部のセビリアのような夏になる?

  


 今年のパリは、5月の半ば頃まで、けっこう肌寒い日もあったりで、今一つ、お天気もよくなくて、たまに晴天の日があったりすると、この出不精の私でさえも、せっかくお天気がいいんだから、どこかにでかけなくちゃ損!みたいな気がして、無理やりに何かにかこつけて出かけたりしていたほどでした。

 それが、個人的には、ちょうど娘が日本からやってきた頃から、お天気も良くなり始めて、「ちょっと前までお天気も悪くて、肌寒いくらいだったのに、ついてるね・・」なんてことを言ったりしていました。

 そして、なんやかやとバタバタしている間にあっという間にパリは「お天気がいい・・」を通り越して、夏のようになり、こうなってくると、もう陽ざしが夏・・というか、真夏のようで、もうヘロヘロしながら日陰を探して歩くようになっています。

 特にここ数日は、30℃を超える日が続いていて、早くもちょっと夏バテ気味です。

 以前は、7~8月の真夏がこんな感じだったな・・と思いつつ、今はまだ6月。今からこれでは、全く、先が思いやられます。なにせ、年々、体力が衰えているうえ、今年はイタリアに行って食べすぎた分を歩いたり、運動したりして、なんとか回復しなければならないのに、この暑さでは、せっかくの志が萎えてしまいそうです。

 それでも、湿度は比較的低いので、日陰に入れば、なんとか凌げないほどではないのですが、なんといっても、メトロやバスなどの公共交通機関は冷房車に当たる可能性が低く、運よく冷房車にあたることもあれば、今日などは、一度も冷房車には遭遇しませんでした。

 この暑さで密閉空間になるメトロやバスは、そもそも気温が高くなっているうえに、乗車している人々の体温がさらに熱気を煽り、冷房なしだとかなりキツいです。

 昨年は、5月に記録的な熱波とかで、5月の段階ですでに30℃近い気温になっていましたが、今年は、その期間は、むしろ寒いくらいだったので、逆にその落差が身体にはキツいです。

 以前は、一年で苦しいほど暑いのは、せいぜい真夏の1週間くらいのことで、それさえ乗り越えれば、夏は楽勝だったパリも暑い時期が長期化して、夏も辛くなりました。

 とはいえ、日本のように湿度が高くはないので、その面ではまだ少しはマシな気もするのですが、ここ数日は連日30℃超えで、これがまだ、しばらく続き、少なくとも夏至までは、気温は下がらないというので、なかなか、ウンザリしています。

 本来ならば、6月はジューンブライドと言われるくらい、最も気候の良い時期だったにもかかわらず、これでは、結婚式には、あまりふさわしくない汗だくの季節になってしまいました。

 この熱波は、高気圧異常の結果であり、地球温暖化に伴い、熱波は今後さらに増加することが予想されており、 パリでは、今後数年間の気温がスペイン南部のセビリアに似てくる可能性があると言われています。

 このため、パリ市の一部の商店などでは、お水の提供をするサービスなどを始めたりもしています。夏の異常な暑さは年々、エスカレートするばかり、まだまだ、パリでの夏の異常な熱波への対応は追いついていない気がしますが、最近はルート検索アプリなどでも、冷房車をチェックできる機能が追加されているものなどもあって、涼しい電車やバスを選んで移動することも可能になっています。

 日本だったら、ほぼ全てが冷房車なので、こんなアプリもいらないですね・・。

 来年のパリオリンピックを控えて、この暑さ対策は益々、急務になっていると思われますが、まったく、一年を通して、最もスポーツには適さないような真夏の暑い時期にオリンピックをやるのか? オリンピックは誰のためにやるのか?と、最近、よく言われているようなことを考えてしまいます。


パリ猛暑 異常気象


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