パンデミックが始まって以来、感染爆発に向かう時のパターンは、いつも同じ感じで、ある程度、感染が落ち着いてきて、感染対策に対する規制等が緩和されたりして、しばらくはホッとした時が続くのですが、ある一定の期間が過ぎると、「あれ??もしかして、また、そろそろ・・?マズい??」という兆候が続くと、次の段階では、一気に桁違いの感染者数に驚かされることになります。
桁違いの感染増加に驚かさせられるのは、一度では終わらず、先週、この数字で驚いたばかりだったのに・・と、また、さらなる急激な増加に驚かされます。もうその次あたりからは、もう段々、数字にも麻痺してきて、諦めのような気持ちになってきます。
今回もまさに同じ、いつものパターンで、3月には、若干の落ち着きを見せ、4月に入って若干上昇したものの、そこから、爆発的に感染が増加することはなく、少し落ち着いたと思ったら、5月に入って、「あれ?また増え始めてる・・?」と思ったのは、考えてみれば、マスク着用義務化が解除されて2週間後からのことでした。
それからは、じわじわと増え続け、先週になって、ついに1日の新規感染者数は10万人に迫る勢いまでに達し、ついに10万人!!と驚いていたら、その後、数日間は、1日8万人程度の日が続いていたと思ったら、今度は一気に15万人に迫る勢いの1日147,248人の新規感染者を叩き出しました。1週間で55%の増加です。
いみじくも、その日、先週から風邪をひいて、いつまでもスッキリしないので、もしかしたら、コロナ感染?ちょうど、その日に友人と会う約束をしていたので、もしも感染していたら、友人にも迷惑をかけてしまう・・と思い、久しぶりに薬局にPCR検査をしに行っていました。
前回、私が検査をしたのは、日本に行くための陰性証明書のために検査して以来ですから、約3ヶ月ぶりの検査でした。相変わらずフランスは、ワクチンパスポートと健康保険のカードがあれば、検査は無料です。
幸いにも結果は陰性でしたが、この日に陽性と診断された人が15万人近くもいたことになります。現在、検査にくる人の3人に1人は陽性だと言われている中、私は15万分の1にはならなかったわけです。
現在フランスで主流に取って代わったと言われているBA5型の症状は7日間以上続くと言われているため、感染力は強く、長くなると言われているため、一人の感染者が他の人に感染させる人数も尾自ずと増えているわけです。
この感染の急増にあたり、週明けにはブリジット・ブルギニョン保健相は、「公共交通機関や屋内の人の多い場所ではマスク着用を推奨する」と発表し、翌日には、エリザベット・ボルヌ首相も同様の呼びかけをしています。
しかし、ここはフランス、「マスク着用推奨」などという言葉が通用する国ではありません。それ以上に、これから皆がバカンスに出かけて、人がさらに移動し、戯れる時期に向けて、感染対策としてふさわしい対応とは思えません。
さすがに1日の新規感染者が15万人ともなれば、他の入院患者数を含む、すべての指標が上昇しています。
Chiffres #Covid19 :
— 🤖 CovidTracker Bot (@CovidTracker_fr) June 28, 2022
• 37 personnes décédées en milieu hosp. (28/06), en baisse sur 7 j. (-19)
• 1 289 admissions à l'hôpital (28/06), en hausse sur 7 j. (+460)
• 147 248 cas positifs (28/06), en hausse sur 7 j. (+52 031)
➡️ + d'infos : https://t.co/4yLCXFmCW8 pic.twitter.com/rdOTQ4GwNG
5月末には人口10万人あたり185件まで減少していた全国10万人あたりの発症率は、6月19日から25日までの一週間で53%増加、5月末と比較すると295%増の731件にまで達しています。
現在フランスでは15,496人がコロナウィルスに感染して入院しています。これは前日より400人ほど、先週より1,000人多い数です。
こうなってくると、1日感染対策が遅れることで、感染者数は倍々に増加していきます。考えようによっては、昨年の夏に比べるとワクチンパスポートによる制限もなく、マスクもなく、ずっと感染するリスクは高まっているともいえます。
エリザベット・ボルヌ首相は、特に60歳以上のフランス人や最も弱い立場にある人々に対して、ワクチン接種の状況を確認し、2回目のブースター接種を急ぐように推奨していますが、これもまた、推奨で、今のところ、公共交通機関でのマスク義務化規制を元に戻すつもりはないようです。
公共交通機関のマスク着用義務くらいは、早々に元に戻せばいいと思いますが、(そもそも、この限られた空間でのマスク着用義務をなぜ撤廃してしまったのかわかりません)、一度、解除してしまったものを再び規制するのは、現在、内閣を再構築し直すと言っている政府には、荷が思いことなのかもしれません。
しかしながら、そもそも国民の反発を恐れて、感染の再爆発を恐れないのもおかしな話です。
やっぱり、国が規制のルールをどう定めようと、自分の身は自分で守らなければならないので、マスクはきっちりすることを自分に戒めなければなりません。
もう次のワクチン接種を迷っている時間はなくなってきた気がしています。
フランス新規感染者数14万人突破
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