EDF(フランス電力)は、猛暑のため、ガロンヌ川沿いのゴルフェック原子力発電所2号機、ローヌ川沿いのビュジェ原子力発電所3号機、ムーズ川沿いのショー原子力発電所2号機、計3基の原子炉を停止したと発表しています。
また、その他、8基の原子炉が現在、出力を下げて運転されています。(サン・アルバン、ブライエ原子力発電所、ビュジェ、ショー、トリカスタンの各原子力発電所)
これらの措置は、河川への熱放出を抑えるために行われているものです。
実はこの措置は6月の猛暑の際から執り行われているもので、猛暑による原子炉の運行停止という措置です。
フランスでは猛暑によって河川温度が上昇すると、原子力発電所は環境規制(温排水で河川生態系に悪影響を与えないため)に従って出力を下げたり、一時停止したりします。
原子力はフランスの発電の約7割を担うため、出力停止は市場への影響が大きくなり、不足分は天然ガス火力などで補う必要があり、フランスやドイツの卸電力価格は大きく上昇する可能性を孕んでいます。
フランスは通常、欧州最大級の電力輸出国で原子力の出力が落ちると、英国、ベルギー、ドイツなどへの輸出余力が減少し、欧州全体の電力需給がひっ迫する可能性があります。
卸電力価格の上昇は家庭や企業の電気料金に転嫁される可能性もあり、特に冷房需要が急増する時期と重なるため、エネルギーコストがさらに増加します。
猛暑による原子炉停止は河川水温の上昇のためですが、このような理由での原子炉停止の措置は、2003年、2018年、2022年にも発生していますが、まさか、猛暑で原子炉を停止しなければならない事態とは、これは深刻な話です。
現時点では、フランスの送電会社やEDF(フランス電力)は、他の原子炉、火力・水力発電、欧州域内での電力融通を活用して需給バランスを維持しており、広範囲な停電などは発生していません。
ただし、電力供給の余裕は通常よりも少なくなり、電力価格の上昇やガス火力への依存増加という形で社会的影響があらわれているのです。
猛暑による原子炉停止
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