2026年7月7日火曜日

セドリック・ジュビラー事件から5年後 ついに自供

  

 セドリック・ジュビラー事件?は2020年12月に起こった、あるカップル(家族)の妻の失踪事件(当初は突然、彼女が姿を消したため、失踪と報道されていた)で、当時は、もう毎日のようにほぼほぼトップニュースで扱われていた事件でおそらくセドリック・ジュビラーのなまえを知らないフランス人はいないと思われるほど有名な事件です。

 失踪したまま、本人が発見されないまま、捜査が進んでいく様子が毎日のようにとりあげられ、本人の周囲の人々が数々の証言をしており、その夫に疑惑の目が集中していきました。

 事件の起こった2020年の夏に彼女は離婚を希望しており、その頃から夫婦の関係は悪化していったと伝えられていました。しかし、彼女が突然、姿を消した日、彼は妻の親しい友人に「デルフィーヌ(妻)に家に帰るように伝えて・・」というメッセージを送っており、友人が「彼女は私のところにはいません」と返信、翌朝、夫は彼女の行方不明を警察に通報していました。

 夫は妻は夜、白いダウンコートを着て、携帯電話を持って出かけたまま戻らないと説明していました。

 彼らには、当時6歳と18ヶ月の男の子と女の子がおり、また、クリスマス間近であったこともあり、彼女は子どものためのクリスマスプレゼントを用意していたり、パーティーの相談を友人たちと話をしていたりしたこともあり、彼女自身の意志でクリスマス前というこのタイミングで失踪するなどありえないと多くの彼女の友人が証言していたりもしました。

 捜査が進むにつれて、彼女が将来を共に過ごそうとしていたとされる男性や、周囲の関係者などが容疑者として挙げられたりもしていましたが、着々と容疑がはれていきましたが、事件は、夜中のうちに起こったことゆえ、関係者は限られており、もっとも深い容疑がかけられていたのは、夫のセドリック・ジュビラーでした。

 しかし、彼はマスコミの前でも公然と自分は無実であることを訴え、行方不明の彼女の捜索にも加わったり、彼女の追悼集会などにも積極的に参加したりしていました。

 それでも、妻の遺体が発見されれば、事態はもっと異なったものになっていたと思いますが、どれだけ捜索しても、彼女の遺体は発見されていませんでした。彼らの住む地域は丘陵地帯であり、また、鉱山に囲まれており、そんな地理的な理由も捜索を難しくしていたとも言われていました。

 ただ、夫に関しては、あまりに疑惑が多く、彼女が行方不明になった日、(妻が友人の家に泊ったりすることが多かったにもかかわらず)、あまりに早く警察に通報していることや、近隣の人が当日の夜、女性の叫び声を聞いたという証言、また、彼らの6歳の長男が夜11時過ぎに両親が激しく口論する声を聞いているという証言もあり、また、彼女が行方不明になったことに気付いて、警察に通報するまでの間に彼自身は40歩しか歩いておらず(携帯の履歴)、また、逆に彼は彼女に180回も電話をしており、翌日からはまるで連絡をとらなくなり、妻の死を悼む様子があまりにも早かったことが不審に思われていました。

 それから約半年後、彼の家から携帯のメモリーカードなどが発見され、彼は無罪を主張したまま、逮捕・拘留され、昨年10月に懲役30年の判決を受け、ただちに控訴していました。

 そして、再審が今年の9月21日に行われる予定になっていたのですが、ここへきて、突然、彼の弁護士が彼が犯行を自白する供述を始めたと発表し、話題になっています。

 なにしろ、皆が「彼がクロだ!」と思う中でも一貫して無実を訴え続けてきて、再審も迫っているなか、なぜ?急に自白したのか?世間の注目はやはり彼が・・というよりも、ここへきて、彼が自供をしたことの方に驚きが大きいような気がします。

 彼が自供するに至ったのは、どうやらこの弁護士との関係によるものであるようで、彼は、これまでの弁護士を解雇し、年明けに新しい弁護士に変更しています。この弁護士との間に彼は信頼関係を築き始めたようです。彼は、これまで刑務所の中で、独房監禁と非常に強い薬を投与されていたために、非常に衰弱していたところをまず、薬の服用をやめるように助言し、本当は話したかった彼の気持ちを新しい弁護士は解きほぐしていったようです。

 現在、彼女の遺体は家から数キロほど離れた場所で発見されたと言われており、彼は捜査に協力する準備があると見られています。

 しかし、似たような事件もたくさんあるであろうに、なぜ?これだけ注目される事件とそれほどでもない事件があるのだろうか?と私はいつも不思議に思います。

 今年の春頃に日本で起こった小学生が行方不明になったが結局は殺されていたという事件もやたらと取りあげられていたようですが、なんだか、このセドリック・ジュビラー事件もちょっと似たところがあるような気がします。

 ごくごく身内に限りなく疑わしい人物がいる行方不明事件。そして、少しずつ、周囲の様子からなんとなく人物像が浮き彫りになっていく感じ。不謹慎ではありますが、なんとなく、ミステリー小説みたいな、そんな感じさえもあります。

 とはいえ、5年以上経って、ようやく解決に向かいつつあるこの事件。結果的にはやっぱりそうだったんだ・・で幕引きを迎えそうです。

 それにしても、当時、ものごころもついていなかった彼らの子どもたちにとっては、激動の5年間、母親は突然、姿を消し、父親が母親を手にかけていたという事実、子どもたちは、両親ともに失ってしまっているのです。

 今は亡くなった妻の妹が引き取っていると伝えられています。


セドリック・ジュビラー事件


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