2025年6月3日火曜日

私がたまにラファイエットグルメに行ってみる理由

 


 私はお散歩というものが、あんまり得意ではなくて、できるだけ健康のためには、歩いた方がいいことはわかっているけど、そうそう何もなしに歩くということが苦手です。

 ことに、若い頃は、本当に歩かない人間で、「歩くくらいだったら、泳ぐ方がラク・・」とか、「あまり歩くと足が太くなる・・」とか、適当な言い訳をしつつ、およそ、歩くということをしてきませんでした。

 それでも、ジムには行っていたし(泳ぎに・・)、そこそこ運動はしていたし、何より若さゆえ、健康でした。

 ここ最近は、歩くことを心掛けているものの、犬でもいれば、お散歩に行くのでしょうが、私はネコ派で、健康にさえ問題なければ、猫のような生活が私の理想ではあります。

 そういうときは、お買物か美術館などが定番ではあるのですが、そのお買物スポットの中には、ギャラリーラファイエットグルメが入っています。なんといっても、ふつうのお店の1割から2割方、値段が高いので、もっぱら、美術館へ行くのと大して変わらず、どんな美味しいものがあるのかを見に行く程度です。

 さすがに品質の高い、美味しいもの・・しかも、新製品などがいち早く並んでいるので、ラファイエットグルメの中の店舗はだいたいいつも同じでも(とはいえ、けっこう入れ替わりもあります)季節によって、また、新製品が美しく並んでいます。



 食べることが何より好きで、食品を見て歩くのが楽しいので、効率よく美味しいものを探すには、絶好の場所で、なんなら、今まで見かけなかったお店が入っていたりして、これは、良さそうと思ったお店には、後日、本店を探して行ってみます。

 ということは、私にとっては、見本市のようなもので、せこいですが、ラファイエットグルメではあまり買い物はしません。とはいえ、今日は、今まで見たことがなかったPHILLIPE CONTITINIで今まで見たことのなかったパン・オ・ショコラ(生地がカカオ味になっていて、チョコレートが3本?入っています)を一つだけ買いました。




 あとは、ピエール・エルメの新作スイーツが出ていたり、他に新しくロールケーキのお店(PATISSELIER)が出店していました。




 ロールケーキは最近、時々、パリでも見かけるようになりましたが、食べてみてもいないのに、何ですが・・正直、ロールケーキの美味しいものは、日本の方がクォリティが高いのでは・・?などと勝手に思いました。

 地下の食料品売り場には、野菜、魚、肉、加工品等やお土産ものに使えそうな長期保存が可能なものがあり、1階(日本で言う2階)には、ストリートフードコートとワインのカーブを美しく展示している場所があります。




 これは、数年前にワインやシャンパンのカーブが大部分を占めていた場所をストリートフードコートに改造したスペースですが、早くもこのストリートフードコートに出店しているお店には、変動があるようで、スペースの一部は改装中でした。



 こうして、美しく、美味しそうな食べ物を見て歩いていると、いつのまにか、けっこう歩いているものです。


ギャラリーラファイエットグルメ


<関連記事>

「ギャラリーラファイエットグルメのレ・ヌーベル・ターブル ・デュ・グルメ(ストリートフード)」

「久々のギャラリーラファイエット・グルメには、ピエール・エルメのパワーを感じた!」

「最近のマイブーム パリのヴィエノワズリーの美味しいお店」

「ついにギャラリーラファイエットグルメにまで登場した日本のパン屋さんブーランジェリーAKIとおにぎり」

「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer のババ・オ・ラムとピュイ・ダムール PATISSIER STOHRER」

2025年6月2日月曜日

昨日のパリはヨーロッパの首都だった!

  


 「昨日のパリはヨーロッパの首都だった!」と文化大臣が語ったそうで、それほど、サッカーの欧州チャンピオンリーグでのPSG(パリ・サンジェルマン)の優勝は、フランスを熱狂の渦に沸きに沸いていました。

 このサッカーへの熱狂に全くついていけない私には、それがどんなにスゴイことなのかは、あんまりピンと来ていなかったし、どちらかというと、「ちょっと騒ぎすぎじゃない?」くらいに思っていました。

 しかも、パリでやっていた試合でもないのに、優勝が決まった後は、パリでは花火が禁止されていたというのに、あちこちで花火があがり、街中の車がクラクションを鳴らしているような感じで、夜、遅くまで、サポーターが集まっているシャンゼリゼやパークからも遠い我が家のアパートの中にいても、その歓喜の渦から逃れられない感じでした。

 この騒ぎは翌日まで続いていて、選手たちはドイツから1時間半のフライトを経て、凱旋帰国して、シャンゼリゼでパレード。この日はシャンゼリゼには、25,000人が集まったとかで、もう街が唸っているような感じでした。

 今回のシャンゼリゼでのPSGチームの凱旋パレードは、同じくシャンゼリゼに人が集まるパリ祭のパレードなどと違って、サポーターたちは、歓喜に溢れ、興奮して、力の限りを尽くして歓声をあげているのですから、これは大変な騒ぎです。

 亡き夫はあまりサッカーに興味がある人ではありませんでしたが、そういえば、このチャンピオンリーグだけは見るといって、テレビの前でですが、アパート中に轟き渡るような大声を出して応援していたことを思い出しました。

 このサッカーに対する盛り上がり方、異様なテンションには、私は一生、ついていけないと思うし、もうこれはフランス人のDNAに組み込まれているのではないかと思う熱狂ぶりです。

 シャンゼリゼでのパレードの後は、選手たちは、マクロン大統領にエリゼ宮に招待され、祝福を受け、午後9時からは、パーク・デ・プランス(PSGの本拠地・ホームグラウンド)で、祝賀パーティーが大々的に行われます。

 マクロン大統領とて、これだけ国民が熱狂しているものを捨て置けないのだとも思いますし、マクロン大統領自身もサッカーの大ファンであると思われます。

 もともと熱狂的に歓喜したり、パーティーで騒いだりということは、めっぽう苦手な私は問題外なのですが、たいていの日本人はこれは、ちょっと引くだろうと思うほどの熱狂には、私は、一生ついていけない気がしています。

 皆が熱狂しているところ、水を差すような話ではありますが、優勝が決まった日、フランスでは優勝当日の夜の祝賀行事?中には2名の死亡者、192名の負傷者が出て、559名が逮捕されたそうです。

 まさに、熱狂するのも命がけです。

 そういえば、昔、ロンドンにいた頃、一時、障がい者の施設でボランティアをしていたことがあったのですが、その中にいたけっこうハンサムな若い男の子が半身不随で、原因はサッカーの試合に応援に行った際に負った怪我だと聞いて、「サッカーって怖い・・」と思ったことを思い出しました。


PSG パリサンジェルマン 優勝  


<関連記事>

「パリはサッカーUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦に厳重警戒」

「クープ・ド・フランス フランスカップの決勝戦はサッカー以外のレッドカードとホイッスル問題でゴタゴタ・・」

「フランスサッカーチーム帰国後のコンコルド広場の盛り上がりは多分、歴史的な出来事」

「ワールドカップ決勝戦 フランス敗退 喜びも落ち込みも激しいフランス」

「2022年サッカーワールドカップ フランス決勝進出」

2025年6月1日日曜日

パリはサッカーUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦に厳重警戒

 


 サッカーはフランス人にとって、何なんだ?と最近、思うようになりました。

 一昨日、シャンゼリゼの近くを通ったら、なんだか、色々なお店がバリケードを張っていて、「えっ?なんで?」と思いました。どうやら、土曜日に行われるサッカーUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦が行われるとかで、それに備えているとのこと。

 しかし、決勝戦が行われるのは、ドイツのミュンヘンです。

 しかし、決勝戦に進出しているのがPSG(パリ・サンジェルマン)とインテル(イタリア)なのだそうで、勝っても負けても、フランス人は大騒ぎなのです。

 これが暴動とかいうことではないだけ、まだマシなのかもしれませんが、サッカーの欧州チャンピオンズリーグの決勝戦のために、ここまでしなければならないことも、正直、ちょっとおかしなことではないか?とも思うのです。

 サッカーは数あるスポーツの中でも、おそらく最もサポーターの多い、フランス人がもっとも騒ぐスポーツで、前回のチャンピオンズリーグの際も多くのサポーターがコンコルド広場やシャンゼリゼに集まり、大フィーバーになりました。

 今回は、この騒ぎに無防備でいるわけにはいかないと考えた、なにかと言えば、お祭り騒ぎに集まるシャンゼリゼの商店は、銀行、バー、高級ブティックなどが、ショーウィンドーをはじめ、店舗に板やバリケードを張って備えています。ソシエテ・ジェネラル(銀行)などは、巨大な木製パネルで完全に密閉しています。また、ブルガリ、ディオール、ラコステなどは、グリッドシステムと呼ばれる鉄格子のようなシステムを導入しています。

こんなバリケードを張るにもおしゃれな感じにしているところは、さすがだなとも思います。(そうではないところもあるにはあるが・・)

 


 それでも、パリ市は、このお祭り騒ぎを全面的に抑え込むことはしない姿勢を見せ、このエリアを封鎖したりするつもりはなく、「一定の条件下で一般公開する」と発表しています。

 とはいえ、安全のため、当日は午後7時からホテルを除くシャンゼリゼ周辺の広い地域にある一般の公開施設は閉鎖を命じられています。また、通常路上にパーキングされている車は撤去するように通知されています。

 お祭り騒ぎ→興奮して騒ぐ→車を燃やす・・のはよくあるパターンなので、言われなくとも、車は避難させるのがふつうではあります。

 このような騒ぎに乗じて、暴動のようなことを起こすブラックブロックのような集団がいることも事実ではありますが、いくらサッカーで勝っても負けても、嬉しくても悔しくても、物を破壊してまで騒ぐのがあたりまえのようになっているのは、いかがなものだろうか?と思うのです。

 このようなことが起こらないように防護しているのはわかりますが、騒ぎが起こることがもう前提のようになってしまっているのも、おかしなことではないかと思うのです。

 この日はパリには警察官が5,400人が配置されるそうで、このおよそ半数以上がシャンゼリゼ周辺に配置される人員なのだそうです。

 しかも、驚きなのは、この試合がパリで行われるものでもないのに・・というところです。

 家にいても、とにかく外が騒がしく、結局、PSGが勝ったからか?クラクションが鳴り響き、花火が打ちあがる音があちこちから聞こえてきます。

 しかし、やっぱり燃えてます・・・。これはPSGのホームグラウンドの近くらしいです。 



 こういう騒ぎを見ていると、人はなにか熱狂するものを常に求めているのかなと思います。


サッカー欧州チャンピオンズリーグ決勝戦 シャンゼリゼ


<関連記事>

「フランス人のサッカーへの熱量」

「フランス対ドイツのサッカーチャンピンオンシップの決勝戦」

「サッカー ヨーロッパチャンピオンリーグ決勝戦 試合よりも話題沸騰のスキャンダル」

「ワールドカップ決勝戦 フランス敗退 喜びも落ち込みも激しいフランス」

「フランスサッカーチーム帰国後のコンコルド広場の盛り上がりは多分、歴史的な出来事」

2025年5月31日土曜日

久しぶりに1日晴天だったけど、ついてなかった日

  


 昨日は、久しぶりに1日、パリは晴天だという予報だったので、いくつか写真を撮りに出かけました。こんなに気持ちよく晴れるのも最近では珍しく、晴れているというだけでなく、気温もグッと上がって、30℃を超える夏日。

 街中の人々の服装もすっかり真夏の装いになっていて、そんな時は、「わぁ~もう夏だ!」と、ちょっとウキウキ嬉しくなります。

 お天気が良いからか?もう少しずつ観光客が増えてきているのか、心なしか、バスやメトロなども平日の昼間なのに、けっこう混んでいます。

 外出するときは、たいてい同じなのですが、でかける場所によって、ここへ行くなら、ついでにあそことあそこも寄って行こう・・となんとなくプランをたてます。

 そんなことを考えながら、バスに乗っていると、なぜか、まだ目的地につかないのに、なぜかバスはストップ・・最初のバスには終点まで・・と思っていたところが、いつのまにか?というか、今日はここが終点だといいます。

 「なんだよ・・ついこの間、乗ったときには、ちゃんと終点まで行ったのに、また工事?」と思いながら、しぶしぶバスを降りて、歩きました。またまた、このパターンか・・とぶつくさ思っていると、これで終わりではありませんでした。

 そして、次はメトロに乗ると、今度は、けっこう混雑していました。しかし、混雑といっても、いつもよりも若干混んでいる程度で、不快なほどではありません。むしろ、みんな天気が良いと、それだけで、ちょっと楽しそうで、高揚しているような感じもあり、いつもより明るい雰囲気でさえあります。

 パリで写真を撮りたかったら、晴天の日が断然、美しいです。今は、特に緑の木々が若い芽から延びてきた芽から、色々な緑に包まれていて、それがブルーの快晴の空ととてもマッチして、また、どこを撮っても、パリの美しい建築類がアクセントに入ってくれて、とてもきれいです。

 だいたい目ぼしをつけていた場所を数ヶ所廻って、次の場所へ移動しようとメトロ14号線に乗り換えようと思ったら、まさかの全線不通。工事のために2日間終日不通なんだとか。

 14号線はずっと工事が続いていましたが、たいていは、夜間、あるいは、週末の工事なために、最近は、ほぼほぼ影響を受けてこなかったので、まさかの平日の全日の工事とは、油断していました。

 しかたなく、その分を別のルートで移動するわけですが、14号線のような乗客の多い路線が終日止まっているとなると、他の路線に大きくシワ寄せが行くわけです。

 私は、代わりにバスで・・と思ったのが悪かった・・すごい混雑・・に加えて、急な気温上昇のために、冷房なしのバスがきついきつい。また、いつもは乗らない路線に皆が乗っているものだから、いちいち行く先などを運転手さんに尋ねたりしているので、バスはなかなか動きません。

 おまけに、(私はNavigo(パリ市内を使える定期のようなもの)を持っているので、関係ないのですが・・)バスの乗車時にチケットを買おうとしている人に、運転手さんが、「もう、チケットなくなっちゃったから、ネットでRATPのサイトで買ってください!」などと説明しています。

 皆がスマホですいすいチケットを買えるわけではないので、これがまた大混乱。

 だいたい、バスの運転手さんがその場で売るチケットがなくなっちゃった・・なんてことがあるんだろうか?とビックリしました。

 久しぶりのよいお天気で気持ちよく、歩いたものの、なんだかガックリと疲れてしまいました。でも、さすがに外はけっこう暑くても、まだ本格的な夏ではないので、自宅のアパートの建物の中に入ると空気がスッとして気持ちよい程度です。

 しかし、これがお天気の悪い日だったら、もっとイライラしたかなとも思うので、とりあえずは、お天気が良いということは、精神衛生上もよいことだと一人納得しました。


晴天のパリ


<関連記事>

「RATP(パリ交通公団)の検札は観光客にも容赦なし」

「公共交通機関のトラブルに遭遇し続けた1日」

「パリのメトロ6号線でコートがドアに挟まって死亡事故

「パリのバス停はおばちゃんの井戸端会議の場」

「パリのメトロ4号線トンネル内ブロックでパニック状態の大混乱」


2025年5月30日金曜日

7月1日からフランス全土で子どものいる場所は禁煙

  


 労働保健大臣は7月1日からフランス全土の「ビーチ、公共の公園や庭園、学校、バス停、スポーツ施設の周囲」での喫煙が禁止されると発表しました。

 禁煙に関しては、フランスは日本よりもずっと緩く、以前は歩きたばこ・・歩きながらタバコを吸っている人も多くて、危ないな~と思うことがよくありました。ただ、最近は、ずいぶん路上喫煙者も減った感じで、もしかしたら、電子タバコに移行している人もいるから、気が付かないのかもしれませんが、それにしても、やっぱり、ずいぶんとは減っていると思います。

 それでも、別に禁止されているわけではないので、たまに外での喫煙者を見かけることはあるし、バス停などから、数メートル?離れたゴミ箱などには、灰皿とまではいかないまでも、タバコの火を消すトレイのようなものがついていたりもします。

 これまでフランスはそんな感じに喫煙については、わりと緩かったので、日本に行くと、本当に街中で喫煙者を見かけなくなったのには、いつのまにか、すごい徹底しているもんだ・・と感心します。

 今回のフランス全土禁煙令?とも言われる勧告は、とりあえず子どものいる可能性のある場所では禁煙ということで、これに違反すると罰金135ユーロが請求されるそうです。罰金のない禁止は禁止ではないフランスならではの感じです。実際には誰が取り締まるのか?これもまた謎です。

 フランスには、この罰金つきの罰則はけっこうある気がしますが、例えば、恐らく各市ごとに、犬などの糞を放置すると罰金○○ユーロ・・などという看板を見かけますが、これを実際に罰せられている人を見たことはありません。

 この喫煙禁止令は、中学校、高校にも適用され、特に「中高生が校舎前で喫煙することを防ぐのが目的」というどっちがどっち?とよくわからない説明も添えられています。そもそも中学生や高校生の喫煙はどこでも禁止なはずです。

 フランス政府は遅ればせながら、「初のタバコのない世代を創出したい」と考えていると述べています。言うまでもなく喫煙者は見るからに減っていると思うので、そのうち、そんな時代が来るのかもしれませんが、そんなに言うなら、もうタバコ売るのやめれば?!と言いたくなります。

 またタバコの値段も値上げだそうで、もともとのタバコの原価というものはわかりませんが、ひと箱だいたい11ユーロ(約1,800円)くらいだそうです。これは、おそらく、その大部分が税金なのだろうと思います。この税収も政府にとったら、侮れないものなのかもしれません。

 また、一方では、タバコ以上に麻薬や覚せい剤などのドラッグの勢力がどんどん拡大しているらしいことは、なんだか片手落ちな気もしないではありません。

 なんといっても、フランスは欧州一の麻薬消費国と言われているそうで、そっちの方もなんとかすれば? こちらの方はタバコのような莫大な税収もありません。つい先日もテレビのニュースで莫大な量のメタンフェタミンの製造所を差し押さえたという話をしていました。

 とりあえず、政府関係者は、このタバコ禁止令を掲げて、「タバコが公衆衛生に及ぼす損失について」ひたすら言及しています。フランスでは毎年、10人に1人がタバコに関連して死亡しており、喫煙が原因で7万5千人が亡くなっているのだそうで、これは、1日あたり200人以上の死に相当するそうです。

 タバコも麻薬もドラッグもどれも身体に悪いことだと思いますが、とりあえず、喫煙者は目に見えるほど減っているので、こちらの方に罰則をつけて禁止の方向に向かうのは良いとして、どちらかといえば、増加の一途を辿っているような麻薬・ドラッグの方をなんとかしたらよいのに・・と思わないでもありません。


フランス全土禁煙


<関連記事>

「フランスのガン患者 約30年で2倍に増加」

「一晩で4件もの深刻な薬物過剰摂取による救急隊発動 国会議員までが含まれていた・・」

「パリのクラック問題 子供の通学に警察官が同行しなければならない深刻な事態」

「麻薬及び薬物使用に課せられる罰金65%が未回収の現状 徴収はその場で現金かカード払いへ」

「俳優ピエール・パルマードの自動車事故が炙り出した薬物による転落人生」


 

 

2025年5月29日木曜日

睡眠時無呼吸症候群という病気について

  



 私が就寝時にマスクを装着して寝るようになってから、3ヶ月くらい経ちました。

 そもそも、私は、この病気であることがわかるまでにかれこれ、1年近く、色々な検査をしてきました。これまで、すでに、血圧が高かったり、肝臓の数値が悪かったり、甲状腺だのなんだのと、色々と問題があるとのことで、いつの間にか、私が日々飲んでいる薬は周囲が驚くほどの量の薬を自分では、そんなに驚くことなくあたりまえのように飲んでいました。

 薬は少しずつ増えていったので、友人が家に来たときに、山のような薬を見て、「えっ?そんなにたくさん薬飲んでるの?」と言われて、あらためて、「そうか・・多いのか・・」と初めて気付いたくらいでした。

 なので、体調が悪くても、ひとつひとつはそこまで深刻ではないにせよ、このうちのどれかが悪化してしまって、具合悪いのかな?と思っていました。

 体調が悪いといっても、その悪さはとても漠然としたもので、なんだか疲れやすくなった気がする・・くらいから始まって、そのうち、朝、起きたときのだるさが生半可ではない感じになってきて、寝てるのにこんなにだるくて疲れているってどういうこと?これは絶対、ふつうじゃないな・・と思い始めたのです。

 私の中では「だるい」=肝臓?というイメージがなんとなくあり、もしかして、肝臓ガンかも?などと思って、とりあえずかかりつけのお医者さんに相談して血液検査をしました。しかし、肝臓には特に変化はなく、次はもともと疾患があるとされている「心臓」の検査に行きました。

 心臓の方は、もともと問題があるため、1年に1回くらいは定期的に専門医にかかっています。しかし、こちらの方も特に変化はないとのことで、次にかかりつけのお医者さんが行ってみるようにと紹介してくれたのが「Pneumologue(呼吸器科)」でした。

 フランスにいて、というか海外にいて、最も心細いというか不安なのは病気になったときのことで、そもそも言葉が不自由?なところ、このような医学的なことなどになった場合に、余計にチンプンカンプンになりがちです。

 このプニュモログ・・という言葉も私はこれまで聞いたことがなかったので、最初に聞いたときには、「プニュ・・プニュ・・えっ?なにそれ?」となったのです。まあ、今はスマホですぐに調べられるので、不安はわりとすぐに解消されるのですが、それでも行ったことのない専門医にかかることは、やっぱりちょっと不安です。

 また、フランスの場合、これらの専門医はとにかく予約をとろうとしても、余裕で2ヶ月先、3ヶ月先になるので、ひとつひとつ検査をしていって、これでもない、あれでもない・・となると、余裕で1年くらい経ってしまい、ほんとに深刻な病気だったら、もう死んでるだろ・・って感じになります。

 結局、1度そのプニュモログに行って、簡単な検査と問診をしたのち、また、それから数ヶ月先に1泊入院して夜間睡眠時の呼吸状態を検査することになりました。

 検査の結果はすぐにわかるので、その検査の翌日、結果を聞きに行きました。検査の結果は、「Syndrome d'apnée du sommeil」(睡眠時無呼吸症候群)(アプネ・ドゥ・ソメイユ)だそうで、すぐに夜間時の呼吸のグラフのようなものを見て、お医者さんが、「アプネ・ドゥ・ソメイユ」ですと言われて、またまた、「アプネ・・アプネ・・ってなに?」となりました。

 日本語で言うところの「睡眠時無呼吸症候群」というものだそうで、睡眠時に誰でも、呼吸が一時的に止まっている瞬間というものがあるのだけれど、私の場合、その頻度が多すぎるということで、1時間に23回も呼吸が止まっているとのことで、「これじゃ、朝、だるいのも疲れているのも当然だね」と言われました。

 1時間に23回も呼吸が止まって、よく生きてるな・・と思ったのですが、とにかく、これを改善するためには、夜、寝るときに、酸素(というか空気が送られてくる)マスクをして寝てくださいということで、さっそくこのマスクの手配をしてくれました。

 一度、診断が定まってからは、早くて、それからすぐにマスクの設置に来てくれて、その機械の取り扱いの説明をしにきてくれました。

 日本語で色々と調べてみると、どうやら、「メタボのおじさんに多い病気」だそうで、「なぜ私が??」と、なんだか恨めしいような気持ちになりました。

 私は一人暮らしなので、当然、一人で寝ているので、夜中にどんな風に寝ているのかということは、わからないのですが、夜中にトイレに起きたり、朝、起きてみると、頭と足の位置が逆になったりしていたことはあったのです。

 つまり、呼吸が止まると無意識のうちに自分で体制を変えていたりするらしく、なんとなく、トイレに行きたくなった気がして、目が覚めていたのは、実はこの呼吸を回復させるために、覚醒させられるようになっているようで、呼吸が止まるたびに、心臓が余計に稼働しなければならなくなるために、心臓にも負担がかかることになるのだとか・・。

 マスクをつけて寝ることにはなかなか慣れず、最初は鼻だけのマスクだったのが、鼻孔がとんでもなく乾いて痛くなって、とても耐えられなくなったので、鼻も口も覆うマスクに変えてもらいました。

 なれるまでは、この機械を取り付けに来てくれたお兄さんがとても親切な人で、毎週のように電話をくれて、何度か様子を見に来てくれました。

 このマスクをして寝始めて、どうにか少しずつマスクにも慣れてきたとはいえ、今や睡眠の大切さを痛感し、少し良い枕に変えてみたり、マットレスを追加してみたり、色々、工夫しています。

 空気が送られてくるマスクをして寝なくてはならないなんて、障がい者になった気分ですが、これは障害ではなく、あくまでシンドロームなんだそうです。

 現在の睡眠時の呼吸がどんな風になっているのかは、正直わからないのですが、データは、オンラインで繋がっていて、いつでもお医者さんがチェックできる状態なんだそうです。

 一度、チェックに来てくれたお兄さんが、「あなたは、まじめに毎日、ちゃんとマスクして寝ていてえらい!」、「ふつう、こんなに真面目に毎日してる人いないもの・・フランスでは・・」と言われて、「えっ??だって治したいじゃない・・」と、なんか、こんなことで褒められても・・と複雑な気持ちになりました。

 とりあえずは、6ヶ月間、これを続けて・・と言われたので、「6ヶ月後には、これがいらなくなりますように・・」と思っていたのですが、このお兄さん曰く、「ふつう、これを使い始めたら、もうずっと使っている人の方が多いけど・・」とのことで、またガックリ。

 もしかして、夜、寝たまま、朝、起きてこなかった・・という話を聞いたことがありますが、これが悪化すると、そういうことになるのかな?と思うとまた、もやもや・・。でも死に方としては、悪くないかもしれないとも思ったりもしました。

 しかし、生きている間は元気で楽しみたいので、これで少しでもよくなって元気になれれば・・と今は、頑張って続けています。

 

睡眠時無呼吸症候群


<関連記事>

「生きる気力を奪う病院食」

「検査入院の後遺症」

「鼻が壊れて鼻水が止まらないのは、地味に辛いというか、相当辛い・・」

「気が重かった医療機器の設置も日本好きのお兄さんのおかげで救われました!」

「3ヶ月半待ちの検査とさらに当日の待ち時間 初めての呼吸器科医」


2025年5月28日水曜日

マクロン大統領がブリジット夫人に平手打ち?をくらった瞬間が撮られてしまって大騒ぎ

 


 ベトナムのハノイ空港に大統領専用機が到着し、飛行機の扉が開いて、機内にいたマクロン大統領の姿が映し出されたと思ったら、その奥にいる赤いジャケットを着た女性の手だけが映り、マクロン大統領の顔を両手で払いのけようとしている映像が写しだされたことで、SNS界隈は大騒ぎになりました。

 マクロン大統領でさえも予想していなかったこのアクションに彼は慌てて飛行機の扉を閉じましたが、時、すでに遅し、マクロン大統領夫妻のこの一瞬のアクションが大騒動?を巻き起こしました。

 この映像は、あっという間にSNS上で拡散され、慌てたエリゼ宮(大統領官邸)は、咄嗟に、「この映像は、信憑性がないもので、世論を操作する目的でAIを駆使して作成された偽画像だ!」と釈明しました。

 ところが、すぐ後に、この映像が非常に信頼のおけるAP通信社によって撮影されたものであったことが判明したことで、ごまかそうとしていたエリゼ宮は、さらに苦境に立たされる結果となりました。

 「マクロン大統領がブリジット夫人に平手打ちをくらった!」とSNS上では、全世界に拡散され、実際に見てみれば、平手打ちではないものの、どうみても通常、公に姿を表す二人の雰囲気とは違う、ハッキリ言ってケンカしている状態・・。

 その後、飛行機のタラップを二人で降りてくる際にも腕を組んでタラップを降りようとしているマクロン大統領の腕をとらずに一人で降りてくるブリジット夫人。

 おそらくこの映像を撮ったAP通信社でさえも、まさか、こんな映像を撮るつもりはなかった・・たまたま撮れてしまったものと思われますが、これを大スクープ映像?と言っていいのでしょうか?

 これがさらなる騒動に発展したのは、明らかにエリゼ宮が誰かの陰謀のように発表したことで、最初からしっかり確認して正直に説明すればよかったものの、他人のせいにして嘘を発表したのがいけなかった。

 結局、マクロン大統領本人がインタビューに答えて、「よくあること・・大騒ぎすることじゃない・・」と釈明。

 陰謀のように発表したことから、モスクワからも「クレムリンの仕業だったかもよ・・」などと嘲笑される始末です。

 まあ、普段は映像に公開されないだけで、夫婦の間ではよくあることなのかもしれませんが、なんとなく、このご夫婦の力関係を想像してしまうのでした。

 なんといってもマクロン大統領と彼女が知り合ったのは彼が15歳のとき、年齢差は24歳、しかも、教師と生徒だったのですから・・。


マクロン大統領平手打ち


<関連記事>

「ブリジット・マクロンがトランスジェンダーだという噂をSNS上で流した女性2人に有罪判決」

「大炎上しているマクロン大統領夫人の発言」

「この男 自分をトム・クルーズと勘違いしている? と話題のマクロン大統領の投票ファッション」

「同い年の小池百合子都知事と仏大統領夫人のブリジット・マクロン 注目される二人の違い」

「フランスの学校に制服は必要なのか?」