2023年7月18日火曜日

2024年から運転免許証がスマホに取り込めるようになる!

   フランス政府は、現行の運転免許証に加えて、2024年には、デジタルの運転免許証がスマホに取り込めるようになると発表しました。 なにかと、トラブルの多い車の検問ではありますが、この検問の際の運転免許提示をスマホに取り込んだ運転免許証で提示することが可能になります。運転している時に車を停められると、まずは、免許証の提示を求められるのが普通ですが、この際の免許証不携帯というケースが少なからずあって、このご時世、特に若者は、スマホを持たずに出かけるということも考えづらいので、携帯に取り込んでおけば、いつでもどこでも忘れることなく、提示できるようになるわけです。 スマホに取り込んでおけば、紛失ということもないわけで、免許証自体は、大切に家に保管しておいて、スマホだけ持っていればいいわけで、大変、便利になります。 このスマホに免許証を取り込むには、アプリをダウンロードする必要がありますが、スマホの種類にかかわらず、どんな機種にも対応できるようになっているので、難しいことではありません。 これまでにも、ヘルスパス(ワクチンパスポート)の時なども、アプリをダウンロードして、そこにワクチン接種済証明書を読み込んで、スマホで提示したりしていたこともあったので、免許証の場合もそんな感じなのかな?と思います。 また、このスマホ免許証の場合は、これまでの交通違反の履歴などのデータや、残りのポイントなどにも自分でアクセスして、確認できるようになるそうで、これまでの免許証よりも、さらにグレードアップする感じです。 また、この交通違反に関して、政府は同日、麻薬やドラッグを使用して運転した場合は、自動的に免許停止の措置をとることを発表しています。現在、フランスで起こっている自動車による事故の5件に1件は薬物使用者によるものであると言われており、また、薬物使用による自動車事故による人身傷害事故、死亡事故に関しては、これまでの「過失傷害罪」や「過失致死罪」から、「路上傷害罪」、「路上殺人罪」というカテゴリーを創設し、他の不本意な傷害事故とは区別し、より重罪であることを区別できるようにするとしています。 そもそも、運転免許以前に違法である薬物使用で事故をおこせば、免停になるのは、当然のことだと思いますが、もはや、飲酒運転についてではなく、薬物使用運転について言及しなければならなくなっているほど、薬物が蔓延しているということには、フランスの麻薬当の薬物問題の深刻さを思い知らされます。 アルコールに関しては、フランスでは、血中アルコール濃度が...

2023年7月17日月曜日

ガンの余命宣告は残酷か否か

   私にとってのごくごく近い家族は、祖父母はもちろんのこと、両親も夫も、すでに他界してしまっているので、娘をのぞいて、もう誰もいません。私の年齢だと、さすがに長寿国、日本だけあって、私の友人たちも、両親のどちらかは、まだ健在・・とまではいかなくても、健康上、様々な問題はありつつも、どちらかはまだ残っているという人が多く、「だんだん大変になってきた~」などという話を聞いても、介護できる親がいることを羨ましく思う気持ちもありました。 しかし、反面では、家族を見送る辛さや悲しみを思い出すと、私は、もうあんな思いをすることはないんだな・・と、ちょっとホッとするというか、そういう過程も私は...

2023年7月16日日曜日

RER B線でホームから突き落とされた女性死亡

  もともと、RER B線(パリ市内も通るパリ郊外線)は、あまり治安のよいイメージではありませんでしたが、今年に入って同じ路線で、2回目の死亡事故が起こったというので、ちょっと、ウンザリしています。 この路線は、CDG(シャルルドゴール空港)に行く際に利用する路線で、以前は早朝や夜遅かったりすると、列車内で襲われて荷物を奪われたりする危険があるので、空いている場合は、できるだけ、孤立しないように人のいる車両に乗った方がいいとかいう話は、よく聞いた気がします。 ところが、今回の事件は、祝日の朝、9時半頃、パリ14区のシテ・ユニヴェルシテール駅のホームに立って、電車を待っていた52歳の女性がいきなりすごい勢いで線路に突き落とされ、駅に入ってきた電車にはねられて死亡するという恐怖の事故が起こりました。 検察によると、ホームに突き落とされた女性は、一度、立ち上がったものの、電車の急停車が間に合わずに、轢かれてしまったという残酷なもので、被害者の恐怖はもちろんのこと、現場を目撃してしまった人にとっても、かなり衝撃的な場面であったに違いありません。 犯人の男は、その場からはすぐに逃走しましたが、その日の午後3時40分頃に、ヴィトリー・シュル・セーヌ(ヴァル・ド・マルヌ県)のスーパーマーケットで万引きをして捕まっており、その際に朝、RER...

2023年7月15日土曜日

2024年のパリ祭のパレードとオリンピックの融合

  心配されていた今年のパリ祭のシャンゼリゼでのパレードは、ほぼ、いつもどおり滞りなく行われました。なぜか、この日はいつもお天気にも恵まれる感じで、いつもながら、フランス人でもなく、ただフランスに住んでいるというだけの外国人の私でさえも、フランスを誇らしく感じる日でもあります。 凱旋門を背景にシャンゼリゼの緑の街路樹には、トリコロールのフランス国旗がたなびく絶好のロケーションの中、その中央を隊列を組んで行進してくる様子は、やはり、何度、見ても、ため息が出るほど美しい光景です。 このパレードはシャンゼリゼ以外にはあり得ないように思ってしまいますが、なんと、来年のパリ祭のパレードのルートは、パリオリンピックのために、ヴァンセンヌとナションの間を通るルートに変更されることが発表されました。 2024年のパリオリンピックは、7月26日に開会されますが、このパレードのルート変更は、現行のパレードの終着点となっているコンコルド広場がスケートボードなどの新しい都市スポーツ分野の会場となるためと言われています。 しかし、来年の、このパリ祭のパレードの中には、聖火リレーが組み込まれる予定になっているそうで、オリンピック聖火は7月14日にパリに到着し、2日間かけて、パリ1~20区の全ての区を廻ります。 オリンピック聖火はシャンゼリゼはもちろんのこと、...

2023年7月14日金曜日

パリ祭・革命記念日に向けてエリゼ宮に届く大統領殺害予告と切断された人間の指

   今年のパリ祭・革命記念日は、ちょっと信じられないほどの勢いと暴力性をもった暴動が起こった直後ということで、いつにない警戒体制を敷いていることは、政府が7月14日を前後して動員、配置している警察官や憲兵隊などの数や、交通規制、輸送規制、花火に関する規制などで、うかがい知れるところでもあります。 市町村が公的に行う花火や催し物などに関しては、禁止されているわけではありませんが、危険回避のために、自粛、自主規制で取りやめにしている地域もあります。 にもかかわらず、前日の夜には、かなり大きな花火もあがっていて、例年ならば、さほど気にはしていないものの、なんだか気のせいか前日にしては、かなり音が大きい気がして、なんだか、少々、不安な気持ちになってしまっているのも事実です。花火の音を聞いて、ちょっと不安にもなるあたり、やっぱり普通ではありません。 これだけピリピリしながら迎えるパリ祭というものも、今まであまり記憶にないのですが、エリゼ宮には、マクロン大統領殺害予告や、そのうえ、なんと「切断された人間の指が届く」という前代未聞の事件も起こっています。 マクロン大統領の殺害予告をしたのは、23歳の男性のようで、ビデオゲームサイトで、「パリ祭の日にシャンゼリゼを攻撃するためにカラシニコフを購入するつもりだ!」と投稿しており、また、「イスラム教徒、ユダヤ人、黒人、同性愛者」といった少数派を攻撃したいとも宣言していました。 彼のこのネット上の発言から、複数のネットユーザーの通報により、この男性はすでに逮捕されているようで、逮捕時には、ナイフで警察に向かいかかるという、非常に反抗的で狂暴な態度であったうえに、彼の車の中からは3本のナイフが発見され、また押収された彼のパソコンからは、ターゲットを検索していた履歴が発見されました。 RMCによると、容疑者はアルジャントゥイユ(ヴァル・ドワーズ)在住で、自らを「国家主義者」と称しているということです。 そして、もう一つ驚かされる、エリゼ宮に郵便で届けられた手紙が添えられた「切断された人間の指」に関しては、すぐに警察の捜査が開始され、当局によると、指先は手紙に署名した人物のものであり、すぐに犯人は特定されましたが、彼は精神疾患を患っている患者で、すでに適切なサービスによって治療中であると発表されています。 どう考えても、ふつうではないやり口も、精神疾患を患っているということで、理解できる気もしてしまいそうになりますが、「すでに適切なサービスによって治療中であるという点については、治療中であるとはいえ、このような奇行に走るのですから、治療の効果はいかばかりなのか?と疑問にも思うし、決して安心できるものではありません。 これらの件に関しては、エリゼ宮をはじめとして、マクロン大統領本人もコメントを控えており、不穏な雰囲気が広がることを恐れて、事件を大々的に騒ぎ立てることを控えています。 しかし、このような事例が続いているからこそ、今回のパリ祭の警戒がいつもよりも厳しいピリピリしたものになっているのも頷けるような気がします。 また、年金問題で暴動が起こった時も、100日後までには、夏前までには、フランスが乗り越えていかなければならない道と方策を示していくと話していた約束は、その時点では、パリ祭の日に行われる大統領演説で語られるであろうと皆、思っていたものの、今年の演説はパリ祭の日には行われないことがエリゼ宮から前もって発表されており、数日後にあらためて、行うとしています。 このフランス国民が歓喜し、興奮する行事の日は、あえて、あらたな火種となりかねない演説は日をずらして行うということも、この社会全体がなんとなく不安定で、情勢不安の中、いつでも爆発しかねないものをフランスが抱えているという現れなのかもしれません。 大統領殺害予告と切断された人間の指<関連記事>「マクロン大統領の支持率...

2023年7月13日木曜日

娘と私の友人の不思議な関係

   娘が日本で仕事を始めて、1年半くらいが経って、その間、2回フランスに一時帰国?していますが、そのたびに、日本に住む私の友人たちとの間の伝書鳩のようなことをしてくれています。 私も日本を離れてから、もう20年以上経つので、もともと、そんなにたくさんいなかった友人もさらに限られて、わりと頻繁に連絡をとったりしている友人は、今では、そんなに多くはありません。 とはいえ、この20年ほどの間に一時帰国するたびに会っていた友人たちとは、両親が存命中だったころから、母はすでに心臓の具合があまりよくなかったために、娘を両親に預けて、私1人が友人に会いに出かけるということもできずに、友人に会う...

2023年7月12日水曜日

騒音被害の苦情を言いに行った75歳の男性が殴る蹴るの暴行を受けて死亡

   フランス北部の街ヴュー・コンデ(パ・ド・カレー地域圏)で、夜中の騒音を注意しに行った75歳の男性が14歳から18歳の複数の男性に殴る蹴るの暴行を受けて死亡するという痛ましい事件が起こりました。 事件が起こったのは、先週のことでしたが、数日間、危篤状態が続いていたこの被害者の男性が死亡したことから、殺人事件となってしいました。 ご近所トラブルの中でも騒音問題は大小含めて、珍しくない問題ではありますが、この騒音問題がきっかけで殺人事件にまで発展する話は、幸いなことに?これまではあまり聞いたことがありませんでした。 事件は夜中に起こったことですが、この被害者は路上に倒れているところ...