2023年4月14日金曜日

パリでお花見 緑の芝生の中にあるソー公園の八重桜(Le parc de Sceaux)

   パリ(正確にはパリ近郊)でお花見といえば、ソー公園(Le parc de Sceaux)が有名だという話はよく聞いていましたが、この時期、日本人をはじめ、アジア人がおしかけるというので、あまりの人混みを思い浮かべていて、これまで20年以上もパリに住んでいるのにソー公園のお花見には行ったことがありませんでした。 昨年のお花見の季節は久しぶりに日本にいたので、日本の桜を楽しむことができたのですが、日本の場合はこんなに街の中に桜ってあったかしら?と思うほど、特にお花見のために公園などに出かけなくとも、桜の木は東京の街の中、あちこちに存在し、また、ほんの短い桜の季節の桜の花が組み込まれることを計算にいれてデザインされているかのごとく作られている東京の街に、やっぱり街に溶け込んでいる桜は美しい・・日本の桜はいいな・・と感じ入ってきたのでした。 パリはお花の多い街ではありますが、日本のような桜は少なく、あまり街中では桜を楽しむという感じではありません。 これまで公園のお花見というと、どうも日本の「桜の木の下で宴会」というイメージがあったのも、これまでソー公園のお花見に行かなかった理由の一つでもありました。 しかし、昨日はパリの街中はまたデモで、どこで足止めを食うかもわからない感じで街中には出たくないと思っていたところ、たまたま...

2023年4月13日木曜日

噂話好きな知人にうんざりしている・・

  1ヶ月くらい前に、買い物に行った際に偶然、昔の同僚二人にばったり会いました。彼女たちは、私よりも一回り以上?年齢が上で、ちょっと世代も違う感じで特に親しくしていたわけではありませんでしたが、職場で顔を合わせれば、普通に話はするくらいの感じで、私がその会社に在職していた間に彼女たちは同時にではありませんでしたが、それぞれ、時間差で定年退職していきました。 とはいえ、こちらの学校のこととか、子供の教育のことなど、すでに子育てがほぼ終わっていた彼女たちには、色々と教えてもらったりもしましたし、彼女たちにとっては、娘は、孫のような存在で、会社に娘を連れて行ったりすると、娘を散歩に連れ出...

2023年4月12日水曜日

自分はやっぱり日本人だなぁと思うこと・・

   妙なもので、自分が日本に住んでいる時には、自分が日本人だと意識することはほとんどありませんでした。しかし、おかしなもので、海外に住んでいれば、あらためて自分は日本人なんだなぁ・・と感じることは少なくありません。 海外にいると、一般的にアジア人はわりと一括りにされる感じもあり、日本と中国の区別があいまいな人もいるし、圧倒的に中国人が多いせいかもしれませんが、マルシェなどのお兄さんなどには、「ニイハオ!」などと声をかけられて(相手にしてみれば、決して悪気はないとは思うのですが・・)、思わずムッとして、「私、日本人です!」などと、わざわざ訂正してしまったりすることもあります。 やはり、とりわけ、食事などは、私が一番、自分が日本人だと感じる部分で、パリの街を食べ歩きしたりするのも楽しいし、とても美味しいのですが、しばらく続くと、どんなに美味しいものを食べていても、次第にゲッソリしてきてしまいます。 高価な星付きレストランが美味しいのはあたりまえだし、肩が凝るし、予算オーバーになるので、私は、手ごろな値段で美味しいレストランを食べ歩くのが好きで(おまけに雰囲気が良ければ言うことないのですが)、これは!と思ったレストランにはできるだけ行ってみるようにしているのですが、しばらくこれを続けていると、結局、家で食事がしたくなって、「もう、本当に簡単にごはんとお味噌汁とお漬物にふりかけだけでもいい・・どんな外食よりも、本当はこれが一番美味しいんだな・・」などとしみじみしてしまうのです。 最近、よく食べ歩きをするようになったのは、一時、ロックダウンなどで、ほとんど外食できなかったりした反動もあり、また、この間にお店もずいぶん、入れ替わったりもしているので、それも楽しかったりもするのです。 しかし、結局は家で食べる白いご飯とお漬物・・みたいなものが私にとっての最高のごちそうであるのです。 長年、海外生活を続けているうちに、こちらで手に入る食材を工夫して作る和食っぽい食事に彩りを添えるために、最低限の薬味のような野菜、紫蘇や三つ葉、小葱、山椒などはベランダで育てるようになり、また、これらは、前年にこぼれた種が春になると芽が出て育ってくれるようになっているのは大変うれしいことです。 今は山椒の新しい芽が出てきている時で、ちょっと触ってみたら、それはそれは強烈な香りで、思わず鰻が食べたくなりました。しかし、家には鰻はなし・・。しかし、摘んでも摘んでも出てくる春の香り、これはもったいないと、急な思いつきで、自己流でおいなりさんの酢飯に山椒の新芽を混ぜてみたりして、今日は、それはそれは満足したランチになりました。 こんなささやかなことですごく満足するあたり、私はやっぱり日本人だなと思う瞬間です。 また、最近、日本食ブームのフランスで、冷凍食品や日本食などがスーパーでも見られるようになり、それなりにアレンジされて作られて、パッケージの写真には、その食品にお箸が添えられていたりするのですが、かっこつけているつもりか、丼の上に置かれたお箸は交差しておかれていたりします。  そんなお箸の置き方が妙に気になって仕方がなかったり、どことなくおさまり悪い気持ちが拭えなかったりするのにも、日本人だな・・と思う瞬間です。 おまけに上に添付した怪しげな...

2023年4月11日火曜日

マルセイユでの大規模な爆発事故 夜中にこんなことあり得る?

  土曜日から日曜日の夜の午前 12 時 46 分、マルセイユ市内中心部で激しい爆発事故が起こり、この爆発のあった建物1棟は完全に崩壊したとともに、がれきの下で火災が発生し、その両隣にあった建物が午前7時頃になって、引きずり倒されるようにして倒壊するという大惨事が起こっています。 爆撃でも受けたのかと思うほどのちょっと目を疑うくらいの惨事です。 近隣住民の証言によると、爆発当時から朝にかけて、強いガスの臭いがしたという声が多数あがっており、少なからずガスが起因しているとは考えられているものの、爆発の具体的な原因については、現段階では不明と発表されています。 この事故がおこった地域は、旧市街で、建物自体も老朽化の監視対象になっていた建物ではなく、一体、なぜ、こんなに悲惨な事故が起こったのか疑問でもあります。 今回の事故では、消防隊、救急隊が非常に迅速に駆けつけて、救助作業にあたり、それからは昼夜たがわずに救出作業が継続されていますが、少なくとも、おおもとの爆発が起こった建物は、映像を見るにつけても、もうほとんど粉々の状態で、がれきをさらに崩さないように、警察犬を使いながら、下に人がいないかどうか確認してからの作業になっているとのことで、非常に時間がかかっているということです。 この事故が起こった時間帯(午前1時近く)からしても、爆発から建物が倒壊するまでの時間がどの程度あったかわかりませんが、いずれにしても、寝ていた人も多いであろうし、迅速に避難することが可能であったとは思えません。 月曜日の夜の段階までで、遺体は6体発見されていると報告されてはいますが、この惨状を見ても犠牲者が6人で済んでいるとは、とても思えないほどの倒壊ぶりです。 しかし、実際の爆発から、朝になって隣の建物が倒壊するという長時間にわたる事故は、考えるだけでも恐ろしく、近隣の200人が学校や体育館などに避難している状況です。 結局、爆発のあった建物と両隣の建物がほぼ、全壊しているわけで、パック(イースター)の祝日のまっさ中のこの悲惨な事故はマルセイユ市民を震え上がらせています。 このような救出作業は1時間遅れるごとに、生存者を発見する可能性が低下するといわれていますが、2日経った現在は、どうやら犠牲者を探す段階に入っているようです。 遺体の身元確認も簡単なことではなく、どうにか命からがら避難した人でさえも、自分を証明するIDカードも何もない状態で、生きていても、自分の証明ができないとパニック状態に陥っている人もいます。 また、倒壊した建物の中には、Airbnbとして貸し出されていた部屋もあったと言われており、犠牲者が外国人の場合は、その身元確認は一層、困難になると言われています。 この手の災害になると、必ず引き合いに出されるのが日本の災害に対する対応で、このような事故は、長いことトラウマを引きずることになり得る、日本の災害対応に学ぶことがたくさんあるなどと述べているジャーナリストもいます。 また、悲惨な現場の状況や救出作業、避難状況などが多く伝えられているものの、その原因については、深く掘り下げられてはいませんが、この皆が寝静まっている時間帯になぜこんな爆発事故が起こるのかは、とても疑問であり、この事故がテロのような、故意におこされたものであったのか、全く不慮の事故であったのかどうかの検証には至っていませんが、一応、検察は「故意ではない傷害事件」として捜査を開始しているようです。Comme...

2023年4月10日月曜日

12歳の少女を襲ったパリのメトロの痴漢は、あっさり釈放

   もうずいぶん前の話になりますが、日本の電車では、痴漢に遭ったことがありました。日本で通勤していた頃の話で、あの日本のギューギュー詰めの満員電車の中では、身をかわすのも大変で非常に嫌な思いをした覚えがあります。 それに比べれば、パリのメトロで日本ほどの満員電車というのは、非常時(ストライキで間引き運転になったりしている時など)を除いて、経験したことがなく、きっとパリのメトロには、そんなに痴漢行為に及ぶ人はいないんじゃないかな?と勝手に思っていました。 それほどギューギュー詰めに混んでいるわけでもなかったら、周知される可能性も高く、痴漢行為に及ぶ側もハードルが高いわけで、また、こ...

2023年4月9日日曜日

フリマサイトVinted(ヴィンテッド)(フランス版メルカリ)でコカインの転売をしていた男逮捕

   インフレが続く中、フランスでは、ディスカウントショップが急成長し、ともに業績を伸ばしているのは、Vinted(ヴィンテッド)というフリマサイト(日本でいうメルカリのようなサイト)で、ここ数年、フランス国内だけでなく、利用者はベルギー、スペイン、イタリアなどの国の人々とも取引ができるようになり、ますます業績を伸ばしています。 例にもれず、私もこのサイトをもう数年にわたって、利用しており(私の場合、もっぱら家の不用品を売るだけで買いませんが・・)、以前は提携店に荷物を届けに行っていたものが、多くの場合は、人を介することなく、指定のロッカーで、バーコードを読み込んで、荷物を置いてくるだけで済むようになり、より簡単で便利になりました。 私にしてみれば、断捨離の一環で、それを写真に撮って、載せておくだけで、売れたと通知が来れば、梱包して送るだけで、ちょっとしたお小遣い稼ぎになるので、大変、喜ばしいサービスで、日本のメルカリのように手数料なども取られないので、メルカリよりも割が良い気がしています。 もともと、中古品に対してあまり抵抗がなく、倹約家(ケチともいう)でもあるフランス人の間では、このようなサービスにはもともとポテンシャルがあり、ルボンカンというサイトも有名ですが、最近は、ヴィンテッドのサイトの方がサイト自体が簡潔で便利にできているので、こちらの方が圧倒的に人気になってきている気がしていました。 このように、時代の潮流にのって、利用者が拡大していけば、必ずよからぬことに利用する人が出てくるものですが、案の定、このヴィンテッドのサイトを利用して、コカインを販売していた男が逮捕されたというニュースを聞いて、なるほど・・と思ってしまいました。 たしかに直接、人と会って荷物を渡すわけでもなく、しかも広範囲の人に物が売れ、料金は、自動的に自分の口座に振り込まれるのですから、他のものとセットにして転売すれば、かなり発見されるリスクは少ないわけです。 どのようにして、この男の犯行に目がつけられたのかはわかりませんが、逮捕後の家宅捜索では、様々な薬物(コカイン300g、大麻樹脂315gなど)が押収されたほか、4,300ユーロの現金、拳銃、ライフル、12個のカートリッジが押収されたと言われています。 この男は、1年半にわたってVinted(ヴィンテッド)でコカインの転売を行っていたと自供しているようですが、自宅で発見された薬物に加えて、普通、家に置いておくにしては、高額の現金や拳銃やライフルなどの武器まで発見されたということは、Vintedでの販売は彼の商売の一端に過ぎなかったような気もしています。 それにしても、薬物と武器は、ここでもセットで、薬物の密売には武器が不可欠なものとなっていることを認めざるを得ないような気がしています。 当然、現在、彼のサイトはすでにクローズされていますが、他のものに紛れて、コカインの販売を行っていたことは間違いなく、現段階では、サイト上で彼と取引のあった10人が尋問を受けたと言われています。 1年半にわたる販売履歴はサイトでは確認できるものの、そのどれにコカインが含まれていたのかを特定するのには、かなり時間がかかることになりそうです。 Vintedには、一応、取引の際に相互に評価をつけるシステムになっていて、自分が取引する相手が信用に足る人であるかどうかの判断基準の参考にできるようにはなっていますが、顧客側とて、まさかこの評価にコカインのことを明記するはずもなく、たとえ他のものを買ったとしても、他にヤバいものを売っている人だった場合は、大変なことになってしまうこともあり得るということです。 まあ、特別なケースだとは思いますが、買い物をする場合は、注意しなければならないかもしれません。 便利になると、何かそれを利用して悪事を働く人がでてくるのは、これに限ったことではありませんが、私としては、けっこう身近に利用しているサービスなだけに、(今日もいらないTシャツが売れてロッカーに置きに行ったばかり)なんだか、ざわざわする感じがしたのです。Vinted(ヴィンテッド)コカイン販売<関連記事>「最近フランスに繁殖するハードディスカウントショップ アクション Action」「フランス版メルカリ ヴィンテッド...

2023年4月8日土曜日

マクロン大統領とボルヌ首相の不協和音

   年金改革問題は一向にけりがつかないどころか、迷走状態のまま、反発がやまない状態の中、マクロン大統領は、中国を訪問するため、3日間フランスを離れていました。出発前に、彼はマスコミの取材の前に側近を通じて「フランスの民主主義の危機」を否定し、年金改革には、明確な権限があることを強調し、止まない暴力行為に懸念の意を表していました。 引き続き、高圧的な態度を全く崩さないうえに、相対する国民の暴力を非難するという最悪のシナリオです。 もはや、彼の発する言葉にいちいち腹を立てるというよりは、もうすでに怒りは頂点に達している感じで、彼の発する一言一句に怒らないまでも、どうにも彼の発言はいちいち神経を逆なでするようなことばかりで、あれだけ「口が上手い」というか、お話が上手だった以前の彼からしたら、最近の彼から出る発言は、まるでシナリオライターが変わったのではないか?と思ってしまうほどです。 それに対して、マクロン大統領の留守を守るボルヌ首相は、ここにきて、「物事を急がないように細心の注意を払う必要があり、物事を休ませる必要があり、組合の面目を潰すべきではなく、...