ここのところ、夏の猛暑というか、酷暑は年中行事のようになっていますが、今年は、5月から異常な暑さが始まり、6月の猛暑、そして7月の40℃超えの猛暑と、どんどん夏が長く、厳しくなってきている感じです。
一昨日にフランスは歴史的な暑さに見舞われるだろうと言われていたと思ったら、次の日はさらにその気温を上回る暑さで、パリでは 40.5℃を記録、体温よりも遥かに暑い気温では、さすがに、この気温で外を歩く気にはなりません。
我が家にはエアコンはないので、朝の早い時間に家の空気の入れ替えをして、午前中のうちに、その日の分のお料理を簡単に済ませ、頃合いを見計らって、シャッターを下ろして、シャッターのない部屋には、遮光用の板を置き、朝から、戦闘体制で臨みます。
日本だと午後2時頃が暑さのピークだった気がしますが、フランスでは、だいたい暑さのピークは午後4時頃からです。お昼頃から、じわじわと気温は上がり始め、40℃の気温が数時間続き、午後7時には38℃、午後8時には36℃、午後9時くらいになって、ようやく34℃にまで下がりましたが、本当に日が暮れるのが待ち遠しい1日でした。
アフリカに住んでいた頃は、ほぼ1年中が夏で、もう、ちょっと眩暈がしそうな日差しに、たまに朝、起きて曇っていると心の底からホッとしたことを思い出します。
しかし、ここはパリ、いつもは嬉しい日の長さもこの酷暑の中では恨めしいばかりで、日が暮れるのをまだかまだかと待っている感じです。
パリでは、この数日間の猛暑で、ついに昨日は、焦げ臭い匂いまで充満していると大騒ぎになりました。
フランスでは、この猛暑の中、あちこちで森林火災が続いており、今年は中でもジロンド県の森林火災は1週間近くも燃え続け、被害を広げ続けていますが、今回のパリでのこの40℃超えの気温の中、パリの一部では薄い煙のベールに覆われ、焦げ臭い匂いが立ち込め始めたという事態にどこかで、火災が起こっているのではないか?と皆が警戒感に包まれました。
この煙と焦げ臭い匂いの原因は、実際にイヴリーヌ県で進行中の別の森林火災や16区のレストランと17区の車両火災も重なったことも原因ではありましたが、気象学者ギヨーム・セシェによると、パリからは遠く離れた、今夏、最大のジロンド県で起こっている森林火災もこれに関係していると言っています。
ジロンド県の森林火災以来「煙の回廊」が形成され、微粒子のモデルが広範囲にわたり、拡散されているとのことで、火災そのものだけでなく、この大気汚染のために、地域の人々は避難を強いられ、動物園の動物まで避難させられているのです。
その煙の回廊が、この熱波と上空の寒気の影響で、進行中の火災による微粒子が、イル・ド・フランスまで運ばれてきたという異常気象現象が起こっているというのです。
このジロンド県とパリの距離を大雑把に説明するとすると、ボルドー(ジロンド県)⇄パリ間はTGVで少なくとも2時間はかかる距離です。このあたりからの火災による汚染された塵煙がパリまでやってくるということは、相当な広範囲でこの火災による大気汚染の被害が広がっているということです。
一週間以上も火災が鎮火できないのは、なぜかと思ったら、1ヶ所で起こった火災が広がっているだけでなく、複数ヶ所から発生して、それぞれに広がっているということで、これがその地域だけでなく、他の地域にまで及ぶ大気汚染問題にまで発展しているというのには、さらに仰天させられるのです。
森林が真っ赤な炎に包まれて燃え続け、朽ちて行く様子は、悲惨な映像で、戦争の映像と見間違わんばかりの悲惨さです。
最近の猛暑のあとは、お決まりのように雷や大雨の被害に襲われますが、今回ばかりは、雷雨でこの火災がおさまってくれないか・・などと儚い期待を抱いてもいるのです。
パリ猛暑40℃
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