2022年7月18日月曜日

統一教会はこんなところにもあった・・

  


 安倍元総理を襲撃した犯人が母親が統一教会にハマり、家庭が破綻し、悲惨な状況で暮らしてきたことの恨みを殺害の動機としていることから統一教会が注目されていますが、正直、しばらく耳にしていなかった統一教会というなまえに昔のことを思い出しました。

 私がまだ日本で生活していた頃には、けっこう、統一教会やオウム真理教などの問題が大々的に報道されていて、当時、そのような新興宗教に傾倒して行ってしまった人には、私の世代の人は多かったのではないかと思います。

 現在は日本で生活していないので、どのような感じなのかはわかりませんが、よく渋谷の駅などで、「あなたの健康と幸福のために祈らせてください」などと言われて、頭に手をかざして祈られて、じっとしている人を見かけることがよくありました。(これが何の宗教なのかは知りませんが客観的に見て、おかしな光景でした)

 一時、私の友人で、熱心に「自己啓発セミナー」なるものを薦める子がいて、私は実際に大学での勉強に忙しくしていたので、「忙しくて時間がないから・・」と断っていましたが、結構、必死に薦めるので、彼女、大丈夫だろうか?と心配に思ったこともありました。それは純粋に自己啓発セミナーだったのかもしれませんが、新興宗教の入り口には、正体を隠して自己啓発セミナーなどと語っている場合も少なくないのです。

 もともと、私がケチだということが幸いしているのかもしれませんが、異様にお金を要求されるということは、どうにも不可解で、お金を払えば幸せになれるなど、あり得ないこと、ましてや宗教ならば、なおさらのことです。お金で解決できるなら、宗教などいらないのです。

 私は無宗教ですが、宗教があったら、楽だろうな・・と感じることはありました。大学の恩師がカトリックの神父さまでもあり、カトリックの勉強をしたこともありました。しかし、結果的に私は、彼(恩師)のことは信じることはできても、カトリックを信仰するには至りませんでした。そのことを恩師に直接、相談したこともあります。

「私は、カトリックについて、勉強しても、やっぱり信じることができないのです」と話すと、彼は、「大丈夫、信仰は無理するものではないから、必要になれば、その時がいつか来るから・・」と優しく仰ってくださいました。

 宗教、信仰というものは、彼の言うように、無理強いしたりするものではないはずなのです。そんなわけで、私は宗教とはあまり拘らずに生きてきました。

 統一教会といって、思い出したのは、私が初めてアフリカで生活することになった時、日本からパリ経由の飛行機の中でのことでした。パリからアビジャン(コートジボワール)に行く飛行機の隣に座ったコートジボアール人の女性が「あなたは日本人ですか?」と話しかけてきたのです。

 彼女が「私の弟は日本に住んでいたことがあるのよ」というので、「え?なんで?」と言うと、「弟は統一教会のために働いているの・・」と言われてびっくり!コートジボワールの人が統一教会に入っていて、日本で布教の仕事! あらためて、統一教会のネットワークの凄さにびっくりしたのです。

 そして、アフリカでの生活を初めて、しばらくは私は日本人とは全く接点のない生活をしていました。夫はフランス人で、フランス大使館勤務、住まいもフランス人ばかりが住んでいるレジデンスだったし、当時、私はフランス語がほとんどできなくて、大学に通ってフランス語の勉強に必死だったのです。

 しばらくして、夫がJETROの所長さんと知り合いになり、そのご家族と付き合うようになり、一瞬だけアビジャンの日本人社会に足を突っ込んだことがありましたが、当時、コートジボワールに住む日本人は200人程度ということで、大使館などの職員や日本企業からの転勤族、JETRO、JICAなどの国際機関の職員や海外青年協力隊の人、あとは統一教会の人・・というのを聞いて、また仰天しました。

 海外生活で新興宗教の勧誘というのは、結構、ある話ではありますが、しかし、それが西アフリカというあまり日本人のいない場所にまで・・ということにびっくりしたのです。

 私がアフリカで生活していたのは、もう20年以上前のことですが、あれから私はパリに引っ越して、パリでも時々、新興宗教に入っている日本人の話は聞くことがありましたが、統一教会と言うなまえは久しく聞いていませんでした。

 フランスにもフランスの新興宗教がありますが、日本でなぜ、そんなに統一教会がはびこり続け、ターゲットになり続けるのか?は、日本の文化や生活が背景にあるのかもしれないとも感じます。

 もともとヨーロッパはキリスト教の文化で、キリスト教以外にも独自の宗教を既に持っている人も多く、多くの人が無宗教である日本では、それこそ新興宗教が介入しやすいのかもしれません。

 いずれにしても、安倍元総理の事件で、再び注目されている統一教会問題。うやむやにせず、とことん追求を続けてほしいと思っています。


統一教会


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