2022年7月30日土曜日

パリ8区の高級レストラン人種差別問題で大炎上

  


 パリ8区のアヴェニューモンテーニュ(高級ブティックが並ぶ有名な通り)にある高級レストランで3人の若い女性が、予約していたにもかかわらず入店を拒否され、人種差別であると訴えて、その模様をTikTokに投稿したことから、この映像は、あっという間に65万回再生され、大炎上し、ついには、出身、民族、国籍に基づく差別で検察庁の捜査が入る大騒動に発展しました。

 この騒動は、ペルーのカクテルと料理のレストランで、レストランの警備員とパリを訪れたモントリオールからの客3人が口論になったことに端を発しています。そのうちの1人がTikTokに投稿した動画には、レストランの入り口で警備員と口論している様子が映っています。

 警備員は、彼女らの服装が「ソワレに適さない」といって、中に入れるのを拒否しています。若い女性3人は、ハイヒールを履いています。彼女らによると、警備員が肌の色を理由に入店を阻んだと訴えていて、ビデオには、服装に関係なく問題なく施設に入ることができた他の白人も映っており、別の黒人カップルはカナダ人の友人3人と同じ理由で入店を拒否されています。

 これが現実だ・・と映像の中で彼女らの一人が叫び、「これが私の初めての人種差別の経験だ」と付け加えています。

 彼女らのSNSでの訴えが異常な拡がりを見せたため、このレストラングループはInstagramとFacebookで謝罪。「私たちは、すべての人に平等、尊敬、寛容、博愛を持って接しております。このようなことが起こったことには、私たちもまた、ショックを受け、この応対をしたサービス会社に雇われた警備員によるこの行為を逆に非難。

「私たちが彼に依頼したのは、泥酔者や薬物を摂取した人の入店を拒否することだけだった」と逆に凶弾し、この応対にあたった警備員を解雇したことを発表しました。

 しかし、この謝罪のコメントには、再び否定的なコメントが殺到し、結局、削除せざるを得ない状況に陥りました。また、解雇された警備員もまた、黙ってはおらず、テレビの取材に答える形で、「自分は上司から、グループの方針に従って、多くのアフリカ人、多くの北アフリカ人を入れてはいけない」と指示されたと語っています。

 これに対してレストラン側も「そのような事実に関する注意喚起が行われたことは一度もなく、情報伝達の不備があった可能性があることをお断りしておきます。」と反論していますが、どちらにしても、映像としての証拠が記録されていることから、誰の判断による入店拒否にせよ、差別が存在することは事実なのです。

 このような騒ぎはこれが初めてのことでもなく、以前に、同じくパリ8区のレストランで、「アラブ系の名前」や「中東から来る観光客(対象国はカタール、アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア)」の予約を拒否し、「アラブとベールの女性」を排除した差別的システムを構築していた」ことが告発されたことがありました。

 その度に、同じような問答が繰り返され、レストラン側はとかげのしっぽ切りをして、言い訳をして、人権擁護団体などが騒ぎ出すのですが、残念ながら、フランスの人種差別問題は根深く、止むことはないのです。

 それが、高級レストランであればあるほど、その傾向は著しいような気もします。

 日本人(アジア人)とて、決して差別されないわけでもなく、入店拒否とまではいかないまでも、末席に配置されがちだという話などもよく聞く話です。

 めげずに、あっちの席にしてほしい・・とか、率直に言えば、解消されることも多々あるので、黙って我慢せずにしっかり意思を伝えるか、予約の際に席の場所を指定などして、できるだけ嫌な思いをしないようにすることもできます。

 いずれにせよ、黙って我慢するということは、フランスではやるべきではないのです。


パリ8区高級レストラン人種差別問題


<関連記事>

「私はウィルスではない フランスでのアジア人差別」

「フランス最大の化粧品会社ロレアル商品の美白表現撤廃 フランス人は美白がいいとは思っていない」

「やっぱりウンザリする10年に一度の滞在許可証の更新」

「コロナウィルスによる中国人・アジア人種差別再燃 「アジア人狩り」

「日本人は、黙って我慢すると思われている」


0 コメント: