2026年3月23日月曜日

「井上 靖」「天城越え」ゆかりの宿 伊豆 湯ヶ島温泉 白壁   

 


 今回の日本への一時帰国はいつもと違うことがいくつかあって、そのひとつは、娘のお兄ちゃん(亡き夫の前妻の息子)が同時期に日本に来ていることでした。

 そもそも、私が提案したことではあったのですが、ノエルの時に、彼がパリにある私の家に来てくれた時に、「私、来年の3月に日本に行くんだけど、あなたも行かない?」とちょっと軽く、半分、冗談めいて誘ってみたのです。

 彼も忙しい仕事をしているし、一緒に行くといっても、彼は現在、ドイツに住んでいるので、物理的にピッタリ一緒に行くということは、難しいのです。

 その時は、「うん〜まだわからないけど、消化してしまわなければならない休暇が余っているから、ちょっと考えてみる・・」と言っていたので、まあ、無理だろうけど・・というか、正直なところ、まさか本当に来るとは思っていなかったのですが、しばらくして、「行くことにした!」と連絡が入り、逆に「うっ!本当に来るんだ!」とびっくりしたくらいでした。

 しかし、考えてみれば、日本に来たら来たで、私はなんやかやで殺人的な(私にとっては)スケジュールです。そんな中、彼がどこかの週末にでも、娘(彼にとっては妹)と彼と私と3人でちょっと日本国内でどこかちょっとした旅行でもできないかな?と言い出し、今回の伊豆旅行に至ったのです。

 彼は小さい頃に父親の転勤で日本に1年くらい住んでいたことがあったほかは、数年前に日本で学会があるとかで、ついでに娘と富士山に登ったとかいう話は聞いていました。

 今後、断然、日本に来る機会は少ないであろう彼に行きたい場所を選んでもらって、行き先、宿泊先等は全て彼と娘で相談して決めたようでした。

 私としては、伊豆は何回も行ったことがあったけれど、まあ、温泉とごちそうがあればどこでもいいから・・ただし、山登りはできない・・ということだけ言って予定をたててもらいました。



 とはいえ、旅程などは、ほぼほぼ娘が決めて、新幹線や車の手配などをしてくれていたのですが、出発前に「どんな旅館なのかな?」と調べてみたら、なんと、私の大好きな作家「井上靖」先生のゆかりの旅館とかで、私は、それだけでも、もう大感激!




 旅館に到着して、豪華な食事を運んでもらっているときに、女中さんの一人に、「井上靖先生の大ファンなのですが、ここは先生がよくいらしていたお宿だと伺ったのですが、なにか、先生ゆかりのものなどあるのでしょうか?」と尋ねてみたら、なんと、「食後にここのオーナーが先生のお話をしてくださると申しております」とのことで、わざわざ時間を割いてくださいました。



 伊豆、湯ヶ島は井上靖先生が少年時代を過ごした地であり、小学校の国語の教科書にも載っていたほど有名な「しろばんば」の作品の舞台となっている地です。 

 お話によると、その旅館のオーナーは井上先生のご親戚だとかで、生前、先生もよくいらしていて、必ず先生がお泊まりになっていた囲炉裏のあるお部屋や先生はお酒がお好きで最後に必ずブランデーを2本用意していて、悠々とお飲みになっていたという話、東京の自宅(私の実家から歩いて行けるくらい近い)に行った時の話、川端康成先生や東山魁夷先生との関係など、たくさんお話を聞かせていただいたうえに、ご自身(旅館のオーナー)が井上先生についてかかれた井上靖記念文化財団の発行している冊子などまでいただきました。

 もうファンにとってはたまらないことで、翌日は先生の生家や博物館にまで行ってきました。

 この旅館の温泉も53トンの溶岩をくり抜いて作られた温泉や樹齢1200年の巨木を切り抜いた温泉、お部屋のお風呂も含めて源泉掛け流し。お料理も言うことなし、品数も多くて、お料理には必ずわさびがまるまる1本ついてきて、わさびのおかわりも頼めます。

 はっきり言って、もう食べ過ぎでしたが、最後まで美味しくいただきました。




 本当は、その旅館は、井上靖先生よりも「天城越え」の歌が生まれた宿として有名なようで、作詞家、作曲家、ディレクターの3人がこの旅館にこもって完成させたそうです。

 歌詞の中に登場する「浄蓮の滝」もこの旅館からほど近いところにあります。

 個人的に私が最も好きな作家ということで、井上靖先生のことを主に書いてしまいましたが、本当に素敵なお宿でした。


⭐️伊豆 湯ヶ島温泉 白壁荘

 静岡県伊豆市湯ヶ島1594


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2026年3月22日日曜日

美容院で聞かされた現代の日本の若者事情の一端 

 


 毎回、日本に来て、まずすることは、お気に入りの美容院に行くことで、そこで美容師さんたちや、アシスタントの若い人たちとおしゃべりするのも、長らく日本を離れている私にとっては、楽しい時間です。

 ひとつ、残念なことは、ずっと私の髪を切ってくれてきたスタイリストの方が体調が悪くなってしまい、長らく闘病中だったのですが、もう復帰は無理だということです。

 彼のカットは神で、絶対的な信頼をもってお任せしていたので、とても残念です。

 とはいえ、他にも優れた方がいらっしゃるので、せいぜい年に1度か2度しか行かない私のカットやカラーリングの記録を保管してくださっていて、細かな説明をしなくとも、わかってくれているので、楽ちんです。

 その美容院は全てのスタッフがとても一生懸命で熱心で、特に若い子たちの頑張りには、毎回、「頑張れ!」と応援したくなる、もうお母さんになったみたいな気持ちで見守っています。

 美容院なので、鏡越しに表情が窺えるので、その顔つき、表情などで、どんな感じの子なのかを推しはかることができて、今回は、その中で、「たぶん、たくさんの親の愛情に包まれて育ったんだろうな・・」という感じの優しい表情の女の子がいて、何気なく、「おうちも美容院やってらっしゃるんですか?」と家族の話を聞いてみました。

 案の定、ご両親は東京の郊外で美容院を経営していらっしゃるということで、この道を選んだのだとか、彼女が自分の方から、「私は両親の愛情をたくさん受けて育ててもらってきたので・・」というので、「うん、そういう雰囲気あるね・・」と返したら、「私には、奨学金を返す必要がないのが自慢なんです・・」という意外な言葉が出てきました。

 最初、ちょっとピンとこなくて、「ん??」という顔をしていたら、彼女の方が察してくれたのか、「私の友人たちは、みんな大学や専門学校に行くのに奨学金を借りていて、その返済が40歳くらいまで続くんです!私にはそれがないので、とっても有難いんです・・」と。

 この学生の奨学金の話は聞いたことはあったものの、大勢の若者が自分の学費のための借金を40歳近くまで払っているなんて、大変な衝撃でした。

 それでは奨学金ではなく、ローンじゃない?と思うのですが、利率が学生用に考慮されているのでしょうか?

 私が日本で学生だった頃はそんな話、聞いたこともなかったし、自慢じゃないけど、我が家は突然、母子家庭になってしまったために、フランスでずっと奨学金のお世話になってきました。しかし、ありがたいことに返済の必要のない奨学金です。

 フランスでも、このローンのような奨学金?がないわけではありませんが、割合は非常に少ないです。

 40まで借金の返済があるならば、当然、結婚も難しいだろうし、日本はこんなふうになっているんだ・・と何よりも奨学金問題で衝撃を受けた、今回の日本での美容院でした。


日本の奨学金問題


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2026年3月21日土曜日

無言の重圧感の日本の満員電車    

  


 日本の満員電車は海外でも有名なものです。

 私も海外生活を始める前、まだ日本に住んでいた頃は、その日本の満員電車に乗って通勤していた時期もありました。当時は、時差出勤とか、フレックスタイムなどもなかったために、おそらく、満員電車は、現在の日本よりも、その満員度合いは激しかったと思います。

 ただでさえ超満員の電車に、駅に常駐する駅員さんが乗客を電車に押し込むというそんな感じの電車でした。

 それが海外での生活に変わってからは、日本のような満員ぶりの電車に乗ることはなくなりました。パリではストライキの際に電車が間引き運転になったり、もしくは、なにか事故や、お得意のテクニカルプロブレムなどで、電車が止まることがあって、電車が混むことはあっても、日本ほどの、まさにすし詰め状態、電車に押し込まれるような乗り方をすることは、まずありません。

 先日、日本にいる友人が電車が事故で止まってしまって、電車に缶詰状態だから、今、電話できない・・と連絡があり、日本でも、そんなことがあるんだな・・と思ったと同時に、2時間も缶詰状態だったら、パリのメトロだったら、みんな線路の上を歩いて、抜け出してるな・・と、その友人に話したら、びっくりしていました。

 日本への一時帰国は、結局、いつものことながら、超忙しいスケジュールになってしまうために、けっこう朝、早い時間帯にでかけることもあり、先日、日本の満員電車に久しぶりに遭遇してしまいました。

 とはいっても、ピーク時ではなかったとは思うのですが、なかなかギューギューな感じでした。しかし、このギューギュー詰めになっていく感じが、駅員が押し込むわけでもなく、誰もが押しているという様子は微塵も見えないのにもかかわらず、かなり強力に押し込められていく感じです。

 誰一人、声を発さず、しかし、無言で結果的にはものすごい力で押されて詰め込まれていく感じが、なんだかとっても日本っぽくて、ちょっと怖い気もしたのでした。

 パリだったら、黙って・・ということはなく、「もっと詰めて!」とか、「奥に入って!」とか、逆に「押さないで!」・・とか、絶対になんらかの言葉を誰かが発していると思うのです。

 なんだか、無言のまま、ものすごい重圧感を感じるところは、なんだか、とっても日本っぽいんだな・・と、久しぶりにすし詰め電車に乗りながら考えていたのでした。

 しかし、ともかくも、こんなに混んでいる電車がすごく短い間隔で次から次へと到着し、時間通りに、きちんと出発していて、事故が極端に少ないというのも日本のすごいところだな・・とも思うのです。


日本の満員電車


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2026年3月20日金曜日

久しぶりの日本では不幸が続いていて・・    

  


 約1年ぶりくらいに日本にやってきて、昨年の帰国時は、ちょっとスケジュールを詰めすぎて、いささか疲れてしまったので、今回は比較的、スケジュールは余裕をもって計画していました。ゆったりとした、日本で日常に近い生活を送りたいな・・と。

 それでも、さすがに日本とはいえ、一時帰国とあって、色々と用事もあるわけで、まず、必須の要件から済ませていこうと少しずつこなしていっています。

 ところが、フランスから帰国が迫った数日前に、叔父の一人が突然、亡くなり、突然亡くなったといっても、高齢ではあったので、まあ、残念ではあるけれど、あり得ない話でもありませんでした。

 父方の叔父叔母たちは、父が末っ子でもあったためか、もうすでに皆、ほぼ全滅状態なのですが、母方の叔父叔母たちは、母が他界した後も、長いこと、高齢ながらも皆、存命?で元気に過ごしていました。

 母はわりと早くに他界してしまったので、もっともといえば、もっともなのですが、ここへ来て、母の兄にあたる叔父が亡くなってしまいました。

 母方の兄弟姉妹たちは、とても仲良く、何かというと集まる家族でしたし、私も小さい頃から、とても可愛がってもらってきて、母が他界してしまった後も親しく過ごしてきました。

 今回は、フランスを経つ前から、叔母たちと連絡がとれず(彼女たちは今の時代にスマホを持たない人々)、羽田に着いたときに、ようやく繋がったと思ったら、なんと、よりにもよって、その中でも一番仲良しだった叔父の一人が、もうひと月以上も入院しているんだとか・・「それで、バタバタして大変だったのよ!」とのこと。

 誰とでも気兼ねなく、打ち解けられるタイプの人ではない叔父が、娘が小さい頃から、私たちが帰国するといえば、必ず空港まで迎えに来てくれて、山の家に行くときなども必ず、一緒に行ってくれたり、食事を作って届けてくれたり・・思い起こすに、まだ、私自身が小さかった頃から私の面倒もよくみてくれて、祖父母が元気だった頃、病気になった時も一緒に二人で病院にお見舞いに行ったり、本当に親戚の中でも、かなり親しい叔父なのです(その叔父もガラケーのみ)。

 その叔父がまさかの容態も急にどうのこうのということはなさそうなものの、もう自宅での生活は無理そうなんだとかで、現在、施設を探しているとのこと。これには、とても心穏やかではいれません。

 亡くなった叔父の弔問(葬儀には間に合いませんでしたが・・)や、叔父の入院している病院へのお見舞いなどの予定が急遽、加わって、もう次から次へと、もうほぼほぼキツキツの状況に気ばかり焦っている来日、早々の日々なのです。

 ここのところ、日本に帰国するたびに、着々と歳を重ねていることが目に見えるような感じで、これが最後になる可能性だってあるかも・・と心の底で思わないこともなかったことではありますが、それが、完全に今回は見過ごせない状況になってきていることをひしひしと感じさせられているのです。

 海外で生活するということは、こういうことも含まれているということを痛感させられています。


不幸続き


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2026年3月19日木曜日

パリのメトロは路線によって差が激しい    

  


 すでに、あっという間にフランスでの生活も四半世紀を超えるほど長くなり、それなりに、パリの街中をウロウロとしているので、そのわりには、そこまで詳しくはないとはいえ、日常的には、私がパリ市内を移動する時には、メトロやバスなどの公共交通機関を利用しているので、バスはあまりに路線が多いので、そこまでではありませんが、メトロに関しては、乗ったことがない路線というのはないと思います。

 しかし、考えてみれば、私が出かけるエリアは限られているため、日常的に私が利用する路線というものも、偏りがあることは否めません。

 パリの治安の悪さは、有名?とはいえ、それなりにエリアによって、ずいぶんと違いもあるため、明らかにヤバそうな地域には、敢えて近寄ることはしません。

 それでも、たいていは、なにか情報を得て、「あっ!ここ行ってみよう!」と思って、普段は行かない場所に行ってみる場合(なにか美味しい食べ物を探してのことなのですが・・)、そういえば、この路線に滅多に乗らないな・・などと思いながら、出かけます。

 最近のパリのメトロは、本当に工事が多く、どんどんキレイになっていっているイメージがあったのですが、これがとんでもない話で、先日、たまたま、ちょっと気になるお店に行ってみようと出かけ、メトロ10号線に乗ったところ、これが驚愕するほど汚くて、おまけにたまたまだとは思うのですが、やってきた車両が大胆に落書きされた車両で度肝を抜かれてしまいました。

 私が乗った車両がたまたま最悪だったのかもしれませんが、それにしても座席に座ろうと思っても、車両の床に直に座るのと、座席に座るのと、どちらが汚いだろうか?と一瞬、考えてしまったくらいです。

 私は、途中、他の路線から乗り換えてのたった4駅ほどの移動でしたが、かなりショッキングでもありました。

 しかも、かなり、郊外でもなく、パリの中心部を通っている路線でもあり、なぜ?この路線がこんなに汚いんだろうか?と不思議な気持ちさえしたほどです。

 全ての路線をチェックしなおしたわけではないのですが、路線によって差が激しい・・激しすぎるのは明白で、同じパリ市内で、こんなに路線によって差があるのは、奇妙なことです。

 幸いなことに、私が一番、利用することが多いのは14番線で、新しいだけあって、かなり、パリのメトロの中ではきれいだと思います。

 また、拡張された路線など、新しい駅に行ってみたり、新しい車両に乗ってみたりすれば、ピカピカ、キラキラで、それはそれで、「これ?ホントにパリ?」と思うほどにキラキラ・ピカピカ。

 まあ、新しくできたばかりのところを見に行っているので、きれいなのは当然なのですが、それにしても、この差はスゴいのです。


パリのメトロ


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2026年3月18日水曜日

フランス人の日本旅行ツアーはどこへ行って、何をしているのか?             

  


 最近、自宅の郵便ポストには、以前のような、いわゆるチラシ(広告)があまり入らなくなりましたが、先日、珍しくチラシが入っていたので、「最近、珍しいな・・」と思って手に取ってみたら、なんと、フランスの旅行会社の「日本旅行ツアー」のチラシでした。

 私は年に1~2回、日本に行っていますが、まだ日本に家もあるし、色々と用事も何かしらあるし、会いたい友人や親戚もいたりして、さすがにこのようなツアーを利用することはありませんが、これだけ海外からの日本への観光客が増えている中、どこに行っても必ず見かけるフランス人・・日本にも大勢、行っているのだろうと思います。

 実際に、わりと初対面の人に会った際に「あなた日本人?私、日本に行ったことあるのよ!」とか、「私の友人が日本に行ってきたばかりなのよ!」とか言われることは、本当に多く、その度に彼らが日本を大絶賛してくれるのはとても嬉しいことでもあります。

 ただ、やはり、効率的に日本を旅行するには、圧倒的に言葉も文化も違う国では、日本を旅行するにあたって、パッケージツアーを利用するフランス人も少なくないのではないかと思います。

 以前、娘の友人がこのようなパッケージツアーを利用して日本に行ってきたという話を聞いたことがあり、思いのほか、東京、大阪、京都、金沢?などを2週間程度で廻ってきたというのを聞いて、フランス人にしては、なかなか忙しいスケジュールだな・・と思った記憶がありました。

 今回、このチラシをあらためて見てみたら、やはり、一番人気なのは2週間程度のツアーで料金は時期にもよるのでしょうが、2,800ユーロ(約51万円程度)からとなっているので、まあまあの値段で、中には4,300ユーロ(78万円)からなんていうものもあり、フランスからの海外旅行ツアーにしては、わりとお高めではあります。

 しかし、内容を見てみると、なかなかリーズナブルでもある気もします。

 日程を見てみると、だいたい、ツアーの始まりはだいたい東京からになっていて、最初の2~3日は東京で過ごすことになっています。東京では、浅草寺、浜離宮恩寵公園、エレクトロニクスとオタク文化(オタクはフランス語でもOTAKU)の秋葉原で最先端の家電量販店とマンガショップ。

 そして皇居外苑(皇居、庭園、お堀)、ラグジュアリーとモダンが融合する街・銀座散策、築地市場、新橋からゆりかもめラインでお台場へ。お台場の未来的なアトラクション、人口ビーチ、竹芝クルーズ。

 翌日は伝説の両国国技館で大相撲観戦、相撲博物館、江戸博物館、東京スカイツリー。

 そして、箱根行きの列車で富士山へ。ここでは、伝統的な日本旅館に宿泊し、夕食と和朝食、温泉を堪能。この日は畳の上で布団での宿泊になりますと注意書きがあります。

 ふつうのフランス人にとって、日本の和朝食というものも、なかなか衝撃的なものらしく、以前、夫の親戚が日本の旅館に泊まった時の朝食に「朝から魚・・」と絶句したという話を聞いたことがあります。これこそまさに、異文化体験かもしれません。

 その後は、京都、清水寺、茶屋と芸者で有名な祇園、八坂神社で神道の伝統に触れ、日本の精神性に浸りましょう!・・とあります。

 それから奈良の東大寺、灯篭が点在する森の春日大社、平等院から茶畑で最高級の日本茶を、そして静かな日本庭園に囲まれた何世紀にもわたる古民家で茶道体験。

 その他、東山地区、金閣寺、禅の哲学の象徴である龍安寺の禅庭園、哲学の道なども含まれています。

 この他、金沢や広島の宮島等が含まれたツアーもありますが、フランス人がこれらの日本の都市を訪れるのは、日本人がフランスに来る以上の異文化感を感じるのではないか?というのも、一般的には、日本に入っているフランスの情報よりも、フランスに入っている日本の情報の方が圧倒的に少ないと思われるため、衝撃的な感動が期待できるのではないか?と思うのです。

 それにしてもフランス人の作っている日本旅行のパッケージツアー、さすがにフランス人の好きそうなポイントを上手にピックアップしているんだな・・いつか、こんなツアーに参加してみるのも楽しそうだな・・と思ったりもするのでした。


フランス人の日本パッケージツアー


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2026年3月17日火曜日

フランスの医療制度のひとつ 長期疾病 ALD(Affection Longue Durée)制度           

  


 以前、同僚がガンに罹った時、そのガンという病名自体も衝撃的でしたが、病気発覚後、入院、手術を控えている彼女がミューチュエル(補足健康保険・通常の国民健康保険ではカバーされない部分を保証してくれる保険)に入っていなかったということで、それを聞いた私は、「えっ??なんで?どうするの?どうやって治療費、入院費払うのよ!」と真剣に心配したのでした。

 彼女は「だって私、これまで病気らしい病気はしたことなかったし、父が医者だったので、お医者さんにかかるということをほとんどしてこなかったから・・」と。

 彼女は「独身で子どももいないし・・今まで全く必要なかったし・・でも、不幸中の幸いというか、フランスはガン治療にはお金がかからないんだって・・」と聞いて、それ以来、フランスでガン治療にはお金がかからないことを知っていました。

 もちろん、ガン治療でも、特別、特殊な治療をしたりする場合は、違うのでしょうが、ガン保険などという保険がある日本から比べたら、すごいことです。

 しかし、最近、ひょんなことから、これはガンに限ったことではなく、このガンに関しての治療費関連のことは、フランスの長期疾病 ALD(Affection Longue Durée)制度によるもので、これに該当する病気は他にもかなりあることを知りました。

 このALDに分類される疾病には免除対象(自己負担の免除)になるものと非免除対象のものとに分かれており、長期疾病とはいえ、免除対象にならない疾病もあります。

 この免除対象になるALDでも、若干、超過料金、2ユーロの定額拠出金等、一部の費用は自己負担となります。とはいえ、治療費が免除というのは、大きなことです。

 基本的に、入院予定があること、繰り返し行われる医療処置があること、繰り返し行われる臨床検査があること、頻繁かつ定期的な医療補助を受けていること、複数の疾患を併発し、6ヶ月以上続くと予想され、特に高額な治療費が必用となる、身体に障害を及ぼす病的状態にあることなどの条件があります。

 これに該当する疾病として、障害を伴う脳卒中、再発性うつ病および双極性障害を含む長期疾患、進行性潰瘍性大腸炎およびクローン病、虚血症状を伴う慢性動脈症、1型および2型糖尿病、重度心臓病(心不全、不整脈、弁膜症、先天性心疾患等)、ガン・・ちょっと書ききれないほどの疾病が並んでいます。

 こうしてみると、同じ長期疾病でありながら、自己負担の免除を受けられない場合は悲惨な感じがしますが、通常の割合で治療費の払い戻しは受けられますし、一定の条件下で6ヶ月を超える病気休暇と病気に関連する交通費の補償は受けることができます。

 このALDに関しては定かではありませんが、補償や補助金のようなものというものは、概して、自ら制度を探し出して申請しなければ、受けられないことが多いため、知っておくと便利かもしれません。

 まあ、できれば、そんな制度のお世話にならないで済むのが一番よいのですが・・。


長期疾病 ALD(Affection Longue Durée)制度


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