2023年10月31日火曜日

サロンドショコラに行ってきました! サロンドショコラ2023パリ

  


 フランスに来て、四半世紀を過ぎたというのに、今まで行ったことがなかった世界のチョコレートの祭典、「サロンドショコラ」。

 「一度は行ってみようかな?」とず~っと思っていたのに、これまで一度も行ったことがなかったのは、意外と開催期間が短くて、広告が街中、あちこちに出ていたりして、「あ~今年もサロンドショコラの季節なんだな・・」などと、悠長に構えていると、気が付いたときには、終わっているという感じで毎年、行きそびれていました。

 今年は、たまたま急に思いついて、チケットをとろうかな?と思って調べたら、現地でも買えるというので、まぁ、当日、気が向いたら行くんでいいな・・と思って、ふら~っと行ってみました。


 会場はポルト・ド・ヴェルサイユEXPOというよく見本市などに使われる場所で、私にとってはあまりふだん行かないエリアではありますが、道すがら、この間、来たのは娘がコロナウィルスのワクチン接種の場所に指定されたために、その時に久しぶりに来たな~などと思っていました。

 以前は、職場の同僚などが、サロンドショコラに行ってきたから・・などと、ジャンポールエバンのチョコレートをくれたりしたので、なんとなく、有名な、いわゆるショコラティエのグランメゾンのようなイメージのショコラティエのブースが林立しているようなイメージでいたのですが、チョコレートがメインではあるものの、実際には、チョコレートではないものもけっこうあって、ドライフルーツとか、パンとか、ケーキ、カヌレ、パンデピス、ヌガーなど、あらゆるスイーツ類をひととおり網羅している感じもあり、中にはフォアグラやシャンパンまでもがある会場全体が甘い香りに包まれた空間でした。



 今年はなぜか日本の国旗がたなびくエスパスジャポンというスペースがあったりして、なぜかAKI(オペラ近辺にある人気の日本のパン屋さん)が大福などを売っていたりして、ビックリさせられました。正直、なんで?サロンドショコラに大福??と。

 とはいえ、どこかチョコレートにひっかけてあるものが多く、シャンパン(シャンパーニュ地方で作られたものではないので、シャンパンとは名乗れないと言っていましたが、)でもカカオが混ざっていて、試飲させてもらうと、ふんわりとカカオの香りのするものだったり、この試飲の前には、口をすっきりさせるためにと、イチゴを食べさせてくれたりするのに感動したりもしました。


 フォアグラのブースでは、チョコレートとイチジクのペーストのようなものとフォアグラを組み合わせるというのを食べさせてもらったり、とにかく、いくつものブースを廻るたびに、チョコレートの試食をさせてくれるので、色々と見て回ってから、最後に一番、食べてみたいものを買おうかな?などと思っているうちに、結局、試食しすぎて、口の中がもうわけわからない状態になり、チョコレートは、もういいかな?などと思ってしまいました。



 しかし、会場では、コンクール形式の実演デモンストレーションをやっていたり、チョコレートでできた衣装のファッションショーをやっていたり、パン・オ・ショコラのコンクールをやっていたりと、それぞれの場所で大盛り上がり。


 なにしろ、広い会場の1階と地上階の2フロアーに所せましとチョコレート屋さんをはじめとしたブースが並んでいるので、ひととおり歩き回って、もう足はガクガク、口の中はチョコレートだらけになりました。






 チョコレート好きで有名なフランス(私自身もフランスに来てからすごくチョコレートの消費量?が増えました)で、チョコレートで勝負するのは、かなりハードルが高く、厳しいものと思われますが、サロンドショコラはお祭りのようなもの、実際にパリにお店を出しているお店よりも、遠い国から(または、フランスでも遠い地方から)わざわざやってきているという本当に見本市のようなもの・・色々な国の人にも会えるし、なかなか楽しい祭典でした。

 さんざん、試食して歩いて、結局、戦利品はこれだけ・・クロワッサンの方は、クロワッサンショコラ・・と書いてあったので、パンオショコラとどう違うんですか?などと聞いていたら、パンオショコラとは、違うそうで、そんな話を聞いていたら、となりで買い物していたおばさんが、これ!絶対美味しいから買った方がいい!など力説するので、買っちゃいました・・。



サロンドショコラ2023パリ


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2023年10月30日月曜日

思わず伸びた手を引っ込ませるフランスの食品表示 NUTRI-SCORE ニュートリスコア

 


 フランスのスーパーマーケットで食品を選ぼうとする時、パッケージの前面に、緑、薄緑、黄色、オレンジ、赤に色分けされたA~EまでのNUTRI-SCOREなる食品表示を目にすることが多くなりました。

 この食品表示は、消費者が栄養の観点からより健康的な製品の選択を奨励するために、医療制度近代化法の一環として施行されているもので、2016年にフランス政府主導で進められ、その後、ベルギー、スペイン、ドイツ、オランダ、スイスなどの国でも導入され、国際ガン研究機関や世界保健機構(WHO)などの支援を受けながら、どんどん広まっています。

 私の場合、この表示には、ちょっと首をかしげることも少なくなく、今一つ、納得いかないこともありますが、このおかげで、手を引っ込めることになる機会が多いです。

 例えば、お菓子売り場などを歩くと、軒並み<E>の表示が並んでいて、ちょっと恐ろしくなるくらいで、この表示のために思わず伸ばした手を引っ込めることも少なくありません。

 これが表示されていることで、買うのをやめることはあっても、買うことにすることは、ほとんどありません。

 このシステムが導入されるにあたって、案の定、食品業界からは、大反対の声があがったと言われていますが、逆に消費者団体がこれを強く支持し、このシステムを推進するためのイニシアチブをとりました。

 生産者側の立場に立てば、明らかに不利だと思われる表示をメーカー側が自ら表示することは、大変、抵抗のあることは当然のことですが、同時に良心的である印象もあり、また、この表示を少しでも、良いものにしようとする開発努力が生産者側にも生まれる傾向にもあるかもしれません。

 現段階では、この表示は絶対的に義務付けられているものではなく、欧州連合の規制により、あくまでも、これを表示することが推奨されるというものに留まっていますが、ここ数年で、ずいぶんとこの表示が増えたような気がしています。

 子供に食べさせるにしても、大人が食べるにしても、<E>と表示されている商品に手をのばすのは、なかなか勇気がいるものです。

 しかし、この食品表示で、健康状態改善には一定の成果が見られていると評価されており、また、これを販売する側の大手スーパーマーケットチェーン(ルクレール、オーシャン、インターマルシェなど)は、自社ブランド製品には、全てこのニュートリスコアを表示することを宣言しています。

 肝心なのは、これがどの程度、正当性があるのかということで、この採点にあたっては、100gあたりのカロリー、糖度、飽和脂肪含有量、塩分含有量などがマイナスポイントとして換算され、逆に、果物、野菜、豆類、菜種油、オリーブオイル、食物繊維、タンパク質などの含有量はプラスに換算されるようです。

 しかし、チーズは、タンパク質、カルシウム含有量に重きを置いて考慮が加えられているようなところは、少々、都合のよい解釈のような気もします。

 私は、自分なりの食品についての知識と見解を持っているつもりでも、最近は、やたらと、この食品表示が気になって仕方なく、明らかに<E>・・そうだよな・・と思うことはともかくとして、予想外によかったり、悪かったりする場合に出くわして、モヤモヤします。

 たとえば、フランスの冷凍食品のお店 PICARD(ピカール)で見かけた鯖の切り身とゴルゴンゾーラとマッシュルームのタルトが同じ<C>! この鯖は私の大のお気に入りの商品で、私は、このためにピカールに行くといっても過言ではないほどで、しかも、これは、調理されたものではないため、素材そのもので油や塩分、糖分は加えられていません。日本人の私としては、青魚は身体に良いという認識が高いため、自分の中でのこの鯖の評価は間違いなく<A>で、思わず、「鯖を<C>扱いするとは、鯖への冒涜!」と大いに憤慨したのです。



 まあ、自分の判断で買い物をするのですから、これに振り回される必要はないと思いつつ、この時ばかりは、手を引っ込めるどころか、他のものにまで手をのばして、「鯖と同じなら、いいでしょ!」と、全然、買うつもりもなかったゴルゴンゾーラのタルトも一緒に購入してしまい、まったくこの食品表示が見当違いに作用してしまったのでした。


食品表示 ニュートリスコア NUTRI SCORE










2023年10月29日日曜日

夏時刻・冬時刻はやめてほしい

  


 フランスで生活するようになって以来、一年に2回、ウッとくるのが、夏時刻・冬時刻の切り替えの時期で、そのたびに、「・・またか・・」と、ちょっとウンザリした気持ちになります。

 たった一時間のことなのですが、身体のリズムが崩れるのは、不思議といえば、不思議なくらいなのですが、これが、けっこう面倒くさいし、しんどかったりもするのです。

 冬時刻に変わる時は、一時間遅れることになるので、サマータイムに変わる時に比べると、楽と言えば楽なのですが、それでもやっぱり、軽い言い方をすれば、調子が狂うというか、やっぱり身体がしっくりこない感じがあります。

 そのうえ、フランス時間だと1時間遅れるために、時間が変わった日などは、1時間余計に寝れたりするので、変わった時間に慣れやすいこともあるのですが、日本と仕事をしていたりする場合は、逆に日本との時差が広がるので、日本時間にあわせると、1時間早起きしなければならなかったりで、これはこれで、冬時刻はキツかったりもするのです。冬時刻の間は日本とフランスの時差は8時間になります。

 フランスでも、ここのところ毎年のように、サマータイムはもうやめるという話が出ているものの、大きな局面では、2019年に本格的に欧州議会がサマータイム廃止に向けて、動き出したかにみえたものの、結局、パンデミックの到来で、それどころではなくなってしまったまま、立ち消えになってしまったようです。

 そもそも省エネ等の目的でサマータイムが導入されたものの、その実、大した効果がないことも明らかになり、むしろ、健康面での害が叫ばれたりしたために、このサマータイム廃止論が浮上したのですが、パンデミックで計画が中断したうえに、今度は、実際にサマータイムを廃止したメキシコで、その際に生じたトラブルなどの話までもが出てきたりして、一時の盛り上がりは、萎んでしまったようです。

 メキシコでは、多くの人の携帯電話がインターネットに接続していないとのことで、自動的に時間がアップデートされずに、時間が変わったことに気付かずにいた人が続出したり、また、地震などの災害の多いメキシコでは、アースアラートアプリが非常に重要な役割を果たしているとのことで、このアプリのシステムにまでも支障をきたし、予想以上の深刻な結果をもたらしてしまったと言われています。

 とはいえ、メキシコの例は、必ずしもフランスや欧州には当てはまらないと思えるのですが、欧州は欧州で、冬時刻に合わせるか、夏時刻に合わせるかで意見が分かれているうえに、張り巡らされた欧州内の交通網のタイムテーブルが時間が国ごとによって時間がまちまちになってしまうとなると、かなり複雑で、1国の決議で決められることでもないのが、最大のハードルのようです。

 とはいえ、一度、どちらかに変えて一本化してくれれば、その後はそのまま継続すればよいだけの話で、やっぱりどこかのタイミングで多くの人が苦しんでいるこの奇妙なシステム、いいかげんにやめてくれないかな?と毎回毎回、思うのです。


夏時刻 冬時刻 サマータイム


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2023年10月28日土曜日

コロナウィルスワクチン 1日前倒しで済ませました!

  


 少し迷った挙句に、かかりつけのお医者さんに相談した結果、結局、あっさり、インフルエンザのワクチン接種もコロナウィルスのワクチン接種もすることにして、すでにインフルエンザのワクチン接種は済ませていました。

 去年は、インフルエンザのワクチン接種の後に、熱を出したので、今年はワクチン接種後は、おそるおそる、少しおとなしくしていたら、結局、何ごともなく、数日が過ぎ、いつもどおりの生活に戻りました。

 気のせいか、バスやメトロの中では、やたらと咳をしている人が多い気がして、心の中では、「やっぱり、ワクチン接種しておいてよかったかも・・」と思っていました。

 しかし、もう一つのコロナウィルスのワクチンの方は、少し時間をあけた方がよいということで、それから8日後に予約をしてあったので、こっちも済んでしまうまでは、なんとなく、まだやるべきことが残っている感じで、気になっていました。

 ところが、「そういえば、明日はコロナウィルスワクチン接種の予約の日だった・・」と思っていたら、前日にお医者さんから、「コロナウィルスのワクチン、今日の夕方でもいいですか?」と電話があって、どうやら、予定していた人がコロナウィルスにかかってしまってできなくなってしまったらしく、ワクチンを無駄にしたくないから・・とのこと。

 1つのワクチンのボトルには、6人分のワクチンが入っていて、空けたら保存できないそうで、1日くらい前倒しにするくらい、私としては、全然、問題なく、特にその時間帯に予定もはいっていなかったので、二つ返事でOKしました。

 というわけで、あっさり予定より早く、新しい変異種対応といわれるコロナウィルスのワクチン接種を済ませてきました。しかし、やっぱり、お医者さんでやってもらえるのは、安心なことで、一応、ワクチン接種をする前に聴診器をあてて、体調をチェックしてくれて、それから、「これなら大丈夫!」と判断してからやってくれたので、気休めのような感じもするものの、「あ~やっぱり、薬局でやってもらうよりも安心だな・・」と思ったのでした。

 ワクチン接種が済んだあとは、久しぶりに目にするワクチン接種証明書を印刷してくれて、このQRコードを読み込んで、保存しておいてね・・と言われて、そのまま家に帰りました。

 放っておくと、忘れそうなので、家に帰るとすぐに久しぶりに開くワクチンパスポートにQRコードを読み込むと、なんと、エラー!正しい証明書かどうか、確認してくださいとメッセージが出てしまうので、あわてて、お医者さんのところに戻って、聞いてみると、おそらく、もうアプリ自体をメンテナンスしていないために、アプリには、読み込めないのかも・・と。

 現在の段階で、ワクチンパスポートが求められる機会もないので、とりあえず、スキャンしてファイルするか、写真をとって保存するかしておけば、問題ないでしょう・・とあっさり。

 考えてみれば、インフルエンザをはじめとして、いちいちワクチン接種証明書などというものは、ふつうはないのですから、ワクチンが効いてくれさえすればよいことなのです。

 私の新しいワクチン証明書には、5/5、つまり5回目のワクチン接種済と書かれていて、そういえば、なんだかんだでもう5回目のワクチン接種(コロナウィルス)であったことに今さら気付いて、自分でもビックリしました。

 「ワクチンを打ったところが痛くなるかもしれないから、そうしたら、すぐにドリプラン(解熱・鎮痛剤)を飲みなさいね!」と言われて、「出た出た・・またドリプラン!・・だかから品不足にもなるんだな・・」と思いながら、それでも、やるべきことを済ませた気分でなんだかスッキリしました。

 ワクチンのおかげかどうかはわかりませんが、私はこれまでコロナウィルスには一回もかかっていません。ワクチンをしているからといって、必ずしもかからないとも言えないようですが、やっぱり、少しは安心です。


コロナウィルス変異種対応ワクチン接種


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2023年10月27日金曜日

暴動被害修復にフランス政府1億ユーロ放出 未成年破壊者の親に損害賠償負担義務

  


 警察官の発砲・未成年射殺事件を発端にした恐ろしい規模の暴動で、フランスは大変な損害を被りました。

 一時は、これは一体、いつまで続くのだろうか?と思うほど、暴動の規模はSNSによって、あっという間に全国規模に拡大し、また、特に若年層を中心として、日常の怒りも加えてぶちまける場となり、また、破壊行為、盗難の産物などをライブでSNSにアップして、競い合うようなゲームのような状態にまでエスカレートし、ますます暴動の規模は拡大し、酷いものだとコマーシャルセンターをまるまる焼き払ったり、市役所や市長、その家族が標的にされた地域もありました。

 私もパリ郊外にあるコマーシャルセンターで買い物中に暴徒たちが押し入ってきたとかで、店内に缶詰めになって、恐怖の時間を過ごした後は、近隣のメトロの駅が閉鎖され、次の駅まで延々、歩くハメになったこともありました。

 そんな暴動に対して、政府はSNSを含めた警戒を強化し、しばらくして暴動は治まりましたが、その暴動のために破壊されたものの被害は、相当な金額に達しており、それぞれの店舗など、保険がどの程度カバーするものなのか?また、保険でカバーしきれない部分は一体誰が支払うのだろうか?と思っていました。

 暴動が起こったのは、6月末から7月にかけてのことで、あれから約4ヶ月後の今になって、暴動のために破壊されたものへの修復と再建への支援の一部として、政府は1億ユーロを放出することを発表しました。

 到底、1億ユーロでカバーできるものとは思えませんが(保険会社の見積もりによれば、被害総額2億ユーロ程度)、政府は、この1億ユーロの放出とともに、自治体警察の権限の強化や暴動を起こした未成年の親にも損害賠償の責任を負わせることを併せて発表。

 今回の暴動は、未成年が多かったことから、当然、支払い能力はなく、また、子供の起こした事件に関して、親が責任をとるという当然のことでもあります。

 ボルヌ首相は、この問題に対して、毅然として、「同居・別居にかかわらず、暴動に参加して、破壊行動を非行少年の両親は、この損害に対して経済的責任を負わなければならない」と語っています。

 そもそも、多くの破壊行為は、真夜中に起こっていたものが大部分を占め、その時間帯に未成年のこどもがでかけていくのを放置していること自体、私には、ちょっと理解できないことで、完全に親の監督責任放棄行動です。

 本来は親が責任をもって、子供を見守らなければいけない親の怠慢。保護者に経済的責任を科すことで、親の子供への教育・監督責任の姿勢を問いただすことにもなり得ます。

 今回の暴動の破壊行動は、かなり目に余るものでもありましたが、未成年なら許されてしまうという考えが無きにしも非ずというところがあるような気がします。

 この暴動とは少々、種類が異なりますが、パリの街中に徘徊しているジプシーなどのスリ集団などは、親から命じられて、大した罪にも問われずに、調書をとられるだけですぐに自由になれる子供たちに、犯行を行わせ、やめればいいのに、また、同じ場所で同じことを繰り返し、行っていたりします。

 「未成年だから、許される」というのは、やはりあり得ないことで、少なくとも子供が未成年であるということは、その責任は親が負わなければならないという当然のことをちゃんと遂行してほしいものです。


暴動の損害賠償


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2023年10月26日木曜日

ゆっくりと長い日本の衰退が顕著になった 日本 GDP世界3位からの転落 

  


 IMF(国際通貨基金)によると、2023年、ドイツ経済が、1968年以来、初めて日本を上回り、アメリカ、中国に次ぐ、世界第3位になると言われています。

 「日本は地球上で最も強力な経済大国の世界的な序列から落ちつつある・・」と評されているのです。

 日本は、2010年にアメリカに次ぐ2位の座を中国に奪われて以来、今年、とうとう世界の表彰台に上がることができなくなりました。

  国際通貨基金(IMF)の予測によると、今年のドイツの国内総生産(GDP)は4兆4300億ドルに増加すると予想されているのに対し、日本は4兆2300億ドルとされています。

 フランスとしては、同じヨーロッパの国であるドイツの成長を讃える感じで書いており、ドイツは日本に比べて人口が32%も少ないにもかかわらず、注目に値するパフォーマンスであると・・。

 ドイツの一人当たりのGDPは、現在、日本よりも大幅に高く、2023年には、日本の3万3,950ドルに対して、5万2,824ドルに上昇すると予想されています。

 もし、これらの予測が正しいと証明されれば、世界経済秩序における変化は歴史的なものになると言われており、そして、それは、かなりの確率で現実のものとして、明白になるものと思われます。

 日本は1968年にドイツを追い抜き、世界第2位の経済大国になり、1990年には、GDPでドイツ、フランス、イギリスを合わせたものよりも多くなりました。当時は、2,000年までには、日本がアメリカを追い越して世界最大の経済大国になると予測した経済学者さえあらわれたほどでしたが、実際は、そうはならずに、逆にゆっくりと長い衰退の道を辿ることになってしまったのです。

 国際通貨基金(IMF)はGDPをドルで換算するため、現在の円安が響いており、アメリカやユーロ圏などの通貨上昇国にとって有利になるとはいえ、それに対応する策を日本がとってこなかったということでもあります。

 実際に、アメリカやヨーロッパの中央銀行は、インフレに対抗するために、過去18か月間で主要金利を大幅に引き上げてきたのです。それに対して、日本経済は数十年にわたるデフレを特徴とし、欧米諸国よりも低い金利で国内回復政策を続けてきた結果、日本の通貨は下落し続けているのです。これも、あくまでも内向きな国と言われる所以でもあります。

 これは、金利や円安だけによるものではなく、経済成長が鈍化している表れでもあり、日本経済のゆっくりとした長期にわたる衰退を反映していると見られています。

 IMFの見通しについて質問された日本の西村経済産業大臣は「日本の潜在成長力は遅れをとっており、停滞したままである」と認めたうえで、「我々は、過去30年で失われた地盤を取り戻したいと考えている」と答えているそうですが、「どうやって?」と尋ねたくなります。

 「内需の低迷、富裕国の中でも最大規模の高齢化、そしてすでに始まっている憂慮すべき人口減少に悩まされている日本は、依然として繁栄を続けているものの、20年以上にわたってその活力を失っている。 政府は何年も内需を回復させようと努力してきたが、無駄だった。 岸田文雄首相の将来計画では、エネルギー転換への補助金、賃金上昇の促進、減税の付与によって成長を回復することが計画されている」などと書かれていますが、その見解には、希望も期待も見えません。

 そのうえ、IMFの予測によれば、今後、両国間(ドイツと日本)の格差は拡大する可能性があり、 2025 年には、ドイツの GDP は日本より 10% も高くなる(日本の 4 兆 5,250 億ドルに対し、4 兆 9,600 億ドル)と言われています。

 IMFのGDPランキングという世界的にも注目されるわかりやすい数字に表れ始めたことで、日本の衰退ぶりがさらに顕著に世界に認識されていく様子は、悲しいことです。


GDP 日本の衰退


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2023年10月25日水曜日

罰金135ユーロを督促する詐欺メッセージ

  


 メールや LINE、messenger、what's up などの通信手段によるメッセージは、わりと頻繁に利用していますが、SMSでメッセージを受け取ることは、あまりありません。私の場合は、最近、やたらとうるさくなった銀行口座のお金を振り込みなどで、口座のお金を移動させた場合や、医者の予約の確認などのメッセージを受け取るくらいなので、あまり携帯にあるSMSに受信の通知がつくことはありません。

 一度、例外的にパンデミックの始まりの時に、政府からロックダウンの通知がSMSに入り、何で?私の電話にまで、通知が来るの?と驚いたことがありましたが、あれは、非常時のことで、「一切の必要最低限の外出は控えるように」という内容で、まあ、仕方ないというか、徹底しているというか、恐ろしいような、一方では、フランスのIT通信システムは、ここまで進んでいるのか?と感心するのと、半々のような複雑な気持ちでした。

 まあ、フランスに住んでいて、たしかに税金の書類や滞在許可証申請の際など、政府が私の電話番号を把握する機会はいくらでもあるわけで、非常時にこれらが使用される可能性は不思議ではないのです。

 今日、珍しくSMSの受信の通知が入ったので、何かと思えば、それは、「AMENDE GOUV: Dernier rappel avant majoration de 135 euros」(罰金の追徴金前の最後のお知らせ)というもので、ギョッとしてしまいました。まことしやかに書類ナンバーまで記載されていて、後ろめたいことのある人なら、思わずファイルを開いてしまいそうな感じでもあります。

 私には、何も後ろめたいことはなく、「ハテ?私?なにかした?」と一瞬は、焦りつつも、「いやいや、私、何も身に覚えがない・・」「これはウソだろう・・」と思い、いじらずに、家に戻ってから、その文面どおりをググって検索して、調べてみると、やはりこれは詐欺メッセージであったことが、発覚しました。

 SMSにより、罰金の請求が送られるのは、非常に限られた場合で、罰則行為に際しての法務執行官に電話番号を伝えた場合のみで、基本的には、ANTAI(国家犯罪自動処理庁)は、SMSでのメッセージ送信は送らないとのことなので、それ以外の場合は、詐欺メッセージであるとのことで、絶対にそのファイルを開けてはいけません。

 これらの詐欺メッセージは、お金だけでなく、個人データ(納税者番号や銀行口座、身分証明書など)を収集するための詐欺であり、決して触れてはいけません。

 通信手段がどんどん近代化して、携帯電話ひとつでなんでもできるようになりましたが、同時にこれに乗じた詐欺師もこれらに挑み、手を広げているのです。

 まず、疑問に感じるメールやメッセージを受け取った場合は決していじらずに、その内容を検索すると、たいてい、似たようなメッセージを受け取った被害をあげて、警告しているものが見つかります。

 最近、銀行をはじめとして、あらゆる個人的なサイトのセキュリティがやたらと厳しくなり、以前は、個人的に設定したパスワードなどで開けられるようになっていたものが、何重にもチェックが入り、自分のメールなどにセキュリティナンバーが送られてきて、それを入力しなければならなくなって、本当に面倒になったと嘆いていた矢先のことでした。

 IT関係には、もっぱら弱い私ですが、怪しげなメッセージやメールには、決してさわらない・・のは、鉄則です。

 しかし、身に覚えがないとはいえ、いきなり罰金の通知、しかも追徴金などという、さらに人を焦らせるような内容のメッセージは、決して気持ちのいいものではありません。というよりもいや~な気持ちになりました。

 罰金切符を切られても、すっとぼけて、支払わない人が多いというニュースを耳にしたこともあるので、こんな督促状詐欺も出現しているのかもしれませんが、まったく、物騒な話です。


詐欺メール 詐欺メッセージ


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