2022年9月12日月曜日

省エネ対策のため、エッフェル塔のライトアップ時間短縮

   パリでは、省エネ対策のために、すでに、午前1時から午前6時までの間、電飾広告(広告看板の夜間照明)を禁止していますが、ついに、エッフェル塔のライトアップに関しても時間が短縮されることになりました。 エッフェル塔はフランスのシンボル的存在であり、また、そのライトアップは、最近では、国全体のメッセージを表現するツールとしての役割も果たしており、つい最近では、ウクライナでの戦争が始まった時には、ウクライナカラーに輝いていたり、つい先日、エリザベス女王がご逝去された日は、弔意を示すためにエッフェル塔は消灯されたりしました。 しかし、どんな時でも夜のパリには、エッフェル塔が燦然と輝いて...

2022年9月11日日曜日

エアフランス パリー羽田便運行再開と燃油サーチャージさらに値上げ

   しばらく運行停止になっていたエアフランスのパリ⇄羽田便が9月8日から運行再開になりました。これは、おそらく日本側が9月7日から日本への入国制限を1日2万人から5万人に拡大したことによるものだと思われます。 パンデミック前までは、1日2便はあったはずのエアフランスのパリ⇄羽田便がなくなり、パリ⇄成田便だけになっていました。そもそもどちらにしてもパンデミックから2年以上は、フライト以前に入国制限が厳しすぎて(入国前の検査提示、入国後の検査、入国後の隔離施設での隔離、公共交通機関の使用禁止など)、とても日本に行く気にはなりませんでした。 それでも、入国後の強制隔離施設での...

2022年9月10日土曜日

まだまだ続くフランスのイギリス王室フィーバー

   エリザベス女王の突然の訃報に、その日は1日中、想像以上に大騒ぎだったフランスに、ちょっとビックリしていたら、そのイギリス王室フィーバーはその翌日もまた、さらに続くことになりました。 気がつけば、各テレビ局のメインキャスターは、ほぼ、全てロンドン、あるいはスコットランドに飛び、イギリスから生中継。いくら遠くはないとはいえ、メイン級のキャスターがこぞって翌日には現地入りするとは、ものすごいテンションです。 また、フランス国内でも朝からマクロン大統領がパリのイギリス大使館に弔問に訪れ記帳する様子や在仏イギリス大使の発表を生放送で放送。その後、王位を継承したチャールズ3世がバルモラル城からロンドンに移動する様子を生中継。 また、バッキンガム宮殿に到着して、カミラとともに、国民から送られた花束や手紙を見て歩いたり、弔問に訪れてくる市民と親しく握手しながら、時にはハグをしたりする様子を流しながら、ずっとイギリス王室の模様を実況中継していました。 エリザベス女王が25歳で王位を継承したのとは対照的に、チャールズは73歳にして、ようやく王位を継承したのです。あらためて思うに在位70年の威力というのは、国内外ともに、大変な存在感のあるもので、少なくとも70歳以下の全ての人々にとっては、生まれた時から、イギリスの王はエリザベス女王しか知らないわけで、その間、フランスでは8人の大統領が交代し、本国イギリスではもはや歴史の教科書に登場するようなウィンストンチャーチルという歴史上の人物の時代から15人の首相が交代してきた長期間、彼女は王位に君臨し続けて来たのです。 これまでの世論調査でもチャールズは決して好感度が高くなく、母親のエリザベス女王は81%、息子のウィリアム王子77%にも大きく差をつけられている56%の支持率と王室の中でも最下位に近く、ダイアナ妃が抜群に人気があった分だけ、一連の不倫騒動、離婚、そして結果的にダイアナ妃が悲劇的に亡くなったことによって、彼はダイアナ妃を愛する国民の目の敵になっていた感もあります。 あまりの不人気に、一時は、チャールズをすっ飛ばして、エリザベス女王の後は、ウィリアム王子が王位を継承するのではないか?などと言われていた時期もありました。 フランスでも、エリザベス女王の在位中から、何度となく、彼のこれまでの行状をルポルタージュした番組で「残念な皇太子」のような報道が流され続けて、エリザベス女王が亡くなったら、イギリスはどうなってしまうんだろうか?と思わせられる感じでした。 おそらく、そんな経緯もあって、世界中から敬愛されていたエリザベス女王の後を彼がどのように受け継いでいくのかは、それが上手くいこうといくまいと、逆に上手くいかない可能性も高いと見られていたからこそ余計に注目を集めたのかもしれません。 だからこそ、チャールズ3世が王位に着任して以来、最初のスピーチは、なんとフランスのマスコミまでが、固唾を飲んで見守る感じでした。 その日のチャールズ3世の様子を現場で伝えているリポーターたちは、むしろ前のめり気味で、彼の王としての最初の1日を弔問に訪れた市民と距離を縮めて、スキンシップなども含めて触れ合う様子に、「彼のこれまでのイメージを払拭する第一歩を切った!」と興奮気味に伝えてもいましたが、紙面を見ると、「本来ならば、73歳という引退する年齢にようやく王位についたチャールズ3世は・・ようやく・・」などと初っ端からキツめの見出しをつけている新聞などもあります。 注目された彼のスピーチでは、「エリザベス女王へ女王として、また母親としての生涯への感謝、そして、ハリーやメーガンも含めた彼の家族への期待」を語りました。 誰が書いたスピーチ原稿なのかは不明ではありますが、これはまことに上手くできている原稿で、特に最後の一文には、ダイアナ妃へのメッセージも含まれていたことも話題になっています。 「天使の歌声があなたを安息に導いてくれますように・・」 「May...

2022年9月9日金曜日

エリザベス女王ご逝去のフランスでの報道

  「私は、長い短いにかかわらず、私の全生涯をあなたのために、そして私たちの属する偉大な王室のために捧げます」21歳のお誕生日の日に、そう宣言したエリザベス女王は、70年にわたり、王位を守り続け、2日前まで新首相に面会する映像が流されていた、ほんの数日後にご逝去されました。 フランスには皇室がないこともあってか、イギリス王室については、ことのほか、注目度が高く、スキャンダルも含めて、マスコミに取り上げられることも多く、この日も女王陛下の容態が悪いことを昼頃から騒ぎ始めました。 指摘されていた女王の右手の手の甲の青あざの確認できる写真 2日前に公開されたイギリスの新首相任命の映像を振...

2022年9月8日木曜日

恐怖の家 子供の児童手当を食い物にして子供に虐待を続けてきた親 逮捕

    私は日本で子育てをしたことがないので、日本の児童手当というものが、どの程度のものかはわかりませんが、時代が違うとはいえ、私が子供の頃に両親から児童手当の話というのは聞いたことがなく、そのようなものを国からもらっていたという話も聞いたことがないので、少なからず、育児に対する国の支援はフランスの方が手厚いような気がします。 フランスでは、子供を育てるにあたって大なり小なりの支援金が支払われます。その金額は、家族構成や親の収入や職業形態によって、支援の金額も方法もリソースも変わってきます。 たとえば、年度始めには、新年度のための準備費用が支給されたり、公立の場合は授業料は無料です...

2022年9月7日水曜日

ディオールギャラリーとアヴェニューモンテーニュのディオールショップ

     凱旋門がラッピングアートにデコレーションされていたのは、昨年の9月のことで、あれからもう、1年も経ってしまいました。 ラッピングされた凱旋門を見るために久しぶりにシャンゼリゼに行った時、シャンゼリゼの中腹あたりにあるルイヴィトンビルの正面あたりの建物の大きなスペースが工事中で、それこそ工事中用の美しいラッピングに包まれた建物全てが Dior(ディオール)になっていて、ディオールスゴいな・・と思いながら、凱旋門に向かってシャンゼリゼを上がっていきました。 すると工事中のディオールとは別に、ディオールのお店があって、普段は無縁のこういう高級品のお店を覗いてみるのもいいな・・と思って店内に入っていくと、まだそんなに観光客が戻ってきていない時期なのにもかかわらず、けっこうお客さん(観光客らしき人々)がいて、またまたびっくり!「いるところにはいる!」「売れているところは売れているもんだ!」と私にとっては、美術館を眺めるような気分でディオールのお店をぐるーっと見てきました。 近くにいた店員さんに、「あんなに広い工事中のスペースがディオールだっていうことは、工事が終わったら、このお店も向こうに引っ越すんですか?」と聞いてみたら、「いやいや、あれは事務所だから、このお店はこのままで・・」と言われてまたびっくり!こんな一等地にあんな規模の事務所!! お姉さんは、私の驚きをよそに「今、アヴェニューモンテーニュの方のお店が改装中で、来年春頃には、素晴らしいお店に生まれ変わるから、ぜひ、春には向こうのお店も見に行ってみてね!」と見学だけの私にそれはそれは愛想よく親切に教えてくれたのでした。 その後、そんなことは全然、忘れていて先月、偶然、バスでアヴェニューモンテーニュを通りかかり、一つの大きな角地にディオールのお店があるのをバスの中から見かけて、さすがにアヴェニューモンテーニュ!お店の前には、ヴォアチュリエ(正装をしたお車係)までいて、「お!これがあのお姉さんの言っていたディオールのお店だ!」と思いましたが、私はバスの中、わざわざ降りるのも面倒で、その日は、そのまま通り過ぎてしまいました。 後日、たまたま友人と久しぶりに会う約束をしていて、「どこか行きたいところある?」と聞いたら、彼女が「ディオールのギャラリーに行きたい!」と言うので、急遽、予約をとって、ディオールのギャラリーに行くことに・・。 当日、予約どおりにギャラリーに行くと、予約をとっているにもかかわらず、行列が・・しかし、さすがにそれほど待たされることはなく、中へ。   中に入ってすぐ、中央には螺旋階段があり、その周りを色とりどりのディオールの商品のミニチュアで囲まれているスペースはまさにインスタ映えしそうなスポット。展示場には、エレベーターで上がり、この螺旋階段は帰りに降りてくることになります。 中を進むと、ディオールの歴史を辿るドレスやアトリエ、ディオールにまつわる展示品の数々が続々と並びます。  数々の名作と言われる映画の中に登場していたドレスはその映像とともに楽しむことができます。  また、部屋ごとにドレスや展示品にあったように立体的にデコレーションされている様子は特にディオール好きというわけではない私も圧倒されました。  洋服はドレスが中心で、あまり現実的なファッションではないものの、その分だけ美しいドレスに囲まれた空間は、異次元の夢の中の気分を楽しませてくれます。 J'adore(ジャドール)の香水のCMで使用されたドレスなどもありました。  しかし、なんといっても圧巻だったのは、最後のクライマックスのポイントに用意された音楽とともに朝日から夜への時間とともに背景の変わるスペシャルポイントでした。     「ファッションデザイナーは、ある意味、夢の先導者」というディオールの言葉どおり、夢のひとときに誘ってくれる空間で、庶民の日常にはない贅沢な夢の中に身をおくのも、たまには、よい経験かもしれません。 このギャラリーから出ると、すぐのところにまた、例のアヴェニューモンテーニュのディオールの店舗があるのですが、これは、少し現実的といえば現実的ではありますが、これもまた、お店の中のカフェには、大きな陶器の動物園のような空間ができていて、ディオールってどんだけスゴい!!と思わせられる空間なのでした。 私にとっては、こちらもまた美術館と大して変わらないような、しかし、カフェでお茶を飲むくらいは参加できるかな・・と思う空間でした。 やっぱり、ディオール・・恐るべし・・です。 ディオールギャラリー ギャラリーディオール アヴェニューモンテーニュ11...

2022年9月6日火曜日

フランスの学生の数学学力低下に思うこと

  ウクライナでの戦争が勃発して以来、フランスはウクライナから避難してきている人々を数万人単位で受け入れていますが、長期にわたることから、フランスに避難してきた未成年の子供たちの教育を支援するために、UPE2A(Unité Pédagogique Pour les Élèves Allophones Arrivants)と呼ばれる適応教育ユニットを立ち上げ、フランス語の集中学習を受けて、後にフランス滞在中に従来のフランスの教育システムに参加できるようにするプログラムを実施しています。 ウクライナ人を受け入れているのはフランスだけではありませんが、このような避難生活を前向きに受け止めるなら、今...