2025年9月17日水曜日

超人気パティスリー セドリック グロレ攻略法

  


 以前、セドリック グロレ(Cédric Grolét Opéra)に行ったのは、もう2年前のこと。一度目に行ったときには、さんざん並んだ挙句に、結局、お目当てのクロワッサンは買えず、悔しくて、翌日、もう一度、開店時間目掛けて行ったら、もうすでに長蛇の列で、また延々とならびました。それでもなんとか、思っていたものを買えるには買えました。

 さすがに、飛び切り美味しかったのですが、しかし、これだけ並ぶのはな~~と、それ以後、行っていませんでした。

 それでも、近くを通るたびに、いつも気になって、「まだ、並んでいるのかな~?」と思って見ると、やっぱりいっつも並んでいます。

 今回、久しぶりに娘が来るというので、なんか、美味しいものを食べさせてあげたいな・・と思って、ああそうだ!セドリック グロレだ!と思ってクロワッサンやパンオショコラなどを買いに行きました。

 並ぶのは覚悟していたのですが、今回は、その並ぶ時間を最短にしたい!と思い、開店時間の約30分前に到着(午前9時開店)。すでに、私の前に8人が並んでいましたが、私は9番目。これならば、開店とほぼ同時に入れます。

 一度にたくさんのお客さんを入れないので、それから5分ほどは待ちましたが、このくらいが一番、効率的なんだな・・と自分では、大満足。そのうえ、開店とほぼ同時なので、その日に買えるものは、ほぼほぼよりどりみどりです。



 なんといっても、そこまで詳しいわけではないので、クロワッサンとパンオショコラ、パンスイスの他に今日は、今まで見たことがなかったバニラのフランとシナモン風味のグリエ オ ポム(りんごのパイみたいな感じ)などがあり、ついつい買ってしまいました。



 美しいというか、もはや麗しい感じのケーキも勢ぞろいで、一応・・値段を聞いてみましたが、恐ろしいことに、これが25ユーロ、これは35ユーロ、これは45ユーロとごくごく小さいケーキの値段としては、天文学的な数字・・。ケーキを見つめる私の目がいじましかったのか、教えてくれた店員さんが、サントノーレは、今日はこの3つしかないのよ!と・・。




 さすがに、ヴィエノワズリーをこれだけ買ったうえに、サントノーレまでは、ダメダメ・・と自分に言い聞かせ、教えてくれた店員さんに「いじわる!」と言ったら、彼女も大笑い。

 しかし、これまでで最短の30分でクロワッサンをゲットできました。



 さすがに立派なクロワッサン、立派な袋に入れてくれても、もうその柔らかで魅力的な香りが漂ってきます。これは、歩きながらかじる・・というには、もったいなく、家に帰って、美味しいコーヒーを入れて、しっかり味わいたい・・とニコニコで家に帰りました。

 家に帰っても、ほぼほぼ焼き立てのクロワッサン。美味しいコーヒーをいれて、食べました。

 あらためて、味わうと、やっぱり、ふつうのクロワッサンとは、やっぱり次元が違い、一人で食べながらも、何度も「う~ん!」と唸り、「美味しい~~~」となんど口から洩れたことか・・。

 やっぱり、ふつうのクロワッサンとは段違いです。

 サクふわ・・なんて、軽々しくは言いたくない・・このサクサクの部分がとにかく軽くて、中はしっとり・・しかし、全然しつこくないどころか、全体の香りがふんわりとしていて、とにかく、たまらないのです。

 今回、パン・オ・ショコラ等はまだ食べていませんが、やっぱり最高に美味しいです。

 お値段はクロワッサン4ユーロ、パン・オ・ショコラ6ユーロ、フラン12ユーロ、グリエ・オ・ポム8ユーロ(2025年9月現在)とふつうのパティスリーに比べれば、かなり高めではありますが、充分、それだけの価値はあるかと思います。



 美味しいものは、少しだけの量でも満足感が違います。1個のクロワッサンで今日1日、私は幸せな気分で過ごせるのです。

 30分程度並んで、この満足感なら、また、行ってもいいかな?と思うのでした。

 しかし、私が買い物を終えて、ニコニコでお店を出ると、お店の前には、すでに100人は下らない行列。もうこうなってしまうと、この人たちは、少なくとも1時間は待つだろうと思われるので、この30分の違いが大きな違いになってしまうんだな・・と思いました。

 行列には、あまり抵抗がないのか、最近では減ったな・・と思われる日本人観光客もパラパラいるようで、近くにいた若いカップルの女性が男性に向かって「今日はちょっとぜいたくして・・」というので、爆買いする??と思って聞いていたら、「クロワッサンだけじゃなくて、パンオショコラも買っていい?」と聞いていて、それには、相手の男性も無言・・彼女の方は、それで彼の意を察したのか、「やっぱり、やめとこうか・・」と・・なんだか、気の毒な気持ちになりましたが、今の日本人ってこんな感じなのかな?とちょっと悲しい気持ちになりました。


🌟セドリック グロレ  オペラ(Cédric Grolét Opéra)35 Avenue de l'Opéra 75002 Paris


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2025年9月16日火曜日

2025年バゲットコンクール グランプリ受賞のお店 Boulangerie La Parisienne

  


 もうここ何年もパリのバゲットコンクールでグランプリを獲得したバゲットは、必ず味見をしてみるようにしているのに、今年は、もうとっくに決まっていたというのに、これまで、ついついうっかりして、忘れていました。

 つい先日、思い出して、ついに行ってきました。

 正直なところ、美味しいバゲットに感動するハードルは自分の中でどんどん上がってしまって、当初のような派手な感動はしなくなっていることは、なんだか自分でも寂しいのですが、それでも、今まで行ったことのない知らなかったお店に行ってみるということは、ブーランジェリーに限らず、どんな場所でも楽しいものです。



 いつも思うのですが、パリのバゲットコンクールでグランプリを獲得!なんていっても、本当にごくごくふつうのブーランジェリーで、特に値段が高いわけでもなく、それぞれに、本当にバゲット(バゲット・トラディション)のみに関して審査しているコンクールなので、なんだか、他のものは、全然、冴えないな~というお店もあります。

 いつもは、コンクールの結果が出て、わりとすぐに行ってみることが多いので、お店にそんな表示は微塵もされていないのですが、今年は、グランプリが決まってからずいぶん時間が経ってしまっていたため、お店のウィンドーには、このグランプリの表示がど~んと掲げられていました。





 昨年のグランプリを獲得したお店もそうだったのですが、意欲満々な感じが伝わってくるような品揃えで、パンはもちろんのこと、あまり他では見ない感じのフレーバーやデコレーションのケーキなどが色とりどりにきれいに並べられていて、バゲットに辿りつくまでにも魅惑的なものが、たくさん並んでいます。




 私が特に気になったのは、シソの葉を使ったもので、よくよく見れば、これもパティスリー部門で1位をとったと書いてありました。

 その他、季節のイチジクのタルトやクラッシックなミルフィーユなども、美味しそうです。



 他のケーキ類に気をとられて、肝心のバゲットは、別に焼き立てだったわけでもなく、あまり感動もなく、家に持ち帰り、それでもしっかり、ついでに美味しいチーズなども買って帰り、家に帰って食べてみると、やっぱり美味しい~~!

 まあ、パリで今年、一番のバゲットに選ばれたのですから、そりゃ~美味しいでしょうが、期待は裏切られず、シンプルにバゲット、美味しいバター、チーズ・・やっぱり、フランスは、美味しいパンと美味しいバター、美味しいチーズ。これは、間違いないな・・と久しぶりにシンプルにバゲットを味わいながら、納得したのでした。

 ちなみにバゲット(バゲット・ドラディション)のお値段は1本 1.30 ユーロです。


🌟Boulangerie La Parisienne     12 Rue de Faubourg Poissonnière 75010 Paris 


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2025年9月15日月曜日

フランスで流行するチクングニア熱 土着感染例2件確認

 


 チクングニア熱(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどの蚊により媒介するウィルス性の伝染病)がフランス本土で蔓延しているといいます。この熱帯ウィルスによる感染例がフランスで数百件報告されており、特にグラン・テスト県、ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ県、ヌーベル・アキテーヌ県において顕著なようです。

 また、先週末には、プリーヴ・ラ・ガイヤルド県(コレーズ県)で新たに2件が確認されています。

 特にヒメカノコギリ蚊の感染拡大が続いており、プリーヴ県(コレーズ県)で新たに2例の土着感染例が確認されたことが懸念を拡大させています。

 土着感染例の症例というのは、いわゆる海外旅行などで外地に出かけた際に感染したわけではなく、地元で感染したということで、これは、フランス国内の一部の地域に生息する蚊によって感染したということです。

 地球温暖化によって、フランス国内で循環するようになったこれらの蚊が感染を広めているというのです。

 この夏、フランスではこのウィルスが爆発的に増加しました。南部での発生が最も多いようですが、現在はフランス東部や北部にもゆっくりと広がっています。

 ディジョン(コート・ドール県)では7件、バ・ラン県で2件の症例が確認、アンティーブ(アルプ・マリティーム県)は最も被害の多い都市で、ある地域では、家全体にウィルスが広がっており、どの家にも誰かがチクングニア熱に感染したことがあるというほどだといいます。

 症状は2日間から2週間程度の潜伏期間ののち、40℃に達する高熱と斑状丘疹があり、関節が痛むのが特徴。発熱が2日ほど続き、急速に終息するものの、関節痛、頭痛、不眠、全身疲労などは、1週間ほど継続する傾向にあります。

 また、チクングニア熱による関節痛は、年齢差にもよりますが、2年ほど続くこともあるというのは、キツいことです。

 そういえば、夏の間に蚊の駆除に苦労しているとか、蚊を不妊化する技術などを紹介していたことがあって、「蚊の不妊化??」と奇妙に思っていたのですが、このことだったのですね。

 なにやら、モンペリエ市には、蚊の個体数を減らすための新しい技術(昆虫不妊化)を専門とする新興企業があって、不妊のオスのヒトスジシマカを放ちメスと交尾させます。不妊のオスと交尾すると、生涯にわたって不妊の卵を産み続けるとかで、これが大活躍していたということでした。

 今までお目にかからなかった奇妙な病気の上陸にしたがって、摩訶不思議な仕事も生まれるという時代です。

 そういえば、フランスに来てからは、滅多に虫刺され、特に蚊に刺されるということがなかったのですが、それでも、ここ数年は小さなコバエのような虫を見るようになりました。それでも、虫刺されの薬、お手軽なかゆみ止めのような薬がフランスにはなくて、日本に行った時には、たいていムヒを買ってきます。(虫刺されのためというより、かゆみ止めとして使っています)

 日本にある実家は夏には、庭がうっそうとしてきてしまい、蚊がものすごくて、とても庭になど出れたものではなくなっていたことを思い出しました。


チクングニア熱フランス流行


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2025年9月14日日曜日

フィッチ(Fitch)レーティングスがフランスの格付けをAAーからA+に格下げ

  


 2025年9月12日、格付け会社フィッチはフランスのソブリン格付けをAAーからA+に格下げました。フランスは2012年以降、この格付けにおいて、着実に低下して続けており、財政の不確実性と潜在的な政治不安定性が理由とされています。

 バイルー前首相が信任投票で倒れた後、次期首相の任命があまりにも早かったのは、このフィッチの格付けが控えているのも理由のひとつだとの声が上がっていましたが、首相の速攻任命くらいでは、格付け格下げを避けることはできなかったようです。

 そもそも、バイルー首相の首相在任期間は9ヶ月弱、その前のバルニエ首相は、3ヶ月程度、とにかく、今度の新首相が1年の間に4人目の首相というだけでも、政治が安定していないことを表す一番の状況に他なりません。

 「今回の信任投票で政権が崩壊したことは、国内政治の分裂と二極化の深刻化を浮き彫りにしている」とフィッチは声明で述べています。

 「こうした不安定さは、大規模な財政再建を実施する政治システムの能力を弱めている」とフィッチは付け加え、「政府が期待していた2029年までに財政赤字をGDPの3%未満に引き下げることは難しい」としています。

 この格付けの結果に対して、仏経済大臣は、「フィッチがフランスの格付けをAAーからA+に格下げしたことに注視している。これはフランス経済が堅調であるにもかかわらず、財政状況と政治的不確実性に基づく決定である。」と、もっともでもあるけど、甘々な、なんとなく責任逃れをしているようにも受け取れないではないようなコメントを残しています。

 また、ある報道によれば、この決定は、バイルー政権の崩壊、「全てをブロックせよ!」の抗議活動といったフランスにとっての緊迫した時期に下されたもので、あたかも時期が悪かったといった見方をするものもありましたが、この2つだけをとっても、安定した政権のもとであったら、起こってはいなかったことで、巨額の債務を抱えているという事実には、変わりありません。

 フランスはユーロ圏第二位の経済大国と言われていますが、そんなフランスにとっては、屈辱的な格付けであったに違いありません。

 ちなみに、アメリカはこの格付けにおいて、2023年にトリプルA格付けを失い、AA+の格付けを受けており、スタンダード&プアーズなど、他の格付け機関も各国の財政を評価しており、ヨーロッパでは、デンマーク、フィンランド、ドイツ、ルクセンブルクなどにトリプルA格付けを与えています。

 そして、フランスでは「今、このランキングでは、フランスはスロバキアや日本と同じレベルだ!」と書かれています。読みようによっては、というか、これでは、日本のようにフランスも落ちぶれてしまった・・とも読めるのですが、日本ってやっぱり、こんな風に見られているの?とフランスの格下げ以上に日本の見られ方が気になったのでした。


フランス フィッチ格付け 格下げ


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2025年9月13日土曜日

一体、何を食べたらいいのか?わからなくなってきた・・

  


 私は、若い頃は、あまり食生活について、真剣に考えることもなく、ただ、これ太るだろうな・・と思うものは、避けるくらいで、いわゆる身体に良い食品などと言われると、あまのじゃくな私は、「身体に良い食品」とか言われるだけで、「なんか、マズそう・・」な気がしてくるくらいでした。

 お酒もかなり飲んでいたし、気を付けるもなにも、そこまでしっかり食べていなかったような感じもしないではありません。

 ただ、非常に食べ物にこだわるというか、美味しいものには目がない家庭に育ってきたので、それなりに美味しいものを食べさせてもらってきたし、美味しいものを食べるためなら、手間暇を惜しまないという感じの家だったので、そこのあたりは現在の海外生活にも役立っているような気がします。

 そんな私も子どもが生まれてからは、子どもには、栄養バランスのとれた良い食事をとらせなければいけないと思ってきたので、ずいぶん、食事については、気を付けるようになりました。

 幸い娘は、本当に押し付けたわけでもないのに、非常に健康的な食品が好みで、小さい頃の娘の大好物は茹でたブロッコリーや高野豆腐や湯葉などの大豆製品で、高野豆腐や湯葉などは、パリではいつでも手に入るわけではないので、そんなに毎日食べられるわけではありませんが、ブロッコリーに関しては、どこでも買えるので、いつでも茹でたブロッコリーと人参は冷蔵庫にストックしてある習慣になっていて、学校から帰ってきて、お腹が空いたときには、お菓子などは食べずにモリモリ、ブロッコリーを食べていました。しかも、マヨネーズ(娘はマヨネーズが大嫌い)などのソースは一切つけずに、モリモリ食べるといったちょっと変わった子どもでした。

 長いこと、我が家の食生活は(特に夫が亡くなってからは・・)娘中心の生活で、大方、娘の好みに沿って用意していました。

 娘が独立してからは、私は一人暮らしになったので、私の好きなものだけを好きに食べていてもよい境遇になりましたが、反面、自分だけのために作る食事というものは、どうにも簡素になりがちで、リズムができてくるまでは、少し時間がかかりました。

 しかし、最近になって、身体のあちこちに支障が表れ始め、食生活にも充分に気をつけなければならないようになってからは、糖質制限やら、カロリー、これは食べた方がよい食品だとか、避けた方がよい食品などというものをずいぶん、考えるようになりました。

 野菜をできるだけ摂ることは言うまでもないのですが、私の食生活には、どうやらたんぱく質が足りないようで、最近は、自分の中でも「たんぱく質・たんぱく質・・」と思いながら、買い物をするようになりました。

 私は、全くベジタリアンなどではないのですが、どちらかといえば、お肉もお魚もなくてもまあ、いいや・・と思ってしまうところがあり、まあ、簡単にいえば、美味しいお米と美味しいお漬物があれば良い・・くらいで、お肉を食べるとちょっと重いな・・くらいに思っていたので、たんぱく質摂取というのも、それはそれで、少々、億劫なところもあります。

 そのうえ、このインフレでお肉も相当値上がりして、お魚となると、良いお魚は、なかなか手に入りにくいとなれば、あとは卵・・昔は、卵は、1日せいぜい1個くらいにしないと、コレステロールが・・とかいう話があったのですが、最近の説では、卵はもっと食べても大丈夫らしい・・との話。

 考えてみれば、色々な科学技術などは、信じられないくらい進歩しているのに、この種の身体に良い悪い・・という健康に関わる食生活に関する情報というものは、どうして、こうもくるくる変わっていくのか? と不思議な気がします。

 つい最近も、糖質制限はもとより、体脂肪を落とす食事・・などなど、色々な情報があって、ちょっとビックリしたのは、体脂肪を落とすためには、むしろ、油を採らなければいけない・・なんていうのもあったりして、もうどれを信じていいのかわからなくなりました。

 「健康のために良い食品」に関しては、「昔は、こんなふうに言われていたけど、実は、その節は違った・・それは誤りだった・・」というものがけっこうあって、そんなこと今さら言われても・・と思うことはけっこう多いのです。

 私の場合、そこまで厳しく制限しているわけではないのですが、それでも、できるだけ、これを食べた方が良いと言われれば、できるだけ取り入れようとは思うし、糖質等に関しても、甘いものはできるだけ控えるけれども、全くカットしてしまうのも寂しいので、高級品なら少しは良い・・ということにしていますが、それにしても、もう山のように薬を飲んでいる身としては、それでも体調が良くならないとなれば、あとは、毎日の食生活をできるだけ良いものを取り入れるということくらいしか、やることはないわけです。

 しかし、次から次へと、時には、これまでと正反対のような「油は摂った方がよい」などということを言われれば、一体、どうしたらよいのか?わからなくなってしまいました。

 ちなみに私のかかりつけのお医者さんは、食生活で体調を改善していこうというアドバイスはあまりなく、あくまでも薬で・・という感じ。

 もっとも、食生活に関しては、ふつうのフランス人と同じような食生活ではないので、アドバイスしてくれたところで、あまり役には立たないので、自分で模索してみるしかありません。

 食べることが何よりも好きな私ですが、現在、食事については、大いに頭を悩ませているところです。


食生活 健康に良い食品


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2025年9月12日金曜日

私のお気に入りのパリのフレンチ ビストロ Le Comptoir du Relais ル・コントワール・デュ・ルレ

  


 私は、正直、フレンチ、フランス料理が大好き!というほどではないのですが、そりゃあ、美味しいものが好きなことには変わりはありません。

 いつだったか、珍しく、娘とフランス国内を旅行した際に、たまにフランス国内を旅行するんだから、美味しいフレンチにしておこうよ・・と、そんなに頻繁には行かないフレンチに2日間、昼、夜と続けて行ったことがあったのですが、もう2日目の夜には、なんだか、ちっとも食欲がいま一つ湧かずに、二人して苦笑してしまったことがありました。

 色々と調べて出かけたので、そのどれもが美味しいレストランやビストロではあったのですが、やっぱり、フレンチだとこうなるのか・・と思ったこともありました。

 そんな私が、珍しく、パリでわりと行き続けているレストラン・・というか、ビストロがあるのですが、今日は、そのご紹介をします。

 そのビストロは、「Le Comptoir du Relais」(ル・コントワール ・デュ・ ルレ」というお店です。パリのサンジェルマン・デ・プレ、オデオン界隈にある小さなビストロです。もとはと言えば、知人に教わって行きはじめたお店ではあるのですが、ここは、ちょっといつ、何を食べても、他のビストロで食べるのとは、ちょっと一味違うな・・と唸ります。



 今回、食べたロブスターのお料理は、パエリア風のリゾットとロブスターのバターソテーを組み合わせた絶品でした。

 とはいえ、いつでも混んでいるので、今、パリ空いているし・・だったら、あそこも空いているかも?と思うときくらいしか行かないのですが、いつ行っても、期待を裏切られることはありません。

 後から知ったのですが、ミシュランのガイドにも掲載されているそうです。(星付き等ではありませんが・・)

 ここは、私が外食するコンセプトの一つである、「同じようなメニューでも、これは、絶対に自分ではできない料理」を出してくれるところでもあります。


メニューはだいたいこんな感じ


 また、地域柄?客層もわりといい(お客の立場で言うのもなんですが・・)ので、ゆったりとした気分で食事ができますし、お値段も相応(安くはないが妥当)で、非常に雰囲気も良いです。

 お店は、特に凝った内装などではありませんが、ついつい、テラス席やテラス席に近い席で食事したくなるような、パリらしい雰囲気のお店です。

 以前は、ホテル・リッツやホテル・クリヨンでシェフをしていたという有名シェフがオーナーを務めておられたのですが、今は別のオーナーに代わったようですが、味はしっかり引き継がれていて健在です。引き継いだシェフもなかなかの有名シェフのようです。

 間違いないパリらしいビストロをお探しの方には、ぜひぜひ、おススメのビストロです。


🌟Le Comptoir du Relais 9 Carr de Odeon 75009 Paris 


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2025年9月11日木曜日

思っていたよりも激しかった9月10日の「全てを封鎖せよ!」のデモ

 


 フランスにいると、デモは日常茶飯事のことなので、なんだか「あ~~?またなの?」くらいに持ってしまうところがあって、「全てを封鎖せよ!」などという勇ましい呼びかけのもと行われた9月10日のデモも、正直、あんまり大変なことだとも思っていなかったのですが、それは、想像以上に激しいものでした。

 しかし、この感じだと、この動きはまだまだ序章といったところで、とても1日で収まる類のものではない気がしています。

 当日は、朝早い時間に、恐る恐る家を出て、メトロやバスがどの程度、動いているのかとおっかなびっくりでしたが、思ったよりもメトロは動いているし、RATPはちょっと厳しいのかな?くらいに軽く考えていました。

 しかし、蓋を開けてみれば、全国的に約20万人(政府の発表と組合の発表の数が異なるので、どっちが本当なのかはわかりませんが・・)が参加したとのことで、パリ及びパリ近郊はもちろんのこと、オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ、ブルターニュ、ペイ・ド・ラ・ロワール、グラン・エスト、ヌーヴェル・アキテーヌ、ノルマンディー、オクシタニーなどなどの地方都市でもなかなかの動員を見せた模様です。

 各労働組合によると、約30の美術館、モニュメント、公共サービスが終日、または、一部中断されました。これには、ヴェルサイユ宮殿、凱旋門、ルーブル美術館、オランジュリー美術館、パリ・ピカソ美術館、サンクルー国立美術館、パリ国立公文書館、ヴァンセンヌ城などが含まれていました。

 また、多くの高校が封鎖。国民教育省は、約100校の学校が妨害され、27校が封鎖されたと発表。主要な高校組合であるリセ組合はフランスの3,700校の高校のうち150校でストライキを宣言。中学校の教員ストライキ率は6.5%、小学校はもともとほとんどの学校が水曜日はお休みなので、この影響は受けていません。

 しかしながら、今回のデモは高校生をはじめ、比較的若い層が多かったのが特徴と言われているので、将来のフランスを憂いている若者たちがいかに多いかということでもあるとも思います。

 大規模な赤字を抱え、社会保障や年金がどんどん削られていく状況に見過ごせないと思っている人が多いのは、日本とも共通する部分が多いかもしれません・・が、フランス人はおとなしく黙ってはいないのです。

 今回の「全てを封鎖せよ!」デモに際して、政府は約8万人の警察官・憲兵隊を一日中配置。約30機のヘリコプターやドローン、放水車、装甲車の配備で備えていましたが、パリでは、多くの惨事が起こってしまいました。

 今回、一番、派手だったのは、シャトレ周辺のブラスリーがデモ隊と警察との攻防戦の巻き添えを食って、火が立ち上り、けっこうな火災。また、シャトレ・レアール駅にあるヨーロッパで最も多い集客数を誇る映画館やプール、多くの商店やレストランなどがある大きなコマーシャルセンターは、午後には安全上(SNS上で強奪を呼び掛ける投稿が出回り始めたためと言われている)、閉鎖になり、シャトレ・レアールの駅でもほぼ電車が停車するという大惨事。

 また、パリ・北駅でも約1000人が侵入しようとしたところを警察が阻止・・駅は一時、閉鎖状態になったようです。

 私は、こんなことになっているとは全く知らずに午後過ぎくらいに近所のスーパーマーケットに買物に行ったのですが、ウソみたいにガラガラでびっくりしました。

 結局、却下されたものの、赤字削減のために祝日2日を返上・・なんていう案も出ていましたが、祝日ではなくても、このようなデモが度々起こり、ほとんど社会が麻痺してしまう状態では、祝日返上以前の問題かも・・と思いました。

 今回の「9月10日全てを封鎖せよ!」のデモは、一応、9月10日・・と日にちが指定されていましたが、とてもこの騒ぎが1日で終わるとは思われず、7年前の「黄色いベスト運動」の二の舞になるのでは?9月10日は、単に国民の意識に火をつけ、エンジンをかける役割を果たしただけで、これがさらに続くのでは?と見る意見が多く出ています。

 今回の「全てを封鎖せよ!」という動きは、SNSを中心に広まったので、結局のところ、どこが火元なのかがわかりづらく、そのうえ、政党までそれを煽る動きに加わっているために、余計に話が複雑になっています。

 しかし、いずれにせよ、フランス・・このままでは、絶対におさまりそうもありません。


9月10日の「全てを封鎖せよ!」デモ


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