ギャラリーラファイエットがマルセイユの2店舗を閉店することを発表したのは今年1月初旬のことでした。それから、半年以上が経過し、いよいよ閉店を目前に控えて、閉店するマルセイユのギャラリーラファイエットでは、在庫処分のクリアランスセールがスタートしました。
ふつうの在庫処分とは違って、この2店舗のクリアランスセールは店内の棚にある商品と在庫の全てを処分することが目的なため、一部のブランドでは、一部の商品もしくは全ての商品を回収し、自社ブティックや他の店舗で再販売することを選択していますが、とはいえ、デパート全体に残る商品は数万点にも及びます。
靴やコート、ランジェリー、美容製品、家具、あらゆる種類のテキスタイルまで、デパートまるまる空っぽにするわけですから、もの凄い商品数です。
それを処分するためには、割引もふつうのセールに比べて、思い切りもよく、最大80%引きまでというかなりの割引率になるために、多くの来客が見込まれていました。混雑を予想して、店舗は警備員の増員など、セキュリティを強化して臨んでいたはずでした。
しかし、見込みは全然、甘く、実際にこの閉店セールが開始された水曜日には、予想以上の大勢の人が押し寄せ、現場は大混乱に陥り、大勢の来客というよりも群衆が押し寄せ、乱闘の末に、強盗未遂事件までもが発生し、警察官が出動する大騒動になり、予定よりもずっと早い時間で閉店となり、翌日の開店も正午過ぎになりました。
事態の深刻さに鑑み、警察官が現場に派遣され、衝突と暴力行為を鎮圧するために介入、警察官が軽傷を負っています。
業績不振のために閉店するお店に制御不能なほどの来客で埋め尽くされるというなんという皮肉な話。大勢の来客に慣れていなかったのか?それとも、特別な割引にお客さんたちが熱狂・興奮しすぎていたのか?いずれにしても、哀しい話です。
私はマルセイユのギャラリーラファイエットには行ったことがないので、どのようなお店なのかはわかりませんが、そもそも、ほんの一部の例外を除いて、やはりデパートというものは、今、ほぼほぼオワコン(この言葉自体ももうひょっとすると使われていないのでしょうか?)なのかもしれません。
先日、たまたま、パリのギャラリーラファイエットに行って(実際に行ったのはグルメ館の方で、本館の方は、ちょっと中を通って、相変わらず、ドームがきれいだな・・と眺めただけですが・・)ここだけは、いつ来ても、すごい人だな・・と思ったばかりです。
パリのギャラリーラファイエットは、その例外に入るのかもしれません。
マルセイユのギャラリーラファイエット閉店セール大混乱
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